東電が異常というより、東電の弁護士が異常と言うべきだろうけれど、とんでもない話を見つけた。
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「現代ビジネス」の記事
法律がどうこう言う以前に、まずは社会常識の問題として考えて欲しい。
近所に、庭でゴミをガンガン燃やして黒煙を上げている家があった。その煙のせいで自宅の外壁は汚れ、庭は燃えカスと灰だらけ。迷惑この上なく、「自宅の外装を張り替え、庭をキレイにするための費用を弁償してほしい」と申し出た。
すると問題の家主は、こう主張した。
「ウチから出た煙は、もう〝ウチのもの〟ではない。だからどこに飛んで煤が落ちようと知ったことではない。そんなに掃除したいなら、自分ですれば」
こんな人物がその辺りの住宅街にいたら、正気を疑うレベルである。いわゆる「モンスター隣人」といったところだろう。
だが、ほとんど同じような主張を法廷でしている企業がある。しかも、汚染源として問題になっているのは、ゴミを燃やす煙どころではなく、セシウムなのだ。
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福島の原発事故で放射性物質が撒き散らされ、それの影響で営業が出来なくなった福島のゴルフ場が裁判を起こした。東電に補償させるための裁判。
その裁判での東電の主張が異常。
〈放射性物質のようなものがそもそも民法上の「物」として独立した物権の客体となり得るのか〉
〈その点が肯定されたとしても、債務者として放射性物質を所有しているとは観念していないことに鑑みると、もともと無主物であったと考えるのが実態に即している〉
つまりどういうことかというと、セシウムは東電の所有物ではない無生物。それによって汚染されても東電の関わることではないという理論らしい。当然除染の責任もないとのこと。
また裁判自体もおかしなもので、結局この裁判はゴルフ場の要求は通らず却下。
原発も燃料も東電の所有物。しかしセシウムは東電の所有物でもなく、それが飛び散って害を及ばしても関係ない。またその害もたいした被害でも無いのに騒いで勝手に営業をしなかっただけだろ?だから補償もしないし除染も勝手にやれっていう事なんですね。
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