カメラは何がお奨めでしょうかとご質問をもらいました。
って何で私に聞くのかわかりませんが、まぁ、聞きやすかったんでしょう。(笑)
答えは!
わかりません。(笑)
まずどんな写真を撮るのか、いわゆる主な被写体は何かでまるで違いますし、オールマイティのカメラもレンズもないし、大は小をかねる部分は大いにあると思いますが、重い大きい高いの三重苦を受け入れなくてはならない。これもレンズをカメラに付けた状態で考えても駄目なんですね。交換レンズを持つことになりますから、それら全てを足した大きさ重さ金額を考えないと意味が無い。で、良いカメラ+良いレンズ(複数)なんてことになりますと50万円は軽く越えちゃう。
次男坊に良いカメラが欲しいんだけれど何が良い?と聞かれたこともありましたが、その時に言ったのは、中途半端なカメラと標準ズームというのはやめろということだけ。ま、いわゆるキャノンやニコンの一眼レフ入門機+キット(ズーム)レンズというやつ。
この説明も私には難しいのですが、特にレンズが問題。というか写真ってレンズが命と言っても良いと思っていまして、汎用型であるズームレンズ、それもキットで付いてくるようなものは何にでも使えるけれど、まぁ、そんな程度という感じがします。
また風景を撮るのか動き回る子供やペットを撮るのかでまるで違うわけで、両方とも撮りたいなんていう場合はカメラもそこそこ、レンズも何本も揃えないとならないわけで大変なことになるはずなんですね。
私もカメラ好き(写真好きじゃないかも 笑)でカメラも6,7台、レンズも20本以上持っていますが、動き回る子供やペットを撮れる様なカメラは持っていません。
ま、私の場合はメーカーを渡って持っていたり、レンズも似たようなオールドレンズを集めましたので、台数はあっても用途としては広くない。だから私のケースは参考にならないと思うのですが、もし私の子供達が結婚したら、良いカメラを持てと言うつもりで、やっぱり中級の一眼レフ+交換レンズ3本ぐらいは必要だと思っています。
写真って絵画と同じで、最初はどういう写真が良いのかって良くわからないんですね。またそれプラス自分の好みがありますから本当に難しい。ここはやっぱり、多くの写真を見るのが大事だと思っていて、たまに、おおおおおおおおお~~~と思うことがあるはずですが、その時にその写真はどんなカメラ+レンズで撮ったのかをチェックする癖が大事だと思うんです。それを繰り返しているうちに、どういうカメラ+レンズだとどういう写真が撮れるのかがわかってくる。
それを見るにはFlickerがよいと思います。 ← クリック
で、目が出来てくると、昔撮った安いコンデジの写真を全て捨てたくなるんですね。携帯やスマホで撮った写真もそう。でも今、フト思い出したのがネットで知り合った友人ですが、天才肌の女性がいまして、感動を与えるような写真を撮るんですが、なんと携帯専門。(笑)
また機材も凄いのを使っている、やっぱり感動を与える写真を撮る友人がいますが(ああ、その人も女性だわ)、共通していえることは「光」を使うのがうまいんですね。そして「構図」。
やっぱり写真って行き着くところは感性だと思うのですが、でも携帯で撮ったその凄い写真をよくよく見るとやっぱりもったいないところがたくさんあるわけです。それはピントであったり解像感であったり。ここは非常に大事だと思っていまして、ピントが合っていなかったり、解像感がないと「質感」が出てこないんですね。というか、私も良くわからなくて、解像感や質感のある写真は大好きなんですが、ではそれらがどうして出てくるのかがわからないのです。
多分、解像度や色の乗り方、ボケの変化具合、広いダイナミックレンジ等が関係しているのでしょうが、どれがどうだからどうだというのが私にはわかりません。ただ、そういう写真が撮れるカメラ、撮れないカメラ、そしてレンズが存在する。
でもその辺がわかりだしたのはSigmaのDP2というカメラを使い出してからです。このカメラはちょっと変わったフォビオンというセンサーを積んでいまして、光が十分にないとうまく写らないとか、カメラそのものが時代遅れで問題があるのですが、たまにゾクっとする写真が撮れたのが印象的です。また、昔から使っていたペンタックスですが、それのistDSという一眼レフ(2004年発売)でシグマの17-50mm F2.8通しのズームレンズで撮った写真は良い物がありました。
