【トレード・投資関連】子どもたちに伝えたい「(私が信じる)トレード・投資の真髄」

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注) 今日の記事は半端じゃなく長いです。でも私の本音中の本音の大事なことを書きました。読む人は覚悟したほうが良いです。(笑

歳を取ってもうそろそろ「自分が終わるとき」が見えてくると、何よりも気になるのは子どもたち、子孫のこと。

未だに私は70歳の「現役トレーダー」ですが、いつも考えているのは「利益を出すこと」以上に「私の経験、ノウハウをいかに子どもたちに伝えるか」なのね。

長男は私と同じトレーダー。次男はシドニーでサラリーマンですが、同年代の若者以上に「トレード・投資」には関心を持っていて、その「トレード・投資」で人生が大きく変わることを良く理解しています。それは「成功も失敗も同じ」で大きな影響がある。当然、彼らにも大きな夢があるわけですが、その夢を実現するためには普通に働いていては無理で、やっぱり「トレード・投資」でどうにかしないとどうにもならないことを理解しています。

だから彼らも積極的に考えているわけですが、「やる気」は非常に大きくても「考えていること」は一般的な若者と同じなわけです。ここが大きな問題。

それは当たり前で、「勉強も十分ではない」のと「経験がないに等しい」わけで、【頭で考える理想論が先行してしまう】のね。

これは誰しも通る道で、私もそうでした。

ちょっと話がズレますが、私がどういう環境にあったかを書きます。

私の父も「相場師だった時代」がありまして、結論から言うと【負け組】です。私がまだ幼い頃、破産こそしませんでしたが、借金も抱えて「もう二度と相場には手を出さない」と母に土下座して謝ったと聞いています。それから小さいながら事業を起こしてどうにかやっていましたが「ドルショック」で再び破綻。そしてまた「再起を狙う」こととなって、それの繰り返しが延々と続く波乱万丈の人生だったと思います。

そんな父ですが、かなり歳を取ってから「封印したはずの相場」にまた手を出しました。もうすでに70歳を超えていたはずだと思いますが、「お願いだからやらせてくれ」と母に土下座したと聞いています。本来なら「冗談じゃないわよ」と断るはずの母は了承しました。それは母も「このまま終わらせたら、お父さんの【男】が死んだまま」と思ったからだそうです。リベンジの機会を与えるべきだと思ったんですね。

母も「目が輝いていた若い頃の父」を再び見たかったのだろうと思います。

ところが父は「再び相場に手を出す」という以上に、やっぱりリベンジですからやる気満々だったんですね。「金融財産のほぼ全て」を株式相場に注ぎ込みました。なんと、母はそれさえも了承したわけです。

そして結果はものの見事に「返り討ち」で、でも裸になるほどではなくて、金融財産の半分程度を失うだけで済みましたが、父の落胆は半端ではなくて、身体だけではなくて精神的にもかなりおかしくなってしまい、完全なうつ状態に。医者から薬ももらっていましたが、「酒と一緒に飲むな」と言われている薬を(いつもは酒を飲まないのに)酒と一緒に飲んで、妄想も激しく、突然わけのわからないことを言い出したり。身体もかなり衰弱していました。

その様子は酷くて、「もう長くはないな」と皆が思ったほどです。

ところが不思議なこともあるもので、ある日ある時、突然、心身ともに回復し、まるで別人のようになりました。そして今に続くわけですが、過去の思いは完全に吹っ切れた様子。

こんな父を見てきた私、そしてその話を知っている孫たちはそれなりに「トレード・相場の怖さ」を知っているわけで、【やるにしても絶対に勝負をしてはならない】ことだけはよーく理解しています。でもこの世界にどっぷり浸かっていると「そうなってしまうからこそ怖い」というのもわかっている。(そんな私でもクレディ・スイスには勝負をかけて惨敗。落ち込みようは半端じゃないです)

これって「トレード・相場」に限らず、仕事も同じなのね。失敗してからのリベンジでは「平気で大きな借金をして勝負する」人が世の中には本当に多いのがわかります。またリベンジではないにしても「今がチャンス」と思うことって非常に多くて、「このチャンスを逃してはならない。もう二度とこういうチャンスは巡ってこない」と信じてしまうのね。

