若いうちはまず資産形成を狙うわけですが、それが出来た後は今度はそれの維持を考えないとなりません。
私が最近思うに、またブログにも書いていますが、稼ぐことよりその維持のほうが難しい感じがするのです。まぁ、それに関しては、「出来ることは簡単」で「出来ないことは難しい」ってことなんだろうとは思いますが、資産形成に関しては多くの人が取り組んでいるし、それこそ相場にしてもそうだけれどいくらでも情報は集まります。でも世の中の金持ちって数は少ないし、そういう人たちが資産形成後一体何をしているのかという情報はきわめて少ない。私のところにそういう情報が入ってくることは皆無と言ってもいいくらい。
だから想像するしかないし、そしてその想像したことをそれなりの銀行なり証券会社にぶつけてそれの反応を見ながら探っていくのですが、彼らも面倒なことをしたくない(情報だけだすことはしない)し、儲けるのが彼らの商売だからこちらが欲しい情報は入ってこないと言っても良い。
難しいですねぇ。
世の中の小金持ちは定期にしたり債券を買ったり、あるいは証券会社にうまく乗せられて「ノックイン債」みたいな私に言わせればインチキ仕組み債を買わされて、良いカモになっていると思います。カモという言い方は悪いかもしれませんが、まぁ、金融市場の参加者の中では一番下層、末端で、いわゆる流通界で言えば末端消費者と同じ。この末端の我々が高い金で商品を買うから、そしてそれは流通界の中の最高値なわけだけれど、そういう消費者、金づるがあるから世の中は回って、流通にたずさわる全ての人が生きていける。
これって金融の世界も全く同じで、一番下層の我々が普通預金だとか、定期や債券にしても全く利率がお話にならない金利で金を預けるから、それを運用する銀行なり証券会社なり、また企業也がなりたつ。我々のお金で彼らみんなが生きている。
これって当たり前ですが、私はどうにも気に入りません。
やっぱり買い物をするときには安く買いたいし、なんでもかんでもデパートの正札通りみたいな金額で買い物はしたくないです。金融も同じで、我々が定期やファンドに入れるのは、デパートから正札の金額で買い物をするのと同じって事ですよね。
でも仕事関係でどんなサービスなり商品なり売買するとなれば、デパートの正札で仕入れて売るなんてことはありえないし、それなりに流通界の末端ではなくて中間なり上流の方へ行って売買する。料理屋とて同じで、スーパーや小売店で材料を仕入れるなんて事はしない。世の中に安売り屋って存在するけれど、じゃぁ彼らはどこから買っているんでしょうね。
つまりこの世の中ってピラミッドになっていて、我々が末端、最下層にいて全てを支えているわけですが、でも常にそうじゃなくて、仕事上では中間にいたりあるいは一番上の原材料を提供する側であったりもする。
でも金融に関してはそういう立場にある人はいないと言っても良いくらい。個人としてはほぼ全員が末端の最下層に位置している。
でも世の中には良い利回りの商品もあるじゃないかというかもしれませんが、それって私はインチキの類だと思っていて、例えば日本円で6%つけますなんてのがあったとして、そんなのが信じられるか!って思うわけです。これってうまい話、トラリピもそうだけれど(笑)、そんなに儲かるなら業者が自分でやるでしょう。我々末端に美味しい話を持ってくる必要なんかないはず。だからそういうものはどこかにリスクが潜んでいて、プロとしてはそのリスクは取りたくないから、甘い話で盛り上げて無知な我々の目の前にニンジンとしてぶらさげる。
もう良い歳こいているんだから、そういうのから卒業したいです。お人よしの末端消費者から脱皮したい。
ではどうするか?
そりゃ末端としてはここから出て、中間層が何をしているのか、それと同じ事をしたいと思うわけです。つまり金融の世界で言えば、銀行や証券会社、機関投資家がどうやって利益を生み出しているのか、それを知ることが第一歩。
ただこれもその業界にいた人ならまだしも、末端の我々には情報一つ入ってこない。ただ、私がどうにかなるんじゃないかと思うのが債権投資の世界なわけです。そもそも債券というのは末端の個人相手に発行するものじゃないんですね。大口のプロがそれを売買するのが基本。じゃぁ、それにアクセスしようじゃないかと思うけれど、では例えば日本なら野村證券に聞いてみる。ネットの彼らのサイトを見てみる。
ところがそこには有用な情報なんかなくて、あくまで末端から金を搾り上げるための商品しか並んでいない。
この良い例が、リーマンショック後に書きましたが、日本の銀行の外債発行。米ドル建てで12%なんて高率の債券を発行した。新発でもそういう%だし、既発債も当然値が下がって利回りとしてはそういう%に回っていた。この情報は取引銀行から入ってきたのですが、私としてはそれを買う資金がなく見逃し(でもオヤジが買った 笑)。結果論としてはその後、円高があったので妙味がある投資にはならなかったけれど、私が面白くないと思うのは、12%の高率で回る債券の存在を一般の末端は全く知らされていないって事。
あの当時だって、日本円で持っていても利回りが低いから外貨預金でもしようかなんていう個人はごっそりいて、でもその当時の外貨預金の利回りがどのくらいかというと、はっきり覚えてはいませんがせいぜい6,7%?ましてやここに何度も書いているように、銀行や証券会社の外貨預金ってのは詐欺と全く同じだと私は思うのだけれど、為替手数料でごっそり彼らが儲かるように出来ているビジネスモデルなんですね。あれは外貨預金という名の、為替交換商売だと今でも思っています。
もしああいう時期に、三井住友なり東京三菱UFJなりがドル建てで12%の債券を発行なんていうニュースが一般新聞に出たらどうなっていたか。私は大騒ぎになって買いたいという人が殺到したんじゃないかと思うんですよ。そう思いません?
