【富を増やす思考法】田中渓×国山ハセン|億超えの現場で学んだポートフォリオ戦略

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投資・トレードをして利益を出さないと一切の収入が無い私ですので、毎日「投資・トレード」に関して考えています。それは「毎日、会社に行って働く人達」と同じ。

ただ、基本的にはもう年寄りですし、考え方や手法を大きく変えるつもりは無いし、変えるのは危険だと思っていますが、「本来、どうあるべきだったのか」が気になるし、次の世代を生きていく子どもたちに「伝えるべきことがある」とすれば、それをはっきり知りたいという願望があります。

そういう意味で、興味があるインフルエンサーって結構いて、その中で「ゴールドマン・サックス」で長年活躍していて今は投資家である「田中渓氏」は注目する人の内の一人。そして若いのに「正攻法で投資を学ぼう」というのが伝わってくる「国山ハセン氏」も面白い。

やっぱり彼らは「成功した人達を多く知っていて、話も聞いてきているし、自分も実践している」から、彼らが考える「必勝法」というか「こうあるべき」というのがあるんですね。でもそれと私のそれとは大きく違うわけで、「その違いはなんなんだろう」「なぜ違うのだろう」とそれを解き明かすのも大事だと思って注目しています。

極々、当たり前の話をしていますが、これが「基本中の基本」なんだろうと思う。でも「今風」でしかなくて、どんな時代でも通用するとは、私は思わない。

またこのユーチューバーの話も「一理ある」と思うことが多く、良く見ています。

でもいつも気になるのは、私の考え方と大きく違うところがあるという点。

それは「リスクの取り方」で、当然、投資家は「ポートフォリオを組む」のが普通ですが、それを組むときの「リスクの取り方」が私とまるで違う。

「リスクのないところに利益もない」のはその通りで、「リスクを取らねばならない」のは私もそう思いますが、最近の人達、インフルエンサーの話を聞くと「リスクを取りすぎている」と感じるんですよ。あるいは「リスク回避の方法を知らなくてもリスクを取る」ところに疑問を感じます。

なぜ、私とその辺の考え方が違うのかと言えば、それはやっぱり「年齢」であり、「生きてきた時代が違う」からだと思うわけです。

最初の動画の「田中渓氏」は独立してからきっと数十、数百億の自己資金を動かしているのだとは思うけれど、年齢はまだ42歳なのね。つまり彼が投資を始めて利益を積み上げたのは長くてもこの15年ぐらい27歳以降だと思うんですよ。つまり2011年以降の日本であったり、世界で利益を積み上げた。これは2つ目の動画の主も同じで、数十億の資産を動かしているけれど、それを築いたのはやっぱりこの10数年。

ここでやっぱり見ていただきたいのは「日経225の1980年代からの値動き」です。

私はこの46年間をこの世界で生きてきたし、それぞれの時期のことを良く覚えていますが、この46年間をいくつかに分解することも出来るのね。

A バブルとその崩壊後
a1 バブルの上昇期
a2 バブル崩壊後の下降期
ーー転換点は2012年ーー
B 上昇期

これらのどの時期にも「投資を始めよう」という人は大勢いたわけですが、それぞれの時期で「勝った人達」はどんな考え方、手法だから勝てたのか、それを吟味する必要があると思います。あるいは「勝ったと思ったら元の黙阿弥どころか、もっと減った」とか「やればやるほどマイナス」、そうかと思えば「買えば誰でもが儲かった時期」もある。

これはアメリカも同じで、リーマン・ショック後に株式投資を始めた人達は「皆、大儲けしている」のね。株価は上がりっぱなしだから、面倒なことはせずに「ガチホがベスト」「安値は買い増しすれば尚良し」という動き。

しかしながら、長い年月の時代の変化の中で「勝ち続ける」のは「その時代にあった考え方が必要」で、【一つの考え方では勝てない】のがはっきりしていると思うんです。

でも私が昨今のインフルエンサーや専門家、当然、初心者も含めて感じることは、上の図でいう「a1」と「B」でしか勝てない考え方を推奨しているということ。

日経225の場合は、2012年に「大きな転換が起こった」わけで、それ以前とそれ以降は全く違うのがわかるはずで、2012年とは今から14年前のことで、それ以降に投資を始めた人は【ガチホだから利が出た】【リスクを取ったのが良かった】という結果ましてや「安値からどんどん上がりっぱなし」なわけで、「値が安い時にうまく始めて、今は大きな利が乗っている」のは当たり前。それは「a1」の時代の初期に投資を始めた人も同じ。

それはなぜ?その人の考え方、手法が良かったから?