だから当然、持ち金は全部突っ込むし、嫁には「家にある預貯金は全て出してくれ」なんてことにもなる。そして金融関係はもちろんのこと友人知人にも「どれほど素晴らしいチャンスなのか」を力説して、お金を引っ張り出してつぎ込んでしまう。

でも世の中って冷たくて、それで大きくなった人もいれば、「再起不能に陥る」ことの方がはるかに多いのも、私は見てきました。

私のいた中小企業の世界も厳しくて、うまく行って自社ビルを建てるまでに行ったのに5年で破綻とか、私の当時の業界の友人知人のほぼ全員が「行方知らず」のままで、「財を成した」なんてのは一人もいません。いや、一人います。今では大金持ち。(笑)

私はそんな環境の中で生きてきましたので、「失敗しないことの重要性」を常に考えてきました。「儲けることより大きく損をしないことが重要」という考え方です。ですから日本で私がやっていた中小企業も、オーストラリアに渡ってから始めた事業も「全力投資はしない」やり方だったのね。当然、「借金は絶対にしない」のはお約束。だから私の人生は「万年、鳴かず飛ばずの弱小企業のオヤジ」でした。(笑)

これは私が若い頃から好きだった「投資」も同じで(株式投資ね)、オーストラリアに渡ってからもそれは続いていて、ある頃から「デイトレ」ができる環境が整ってきて、私もそちらに重点を置くようになり(株式投資は一切せずに先物中心)、いつのまにか事業は売却し「トレード・投資だけで生計を立てる」ようになり20年、今に続いています。

私は「トレード・投資」の世界では決して成功者ではありませんが、それで生計を立てられることが何よりも重要だと考えていますし、長い間の積み重ねでそれなりの資産も出来ました。

私はこのノウハウをどうしても子どもたちに伝えたいのです。資産なんてのは私は紙切れと同じだと思っていて、それを残したところでいつの間にか時代の変化とともに消えてなくなるのは必然。

だからやっぱり大事なのは「いかに大損しないで利益を出し続けるか」なわけで、そのノウハウさえあれば、世界が戦争になろうと、大不況や大きな自然災害に巻き込まれようと【再起は可能】なのね。そもそも「上げ、下げ」どちらでも利益を狙えますから(FXと同じ)、景気が悪くなっても問題ない。

ただし「それなりの資本が必要なトレードや投資」ではダメなわけで、たとえ「年利20~30%で回せる技量」があったとしても、「種銭がなければどうにもならない」んですね。最後の10万円を握りしめて、そこから立ち上がるのはほぼ不可能。

ところが「デイトレの世界は10万円からでもできる」わけで、私が「デイトレの技量を持つことが何よりも重要」と考えるのはそれが理由。そして、昔から言われる、一般の仕事でも「日銭をきっちり稼ぐのが重要」というのと全く同じ。ま、生まれも育ちも商人ですからそういう考え方が強いのかもしれません。

と同時に、細かいながらトレードを頻繁に積み重ねますから、【経験の積み重ねもとんでもなく早くできる】し、年単位で考えると「取引高」も非常に大きくなりますし、資金効率は抜群で勝てるノウハウがあると利益もそれなりに出てくるのね。この年換算でいうと、この業界を知らな人はかなり驚くはず。

例えばですね、世界で一番活発な先物市場であるアメリカのE-mini S&P500という先物がありますが、売買最小単位の1ロットが「$50 x S&P 500 Index」なのね。これってE-mini一枚の売買はS&P500の価格の50倍の大きさの売買をするということ。今、S&P 500 Indexが4500ドルだとすれば、それの50倍、225000ドル、日本円で言えば3200万円の売買と同等。最小単位がこれです。

それを毎日数回繰り返すわけですから、年間の「売買高換算」をするととんでもない額になるし、それと同額の長期投資をするのは絶対に無理。

一般の株式投資を始める時に、「3200万円の売買をします」と言ったら、「お前、馬鹿か?」となるのが普通ですよね。でも先物世界はそういう世界。

ええ~~?と思う人が多いと思いますが、これはFXも同じで、世界的な売買最小単位は10万ドルです。ただ日本では1万ドルとか、あるいはもっと小さな単位で売買できるようになったのが今の時代で、それは先物も同じで、昔の1ロットは「ラージ」を呼ばれていて、その後、「ミニ」が出来て最近は「マイクロ」と呼ばれるもっと小さな単位でも売買できて、参入のハードルはかなり下がってきた。

