これに関しては去年から情報は掴んでいたのですが、このブログで出すべきかに関しては内容が内容なもんでちょっと控えていました。
ただマレーシアでもとうとうこれが出始めたようですし、その内、広がる気配もありますので書くことにしました。
海外での日本のテレビ視聴ですが、かなり昔から法律的にすったもんだやっているのは皆さんご存知だろうと思います。いわゆる著作権の問題ですね。
結論から言いますと、ロケフリのような機器(テレビPCなど)を自分で日本に設置し、それをインターネットに接続し、そこから番組データを居住国へ転送し視聴するのは問題がないということになっているのは皆さんご存知の通り。
裁判で違法とされたのは
1 日本にサーバーを設置し、そこへ他国からアクセスさせて番組を視聴させるシステム。
2 自前のロケフリなどの機器をセンターと称する場所で一括して預り、それをアンテナ接続、インターネット接続し、他国の顧客がセンターの自分の機器にアクセスして番組を視聴するシステム。
1が違法であろうことは誰でもすぐにわかりますが、問題は2番で、これは長い間すったもんだしたんですね。預けている機器はお客のものであるわけで、それを預っているだけなのに違法という判断が下された。これは最高裁まで行くと意気込んでいる業者がいまだに存在するそうですが、下火になってきているはず。私は数年前までこの方法で視聴していました。その後は友人宅にテレビPCを置いています。
そこで今回の新しいシステムです。
まず、我々視聴者はデータの発信側にロケフリやテレビPCの様な自前の機器を用意する必要がありません。つまり、どこかに設置してあるサーバーにアクセスするわけです。(P2Pだという噂もあり)
つまり形態は上の1と同じ。
ところがですね、そのサーバーがどこにあるかというと、中国、台湾であるということらしい。
ここがミソなんですね。日本のテレビ番組のデータを海外に転送し、そこで一括して管理し、またそこから発信するという方法を取っているのでしょう。日本の当局はどうにも手が出ませんね。
本来はサーバーからデータを取り出すだけなら特別な機器は必要がないわけですが、このサービスでは受信側で機器を使用します。それは買取であったり、貸し出しであったり業者によって違うのですが、それにどんな仕掛けがあるのかはわからず。
なんと日本の番組は36局の視聴が可能であるといわれています。その中にはBSやCSが含まれています。つまり有料番組も入っているって事。さぁ、そのお金は誰が払っているんでしょうか。そしてそのサービスを受けるのは違法かどうか。
まずこのサービス提供会社が違法なのかどうかですね。
いわゆる日本の番組が録画された海賊DVDが東南アジアで氾濫していますがそれと同じだと思っています。
このサービスの発端は良くわかりませんが中国だという人もいれば韓国だという人もいますが、メーカーは中国にあるようです。
Shenzhen Sunvysat Electronic Technology Co., Ltd. ← クリック
またこのサービスを世界に向けて提供している会社があります。機械は買取です。
JPTV-LIVE SERVICE ← クリック
このサイトの中に現在このシステムを使って視聴している客がいる国は
【アジア】インド・韓国・中国・台湾・香港・シンガポール・マレーシア・タイ・ブルネイ・フィリピン・ベトナム・インドネシア
【ヨーロッパ】イギリス・フランス・ドイツ・イタリア・オランダ・ベルギー・オーストリア
【南北アメリカ】アメリカ・カナダ
【その他】南アフリカ・オーストラリア・ニュージーランド
この会社の本社はベトナムのホーチミン市にあります。
この会社は代理店を募集していますし、代理店ではレンタル形式を取るようです。ですので、中国、タイ、シンガポールなどでこれを提供している会社がありますが、それらはこの会社の代理店かもしれません。また、マレーシアにも代理店はいるのでしょう。
初年度48000円(機器の買取を含む)。次年度からは39800円でサーバーの共有費のみとなっています。
著作権に関してですが、前にもちょっと書きましたが今年になってからも改正がありました。
それは、違法アップロードされた物を、違法と知りつつダウンロードすること。
これは今までは罰則が無かったのですが、罰則がつくことになりました。
さて、これは日本の法律です。私はオーストラリア在住です。このサービスを使い番組の視聴、録画は違法となるのかどうか。
面倒くさい話ですねぇ。
私はこれが違法かどうかと言う前に、モラルとしてどうなのかと捉えるべきだと思っています。東南アジアの街角で売っている海賊版のCD、DVDを大手を振って買い、それを視聴することに何か感じるのか、感じないのかって話。
中には、そんなのはなんてことないさと思う人もいるでしょう。中には後ろめたいと思いつつ黙ってやる人もいるでしょう。あるいは、とんでもない、絶対にやめるべきだという人もいるでしょう。
私は日本にテレビパソコンを置いてもう7年になるのですが、他のシステムは必要ないし今後もこれを続けるつもり。
そういえば、今回紹介したシステムの競合もでてきているようで、70番組の視聴が出来て、その画質はDVD相当だというところもあるようです。
きっとこれからこの手のものが氾濫しそうですね。
なんだか嬉しいというより情けないというか悲しいというか・・・・・
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余談ですが、これが明らかに違法であるのかどうかは私にはわからないのですが、フト思い出すのは何年か前にウクライナの業者から音楽データをダウンロード購入していたときの事。その値段はメチャ安くて、CD1枚分が70円ー150円だったような気がします。それって値段を考えれば違法に決まっていると想像してしまいますが、実はウクライナの著作権法上ではちゃんとその法律で決まった権利使用料をその業者は支払っていて、全く問題がない合法な事業であるということでした。
ウクライナ国内では全く問題がないわけですが、権利者にしてみるととんでもない話で裁判沙汰になったものの結論はどうなったのかまでは知りません。ただ、それが長引いて、販売差し止めが出来ずに、クレジットカード会社に手を回して使えないようにしたり、あの手この手でその事業を妨害していましたが、その業者はその都度抜け道を作るみたいな感じでした。
この日本の番組の視聴サービスですが、サービスする会社はベトナムにあり、機器は中国でつくり、サーバーは中国だか台湾にある。そして顧客は世界に広がる。
さてどの国のどういう法律がこれに関係してくるのか。違法なのか合法なのか。私には全くわかりません。ただ少なくとも権利者は駄目だ、止めてくれというでしょう。