末端の小金持ちが外貨預金をして6%7%もらってニコニコしている時に、その銀行がドル建てで12%の債券を出すってどういうことなんです?
そういう金融の世界の仕組みなんて私には到底わかりませんが、当時ネットで調べたところ、ちゃんと検索で出てきましたよ。そのページは今でもあるかな?
今ちょっと検索しても出てきませんが、当時はちゃんとありました。その債券は海外での発行で機関投資家向けであると書いてありました。個人向けではない。では個人向けってあるのかと思うとちゃんとあるんですね。でもそれなりのクーポンであり、利回り。バカにするなって思ったし、腹のそこから怒りが沸いてきたもんです。
これが現実。
でもそういう摩訶不思議なことが起きているのがわかったら、それはそれで収穫ですからそっち方面の情報を得て自分が利用すれば良いってことなんですね。でも海外発行で機関投資家向けの債券をどうやって買うのか?
これはそれぞれが自分の取引のある銀行なり証券会社との付き合い次第、ネゴ次第ということになるのではないでしょうか。
私の場合、日本の事情は全くわかりませんが、私のメインの銀行ではそれを売買することは可能です。そもそもその情報をくれたのはその銀行でしたし。HSBCシンガポールにその債券を買えるか聞いたところ買えるとの返事でした。でも価格はわからず(相対取引だから値段は勝手につけられる)。
でも私はこれは日本では買えないのだろうと思っていました。でもこのブログでそれを書いたところ、「買いましたよ~~」というコメント。
その方は今でもこのブログの常連さんですが、私は尊敬しています。(笑)
日本という情報が閉ざされていると言っても良いような環境の中で、ちゃんとやることをやっていらっしゃる。出来ることならその方を講師としてこのブログ上に招いて、一体どういう業者とどういう取引をして、どういうふうに情報を得ているのか、ちょっと手の内を教えてもらいたいと思うくらいです。(いつかやりましょうね。イヒヒ)
このブログのコメントまで小まめに見ている方は少ないと思いますが、ある方に、このブログはコメントの方が面白いと言われたこともありまして、意外な情報が詰まっています。ちょっと抜粋して紹介します。つい最近頂いたその方からのコメント。
>日本の有名どころの債権が100%償還+年間配当5%なのを67%とか63%とか
>果ては49%で売ってました。
>問題は、USとユロって事です。
>これなら割に合うだろうって、それを買っただけです。
>ノウハウも何もありません。
>今この商品が当時の金額で出てたらまた欲しいですけどね。
>残念ながら今は一番安いのでも98.62で、高いのだと104.5です。
これってどういうことかというと、つまり年間5%のクーポン(利息)がついた日本の有名な会社(多分銀行)の債権が額面の49%で売っていたということ(償還日には100%戻ってくる。つまり倍になる)。これの意味することは、利回りで10%で回る債券だということ。面白いでしょ?