でも売買単位に関係なく、「デイトレ」は価格変動の「上澄みの、そのまた上澄みの小さな小さな動きを取る方法」なのね。

ミニと呼ばれる「E-mini S&P500」でさえ、毎日私達が目にする報道で「0.9%下落しました」みたいな時、買っていれば(ロング)3200万円の0.9%の損失だということ。だから長く持ち続けずに「短時間に数千円~数万円」の利益を積み重ねることを狙うわけです。

そして慣れて自信が付いて来たら「売買時間を長くする」のではなくて、一回の売買ロット数を増やしていくわけです。これってロット数が大きくなるだけで【やってることは一緒】なわけです。だから上手い人は、二十代でもとんでもない大金を掴むのね。でも一般的には、投資金額が大きくなると必ず「ビビって頭も身体も動かなくる限界」ってあるはずで、私にしてみると【ビビることを知らないちょっと変わった人】が大金を掴むと思っています。(笑)

だから丸々一日、あるいは数日、数週間、ポジションを保持し続けるトレーダーがいるにしても、一般的に「デイトレーダー」と言われるトレーダーは【超短期売買】をするわけです。一般的には【数分~数十分】で、中には秒単位で売買を繰り返すデイトレーダーもいる。

こういう世界は「異常」だと言っても良いくらいですが、世の中にはとんでもない数のデイトレーダーがいるわけで、それは「効率よく稼げるから」なんですね。でもそれは「あっという間に損する」世界でもあるわけです。

ただ「短い時間の勝負」ということは、「いつでも好きな時間にできる」「気が乗らなければ何日でも何週間でもやらなければ良い」「チャンスはいつでも来るから、難しいと感じたら手を出さないで見逃す」とか、そういう事が可能なのは大きなアドバンテージ。

つまり、明日世界が大混乱するようなことが起きても関係ないんですね。自分のペースでできるし、将来の経済予想なんかする必要もない。この「自分の平穏な時間を持てる」のは非常に大事な点で、普通の株式投資でも「投資金額が大きくなる」と、夜も眠れない、土日の休みも気が落ち着かないなんてことが必ず起きます(経験済み)。911の同時多発テロや311の東日本大震災を目の当たりにすると「遊んでいる間、寝ている間に何か起きたら大変なことになる」という不安がどんどん大きくなるのね。これじゃ365日24時間営業と同じ。

また私は「ポジションを持つ時間とリスクは正比例する」という考え方を持っています。長い期間ポジションを持つのは危険だという考え方。だから「長期投資」なんか私には怖くてできない。額が大きくなればなる程そう思うのが普通だと思います。

でも長期投資は全くしないなんてことは出来ないので、「定期預金」に毛が生えたような「債券投資」をするわけです。また債券投資は「リスクの取り方一つで利回りが変わる」投資ですから、危険もあるけれど妙味もあって、それを自分で選ぶことができるのは債券投資の魅力だと思っています。でも油断をすると私みたいにクレディ・スイスで大損することもある。(笑)

どちらにしろデイトレを含む「超短期売買」は利点が多いと私は考えているわけですが、世間では逆のことが言われています。でもそれは「素人が簡単に手を出すから」であって、実際には「それなりの技能が必要」とされるのは当たり前で、そもそも初心者が一般的な常識しか持たずに参入してどうにかなる世界ではないわけです。これはどんな仕事でも同じですよね。でもトレード・投資の世界って、初心者が何の準備もせずに飛び込んでくるから不思議ですし、そういう人たちがどうなるかなんて簡単に想像がつくはず。

だったらその特殊技能が得られるように勉強し、訓練すれば良いだけのこと。

学歴社会が良いとは思いませんが、「小学校しか出ていない」としたら、いろいろ問題はあるんじゃないの?というのと同じだと思っています。でもちゃんと勉強して経験を積めば道は開ける。

近年、若者なのにとんでもない額の資産を作ったトレーダーがメディアでも紹介されますが、これはこういうことなんですね。今までの常識的な投資でそれだけの額は稼げない。

でも「少額の資金から始められる」のは、私は素晴らしいことだと思っていて、今までの常識的な経済社会では起こり得なかった「下剋上」的に成り上がれる若者も出てきたのは良いことだと思っています。