勝てた理由は、その考え方と手法が「時代にマッチしていた」からじゃないんですかね?

では同じような考え方で投資を始めた「a2」の人達はどうなったか。22年間の間にどんどん含み損は増えていったんじゃないですか?「待てば良い」という人も多いですが、22年間も「含み損が大きくなり続ける」のを平気で見ていられる人ってかなり変わっていると思うし、その間は「利益はない(配当はここでは考えない)」どころか「売れば損が確定する」状態で良いんですかね。普通、22年間、我慢できたとしても、それだけ冬の時代が長いと「日本はこういう状態が普通で良くなることはもう無いんだ」と考えてしまうのが普通じゃないですかね。当時は「成長がない時代を前提とした政策が重要」だと左派が言っていたのを思い出します。それでも意固地になって持ち続け、30年以上経って「元値になった」なんてのが投資として良いわけがない。その間、「債券投資」なら4倍5倍にもなるんですから。

でも今、「こうやって資産を増やした。この方法がベスト」という人たちの多くは「a2」の時代には生まれいていないか、まだ子供で、その頃のことを知らない、経験していない。

だから「時代の寵児と言われる投資で成功した人達」の話を聞いても、「時代にマッチしていたんですね~」としか私には言いようがないんですよ。

それはもっと昔の1980年代(a1の時代)も同じで、あの当時は「誰でも株を買えば儲かった時代」で、「株を買わないやつは馬鹿だ」と言われた時代。もちろん「ガチホが一番」「値下がりしたら買増すべき」と誰しもが信じていた。

そして猫も杓子も株式投資を始めて「一億総投資家時代」と言っても過言じゃなくて、その熱狂は今より凄かったと思う。でも「値がすでに高くなっているのに投資を始めた人がちがどうなったのか」は簡単にわかるはず。それもですね、注目すべきことは、今と同じで、「値が下がったら買増するチャンス」と言われていたんですよ。また「投資を始めるチャンスを逃したと悔やんでいた人達」が値が落ち始めた「a2」の時代、株に買い向かったわけです。

そういう人達がどうなったかはあえて書く必要はないと思います。

ただ、そういう「皆が泣いていた頃」の記憶が私には「強すぎる」のは間違いがなくて、「積極的にリスクを取るのが怖くなった」のです。自分でもリーマン・ショックで恐怖を味わいましたし。でもそれが身に染み付いているから「積極的な投資ができない」わけで、多くの人が恩恵を受けたこの十数年の株式市場の恩恵を受けることも無かった。

これも問題で、私がいわゆる「成功者」には程遠いのはそれが理由。チャンスを取れていないわけです。「アメリカ株に投資しましょう」と過去に何度も銀行の担当に勧められても拒み続けたわけです。で、「将来が読みやすい、リスクも少ない債券投資専門」であり続けた。だから「伸びたことは伸びたけれど、大きく伸びることは無かった」という結果。「大きくなることより安定して伸びることを優先した」ということ。これに後悔することはないにしても「違う生き方があった」という思いは捨てきれない。

さて、問題は一つ。

「過去は繰り返されるのか」「それともバブルは崩壊せずに、未来永劫値は上がり続けるのか」

私は当然「過去は繰り返されるだろう」と考える派で、それは世界的に見ても「大きなバブル形勢とそれの崩壊」は何度もあったから。だから「今後は起こり得ない」なんて考えることは不可能。

ですからポートフォリオの組み方も、「リスク資産は当初は少なめで、ある程度になったら割合を増やさないと大きく資産は増えない」なんてのも、結局は大きな波乱もなく右肩上がりで値は上がっていくのを前提にしているわけで、でもその前提がくずれたらどうなるのか、どうするのかという話は出てこないのね。

それって【過去を無視、否定しているのと同じ】に私には聞こえるんですよ。

リスクを取らないと利益もないのは確かで、ではリスクを取ったら「その銘柄はほぼ全て損失が出た」なんてことも起きるわけで、ではそこからポートフォリオを再構築する時に、リスク資産への投資はどうするべきなんですかね。割合を減らして再びリスク資産をポートフォリオに組まざるを得ないと考えるはずですが、それも「再び失敗する可能性」が相場の動きによってはあり得るのを想定しないで良いのかどうか。ポートフォリオを組み替える度に、損失が出るのが普通みたいな時代もあるんですから。

