「包丁好き」がこのブログの読者にもいらっしゃるのが嬉しい

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私は包丁マニアなんですが、ブログに包丁のことを書いても・・・って思うんですよ。

でもたまに書くとそれなりに反応があるのが嬉しい。コメントやメールを頂戴する。

とは言うものの読む人の数はかなり少ないし、評価も当然低い。(笑)

でも包丁のことを書いている時の自分って、ニコニコしながら書いているのに気がつくし、やっぱり書きたいことを書くのが一番だと思ったり。

しかし不思議なのは、包丁好きの女性っていまだかつて会ったことがないってこと。ネットでいろいろ情報を得るわけですが、女性の比率って5%以下じゃないかなぁ。プロでない一般人の包丁の使い手って女性が80%以上いるはずなのに。

料理好きの我が家のヨメさんも「良い包丁を持つべき」とは言うけれど、包丁に関する知識はゼロに等しいし、自分で「砥石」を使って砥ぐなんてことはしない。でも「シャーブナー」は使う。

これが困るんですよね~。

ヨメさんにしてみれば、「切れるようになるんだから良いじゃない」っていうけれど、シャープナーと砥石と刃の付き方の違いを知らないし、そもそも「両刃」と「片刃」の違いってわかってるんだろうか。それを聞いたことがないのだけれど、聞けばだいたいどんな返事が返ってくるか想像は簡単にできる。

砥ぎは昔から私の役目なんだけれど、もちろん砥石を使う。でもダイアモンドシャープナーは家にあるんですよ。これは試しに買った「セラミック包丁」の為だったのだけれど、セラミック包丁って全く使う気になれなくて「どうにでも好きに使って良い包丁」としてキッチンに雑然と置いてある。でも誰も使わない。その代わり、それ用のシャープナーをヨメさんは使う。(笑)

両刃の包丁でも私が一生懸命砥いだ包丁を、切れなくなったからと言ってシャープナーを使われると本当にがっかりする。

だから私の気に入っている包丁はヨメさんには使わせないで、私が使う時にわざわざ引き出しから出して使う。

でもそれに気がついたヨメさんは、「あんた、なんでそういうことするのよ。料理もしないのに」という。そりゃそうだ。

だったらちゃんと使ってほしいし、ハガネの包丁なら使った後は考えてほしいし、食洗機には入れないとか、私がしたい注文はいろいろある。でもそれをいうと喧嘩になるのね。そもそも我が家ではヨメさんが総料理長で、私はバイトの皿洗いみたいなもんだから、ヨメさんの料理はもちろんのこと、調理器具に関して私が何を言える立場でもない。

でもヨメさん専用の包丁(私は使わないという意味)をたまにしっかり砥いで置くと、ヨメさんは嬉しそうな顔をする。「良く切れる~~~♫」と。ま、それが私の密かな楽しみかもしれない。

この包丁は価格は忘れましたが、5000円ぐらいだったかなぁ。この宣伝文句を見た当時の私は「これはかなり良い包丁だろう」と信じちゃうわけです。(笑)

ダマスカス文様ってのも是非とも手に入れたいと思ったし。

これがですね、ちゃんと砥ぐとそこそこ切れる。でもその切れは長続きしないのね。

最近、また「包丁が欲しい病」に罹っていて、色々調べたり、我が家の包丁を全部引っ張り出して、頑張って砥いたりしていたんですよ。

そもそも私は包丁が好きなだけで、いろいろ知らないし、我が家に多くあるわけでもなく(全然駄目なのも入れて8本ぐらいか)、料理も実験程度だからわからないことばかり。でも趣味だから情報だけはネットで集めるんです。

で、今日、思ったこと。

ネットで調べても限界があるってこと。所詮、文字や画像で伝わることって大したもんじゃないのね。なおかつ、「製作者や販売店の言うこと」「ユーザーの評価」を見ても、それじゃ何もわからないということに気がついた。

そもそも「よく切れます」「刃持ちも良い」とか、そういう言葉に惑わされるわけで、「どの程度切れるのか」「どのぐらい持つのか」ってのは全くわからないのね。せめてその包丁はどんな鋼材を使っているのかがわかれば想像も出来るのだけれど、素材名もわからない、「ハガネかステンレスか」の違いだけじゃ何もわからないのと同じなんですね。

だから今は、鋼材名(たとえば青紙スーパー、青紙2号、白紙2号、ステンレスならV金10号、粉末ハイス鋼、銀紙3号、ZDP-189とか)がわからない包丁はもう買うのを止めようと思います。素材がわからなければ素性もわからないわけで、他の包丁と比べようがありませんから。