また「とんでもない額を稼いだ」ということは、「とんでもない額を損した」のと同意語の様な気もしますが、それは無いのね。

つまり、「見慣れた裏山に入ってみたら、松茸の群生地を見つけた。その探し方がわかった」みたいなことが起きているわけで、それを見つけられることがなかった人たち(ノウハウを手にできなかった人たち)は、毎日毎日、何も見つからない裏山に入り続けることは無い。勝てずに大損する前にやめるのが普通。

ここで話は変わって、一般的な株式投資やインデックス投資の話。

我が家の次男坊はデイトレのデの字も知りませんが、投資には興味があって「自分流」でインデックス投資をしています。ま、よくあるあれです。

当然、ノウハウらしいノウハウもありませんし、しかし世の中では「インデックス投資が最強」という風潮がありますし、「俺もやってみよう」というレベルでしか無い。

私は、彼がやってみると言った時に、「時間の無駄だからやめろ」と答えたのを思い出します。いや、「経験をしてみる」のは間違いなく重要ですが、本当に投資で利益を出したいと思うのであれば「もっと重要な経験を積む必要がある」と私は考えているから。でももしも「片手間に投資をする」のであれば、ま、なんでもやってみりゃ良いとは思っていますが。

当然、彼は大きな金額をつぎ込むこともなく、毎日インデックスの動きを見ては「上がった、下がった」なんて騒いでいますが、それって何千円のプラスマイナスでしか無いのね。それでも「上がり続ける」とか「下がり続ける」ことが起きれば、利益も損もそれなりに大きくなりますが、基本的には「上がったり下がったり」するわけで、何週間、何ヶ月経っても「なんてことがない損益」にしかならない。

そんなことを繰り返しているうちに「どうでも良くなる」のね。

そして「インデックス投資は、気長に放置すれば良いのだ」という考え方に染まっていく。そして「欲深い人」は【もっと投資額を増やそう】と考える。でも「勝つためのノウハウ」は得ないまま。

これで資産が増えるなら、世の中から貧乏人はいなくなるということには気が付かないのね。

じゃぁ、どうするのか。

【投資とは将来を読むことである】

これは正しいと思いますが、大間違いだとも思っています。

そもそも「自分に将来がわかるのか?」ってことなのね。

頭の良い人が陥りやすいこととして「勉強すればわかるようになるだろう」と思うってこと。学校でも「神童」なんて呼ばれた人はいくらでもいて、「高学歴の人」ほど陥りやすい罠でもある。

頭も良い人がしっかり勉強してどうにかなるのなら、天才級の人たちを集めて投資をしている大企業、機関投資家、生命保険会社などは「損なんかするわけがない」ってことになりませんかね。

ヘッジファンドも同じで、天才級の人たちが興したファンドでも破綻するのはなぜ?

オプションというとんでもなく素晴らしいシステムを考え出してノーベル賞まで取った人(複数)が興した投資会社が破綻したのはなぜ?

私が考える「それでもうまく行かない理由」は【将来を予測するから】です。「予測を間違えた」のではなくて【予測することがそもそも間違いだ】という考え方です。ここが重要。

ただし職業柄「予測をしなくてはならない仕事は多くある」のは間違いがないんですね。市場動向は予測しないなんて馬鹿なことは普通の会社ならありえませんし、貿易関係であるならば、「為替の動向を予測する」のも非常に大事で、実際にキャッシュのやり取りが起きる時に「為替はどうなっているのか」を予測しなければ、物品やサービスの値付けさえ出来ないじゃないですか。そして大企業ではその1円の読み違いで何十億円の損益が出る企業もあるわけですから。

だから「予想・予測をするのが当たり前」なのがこの世界で、メディアでも「予測」することばかりですよね。

でも「投資やトレードは別だ」と私は考えているわけです。それも「大手」ならいざしらず、我々みたいな弱小は「下手な考え、予測が身を滅ぼす」と思っています。でも私達は「大手の事業会社と一緒になって予測・予想をする」のが普通。

でも巷の専門家を見てください。なぜ言うことがバラバラなのか。「大筋は同じ」だとしても、では皆が儲けているのかどうか。

そもそもですね、株にしても先物(商品)にしても為替にしても、「売ろうとする人」「買おうとする人」が出来高としては【同じ数】存在するから値が決まるんですよね。買おうとする人ばかりなら、値がつかず青天井に値上がりするだけじゃないですか。これは売りも同じ。

