ネットの中を調べてみても、マレーシアの個別株をやっている日本人ってほんの数人しか見当たらない。そんなもんかぁ?
ま、東京市場にも野村のマレーシア株式指数連動型ETFが上場されているし、前も書いたようにマレーシアに興味のある人がファンドを買ったり、そちらの方はそれなりの数はいても個別株までやろうという人はかなり少ない。
でもこれだけマレーシアが発展してきたわけだから、少なくとも過去の動きとしてはかなり面白いらしい。
その辺の事を書いてあるブログを発見。この方はマレーシア在住の日本人。どうも事業をなさっている様子。
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この方のブログの中から引用させてもらいますが
「日系企業ではAEON .6599, PANAMY .3719(Panasonic Manufacturing)という銘柄で上場しております。10年前の株価と比較すると大手企業でも7倍から10倍ほど値上がっている銘柄も珍しくなく、円高になったとしても投資していたら儲かっていたというような銘柄が多くあります。」
チャートも出ていますが「パナソニックマレーシアで10年前と比べて4倍程度」「DiGI(電話会社)で20倍程度」とのこと。凄いですねぇ。
またマキシスの株をお持ちのようで、私が前に書いた日記にありますように、配当が良い。ただし、
「マレーシアの場合は配当金に対して28%の税金がかかります。安定した企業の株でも8%ぐらいの配当金を出しているところもあるのですが、28%も引かれると5.76%ということになります。」
この株式配当に28%もの税金が掛かるのは初耳でした。ただし、前に書きましたように今ではマレーシア株式市場、シンガポール株式市場、タイ株式市場がオンラインで繋がったようで、他国でもマレーシアの個別株の売買は出来る(日本でも可能)。これって考えてみると、シンガポールで売買し、シンガポールで所得(配当)を得たということになるとマレーシアでは海外での所得となって無税になる?この辺ははっきりわからないのですが、この方はこのように書かれています。
「株式投資としては配当金に対して28%の税金はいただけませんが、隣のシンガポールでは無税ですので、シンガポールで投資している人が多いと考えられます。イスラム教では働かないで収入を得ることは許されていないようで、カジノにもマレー系の人はほとんどおりません。配当金、利息を受け取るのはイスラム法では違法のようで、それで配当金に重税をかけているのだと考えられます。」
興味のある方はこの方のブログを見てみたらいかがでしょうか。私もこれからウォッチングの対象とさせていただきます。
この方が使っている証券会社ですがCIMBの様です。チャート画面からそれがわかります。これはCIMB、まさにあのCIMBの証券部門ですから信用度は高いのかもしれませんが、前にもあげたようにマレーシアのトレーダーから見ると点数が低い。これは手数料の高さにあると思います。でも手数料が安ければよいってもんじゃないし、この辺は私には全くわからず。
マレーシアの証券会社 ← クリック
CIMBのサイトを調べてみますと、彼らが提供しているチャートソフトの概要もわかりました。またここから世界の先物にもアクセスできる様です。
iTrade CIMB ← クリック
デモアカウントも作れるようですので、暇を見てちょっといじってみようかと思います。
チャートですがまぁ、普通の機能はあるようですが、こだわりがある人の場合は何でも良いってわけにもいかず、困るんですよね。でもま、超短期スキャルをやるわけでもなく、中長期で見るのなら一般的な機能があれば十分かと思ったり。
で、こだわり派向けですが、チャート、データのプロバイダがあるのを見つけました。
Bursa Station ← クリック
これはShareInvestorというシンガポールベースのファイナンシャルポータルサイト(マレーシアに支社もある)とマレーシア株式市場(Bursa Malaysia)との協力で作られたらしい。もちろんデータベンダーでもあってデータの配信も受けられる。
Basic版とPro版があるようですが、Basic版で一年間240RM。そして先物もやる場合Pro版じゃないと駄目なのですがこちらは一年間1220RM(株式、あるいは先物だけなら718RM)。