では今持っているカメラではどうかというと、これが不思議で、以前の感動がある写真が撮れません。意外や意外ですが、コンデジであるFujiのX10はまぁまぁ良いと思います。
でも今主に使っているソニーのコンデジのRX100とかミラーレスのNEX-7ではどうもイマイチの感じがしてならないのです。マイクロフォーサーズのGH1もイマイチ、ペンタックスQはお話にならず。
私にはなぜそうなのかがわからず。そして本当に最近の私の写真は以前のistDSやDP2に劣っているのかという確信もありません。なんとなくそんな気がするだけ。
これってかなり自己満足の世界で、どうです?見てみてくださいと例を出そうにも恥ずかしいのと縮小した写真を載せても意味がないと思います。
だから他人様にカメラやレンズを勧めようもないわけです。
ただ、傾向としてはやっぱりセンサーが小さいと難しいのは体験的にわかっています。
センサーの大きさはこれだけの違いがあります。
一般的なコンデジでは小さいほうから二種類が主流で、2/3や1インチはコンデジの世界では大型センサーと言われます。ちなみに富士のX10は2/3でソニーのRX100は1インチ。ニコンのV1も1インチ。
この辺の機種はコンデジらしからぬ写りと言われるのは、私はやっぱりセンサーの大きさに関係していると考えています。
ペンタックスのQというレンズ交換型の超小型ミラーレス一眼を手に入れましたが、そのセンサーはコンデジ用の1/2.3型で、やっぱり写りはそんなもんという感じで、ほとんど使っていません。おもちゃと言ったら怒られそうですが、遊び心満点とでも言うべきカメラでしょう。
ではセンサーが大きいとどういう利点があるのかですが、これもセンサー毎の設計に依存するわけで全てがそうだというわけじゃないはずですが、ダイナミックレンジが広く、高感度特性が良いのははっきりしていると思います。さて、その他の利点は?私には良くわからずです。(笑)
上の図にあるようにセンサーが大きくても画素数って結構似てますよね。1600万画素であったり2400万画素とか。これって大きさがまるで違うセンサーで画素数が同じだとしたら一つ一つの画素の大きさがまるで違うってことになります。で、大きな画素には余裕が生じるのだろうと単純に考えています。難しいことはわからず。
特に高感度特性は大事だと思っていて、私はISO3200より上は使いませんが、ではISO3200なら良いかと言うとそうでもないのね。いや、そんなこと無いだろうと仰る方は多いと思います。メーカーは12800まで使えるとか、6400でも大丈夫だねなんて言う話は普通に出てきますから。
でもこれって処理エンジンが頑張ってるんですね。いわゆるノイズリダクションをしているからどうにか見れるようになる。
でもノイズ軽減処理をする前と後を比べてみるとはっきりわかるのが、解像感が落ちるってこと。つまりボケるってことですよね。
カメラ内臓の処理エンジンが優秀だと、高感度特性が良いね~、なんて思わず言いたくなるのですが、これはPCのノイズリダクションが優秀なソフトを使ってもそうですが、解像度が間違いなく落ちている。
これはセンサーが小さければ小さいほど顕著で、高感度特性に関しては画素数じゃなんじゃじゃなくてセンサーの大きさに依存すると言うのが定説のようです。
で、どんな写真を撮るかですが、普通の生活、街角スナップでは薄暗いシチュエーションって結構あるんですね。夜の場合もある。となるとこの高感度特性の差は歴然と出てきてしまうってこと。やっぱりセンサーは大きいほうが良い。そして当然、レンズは明るいレンズを使う。
また私の様に開放バカと呼ばれるタイプ、つまりボケが大好きな場合もセンサーが大きければ大きいほどボケも強く出る。そしてレンズも明るければ明るいほうがボケる。もちろん暗いところではそれが必要になりますから、どうしても大きなセンサー、明るいレンズが欲しいと言う方向へ行ってしまう。