だから「読み」は真っ二つに分かれるのが普通と考えるべき。

ま、買う理由も売る理由も「将来の読みとしては、上がるから、下がるからだけではない」のは当たり前で、「上がると読んでも売らなければならない状況」、その逆もあるのは間違いがない。でも本当に「自分の読みに自信がある」のであれば、何らかの他の方法を考えるのが世の中の常識じゃないんですかね。「買わないとならない理由」「売らないとならない理由」はいろいろあるにしてもです。

そしてネット時代ですから「私はこうやってXX億の資産を作った」なんて話が氾濫していますよね。

私も興味がありますから、結構そういう記事を見るのですが(笑)、ほぼ全てに共通していることは「読みが当たった」ってこと。

これはインデックス投資も同じで、実際にアメリカや安倍政権後の日本でインデックス投資をした人たちは「かなりの利益を出した」のは間違いがないのね。

たとえば、アメリカナスダックの2010年からの動き。週足ですが、なんと2500ドルから17000ドルまで7倍近い値上がり。

これじゃ「インデックス投資最強説」が出てきて当然で、「インデックス投資なんかダメだ」と言ったらバカ扱いされたかもしれない。

だから「近年、投資をできる余裕ができた人達」、多くは若者ですが、「では、俺も~~」と投資をしたら2022年から下落が始まり、儲けるはずが30%も下落して真っ青になったなんてことも多いハズなのね。でもその後、また盛り返してきてホッとしているなんて人も多いのでしょう。

日本の日経225を見てみます。これは1980年から今までの月足ですが、このチャートから「日本の株式投資事情」を想像してみるのは非常に大事だと思います。

3つの期間に分けられますが
Aは【株式投資をしないやつは馬鹿だ】と言われた時代。
Bは【株式投資をするやつは馬鹿だ】と言われた時代。
そして現在はCですが、【やっぱり株式投資でしょ】という時代。

私は1970年代から投資をしていたので、ただ真剣度には波がありましたが、どの時代もその中で見てきましたし、【世の中の反応の変化】が面白いと思うし、それを知ること、あるいは【想像すること】は非常に大事だと思うんですよ。

バブルの頃は本当に異常で、猫も杓子も株投資という時代。街角で買い物かごを持ったオバサンが、あるいは喫茶店で高校を出て就職したばかりのOLが【いくら儲けた?】【次は何を買うべき?】と仲間内で話をしている時代でした。なんせ日経225が4000円台から9倍以上の38000円を超えたんですから。

でもバブルは崩壊した。

ここで「逃げること」が出来た人は大したもんで、普通は「いつか値が戻るだろう」と考えるのね。そして持ち続ける。待ち続ける。

それが延々続いた時代です。

私はというと、「OLが株の話をしだしたらもう上げ相場は終わり」という考え方が当時ありまして、それは「上がり続けたのは良いけれど、ではそれ以上にこれから買い上がる新しい買い手はいるのか?」という至極真っ当な考え方。だから日経225の38000円という高値を私は経験すること無く、それどころか「もうこの辺で逃げたほうが良い」と日経225がまだ2万円台のころに撤退しました。ただし、後に「逃した魚は大きい」と思ったのは確か。(笑)

また「個別株」で財を成した人は今の時代でも大きく注目されますよね。

20代で億単位のお金を稼いだ投資家が出てくれば、そりゃ誰だって「俺も」って思うのが当たり前。だから、その彼が「どうやって銘柄を選んだのか」の研究を始めるのね。自分も勉強すれば「将来、爆上げする株を見つけられるはずだ」と。

ま、それも良いと思うし、私も随分研究したこともあって、四季報は隅から隅まで読んだし、当時はネットもなければ情報も少ない時代で、【株式投資専門の週刊誌】を3,4冊、常に読んでいたのを思い出します。当然、セミナーにも行ったし、「評判の良い投資家」に高い授業料を払って「買うべき銘柄」を教えてもらったり。(笑)

でも思うようにならないのね。勉強しても勉強してもうまくならない。思ったように稼げない。

そんな時に、フト、相場師だった父のことを思い出すわけです。

父は相場師でしたが、当時、私がやっていたような「企業やその業界を徹底的に調べる」なんてことは一切やっていませんでした。要は「罫線屋」と呼ばれる、今で言う「チャートアナリスト」だったのね。ファンダメンタルズは無視です。