Pro版は結構多機能なようですが、自分が欲しい機能がなければ全く使い道がないわけで、私にはこれも駄目な感じ。ただ、DDE機能がついていますので、ここからデータを他のチャートソフトに渡すことは可能だと思います。やるとなればそうするしかなさそう。またその道があるのは良いことだと思います。
でもまた、話はそもそもマレーシアの株をやる価値があるかってところに戻りますねぇ。
株式投資と言っても、デイトレから優良株の長期保持までいろいろあるわけですが、デイトレが主ならマレーシア株をやる必要はないかもしれない。でも長期投資で考えると、売った買ったを頻繁に繰り返すことなく、それこそ買って放っておけば配当も入るし、右肩上がりで上がってくれることを期待するわけですが、世の中そんなに甘いかどうか。
これに関してはいつも書いているように私は否定的な考え方を持っていますので、というかそりゃ買って放置で配当は付くは、値上がり益もあるはってのが一番良いのに決まっていますが、私はそれって夢を追うことに似ていて、投資とはちょっとジャンルが違うと考えています。ま、過去を見れば何倍、何十倍になったとか、日本株もそうですが短期間に5割6割上がったのは間違いがありませんが、ではこれから自分がそういうチャンスに会うことができるか。将来的にそうなる株を見つけることができるかとなると、まぁ、かなり難しいと考えます。
いやいや、そんな多くは望まない。年間、配当も入れて10%以上に回れば上出来だなんて言う人もいそうですが、そもそもそれが欲張りだっつーーの。(笑)
株式投資って美人コンテストに似ていて、美しさ、スタイル、センス、教養とかいくつもチェックポイントがあるのも同じで、それで点数が高ければ上位に入ってくる可能性が高いわけですが、それを考える人は世の中にゴマンといるわけで、1位、2位になるべき美人を、その女性が1位、2位の時に言っても駄目なんですよね。彼女が10位とか誰も目をつけていないときに1位、2位になるであろうことを読むのが株式投資。つまり、皆が良いというときにはもうすでに順位は高いし、株で言えばもう高くなっているって事。
でも評判が良い美人は確かに美人で、皆が見向きもしない女性が1位、2位になるとはなかなか思えないんですよね。株も同じで、買いたい!って思うときはもうすでに高くなっている時。で、乗り遅れるな!と飛びついたときが高値。バイイングクライマックスというやつで出来高も非常に大きい。でも皆が買った後に買う人が続かない。
私は相場の年数で言えば株式をいじっていた期間が一番長いのですが、結局、株の難しさって上に書いたそのものなんですね。良い株はもう高い。安い株は怖くて買えない。でも安く買わないと利益が出ない。ましてや様々なチェックポイントの中で一番重要なのは将来性ですから話はもっとややこしくなる。つまり、将来がわからなければ上がるかどうかもわからないと、結局、未知の世界をどう読むかに掛かってしまう。そしてそれは自国の問題だけじゃなくて海外の国々、世界の情勢に大いに関わっている。つまり世界が読めなければ結局何もわからないのと同じ。
では自分に世界がわかるか?となると答えはノー。予測はいかようにもできますが、その信頼性たるや悲しいもので、それがわかれば苦労は無くて、世界中の人々が投資家に限らずそれで毎日毎日気をもんでるわけですよね。彼らを出し抜いて将来を読む力が自分にあるのか?勉強すればわかるのか?ま、それに関しては否定的に考えたほうが現実的だというのが何十年も株で悩んだ私の結論です。
でもそんなことがわからなくても、ある会社の業績が変わるなり、大きな変化が将来ありそうだとそれはすぐ株価に出るんですね。関係者が必ず先に動く。あの911のNY同時多発テロも同じだと思うのですが、あの時はちゃんとトレンドは下になっていた。世界に大きな変化が起こることを知っている人間がその情報を元に売買すれば大儲けできるのは当たり前で、それを我慢できる関係者はいない。あるいは必ず抜け駆けするやつが出てくるって事だろうと思っています。
株が突然動き出しておかしいなぁ、と思っているとニュースが出るなんてのは日常茶飯事ですよね。だからそういうニュースを誰よりも早く手に入れようと誰しもがやっきになるし、何か変化が起きるんじゃないかと耳をダンボにして、また世界の情勢に気を使う。
