カメラの買い方が難しい

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このブログの読者には若干名カメラ好きがいるのですが、やっぱり話を聞いてみても新しい機種は気になるもののそうそう買い替えはできないでいる様子。まぁ、当たり前といえば当たり前ですが。

ハイエンドとまではいかなくてもそれなりに良いカメラを買えばかなり長く使えるのは間違いがないですよね。でも入門機や普及機と呼ばれるカメラはすぐに下克上に合うというか、すぐにそれよりもっと下のクラスのカメラに簡単に追い越されてしまう傾向があるような気がします。

私のカメラ趣味も中途半端で良いカメラ、良いレンズを買ったことがありません。だからいつもすぐに新機種の安いものに性能的に追い越されてしまいます。この傾向って私はコンパクトデジタルカメラ、いわゆるコンデジの世界もそうだと思っていまして、かつてはデジタルカメラってフィルム代もかからないし良いねぇ、なんて言ってたわけですが、今では小さなコンデジの世界でも写りが良いの悪いのと言う時代になって、小型の安物だからとバカにできない様になってきたと思います。

最近ブログに載せている写真は富士フィルムのX10という機種で撮っているのは何度も書いていますが、写りの良さという点では私は非常に満足しておりまして、今まで持っていたコンデジ、ネオ一眼に比べたら雲泥の差ですし、一眼と比べても決して負けていないように感じています。

でもそれって最近の一眼を知らないからそう思うのかもしれなくて、良い一眼が欲しいと思う気持ちはどんどん大きくなります。フリッカー(Flickr)という写真投稿サイトを私は良く見るのですが、カメラ別、あるいはレンズ別に写真を見ることができるようになっていますので、どのカメラ、どのレンズだとどういう絵が出るのかのチェックが出来るので良いと思っています。

で、やっぱり良いカメラ良いレンズの凄さってわかるし、でもそれらは非常に高いわけで、特にレンズなんですね。カメラは消耗品でPCと同じく一定期間で買い替えて行くべきものだと思うのですが、レンズはカメラ本体より高いのも普通で、おいそれと買い替えはできませんが、カメラ本体ほど新しいものが出てこないのはもしかしたら救いかもしれません。そして良い写真ってレンズが重要ですから、カメラを買うことより、どのレンズを使いたいのか決めるのが先のような気もします。で、そのレンズを使うにはどのカメラが必要か、みたいな。

でもそれとてこれだ!ってのは無いんですね。欲しいものは異常な値段か、あるいは重い、大きいという三重苦なのが普通。

近年マイクロフォーサーズとかミラーレスがどんどん出てきて、小型軽量化が進んでいるのは大変嬉しいことだと思います。でも私が考える良い写真を撮るにはどうしてもそれなりの大きさのセンサーなり、レンズが必要で、小型軽量を追い求めても無理がありそうです。

その辺のどこで妥協するかというところで悩みは尽きないのですが、良くカメラ好きの中で話題に出る、ソニーのNEXってどうよ?って話。

趣味としてのカメラの良さって写りだけじゃなくて、所有する喜びという部分が強いわけですが、ちょっとそれは横に置いといて性能に関して言えば、私はソニーのNEXは「今のところ」ミラーレスとしては最強ではないかと思っています。

特にNEXの5N、そしてそろそろ出荷が始まるNEX7。持っているわけではありませんが暇にまかせて調べれば調べるほど、これらのカメラが欲しくなります。(笑)

でも写真で重要なのはレンズであるという点からいうとソニーのNEXはどうしようもないというのが私の感想。まともなレンズが「まだ」出ていません。良いと思うのはカールツァイスの24ミリだけと言ってもいいくらいで、他のレンズには全く興味さえわきません。

これはやっぱりNEXが新しいシステムであって、レンズが揃うのにはまだ年数が掛かるのだろうと思っています。でももしレンズが揃ったら最強と言っても良いはず。ところが今はそうじゃありませんから、自動車に例えれば、素晴らしい車であるものの、それに合うタイヤがなくて自転車用のタイヤを着けるしかない、そんな感じがしています。

そういう点を考え、総合的にみると、ソニーには抜かれたように見えるマイクロフォーサーズが良いような気がします。性能的にはソニーにやられていますが、レンズが豊富にある。