これは今の私もほぼそういう考え方で、個別株を研究するにしても世の中には「特定の人にしかわからない内部事情」もあれば、「仕手戦」と言われる、業績に関係なく買い上げたり、売り浴びせたりして【相場が大きく動く】ことは普通にあったのね。

そういうのは「値動きから判断する」しかないわけです。

【好業績の企業】【将来有望な企業】、しかも株価は安い銘柄を探すのはかな~~り難しくて、そんなことが【私にわかるぐらいなら、寝ずに勉強している人なら誰でも知っているはず】なのね。自分が勉強すればわかるようになるなんてのは錯覚でしか無いし、もし自分にわかることはもうすでに「常識」となっているのが普通。

でもそれに気が付かないのね。自分にわからないのは自分の努力が足りないせいだと信じてる。

でも「これだ!この会社だ!」と思った会社の株が【安値で放置されていることはまず無い】と考えるべきでしょ。そもそもそういう会社なら「関係者がまず買いに入るのが当たり前」じゃないですか。

あるいは「あの会社はもう先行き危ない」というのも同じで、そんな情報が回ってきたり、自分でもわかる頃には「もうすでに大きく下げている」のが常識。

結局ですね、「自分がどう頑張っても、将来のことはわからない」ということに私は気がついたわけです。でもそんな簡単なことに気がつくまでは何年も掛かるのね。(笑)

で、父と同じ道を進むことにしました。「チャートアナリストへの道」です。

これは大正解だと私は思っていて、本当に良い会社なら「株価は上昇トレンドに入っている」のね。その逆もその通り。

将来有望な会社なら、投資家の期待が集まってもうすでにかなり上がっていて、なかなか手が出ない株価になっているのも常識。今のテスラもそうですよね。

逆に、将来有望なのに株価が上がっていないとしたら、「将来有望だという自分の読みが間違えている」と考えるのが妥当。

またもしも、「将来有望」だとしても【まだ株を買う時期ではない】ということもあるのね。実際に有望な会社で世間にも認められ、売上も上がり、利益もでるのに3年掛かったとしましょう。じゃぁ、3年間じっと待ち続けるのか?って話。読みが外れたらどうします?

「分析も難しい」「売買タイミングも難しい」となったらお手上げですよね。

でも「チャートは正直」なのね。そして「チャートの値動きのみが真実であり現実」なのね。

「良い会社なのに株価は上がらない」としたら「良い会社ではない」。また「危ない会社」と噂されていても株価が下がらない会社は「危なくない会社」だと考えるほうが当たりだということ。市場参加者をバカにしてはダメで、皆が命をも賭けて頑張っている世界。

つまり「チャートが示す方向性のみが真実」だと考えるのが一番良いってことになるわけです。

【トレンドに従え】【1にトレンド、2にトレンド、3,4が無くて5にトレンド】というのが今の私の考え方の大元の大元です。

その考え方が正しいと思った出来事がありました。

つい最近なのですが、このブログの読者からのコメントを読んで「ハッとした」ことがあったんです。それは(私が大損失を出した)クレディ・スイスのことに関してですが、そのコメントをそのまま転記します。

クレディ・スイス崩壊は本当驚きました。昔昔現在のUBS東京支店で働いてましてスイス3大銀行の債権はみなトリプルAだと邦銀を見下し丸の内を肩で風切って働いていたのを思い出しました。

私はこの言葉で「目が覚めた」思いをしました。かなり衝撃的だったんですよ。

私がクレディ・スイスの債券を買うと決めた時、私の頭の中にはこの「クレディ・スイスの過去の栄光」が大きく存在していたから。「クレディ・スイスと言えば天下の大銀行」だという思いが強く残っていました。

当時、すでに大株主のサウジアラビアが撤退したとか、悪い話ばっかり。株価は大きな下げトレンドに入っていて「下げっぱなし状態」。もう危ない領域と言ってもおかしくなかった。だからこそ、米ドル建てのAT1債は「年間利回り10%を超える状態」だったわけです。つまり債券も売られ売られて安くなっていたということ。