実際に、上のチャートの「a2」の時代に始めた投資家は「どんなポートフォリオを組もうと大負けしたケースが多い」わけで、そういう時代もまた来るかもしれないとしたら「どういう対処をすればよいのか」という考え方は「ポートフォリオの組み方と同時に説明があって然るべき」じゃないんですか?でも皆さん、「良い話」しかしないのはなぜ?それで大丈夫だと思っているからじゃない?

ここに大きな落とし穴があると私は感じるわけです。

ではどうするのかですが、それは決して難しいことでも何でも無くて、【危ない時にはヘッジをしましょう】という一言で終わることかもしれない

あるいは「損切りも大事です」となるんじゃないですかね。本当に相場の世界って怖くて、「損切りしたくない」と抱えていたら5分の1になったなんてことも起きる世界。私も実はかつてそんな株を持っていたことがあります。30年ぐらい前の話ですが、結局はその会社はM&Aされて消滅。戻ってきた投資額は微々たるもの。また私は日本航空=JALが危機にあった時、「絶対に政府はJALを守るはず。潰せないはず」と考えて結構大きく勝負したんですよ。でも民主党政権はJALを救わかなった。で、銀行の担当から電話が入って「お願いだから、即、投げてください」と言われて投げたことがあります。もちろん大損でした。(笑)

ま、それらは「欲に目がくらんでギャンブルしただけ」ですが、その時、結構自分は真面目に考えていて、「ちゃんとした投資だ」と信じているから怖いのね。今になれば「馬鹿丸出しだ」なんて思うけれど、なかなか冷静さを保つのって簡単ではない。近年、リスクを取るのが嫌だからと「債券投資」をしているのに「利回り10%以上」に目がくらみ、これまたやめればよいのに多めに買って、結局は全損になったり。クレディ・スイスのAT1債ね。

後になって考えれば「やるべきじゃない」なんてことは簡単にわかるのに、欲望が勝つと「人が変わってしまう」から相場の世界は怖い。

だからやっぱり「ルールを決めてそれを必ず守る」ことが投資には重要で、「臨機応変に」なんて考えていると「結局はなんでもありになる」もんだと思います。

ではルールを決めようと思って、「ガチホ」だ「積み立てだ」とヘッジも損切りも考えないで良いのかどうか。

「将来のことは誰にもわからない」からこそ、「想定外のことも起きるという前提で対処法を考えておく」のが重要で、「対処法なんて無用」と考えるのってなんだかおかしくないですかね。

私も長い投資生活の中で「夢が敗れた」なんてことは何度もありましたし、「このまま行けば我が家は安泰」と思っていたらリーマン・ショックに巻き込まれて資産は4分の1になって、「夢も希望も足元も音を出して崩れていく」ような気分を味わいました。意気消沈して外出しても、皆、幸せそうに楽しそうに笑顔でいるのが不思議に感じたし、家族には詳しい話も出来ない、落ち込んだ姿を見せるわけにも行かずに、一人悶々としながら生きていたのを思い出します。

そして、いくら悩んでも悶々としても「問題は解決しない」のね。

だからやっぱり「想定外のことが起きることもある」と考え、その対処法、必要なスキルを身につけることが重要だと考えるようになったわけです。

それは「ヘッジをする」ことであり、それは簡単に言えば「ショート(空売り、つなぎ売り)」をすることであり、基本は「将来を予測せずに流れに乗る」事が重要でそのスキルを磨くだけという結論に私は達したわけです。これは「デイトレでは当たり前のこと」でしかないんですね。短い時間の中で「世界情勢が大きく変わるわけでもない」のに【値は動く】わけで、予想なんか意味をなさない。というか「自分勝手な予想をしても、値は勝手に動き回る」わけで、そこで勝つには「流れを読んで、それに乗る」しかないわけです。ただこれも「一つの考え方」でしかなくて、デイトレには様々な考え方、手法が存在する。