ただ、それは米ドル建て、ユーロ建てだということ。そして今はもう債券の価格が上昇し額面の98.62%とか額面以上の104.5%の値がついているということ。つまり、利回りは5%から4%台にまで落ちた。
状況を考えれば、ギリシャ問題からそれが飛び火してヨーロッパ中を駆け巡り、ユーロそのものも売られた頃の話だと思います。
そういう時にすかさず安くなった債券を買い、高くなったときにそれを売ってくれと言われれば売るということだとのこと。
こういう債権投資が凄いと思うのは、この方はダブルパンチで利益を出すことができるということ。普通、債券を買うと償還まで持つことが多いと思います。私がそういうパターン。それってその方法では利回り、つまり毎年もらえるクーポンだけが利益になるわけです。
債券そのものを良くご存じない方もいらっしゃるかもしれませんが、これって定期預金と同じように毎年利息はもらえるものの、債券そのものも売買されるんですね。つまり、株式やコモディティのように、債券そのものの値上がりで利益を出すことが出来るわけです。
これって私の目指すところです。
安いときに債券を仕込んで(債券が安いということは利回りが良い)、債券が高くなったらその債券そのものを売っても良いし、そのまま抱いていても良い。良いですよねぇ、これ。
私はというと、この2週間の内に債券を買うことになっていますが、もうすでに高くなった(利回りは低い)債券を買い、それの値上がりは望めず、それどころかそれが値下がりするかも知れず、それをまたいつものように償還まで持ち続けるという形になります。
私は債券の売買をまずよっぽどのことがないとしませんので、残存年月に差をつけて複数の債券を買います。2年、3年、4年とか。今回は残存期間が2年と4年を買おうと思っていますが、利回りは決して良くないです。
前にも書きましたが、今銀行系が安くなっており利回りはそこそこです。特にどういうわけかゴールドマンサックスの取引高が異常で債券も安くなっています。だから利回りは良いのですが、こういうのに飛びついて良いのかどうか。やっぱりリーマンショックの時の後遺症があって、あのリーマンが・・って思いましたからゴールドマンサックスと言えども利回りが良いのなら買おう!とは簡単には思えないのです。
世界的に景気が良いのならまだしも、まだまだ先は不透明ですので、今回は安全策を取ろうと思っています。だから多分平均利回りは6%の前半となりそうです。がっかりです。
でもここで一ついえることは、6%でもがっかりな私も居れば、3%の定期金利でも喜ぶ人が居るってこと。
まぁ、通貨も違うわけですが、安全安心便利そればかりを追求して3%で日本より高い金利だと喜んでいて将来大丈夫なのかどうか。それも真剣に考える必要があると思います。
ただ我々の年齢になりますと資産形成をしようとしているのではありませんから、リスクを取って利益を伸ばそうという気持ちもどんどん失せて行くんですね。残り少ない、先が見えてきた人生をいかに安全に心穏やかに生きるかというのが大事で、利益よりそちらを優先したいと考えるのは決しておかしくないと思います。
利回りが低ければそれなりの生活をすれば良い。ただそれだけのこと。
でも私としてはまだその心境には至っておらず、スケベ根性は十分あります。また、どうせ債権投資をするならやっぱりエキスパートとはならずとも、多少なりとも自分で納得できる売買なり結果なり、またその前に知識や情報が欲しいです。
私が得た情報、知っていることは包み隠さず書くタイプであるのはもう読者の方はご存知だろうと思います。はい、この程度の中身しかないオヤジです。でもそれはそれなりに今後もやっていきますので、情報提供、アイデア、知恵を是非お貸しくださいませ。
私として考えていますのは、債権投資ETFです。今日ここに書いたのは個別の債券を買うという話。でも一般的には個別ではなくてファンドが我々末端では多いと思います。いわゆるプロが我々のお金であちこちの債権に投資をして利益を出すファンド。私はこういうファンドに手を出したことがないのですが、実はこれも満更悪くないと思っていますし、それどころか素人が少ない知識で個別債券の売買をすることのリスクも大いにあると思うのです。特にこんな時代ですから、利回りが多い少ないじゃなくて、デフォルトのリスク管理も考えないとなりませんがそれは決して簡単ではないと思うのです。ですから、今みたいな時期だからこそ、プロに任せた方が良いような気もします。
ただ実際には今の時点でどういうファンドがあってそれがどのくらいの利益をだしているのかも知りません。まだ調べていません。ただ、気にはなるものの積極的にはなれないのは、ファンドって売買が簡単ではないし、手数料も大きいんですね。で、なおかつファンドの会社の取り分もあって、なんだぁ、やっぱり俺達はカモかぁ、みたいな感じをもっています。しかし、最近ETFの世界がどんどん大きくそして広がっているようで、様々なファンドのETFもあるということを知りました。今までですと日経225、金価格と連動するETFとかそういうものだと思っていたのですが、ファンドのETFがあるとなると話は別で興味が出てきました。
ETFは株式の個別銘柄と同じように売買されますし、売買手数料も安い。その中で面白いファンドでもあればいいかな、なんて思うようになりました。こういういつでも換金できる商品というのを私は持たない主義でしたので(換金が簡単な商品ほど利回りが低い傾向がある)、例えば単発的に良い投資対象、例えば非常に安い債券とか、あるいは通貨にしても今がチャンスだ!なんて思っても撃つ弾がない状態って結構あったのです。でもETFのような商品にある程度の資金を回しておけば、それをすぐに移動することも出来て、また戻すことも出来ていいなと思うわけです。そうじゃなければいつ必要になるかもわからないキャッシュを、そこから利益も出ない状態で持ち続けなければなりませんから。と、同時に、マレーシアに行ってからの話ですが、投資としてのFX、つまりそれはトラリピでありスワップ狙いであるわけですが、そしてまたいわゆる相場の世界(私の場合はスキャルピング)にも戻ろうと思っています。
今年はそういう意味で忙しくなると思いますし、またいろいろ考えるとワクワクする年でもあります。