でも私の中では「天下のクレディスイスだぜ?」というのがあったのね。だからジャンクボンドと同じ高い利回りも「大きなチャンス」に見えてしまった。

これってつまり「現在、そして今のトレンドを無視した」ってことと全く同じなのね。

と同時に、「自分が持っている思い込み、価値観」がいつまで経っても影響があるということにあらためて気がついた。

上にE-mini S&P500や日経225のチャートを出したのも、それを言いたかったから。

自分の経験はいつまで経っても「尾を引く」のね。自分は「今を見ているつもり」でも【過去に縛られている】のを冷静に考えるとはっきり感じることが出来ます。

大事なのは【今】なのね。それが「紛れもない現実」であって、将来は神の領域であって予測は意味がないと【割り切ってしまう】ことがトレード・現実を生きるのは最適だと思うわけです。

普通、「将来を考える」のは大事なことで、それを考えないなんてことはありえない。

でも「予測」に関しては【無駄】だと考える必要があると思うってこと。予測するにしても「近い将来」だけにして、あまり先のことは考えないのが【投資・トレード】で勝つ秘訣だと確信するに至りました。

ただ、これが実は簡単ではなくて、「現実をしっかり見ているつもり」でも、自分の過去の経験とか思い込みが「現実を把握する大きな障害となっている」のね。

簡単に言えば「上がっている時には買うことだけ考える」「下がっている時には売ることだけ考える」のが大正解で、【いつか必ず流れは変わる】にしても、「変化はチャートに必ず出る」わけですから、「いつか反転して上がるだろう、下がるだろう」と将来を考えるのは無駄というか、弊害があるのみ。

相場の格言にもそれがあるのを思い出します。

「上がっている時には買い上がれ。下がっていれば売り叩け。」

ところが一般的な心理としては「上がっていると、自分も買わなければ取り残される」と思うし、でもすでに上がっていると「もう下がるだろう。今からでは遅すぎる」と思うのね。また「すでに買っていると、下がりだす時がすぐに来るだろうと不安になる」のね。また「安くなったら買おう」と考えることが多いけれど、「安くなることはない」のも普通。安くなったら安くなったで「もうこの銘柄はだめかも知れない」と思う。下がり続けていると「いつか上がりだした時に買おう」と思うわけで「下がり続けているのだから新規に空売りしよう」とは普通の人は考えない。

でもそれは「相場の世界」では通用しないのね。

改めて日経225のチャートを見てください。

バブル期ですが「こんなに上がるわけがない」と、買わないどころか「空売りを仕掛けた投資家」も多くいた(だからこそ、彼らの踏み上げで株価はもっと上がる)。またその後、何十年も下がり続けた時に、「こんなに下がるのはおかしい」と長年、買い続けた投資家もいる。あるいは「損切りも出来ずに持ち続けた人」の数も半端じゃなく多い。

結果的に安倍政権で株価は復活してきたけれど、「あまりにも長い冬の時代」だったのは間違いがなくて、その間、「多くの資金が塩漬け状態」だとしたら「投資家です」なんて言えませんよね。

そして日経225じゃなくて個別株を見ると、「過去の超優良会社の凋落」も多くあったわけで、私は「JALを政府は必ず助ける」と信じてかなり大きな資金を注ぎ込んで「ほぼゼロになる」怖さを経験しました。(笑)

また大好きだった優良会社のシャープがあんなことになるなんて想像もできませんでした。それは山一證券も同じだし、多くの電機メーカーも同じ。

そして今、「アメリカの凋落」が言われていますよね。「米ドルが終焉する」なんて言う専門家も多い。これからはBRICSが力をつけて台頭してくると。そして実際に中国、ロシアも頑張って動いていてBRICSは勢いに乗っているように見える。そしてこのまま行くと、本当に米ドルの時代は終わるかもしれないような気もしてくる。

ところが、今、米ドルは絶好調。

USD/JPY 日足。

対マレーシア・リンギットも同様。

この動きを「円安」「リンギット安」と捉えてはダメだと私は思っていて、【ドル高】なのね。ドルが強いからこういうことになる。(異論はあるはず)

ドルはもう落ち目で下がるんじゃないの?一体なんでこういうことになるの?