マニアからも支持が多いオリンパスのE-P3。

例えば、高感度特性にしてもソニーの方が上と言いますが、でもソニーには明るいレンズがない。ところがマイクロフォーサーズにはある。これがどういうことかというと、たとえばISO6400を比べたらソニーの圧倒的な勝ちとなるかもしれませんが、そういう比べ方って意味がないと思うんですよ。

カメラには必ずレンズが必要なわけですから、それとの組み合わせで考えるべきであって、確かにソニーのISO6400の方がオリンパス、あるいはパナソニックの6400より良かったとしても、オリンパス・パナソニックには明るいレンズがあるわけですから、ソニーが6400で撮るしかないところでもオリンパス・パナソニックなら1600で撮ることができることがあるということ。これを無視して同じISOで比べるのは意味がないと思っています。

でもソニーに明るいレンズが揃ってきたら凄いことになるのは間違いがなし。

ところがソニーのセンサーは大きいがゆえに、明るいレンズを作る場合、オリンパス・パナソニックのマイクロフォーサーズのレンズより大型になるであろうということ。これってミラーレスの小型軽量の意味がなくなるって事なんですね。今の時点でもソニーのレンズは大きいという感じがあるわけで、より明るいレンズとなれば、小さな子供が大きなランドセルを背負うのと同じようなことになるわけです。

ま、それもあって、ソニーは将来的に明るいレンズを追求してくることはないと私は思っていまして、それだからこそ高感度特性を上げるという方向へ向かっているのだろうと思います。

でも明るくないレンズはボケない。ここが問題なんですね。

コンデジでは飽き足らなくなって一眼に興味を持つ人の多くは、やっぱりボケに興味があるのだろうと私は思うんです。で、このボケはレンズの明るさに大いに関係があるわけで、センサーの大きさがボケに関係はしているものの、明るいレンズがなければ宝の持ち腐れ。そういう意味で、ソニーが圧倒的に有利で、小さなセンサーであるマイクロフォーサーズは駄目という結論にはならないってことなんですね。

さぁて困りましたね~。(笑)

先日も、ミラーレスの何を買ったら良い?と相談されたのですが、今と同じ話をしました。

でも私としてはこれからマイクロフォーサーズのカメラを買い足そうとは思うものの、ソニーのNEX7を指をくわえてみているわけにはいかないとも思っています。あれだけのカメラが出たら買わないわけにはいかないでしょう。

ところがですね。まだ市場には出ていないものの、他社もいろいろ作戦を練っているわけです。ソニーとオリンパス・パナソニックだけに売り上げを取られたままで良いと思う会社なんかありえませんから。

すでにニコンが出してきましたね。V1とJ1。正直なところ、最初それを知ったときには、まさか「こんなカメラをなぜ?」と思いました。センサーが1インチという小ささですから。これってマイクロフォーサーズよりも小さい。だからシステムの小型化には良いにしろ、高感度、高画素、そして一眼らしいボケが得るには不利になりますから。

ところがどんどん出てくる写真のサンプルを見てびっくり。やっぱりニコンは凄い。想像をはるかに超える性能。ボケにはさほどこだわらない人には素晴らしいカメラだと思います。

ペンタックスがQというこれまた小さな小さなミラーレスを出した。ただ、これに関してはペンタックスの勝負玉という感じは全くなくて、まぁ、ニッチを狙った遊び心いっぱいの面白いカメラという私の中の位置づけで、あえて欲しいと思うカメラでは無し。

ところがペンタックスは勝負玉をちゃんと持っているようなのですね。もうすにで市場に出ているミラーレスとガチンコ勝負をしようと考えてはいないはずで、もっとミラーレスの世界を広げる形で参戦してくる様子。

なんとフルサイズのミラーレス。いわゆるフィルム時代と同じ大きさのセンサーを積んでくるという話です。センサーが大きいということは高感度、高画素に余裕が出てくるってことですし、そして私の大好きな大きなボケも期待できる。私は昔から基本的にはペンタックス派ですから、これが出ればやっぱり買わないわけにはいきません。(笑)

ペンタックスはそれどころか、中版、いわゆるプロが使う大きなカメラですね。645Dというデジタルを低価格(それでも70万以上)で出してきましたが、その中版のミラーレスを出す可能性も示唆しています。これが出たら写真の世界が大きく変る可能性すらあると思います。風景を撮るのが好きな人たちはこぞって買うようになるかも。

