日本からお客様

昨日、日本からのお客様と会いました。

このブログに何度か書いていますが、相場で生きてきた方です。

今回の渡豪は、家族と共にオーストラリアへ移住することになっており、会社設立等の相談を公認会計士とするのが目的。

昨日の午後3時にホテルで待ち合わせをし、その後、場所を転々と変えながら、夕食もご一緒し、最後はホテルのすでに閉まったカフェで朝の4時まで延々と話し続けました。

まぁ、酒も飲まずに良くあれだけ話したよなぁ、って感じ。(笑)

私は当然酒も飲むつもりでいたのですが、タクシーが待てど暮らせど捕まらず、慌てて家に帰って自分の車で待ち合わせの場所に向かいました。ということで20分、待ち合わせに遅れてしまったのですが、運転があるので酒も結局ビール2杯だけ。ぐやじぃ~~。

彼はオプションの売りで利益を出しているのですが、私も今回は聞きたいことがたくさんありました。

そもそも相場に手を出す人はFXだ先物だ、個別株だと、それもデイトレ、スイング、また手法もそれぞれですが、私の中で異色なのが「オプションの売り」です。

まず、相場で利益を出している人たちの多くがそれ、つまり「オプションの売り」であること。私のようなスキャルを続けているという人とは実は私は会ったことさえありません。でもオプションの売りは数人。

これはインターネットの中を見てもわかるはずで、コンスタントに利益を出している人、そしてそれを長年続けている人をピックアップすると、それはこのオプションの売りをしているという人が目立ちます。まぁ、時代時代で目立つ人はいますが、いつのまにか消えていくのがこの世界。でもオプションの売り中心の人は寿命が長い。

勝率が高い。また相場の動く方向を考える必要が無い。計画通りにコントロールできる。というのが特徴だと思うのですが、反面、やられるときが凄い。去年の大震災のときに破産したオプション売り専門の投資家はかなりの数で、またそれが原因で証券会社も倒産間際まで行ったところがあると聞いています。

あのような急落。私の中ではブラックマンデーや911のテロなどが頭にあって、それは頻繁に起きることでないけれど、10年に一度はああいうことが起きる。リーマンショックの大幅下落も同じ。つまり、通常時は勝っていても、ああいうときに破産しそうなくらいに負けるのであったら意味がなく、所詮運を天に任せているのと同じになってしまいますものね。

ところがうまい人は、ああいうことも起きるという前提で考えて、それが起きても大丈夫なポジションを組むんですね。これがオプション売りの世界でもトーシロとプロの違いかもしれない。そしてそのヘッジですが、あのように予想以上に動いた場合、ヘッジ玉がとんでもない利益をだすことさえある。これはオプション売りを専門にやっているブロガーのブログを見てもわかることで、あの去年の3月に数千万円、つまり通常の何倍もの利益を出している人も散見できるのがそれです。

私が一番興味があったのはそこで、ヘッジをすればいいにしても、ヘッジにはコストが掛かりますから、そう簡単にはできないだろうと思っていたわけです。オプションの売りはポジションの取り方で相場がどう動いても大丈夫なようにできるとは言いながら、リスクを抑えれば結局利益もどんどん少なくなって、どう動いても大きな損はでないけれど利益も出ないなんてことも起きる。

でもま、答えは簡単でした。プレミアムはコールよりプットの方が割高であること。そして急落はあっても急騰はまずありえないので、基本的には急落サイドのヘッジだけで良いこと。これにはOTMのプットを買うわけですが、この原資が問題ですよね。ヘッジをすればするだけ利益を圧迫するわけですから。でもプットは常に割高であるという点。そして買ったファーOTM(めちゃくちゃ安い)より近い行使価格のプット(これはそこそこの値が付いている)を売ることによってその原資を作るということでした。

なるほどねぇ。

でもその場合、大きく動けばヘッジ玉がヘッジどころかとんでもない利益を生むのはわかっても、でも下落は下落でもそこまで大きな下落じゃない場合。つまり買ったOTMのプットが消滅してしまう程度だとうまくないんですね。でもそれはそれでまた細かい調整の方法があるのでしょう。また、そもそもヘッジであってそれで利益を出すのが主目的ではありませんから、その為の経費は経費として考えるのかもしれません。

まぁ、私もおしゃべりですが、その方も話好きで、様々な手法の話、業界の裏話、そして勝てる人と勝てない人の違いは何かとか、延々としゃべり続けました。

当然、結論みたいなものは無いのですが、やっぱり相場には相場で勝てる人、勝てない人がいて、それは特性、才能、センスが大きく関わっているというところでは一致。出来る人には簡単なことでも出来ない人には出来ないという当たり前の話ですが、それを教育とか演習とか、それを繰り返しても駄目なものは駄目という残念な話をしていました。というか、その必要な才能とかセンスも一つではなくて、いくつもあってそれがお互い影響しあっていて、それを得るとか伝えるのは簡単ではないこと。また、完璧な人はいないわけで、異なる才能を持った人との共同作業が大事であると彼は力説していました。

