日本を脱出して海外に住もうと考える方々と意見交換をすることが多いわけですが、やっぱりまだまだこれからの日本に期待が持てないからと考える人は多いんですね。
ま、若い方々は原発のこともあるし、教育のことを考えれば自由な海外でのびのびと子供を育ててみたいと夢を持つのは当然かもしません。(考えもしなかった危険と同居するわけですが)
結構歳を取っている方の中には日本「政府」の莫大な借金が気になるようで、その支払利息や返済を考えるとこの先、うまく行くはずが無いと断言する方もいらっしゃる。私としてはその辺はわからなくて、まさか徳政令を出すことはないだろうし、でもちょっとやそっと景気が上向きになったところで減税が基本的に必要だろうし、社会保障費はどんどん膨らむし、茨の道を日本が進むのは間違いが無いと思ってます。でも日本が破綻してしまうのかというのは良くわかりません。政府は大赤字だけれど日本は世界最大級の金持ち。このバランスがどう崩れてくるかが問題なんでしょう。
まぁ、日本を脱出して伸びている国に行こうというのは良い案だと思うのですが、ちょっとそこに短絡的なものを感じるんです。資産を海外に逃がしたほうが良いとアドバイスするわけのわからんアドバイザーも一杯いますし、そう考える人は多いのでしょうが。
でも本当に日本にXデーが来て、株式市場は崩壊し、国債は叩き売られるときがあったにしても(円も急落するんでしょう)、その時に自分が海外にいればどうにかなるんでしょうか。それが私にはわかりません。
ま、そんなことが起きれば日本の影響は世界の隅々にまで行き渡るんでしょうし、資産と共にどこかの国へ逃げていれば安全なんてことはないと思うのと、もしそういうことが起きるとするならそういう動きで資産が増えるように調整しておけばそれで済むことじゃないんでしょうか。
不動産が下落したら不動産に投資していると大変なのはわかりますが、その他の金融商品、株式、国債、為替、商品諸々は、不動産の様に「買う」のと同様に、不動産では有り得ない「売り」ができる。値上がれば利益が出る「買いポジション」と下がれば利益が出る「売りポジション」というべきですね。
つまり、日本はもう駄目だと思うのなら株式を空売りし、国債の先物をショートすれば良いだけじゃないんでしょうか。
株式は買うものだ。国債も買うものだと信じている人にはそれが難しく感じるのだろうし、持っている資産を今の内に外貨建てにしてしまおうと思うのでしょうが、今の時代、「持っているものは売る」だけじゃなくて「持っていないものも売ることができる」のを忘れちゃうまくないと思うんですよ。
空売りだ、先物のショートだなんてそんなことは出来ない、したことがない、わからないと思うのかもしれませんが、では海外に資産を持って出ちゃうことは出来るってなんか変だと私は思うわけです。買いは平気だけれど売りは怖いってのもそういう先入観があるだけで、買いができるなら売りもできますよね。チャートを逆さまに見れば同じだし(笑)、為替だってUSD/JPYで言えばドルの買いは円の売りですし。
だから、結局、日本の将来がどうのこうのじゃなくて、「海外に出る理由付け」を探しているだけなんだろうな、と思います。
良いことばかりを一生懸命探し、嫌な事、聞きたくないことには耳を塞ぎ、自分で自分を盛り上げてテンションを上げて一途に進む。これって若いときの恋愛と似ていて、本当に幸せだし、生きている実感を得ることができる一瞬だと思いますが、こんなジジババの歳になってもそう生きるのが良いのかどうかが私にはよくわかりません。というか、自分のテンションを上げるために良い話ばかり集めても、それに乗れないしたたかな自分がいるってことでしょうね。
ま、何が幸せかわかりませんが、自分のやりたいことをやるために、関係ないことまで(つまり今の話では日本の没落論)まで持ち出して、だから早く行かなくちゃ駄目なんだなんて考えるのは、恋に狂ったあの頃と同じじゃないかと思ってしまいます。
でもそれが出来るのが幸せなのかな、なんて思ったり。
私は今、幸せなのかなぁ・・・・・・・・・・・・
マレーシアに行くことが良いのかどうかなんて「特恵税制」以外のことは何もわかりません。でも未知との遭遇、カルチャーショックを得ることそのものに結構喜びを感じる私としては行く価値があると思っていますし、早く行きたいな。
もう待ちくたびれた~~~~~~~。