実は私が一番使う包丁は「骨スキ」(刃渡り15センチ)なんですが、これの素材がわからないんですよ。良く切れるし結構気に入っているんですが、素性がわからないと他の包丁と比べるのも出来ないし、次にこの手の包丁は買うまいと思ってしまう。

常時、良く切れるような状態にするには、また手入れもどうするべきかはわかるんですが、やっぱり趣味人としてはウンチクも大事なわけで、素材がわからないというのは非常に困るのね。

私は昔は「家には三徳包丁があれば良い」と単純に考えていたし、価格的にも2000~3000円程度で良いと思っていたくらい。いわゆるフライパンと同じで、駄目になったらまた買えば良い、みたいな。当然、その当時は、私は砥石は使わずシャープナーを使っていた。

こういうレベルの人が思う「よく切れる」ってのは、包丁にこだわる人、プロから見れば、「全然切れないレベル」なのね。また販売店の「この包丁はステンレスだけれど、非常に良く切れる」なんて言うのを聞けば、なんとなくそれに釣られちゃう。そして口コミもそういうレベルの人達が多くて、評価の点数が高ければ買っちゃうわけですよ。

でも段々と包丁を好きになり、包丁のこともわかるようになると、なんか違うんじゃないかというのに気がつくのね。そうなると、一般人からの情報は見ないようになって、プロの料理人の情報を見るようになる。でも彼らは「異次元」と言っても良いくらいのこだわりを持っているのが普通で、私としてはそこまでこだわることも無いだろうと思っていたんですよ。

でもプロも勧める包丁を買ってみて驚いたのね。「切れるってこういうことをいうのか」と初めて知った。(笑)

まぁそれからどんどんのめり込むようになったんですが、意外なのは、包丁にこだわらないヨメさんが持っていた包丁ってのが鋼(ハガネ)の出刃包丁と柳刃包丁。というか、30年以上前に日本を脱出してオーストラリアに渡る時に「良い包丁を持っていたい」ということで買ったそこそこのもの(と言っても合計で7万円ぐらい)。

でも当時は私は料理なんか一切しないし、その包丁をヨメさんが使っていたのも知らないし、そしてオーストラリアの我が家には砥石は無かったはず。

今日はこの出刃と柳刃を引き出しの奥の方から取り出して見てみたのですが、全然、切れない状態。(笑)

刃は欠けてないけれど、結構使ったようには見えた。でも多分、買ってから砥いだことはなかったんじゃないかな。まぁ、ハガネの出刃や柳刃なんて普段使わないし、刃持ちも良いからそれで済んだんでしょう。

で、これをちょっと本気で砥いでみたんですよ。

これがですねぇ、ちょっとびっくりするぐらいの切れ味になった。やっぱり鋼(ハガネ)って切れるんだと思った。裏には「青紙」の刻印。

やっぱり「硬度」って大事で、硬度が高いと鋭い刃が付けられて長持ちもする。

実は最近、やっと「価格は正直」だというのがわかってきたんです。

最初の包丁集めも「5000円も出せばかなり良いんじゃない?」というところから始まって、段々と包丁のこともわかり、知識も増えて来ると、「良いものは高い」というのもわかるようになる。まず鋼材、素材が全く違うのね。そして柄も大事なのもわかってくる。そしてバランスだって重要なわけで、やっぱり「そこそこのブランド」で「プロが勧めるもの」が良いと今は思うようになりました。当然、価格は「万単位」になりますが、良い包丁は一般家庭なら10年以上は問題なく使えるわけだから、ケチるのはよそうと思っています。(でもまだ5万円以上の包丁を買う勇気はない 笑)

知識は増えても「使ったことがない」とやっぱり何もわからないわけで、最高のは買わずに「そこそこ評判の良いもの」を買うわけですよ。

これがまさに「グレステン」であり、「モリブデン鋼の包丁」であったり。共に、「よく切れると言われる包丁、鋼材」。

ところがですね、どんどん包丁のことがわかるようになると、これらの良さって「一般的には十分な良さ」でしかなくて、プロが仕事で使う、つまり板前であったり魚や食肉処理工場で使うプロとは全くレベルが違うのがわかってきた。

でもまだやっぱり「プロが使うものは自分には関係ない」という思いが残ってるのね。また価格も高くておいそれとは手が出ない。

そこでプロにもそこそこ評判が良い「V金10号」というステンレス鋼の包丁を買ってみたんですよ。それもダマスカス文様のもので、サビに強い。

これがまぁ良く切れること。こんなのは初めての経験。

きっちり砥いでからトマトをまな板の上に乗せて、トマトを手で抑えずに横から包丁を入れるとスーッと輪切りにできる。コンマ何ミリの透けて見える厚さでもなんの抵抗もないくらい簡単に切れる。