そしてもうひとつダークホースがいます。それは富士フィルム。

富士のカメラってマイナーな感じがしますが、良いカメラを過去にもたくさん出してきているんですね。レンズもそうです。そしてなんといってもフィルムでは世界一の会社ですし、画像に対する拘りは半端じゃない。それの結果が今年出てきて凄い売れ行きであるX100であり、私が飛びついたX10であるわけです。

X100。レンズ交換式ではなく、レンズは単焦点。

これで手ごたえを感じたのでしょう。高くても良いものは売れるってこと。で、この富士がどうも画期的なセンサーを持っている様子なんですね。富士は、センサーサイズはフルサイズではなくて一般的な一眼レフやソニーのNEXと同じAPS-Cというサイズなのですが、これの写りはフルサイズを凌駕すると言っています。

センサーの世界もまだまだ進歩する余地があって、高画素でなおかつ高画質の競争はまだまだ続くはずですが、富士が画期的なセンサーを積んだミラーレスをそろそろ発表するようです。どう画期的なのかは興味のある方は検索すればすぐわかりますが、私が期待しているのは、その新型センサーにより、小さなレンズの開発が可能になったっていうところ。

つまり、ミラーレスにしては大きなセンサーを積んでいるソニーですが、それがゆえにレンズも大きくなるというのは上に書いた通り。これじゃミラーレスの良さが半減します。ところが富士の言うように、もし小型のレンズでも大丈夫となれば話はガラリと変ってくるわけです。

極端な話、大きさではオリンパス・パナソニックと同等で性能はソニーと一緒なんてこともありうる。聞こえてくる噂では、すでに発売済みで人気のX100より若干大きい程度だとのこと。形状もきっとレトロタイプで出してくるでしょうし、これもまたヒジョーーに気になる話。

で、富士が新型センサーで勝負となれば、そっち系で気になるメーカーがもう一つあります。それはシグマ。フォビオンセンサーという普通のベイヤー型と言われるセンサーとは全く素性の違うセンサーで独自の世界を作っています。私がべた褒めのコンデジであるDPシリーズもそのセンサーを積んでいます。

シグマはそのフォビオンセンサーを搭載した画期的な一眼レフをだしました。SD1という機種ですが、これは当初の話と随分変わり、ボディーだけでも70万近い価格になってしまいました。またカメラ作りではやっぱり力がないのでしょう。いくらセンサーが良くてもその他の性能はかなり遅れていると言って良いと思います。これはDPシリーズも同じで、写りは良いのだけれど、今の一般的なカメラの快適性は全くと言って良いほどありません。

ま、そういう意味で、シグマも新たなカメラを模索しているようですが、私としては番外。

ということで、ペンタックス、富士フィルムが今までとは毛色の違ったミラーレスで勝負してくるのが2012年ということになるはず。そして眠れる巨人であり、今までミラーレスが売れまくっているのを傍観していたキャノン。これがなんらかの動きを見せてくるはず。

そんなこんなで、今のカメラ業界の面白さを私の視点で書きましたが、ますますカメラ選びが難しくなります。

またコンデジの世界も、高性能、高機能化へ向かっているようで、富士のX10の成功でそれでも売れるという裏づけがなされたのでしょう。各社、従来のコンデジに今までよりも大型のセンサーを積んでくる話がチラホラ出てきています。

つまりX10にしても、すぐに追い越される運命にあると思いますし、ミラーレスもどんどん新機種が出てくる。ここで困るのは、競合からいろいろ出るだけではなくて、例えばオリンパスでもパナソニックでも、ソニーもそうですが、どんどん新機種を出してくるんですね。これじゃユーザーはたまったもんじゃありません。買ったらすぐに旧機種です。

でも新機種は確実に良くなっているわけですから、それはそれで良いことですし、旧機種から新機種に乗り換えたいと思うのも当然。でも今はそういう意味で競争が激しく、値下がりが半端じゃないんですね。ちょっと異常じゃないかと思うくらい。