では逆に早耳筋からニュースが入ったとして、まだ株価に動きは無い。ではそれを買える(売れる)か?という問題もある。ガセネタも多いし、世界情勢の読みも同じで、とんでもない勘違いかもしれない。
だったら動く理由はわからないにしても動き出したらそれに乗るのが一番効率が良いのが経験則でわかってくるんですね。で、ファンダメンタルズ分析や経済の勉強に一生懸命だった人でもテクニカル分析の世界に入って行くという図式があるのだろうと思います。またファンダメンタルズの読みを確認するためにもテクニカル分析で売買ポイントを決めるという人は非常に多い。
ま、そんなことを考えると、右肩上がりで値上がりする株を見つけたいのは私も同じですが、それを見つけるより、動き出した株に素直に動きについていくほうが効率が良いんですね。そしてその延長はどうなるかというと、右肩上がりでもジワジワと上がるくらいなら、上だ下だと大きくうねるほうが良くなってくる。これはFXをやっている人なら誰にでもわかること。うねりが大きければそれは上だろうと下だろうと構わない。動きが小さい、ヨコヨコで動かれるのが一番困る。
ま、それが私の相場との付き合い方ですから、それを基本に考えるとマレーシアの株、あるいはこれから延びるであろう東南アジアの個別株、あるいは不動産に関しても投資を考える必要は無いということになってしまう。
でも売った買ったを頻繁にやるのは片手間ではできないんですね。歳を取れば取るほど面倒くさくなる。また頭の回転も悪くなる。モニターを見て値動きを追い続けるのも難しくなる。
じゃ、右肩上がりに動きそうな株にする?いやいや、不動産でしょ、ってなるんでしょうねぇ。いやいや、私は投資信託派よ、なんて人も出てくる。(笑)
今までの自分がこれからも続くなら今まで通りやればOK。でも歳を取るって怖い、これだけ変化が出るのかというのを嫌というほど感じるようになった今、何か違う方法を考えないとならないのは間違いなし。
それといつも考えるのはポートフォリオの組み方なんです。もしマレーシアの個別株でXXXが良い、間違いないと自分が思ったとして、さて、どのくらいそれに投資します?これって日本株だろうとどの国のREITだろうと、あるいは不動産投資でも同じですが、どの程度突っ込むか。自分が慣れているものなら、あるいは逃げるときにも簡単に逃げられる投資対象ならそれなりに大きくつぎ込んでも良いでしょうが、初めてのマレーシア株。さて、どうでしょうか。
とりあえず、ちょっとだけって思うのが普通ですが、あと20年後には生きているかもわからない、少なくとも頭の回転は今よりももっと悪くなっている自分を想像すると、そんな初めての投資にちょっとだけつぎ込んでどうするの?って思うわけです。もしそれが良い結果が出たにしても、ポートフォリオの10分の1とかだったら、全体に与える影響は無いに等しい。じゃぁ、全流動資産の5割、いや三分割で3割?そんな怖いこと出来ます?
私の知り合いに変わったのがいまして、性格的には私に似ていてあれもこれも気になって興味のある範囲が広い。投資の話ですが。で、彼は細かなあれやこれやの投資をするんです。なんでも手を出す。私としては興味という点では同じですが、私はこれと決めたらそれに集中するタイプですから、彼のやりかたは異常に見える。またあれもこれも管理できません。ところが投資結果を見ると結構うまく行ってるんですね。
例えば株式投資で銘柄を20も30もってのは駄目だと思うのですが(実は私はこのタイプだった)、相関性の無い投資案件にいくつもってのはもしかしたら面白いのかもしれない。これは性格に関係することですから簡単に真似はできませんが、ちょっと見習ったほうが良いかもしれないと最近思うんです。私の頼みの綱である債券が今の時代全く面白くなくなってしまいましたから、今の分(結構良い%が確保できてる)が償還されるころには私も真剣に何か考えないと非常にうまくありません。
ということで、全力投球する気なんかサラサラありませんが、マレーシアの個別株。マレーシアのREIT、そして最近知ったパームオイル農園経営ファンド(?)を少し突っ込んでこれからも考えてみたいと思います。