ここは私にしてみると新鮮な考え方で、数人で力を合わせて相場に向かうという考え方は私には全くありませんでした。相場とはあくまで個人競技みたいなもので、グループで戦うものだという考えは持っていませんでした。

ただこれは私の瞬間芸と同じ超短期スキャルと、これの真逆であって時間そのものをお金に換えるオプションの売りとの違いのような気もします。作戦を練る時間はいくらでもあるわけですから。

また多くの話を聞きましたが、聞けば聞くほどオプションの売りは難しい、怖いと私は思うばかりなり。

なんていうのかなぁ。剣道だとすると、オプションの売りって、竹の竹刀じゃなくて真剣を持って戦うような怖さ、緊迫感があって、それを乗り越える計算の緻密さ、冷静さ、また度胸が必要だと思いました。ところが私のスキャルはそれに比べると、最近剣道の世界でも流行っている、あの空気の入った風船のような竹刀(?)で戦うスポーツ剣道みたいなもんで、叩かれても痛くない、何発叩いても相手は倒れない、負けても怪我もない、そして一度や二度勝っても妙味もない。そんな気軽な遊び、ゲームに近いものがあると思いました。

オプションの売りの場合、日ごろは勝ち勝負が多いにしても、まかり間違えば数日間で破産もありえる。ところがスキャルは数回負けようが痛くも痒くもないし、倒産、破産はまずあり得ない。でも数回勝っても面白みなんかなく、小さな勝負の積み重ねをするだけ。負けが続くようになら反省会をして原点に戻るか、それがわからなくなったのなら足を洗うだけの話。

まぁ、相場という括りで考えれば同じようなことをやっているように見えるのかもしれませんが、実態は全く違うことに思えます。

やっぱりオプションの売りは私には性格的にできそうもありません。でもこんな怖いことを平気でやれる彼は凄いと思うし、私には全く欠片もない何かの特殊能力が彼にはあるのだろうと思います。いや、もしかしたら普通の人が持っているはずのなんらかの能力が欠けているから出来るのかもしれない。

これは実は、あの何百億円稼いだなんとかっていう有名な若者に私が感じたことも同じで、恐怖を恐怖と思う場所が違うみたいなんですね。それは単にリスクをコントロール下においているから大丈夫ということじゃなくて、何らかの感受性が違うような気がします。また、お金をお金と思っていないようなフシがある。

ま、能力も感性もそして勉強、努力、自己制御能力もまるで違うのが人間で、そういう大事な要素が、それも相場にあうように備わっているからその世界で生き残れるのだろうと思います。

それを言えばどんな業界でも同じで、私のように人間の絵を描けと言われたら、丸と線だけで案山子みたいな絵しか描けないのが絵描きを志すのは暴挙なわけで、でもそれでも努力を積み重ねればどうにかなるのか。その辺が難しいところだと思います。

適性があるのかないのか。それを訓練で作ることが出来るのか。所詮無駄なのか。それともトップにはなれないにしてもそこそこは行けるようになるのか。

だからこそ能力の違うものが集まって協力することが大切だと彼は言うのでしょう。また、オプションの売りの様に時間がたっぷりある場合はそういう協力もできるのかもしれませんね。

私としてはやっぱり諦めないことが一番大事だと思っていて、諦めなければいつか道は開けると思っています。

でも彼に言わせると、そうできるというのがそもそも能力だと言うんです。普通の人は諦めずに努力を何年も続けることはできないと。

こんなことも言ってました。

私の場合、長い間日経225の先物で苦労したわけですが、ある時、世界に目を向けてDAXに手を出し、そしてBUNDに出会ってうまく行くようになったわけですが、その頃はインターネットではなくてパソコン通信の時代でしたが、DAXはいいぞ、BUNDはもっと面白いと掲示板仲間の中で声を大にして騒いだものの、よしじゃぁおれもやってみようとDAXに挑戦したのはたった一人しかいなかったのです。でもその彼もすぐに撤退してしまった。

この話を彼にしたところ、人間ってそんなもんだというんですね。そもそも他の銘柄はどうなのかという興味さえ持たないと。だから、私がDAXだBUNDだと生きることが出来る道を探し出し、それに集中しようとしたことがそもそも私の能力だというのです。