結局、それが出来れば株式でもインデックスでも長期投資は可能なんですね。「ガチホ」じゃなくて、ちゃんと面倒を見ながら育てれば良い。

それはどんな素晴らしいポートフォリオを組んでも同じことで、「何か起きたら対処しないとならない」のは同じことで、【ポートフォリオの組み方のみで未来が決まる】ようなことは私はありえないと思っています。それって「雨が降っても俺は傘をささないで進むぞ」と粋がっているだけだと私には思えるわけで、「雨が降ったら傘をさす。雨がやんだら傘はささない」。やるべきことはそれだけのことだと思うんです。

逆に「傘をさすタイミング、ささないタイミング」が読めるようになれば、リスクが大きくボラティリティが高いものにも参戦できるようになるし、「上げも下げも大きい方がありがたい」と考えるようになる。

私はその考え方、それに基づいた手法を持つのが「投資の究極のあるべき姿」だと思うようになって、だからこそ私と同じような年月をプロのファンドマネージャーとして生きてきて、「将来を予想するな」「流れに乗れ」と私と全く同じ考え方の「石原順氏」をいつも紹介するわけです。

私は世の中に必勝法があるとすれば、この考え方、手法だと思うし、もう一つ重要な点として、この考え方だと「大負けすることは起こり得ない」のね。ここは本当に重要で、「自分の意思に反して退場せざるを得ない事が起きる」のがこの世界で、やっぱり生き残るのが何よりも重要。

「稼ぐことが重要」じゃなくて「大負けしないことが重要」だと考えます。そしてそうしている内に勝てるようになるのがこの世界。

私は「相場に勝つ」にはこの石原順氏の考え方のみが重要だと考えています。ま、それは「私と同じ」なわけですが(笑)、長年、この相場の世界で生きていると「これしか生き残る方法はない」と誰でもが考えるようになるのが当たり前だと思うぐらい。

それには「チャート分析をして流れに乗るタイミングを掴む」のが絶対条件で、チャートの見方によって差が出てくるのね。でもこればかりはそれぞれの好き嫌いや得手不得手が関係することで、「これがベスト」というのはないと思うし、石原順氏が提供しているチャートのプログラムも私は良いとは思わない。また彼の政治に関する考え方も私とは随分違う。

でも相場との向き合い方は私とほぼ同じ。

彼のポートフォリオの組み方も面白いんですよ。普通は「何を買うべきか」で決めますが、彼は「何を売買するべきか」という見方でポートフォリオを組むのね。だから組み入れたから買うわけでもなくて、「下げればショートもする」し、「上げればロングで入る」というだけのこと。そういう売買手法に合う値動き、銘柄ってあるわけで、細かくヨコヨコに動くタイプの銘柄はだめで、「大きなうねりが出る銘柄がベスト」となる。つまりそれはやっぱり「人気がある銘柄、評判が良い銘柄」となるわけで、多くの人のポートフォリオと似ているかもしれない。でも「買うためのポートフォリオじゃない」というのがミソでおもしろいところで、株の長期保有はしないと決めてきた私ですが、私も彼を見習って「いくつかの株を持とう」と考えているのは前にも書いた通り。でも私もかつては「株の長期投資」をやっていたわけで、でもいろいろ問題があるから「債券投資とデイトレ」という二刀流になった経緯があるわけで、簡単には行かないと思う。でもまたチャレンジしてみたい。

私もまだまだ発展途上で、自分が逃げてきたことと対決しなくてはならない時は必ず来るものなんだと思います。デイトレでは値動きが上でも下でもトレンドが見えたら乗るという方法ですが、長期投資では「ヘッジをしながら進む」ことになる。これはこれで結構難しいんですね。毎日、そこそこの大きなポジションが立っていて、24時間、常にリスクに晒されているわけだから、「心が休まることがない」のね。それに耐えられるかどうかが一番のポイントだと思うけれど、「小心者」には非常に難しい。

Space Xも買ったらそうやって手当をしながら長期間持つつもり。でも「将来有望だからガチホだ」なんてことは一切考えない。でも「ガチホしても良さそうな銘柄を選ぶ」のは非常に大事だと思う。でも「ガチホはしない」。

「将来とは神の領域」だと思うし、何が起きるか私達には絶対にわからないと思うから。

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毎週火曜日の夜に配信予定 ホットトピックに対する見解やニュースの裏側を現役ファンドマネージャーの石原順さんが解説します。…

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