価格込コムに大幅値下げランキングなるものがあります。つい今年の初めに発売されたのにもう半額以下というのがゴロゴロあります。

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これは競争の激しいミラーレスだけではなくて一眼も同じで、キャノンのキッスってありますよね。一眼の入門機。これのダブルズームキットが3月に発売されて12万前後だったのが今ではもう半額。こういう値下がり方です。

入門機のキッスと言っても決してバカにするべきカメラじゃないわけで、それにズームレンズが二本ついて、それで59353円。これってそこそこの性能の安いレンズでもこのぐらいの価格はしますから、異常と言っても良いくらいの安さだと思います。

キャノン Kiss X5。

だからこだわりがあまり無い人だったらちょっと間をおいてから買えばかなりの節約が出来ますよね。買うまでに十分口コミも調べられますし。

消費者としては値下がりは大歓迎ですが、新製品でもこの値下がり率ってかなりのもので、心配は心配です。やっぱりそこそこの利益もちゃんと出して、しっかり開発もやって、良いものを出して欲しいわけで、売れないから止めたとか、売れるものしか作らないとか、それが当たり前の時代になると結局損するのは消費者だという考え方を私は持っています。もしかすると消費者というより、売る側の考え方が強すぎるのかもしれませんが。

ちなみに売り出したばかりのパナソニックのGX1というマイクロフォーサーズのミラーレスですが、ダブルレンズキットで9万円前後で11月に売り出されたのが、今ではもう6万半ばで買えるほどの値下がり。売り出されたのは先月ですよ。

パナソニック GX1。

安いからといって、次々に出る機種を買えるわけもなく、でもネットを見ているとカメラオタクは随分あれだこれだと買っているのがわかります。

良いですねぇ。

なーんて思ってもしょうがないわけで、どうも彼らを見ていますと、買うのも早いけれど見切りをつけて売るのも早いみたいですね。

やっぱり昨今のオークションって凄いわけで、結構良い値段がつくなぁと思うことは少なくない。私がこの日記でも書いた、買おうと思ったパナソニックのレンズ(20mm f1.7)ですが、中古で保証書もないのに新品の値段から1割安かそこらの価格で売買されているのは驚きでした。

これって一つの手で、オークションで買ったことはあるけれど売ったことのない私としてはちょっくら考え方を変えて、オークションで売ることも良いのではないかと思うのです。

どうも自分が使っていたものを売るというのが昔から下手で、いや、売りたくない、という気持ちが強かったのですが、それを変えようと思います。

市場をウォッチングしていると売るタイミングってのがわかるはずで、例えば、新機種が出そうな噂とか、他社がより良い製品を売り出したとか、そういうときにはすかさず売ってしまった方がいいような感じがします。

で、自分がほれ込んだものだけ残す。

私は売ることができませんし、思ったほどじゃない、はずれだ~なんて思っても我慢しつつそれを使い続けるわけで、そうこうしているうちに新機種がどんどん出て、世代的には2世代、3世代と古くなり、今更売っても、あるいは下取りに出しても2000円にしかならないとか、それなら持っていよう。でも持っているだけで使わない状態。

子供でも小さければ使わせたり、あるいはカメラが好きな人がいればあげても良いと思うのですが、もうその時には化粧箱はもちろん説明書も、あるいは付属品も全部揃っていないことがあるんですね。で、本体はいらないけれどレンズは残しておきたいと思うわけで、誰かにあげるにしてもそれじゃ使えないわけです。本体だけでも嬉しいなんていう人はカメラ好きの人で、しかし、そもそもそういう人はもう古くなった機種なんか欲しがりません。

これはPCもそうで、使わなくなったものがどんどん溜まって行きます。

ですから、どうにかオークションをうまく使いたいと思います。そして欲しいものがあったら、え~~~い、買ってしまえ~~、なんてことを是非やってみたいです。(笑)

若いならいざ知らず、元気で趣味じゃなんじゃ言えるのはもうあと10年かもしれないし、いや、その頃にはもう黄泉の国へ行っているのかもしれないのですから、もう我慢我慢の生活から自分を開放してもいいのじゃないかと思ったり。その為にもオークションってかなり良いと思うんですよね。

(買いたいものを我慢せずに買え、なんて考え出すと、いの一番に頭に浮かぶのはやっぱり自動車ですねぇ。この10年は我慢に我慢を重ねてきましたから)

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