これに関しては私も思うところがあって、このブログでもDAXだBUNDだとかなり騒いでいますが(現在ではCFDのGERMAM30、US30がそれと同じ)、そう書いているこのブログを読んで、ではちょっと調べてみようと思う人がそもそもいない様子。これが私にしてみると非常に不思議で、これは相場に限らず、どんな事業、商売でも、どこかに何か面白いネタがあるんじゃないかと、それを探すほうが通常の業務より力を入れるべきポイントだと思っているのだけれど、実はそう考えてそれに注力する人ってかなり少ないのが普通なんですね。

私としては何をやるにしてもそういう積極性がなければ良い仕事のネタも見つからないし、また自分の決まった仕事を続けるにしてもより効率を上げるにはどうしたらいいのか、周りの人たちや同業者を観察し、盗めるものは盗まない限り進歩なんかないじゃないですか。でもそれをする人って意外に少ないのね。

ボクシングの世界で勝とうとして、相手がモハメッドアリだとします。こりゃ勝つのは難しいのはわかっていて、でもどうにかすれば勝てるかもしれないと研究し、作戦を練る人は多い。でもここに違う考え方もあるわけじゃないですか。

なぜモハメッドアリと俺は戦わなくちゃならないのか?ってこと。

モハメッドアリに勝つのが目的じゃなくて、ボクシングで勝つのが目的なら、勝てる相手を探せば良いだけの話ですよね。でもそういう切り替えができないかぎり、勝利は遠いし、いつか脱落していくのは当たり前。事業も商売もそして相場も同じだと思ってます。

それと私が一番大事なのは諦めないことなんですが、多くの人はすぐ諦める。というか、うまく出来ない理由を探すのがうま過ぎるくらいに思います。これは実業でも同じ。目標達成の努力もするのだけれど、もっと一生懸命になって「出来ない理由」を探すんですね。(笑)

ただ相場の場合、決して簡単ではないけれど、ポイントを掴めばどんな実業よりも簡単に稼げる世界なのは間違いないと思っています。これはその彼も同じことを言っていました。

だからやっぱり諦めない能力が一番必要だと言えるかも知れない。

この点に関しては、私は自分のオヤジに近年感謝するようになりました。諦めるのが嫌いというのは性格に大いに関係していますが、相場の場合、なかなか難しくて思うように勝てるようになるまでは大変。多くの人はそこに達する前に諦めますから、「相場は勝てない難しい」という経験談ばかりが世の中に広まる。

そもそもどんな仕事でも数年間死に物狂いで研究し努力すればどうにかなるもんですかね。どうにもなりませんよね。そんな簡単にうまくいことなんかこの世に存在しない。でも相場はどうにかなると思って、またどうにかなるような広告宣伝を鵜呑みにして気楽に参入してくる。で、勝てないと難しいだの無理だの言う。こういう人たちのアドバイスに耳を傾ける必要なんかまるでないんですね。新入社員の経営はどうあるべきかのウンチクをまともに聞く必要はないのと同じ。

忘れてはならないことは、先物やFXの世界は誰かが負ければ誰かが勝つというトータルはプラマイゼロのゼロサムの世界ですから、全員が負けているなんて事はあり得ない。額で言えば、負けた人の額と勝った人の額は同額(手数料は無視)であるということ。人数比には大きな違いがあるけれど、勝ち組は間違いなく存在している。

どうしてとっつきにくいこの世界で自分が諦めないで何十年もやってこれたのか(この7年ぐらいは遊んでますが)というと、上にも書いた私の性格がそもそもそういう性格であるということと、父の影響がある。

私の父はかつては専業相場師で、仕事もせずに短波放送で株式市況を聞きつつ方眼紙にチャートを描いては売りだの買いだのやっていたのを幼い私は見て育ちました。空売りのある手法を開発し、それを出版したオヤジでもあったのですが、結局は大敗。自分の金、預った他人の金を含めて大きく飛ばしてしまった過去があります。その後、相場からは足を洗って小さな小さな事業を始めたのですが、それから半世紀、仕事もやめて退職し、70の半ばを超えたある日、突然、全財産を株に突っ込むという暴挙に出ました。

なぜ全財産なのか、その辺は理解に苦しむところではありますが、まぁ、彼の男としての生き方に自分の納得の行く一つの結果が欲しかったのだろうと思います。で、結果はなんと大敗。

その後、精神的にもおかしくなって床に伏したまま。でも眠れずに強い睡眠薬をそれを酒と一緒に飲むという馬鹿なことまでやって、幻覚は見えるわ、わけのわからんことを口走るわで、私はオヤジはそのままあっちの世に行ってしまうのだろうと思っていました。

でもその後、どうにか体調も回復し、精神的にも普通になったのですが、彼としては相場で二度の大敗を経験したわけです。一度目は破産。二度目はそこまで行かなかったけれど大きく資産を減らしてしまった。