そんなことは私にわかるわけもない。専門家の説明を聞いても、私には「後講釈」にしか聞こえない。

だから大事なのは「現実」のみってことで、【理屈ではない】のじゃないかと。

でもいつかアメリカも衰退し、ドルが安くなる時代も来るのかもしれない。そしてかつてイギリスが世界の覇権をアメリカに譲ったように、他国がトップに躍り出る時代はいつかくるかもしれない。

かつてイギリスの前はスペイン、ポルトガルが世界の覇者だった時代もある。そして今は見る影もないアルゼンチンは世界のトップ5に入る経済大国だったころもある。

「時代は必ず変わる」

当たり前のことなのに、自分の頭の中には「良い時代、悪い時代」が刷り込まれているし、【自分が生きた時代の頃、自分の経験しか覚えていない】のね。

つまり「過去の経験」って非常に大きな影響があるわけで、上に書いた「インデックス投資最強説」も同じでしょう。それを唱える人は多いし、日本政府も専門家も「投資を後押ししている」じゃないですか。でもそれを聞いて「だよねぇ。俺も頑張らないと」と思うのは「アメリカの動き」「安倍政権後の市場」を覚えているからなわけで、「バブルとその崩壊」で破産しそうな恐怖を体験した人は「株式投資?冗談じゃないよ」と思うのかもしれない。

「過去に囚われてはならない」、しかし「歴史を知るのは非常に重要」なことであって、そしてそして「何よりも重要なのは現在と近未来」でしか無いってことじゃないですかね。

投資やトレードを生業とするには、その考え方がないとダメなんだろうと思う。

「現実的であること」が何よりも重要で、投資やトレードに「夢、希望」は邪魔なだけかもしれない。

【でもそんな生き方はつまらない】と夢多き人は言う。

でも私は言いたい。「投資やトレードで稼いで、そのお金で夢、希望を実現させるべきだ」と。金もない、投資資金もなくて夢ばかり見ていても何も起こらない。もし夢に全力投球して、その夢が途中で破れたら家族や大事な人はどうなるのか?自分の責任は考えなくて良いのか?

自分の大事な夢を実現させるためにも「今、稼ぐこと」は重要だと私は考えるし、【金亡者】であっても良いと思う。自分の夢を実現できずに、あるいは夢を捨てて「清貧であること」に満足する人生も当然あってしかるべきで、どんな風に生きるかはそれぞれの自由ですが。

でも「金はやっぱり手段でしかない」のであって、「金儲けそのものが目的になると地獄の餓鬼と同じ」になると思う。

実は先日、病院に検査で行った時、待ち時間が結構あったので付き添ってくれていた長男に延々と今回のような話をしました。

「遺言だと思ってしっかり聞いて欲しい」と。

将来を予想するのはオッケイ。何も考えない方がおかしいけれど、【トレード・投資】をする時には【絶対に予想をするな】と伝えました。その理由は上にも書きましたが【自分には将来を予想・予測する能力がない。将来は神の領域だ】ということなのね。

「自分はどうしようもない、何もわからない馬鹿だ」と思うくらいのほうがちょうどよいわけです。

ではどうするのか。

チャートを見て「上昇していれば買う」「下降していれば売る」「何も分からなければ何もしない。その時にポジションがあれば、即、撤退する」。これだけが【生き残る秘訣】だと。

そして「上がる理由」「下がる理由」「トレンドが出来ない、動かない理由」は関係ない。知る必要もなく、ただただ「チャートから読み取れる動きに乗るだけ」なのね。

今の「インデックス投資最強説」は【今までがそうであったからなだけ】であって、特にアメリカ市場はその傾向が強いものの、日本市場を見れば【時と共に変化する】のが当たり前なのがわかるはず。

もう一度、日経225の1980年代からの変化を見てください。どの時代に、皆が何を考えたかは簡単に想像がつくはず。

今の日本政府の、多くの専門家の「インデックス投資を薦める」のに簡単に乗ってはならないのはこのチャートを見てもわかるはず。

でも「インデックス投資はダメ」なのではなくて、【常にトレンドは変わるから、それを無視しないことが重要】だということだけなのね。

もしトレンドを無視して「インデックス投資をすればどうにかなる」というのは【宗教にハマるのと全く同じ】だということ。あるいは「ギャンブル」だと割り切っていれば良いと思います。

チャートに出てくる上がり下がりのトレンド。これこそが「真実」で、絶対に無視してはならないと思います。

過去も未来も考えず、この眼の前のトレンドだけを見ていれば勝てると私は思う。少なくとも大損はしない。

では「どうやってトレンドを見るのか?」。

そこから勉強が始まるのね。でも私は決して難しいとは思わないし、誰にでも勝てるチャンスがあると思っています。トレード・相場が難しいのは、自分で難しくしているだけかもしれない。

これが私の遺言。(^_^)v

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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