これには驚きで、こういうテストをオタクがやるのを何度かユーチューブ動画で見たことがありますが、私もとうとう「切れる包丁を手に入れた」という喜びは半端じゃなかったです。

でもこれは到達点でもなんでもなくて、「初めて山登りの楽しさを知った」のと同じで、今はまだ山の麓の状態。

そして覚えるべきことが山のようにあるのね。

私は今、「どういう鋼材だとどういう特色があるのか」を実体験で知りたいと思っています。今、我が家にある切れる包丁はこのV金10号と青紙(2号?)の短めの30年以上前の柳刃だけで、その他は全く使う気も起きない包丁もある。というかそれがほとんどか。(笑)

でもたとえば「グレステン」がそうであるように、巷では切れる包丁として有名だけれど、まさにそれって素人レベルの見方じゃないかと今は思っています。当初は「切れる~」と感激したものの、多分それって点数で言えば60点ぐらいなのかもしれない。そしてV金10号や青紙と比べたら劣るという感じが今はします。でもグレステンの「切った素材がくっつかない」のは高得点。

このグレステンは切れ味の他に「素材がくっつかない」ということでそれなりに使うのですが、結構、早く「ナマクラ」になるのね。包丁って要は「砥げば切れる」わけで、100均の包丁でも1500円の包丁でもしっかり砥げば切れる。でもその切れ味が「いつまで持つのか」を考えた場合、良い鋼材を使っている方に軍配が上がる。逆を言えば、一般家庭で「週に一度は砥ぐ」のが苦痛でなければ、もしかしたらどんな包丁でも良いのかもね。

ここで気がついたのは、「包丁は安くてもどうにかなる」けれど、「砥石が結構重要じゃないか」ってこと。

今までいくつか砥石を手に入れて使っていましたが、同じ番手でも使い勝手が随分違うのね。それもわかってきたので、プロも良いという「シャプトン」の砥石で揃えようかと考えています。シャプトンの5000番の仕上げ用はすでに持っていて、その前に使っていた安い1000番と6000番が裏表になっているものより良いのはわかるので、「荒砥石はいらないかもしれないくらいよく砥げる中砥石」と言われるシャプトンの1000番を注文しました。このシャプトンの1000番、5000番というのは「初心者が持つべき砥石」と言われていて、私もやっと初心者のレベルになれる。(笑)

そして砥ぎって難しくて、砥ぐ前にどういう包丁にするかの計画をまず立てないと駄目なわけですが、そもそも「どの包丁にはどんな個性が必要なのか」がまだわからない。(笑)

例えば、出刃包丁と柳刃は同じ片刃だけれど、用途も違うから同じ様な刃は付けないんですね。柳刃は私は「恐ろしいほど切れる」様にしますが、出刃をそんなふうにしたらすぐに刃こぼれしちゃう。だから柳刃は「柔いものしか絶対に切らない」という前提で刃を付けるし、出刃は「骨も叩いて断ち切る」のを前提に刃を付ける。

じゃぁ、具体的にどうするのか?となると、これがまた調べても良くわからないんですよ。どの程度の角度を付けるべきか。また「小刃」も付けるべきか(丈夫になる)。和包丁なら「切れ刃に合わせて砥ぐ」ようにしていますが、なんだかすっきりしません。両刃の洋包丁も「どういう刃にしたらどう変わるのか」もわからないくらい、何もわかってない。せいぜい「角度を鋭角にすればよく切れる」でも「刃こぼれしやすい」とか、そんなのを理屈としてわかっているだけで、現実的にどこまでなら大丈夫なのか、これもそれぞれの包丁の素性や使い方に関係があるわけで、とんでもなくややこしい。

また我が家には中華包丁もあるんですが、これの研ぎ方もまったくわからない。中華包丁って万能包丁みたいなものですが、野菜も切れば、骨を断ち切るぶつ切りもするわけで、どんな刃をつけたら良いのかわからない。料理動画を見ていると、骨付き鶏肉をタンタンタンとぶつ切りにするかと思えば、肉の塊の「薄切り」もやるのね。そしてキャベツの千切りもする。これってそれぞれ「必要な刃の形状」ってあるはずで、どうやったら両立できるのかも私にはさっぱりわからない。

ま、包丁が好きと言いつつ、まだまだ幼稚園レベルで何もわからないのと同じですが、今、一歩一歩、前に進んでいるのが楽しいです。

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