いわゆる負け組みなんですが、でも昔からオヤジが言っていた言葉が私には忘れられないのです。

「相場は簡単。でも自分をコントロールするのが難しい。」と。

これはオヤジの言い訳だろうとは思いつつ、この言葉は何十回となく聞かされ、私の心の中に刻み込まれていました。

で、今思うに、私が今あるのは、オヤジのこの言葉があったからじゃないかと思うんです。

もしかしたら簡単なのに、自分で難しくしているだけかもしれない。こんなことを私は考え続けてきました。だからこそ、普通なら諦めてしまうところでも踏みとどまれたのかもしれない。そんな気がしてなりません。

あんなオヤジみたいにはなるもんかと思い続けてきましたが、実は私を救ったのはそのオヤジだったんですね。

まぁ、そんなこんなで、能力とか適性とか、やっぱりどんな世界でもその世界で生き残るために必要なものはあるってことなんでしょう。

ではそれが無ければ駄目なのか。

昨日会った彼が言っていた、協力が必要というのは大事なポイントだと思います。欠点が無い人間はいない。どんなにうまくなったとしても欠点はあるし、魔が差すってことがあるんですね。これも怖い。そして長所が無い人間もいないということで、協力することで道が開けるのは相場の世界も同じなのでしょう。

相場というのは孤独な世界で、あくまで個人プレーの世界だと思っていましたが、彼はそういう考えを持っておらず、協力が大事だと何度もそれを強調していました。

ボクシングって個人戦だけれど、コーチもトレーナーもいれば、同僚もスパーリング相手もいて、また精神的に支える家族や恋人がいたり、結局は団体戦なのかもしれませんよね。相場も同じなのでしょう。

さて、一体どういう風に協力し合えるのか・・・・・・・・・・

昨日の彼は、個別株の短期売買で資金を作りそこからオプション売りに転向したのですが、常に9桁の資金を動かし、年間を通した売買代金では12桁に達するようなプロですが、彼とて10年前は普通の人だったそうです。そして当然、彼も脱帽するような上には上がやっぱりいて、そういう人たちと競争するのではなく情報交換、勉強会を通して切磋琢磨を怠らない。

これは素晴らしいことで大事なところだと思います。

私も前から思い続けてきたことがあります。それは自分の敵は同じようなトレーダーではなくて、相場という化け物が自分の相手であるということ。

皆で力を合わせれば勝ち組に残れる。そこに揺るぎの無い信念を持つことは大事だと思いました。

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それとどういうわけか意見が合ったところがあります。

相場はいつまでもダラダラ続けるべきものじゃなくて、一気に儲けを出したら適当なところで足を洗うほうが良いということ。

そして実はもうやりたくないというのが本音だという点。

私も全くそれなんですが、どうしてそう感じるんでしょうか。

まぁ、他人が見ればPCに向かって楽して儲けているように見えるけれど、失うものもあるってところだと思います。また心身ともにかなり疲れる仕事でもあるし。

それと普通の仕事って必ず客が存在するんですね。たとえ夜中に一人でシコシコとプログラムを作ったり、何か作品を制作するにしても、その成果を喜んでくれる人がいるからその仕事が成り立つ。私は商人の育ちで商人の考え方がしっかり染み付いていまして、客の笑顔の数が儲けの大きさに繋がると信じてるし、客の笑顔を想像できるからどうにか頑張れるわけです。

でも相場って客がいないんですね。どんなに頑張ってもその成果を喜んでくれる人はいないし、社会的に存在価値がないと言ってもいいくらい。ただリスクを取る仕事なわけで、経済的にはそういう存在の必要性はあるのは間違いがないのだけれど、客の笑顔が見えない仕事は結構つらい。金は仕事の対価、結果なのが普通だけれど、相場というのは金そのものを拾い集める仕事。

こんなことを考えても、三島由紀夫が言った「人間は自分ひとりの為に生きられるほど強くない」というのが正しいと思えてきます。

だから儲けると慈善事業をしたり、また人との繋がりが保てて自分の存在を感じることができる「何か」を始めるんでしょう。もしかしたら勉強会なんてのも本当は必要がなくて、単なる気休めでしかないのかもしれません。

そういえば今はどうかわかりませんが、ITの発展で在宅勤務が簡単にできる様になったものの、在宅ではなくて会社に出ることを望む人が多いとか、拠点拠点にサテライトオフィスみたいなものを作って皆が集まって顔が見える場所を作らないと在宅勤務だけではうまくいかないという話を聞いたことがあります。

私がこのブログで、みんなでどうにかできる様に方法を考えましょうなんてのも、もしかしたらそういう心理が働いているのかもしれない。

     
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