ただそうなりますと、大きい、重い、高いという三重苦になるわけで、どこでどう妥協するのか、どうごまかすのかを考えなくてはならないわけです。いくらセンサーが大きくてもレンズのF値が大きければ(暗ければ)意味がないですし、逆にマイクロフォーサーズのような小さなセンサーでもF1.2とかF0.95とかのレンズを使うと欲しい写真が撮れる。レンズが明るいということは大きい、重いということですから、その辺の兼ね合いが非常に難しい。そして価格。
ですから常に、あっち立てればこっち立たず状態。(笑)
でも最近は面白いカメラがどんどん出てきてますよね。
これってもしかしたらオールマイティに使えるかもしれないというカメラが出てきました。ソニーのRX10です。
ソニーのページ ← クリック
一見、レンズ交換式の一眼レフに見えますが、これはレンズ一体型。右からRX10、RX100(この2機種のセンサーは同じ1インチ)、そしてNEX-7。
かなり大きいような感じがしますが、一眼レフに比べればもちろん小さい。
このカメラがどう凄いかと言うと、まずセンサーは1インチでRX100と同じ。でも多くの一眼レフに使われているAPS-Cと比べるとかなり小さい。でもコンデジよりはかなり大きい。
上のセンサーの図を見るとわかりますが、デジタルカメラの世界では、一眼レフとコンデジの間に大きな違いがあったように思います。それを埋めてきたのがこのソニーのサイバーショットRX100でありRX10であり、またニコンの1。
このRX10の何が凄いかと言うと、レンズだと思います。な、な、なんと24-200mmでf2.8通し。こんな恐ろしいレンズは一眼レフで作ったら大砲の様になってしまう。そしてこのf2.8という明るいレンズならボケもかなり出てくるし、背景はボケボケのなんちゃってマクロもいけるはず。そして24ミリからというのも注目するべき点で、風景を撮る場合、どうしても24ミリ以下が欲しいですよね。良くある28ミリからだとストレスがたまる。
このカメラなら、子供の学芸会とか発表会でも十分使えるはずですが、そういうカメラって意外に少ない。
動画性能はRX100もかなり良いですから文句なしでしょうし、ファインダーも高級なものを積んでいる。
これって下手な一眼入門機より良いかもしれない。
ただし、高い。ソニーの直販129000円。価格コムで116820円。
最近出てくるカメラって前と価格が違いますが、性能的に大きく違うと言って良いとおもっています。低価格のコンデジはスマホに食われているという現実がありますが、でもやっと目に見えて高性能なカメラが作れるようになってきたということでもあると思うのです。
ですから、昔の安かったカメラの価格は忘れた方が良いと思います。これは世界最小のフルフレーム一眼のα7、α7Rもそうですが、価格で言えばボディだけで16万ー20万でかなり高い。でも一般的な前の価格が頭に入っている限り、新しい時代の良いカメラは買えない。
実は私も反省するところがありまして、安物買いの銭失いから脱却できていません。いつもケチって後で文句を言うパターンが延々続いています。
でも今思えば、思い切ってアレ(内緒)を買っておけば私の写真(カメラか 笑)人生も変わっていたろうと感じます。当然、良い写真が今頃一杯残っているはずです。
特に若い人たちは、便利なスマホで写真は十分と言う人が多い様ですが、これって後で泣くことになると思います。今はちょっと高いけれど、小型で良いカメラがどんどん出てきていますから、無理をしてでも良い物を買っておけば、間違いなく良い思いでが作れるはずなんですね。特に小さいお子さんをお持ちの方は、10年、20年、あるいは30年経ったときにどうか、それを是非考えて欲しいと思います。写真はスマホで撮ったようなスナップ写真ばかり。これじゃ悲しいはず。
というか、私がまさにそれで、カメラはケチるべきじゃなかったと今、マジで反省しています。子供に対しても面目ありません。ろくでもない写真ばかりですから。ですから子供達が結婚する頃になったら良いカメラを買え!と強く言うつもり。って、買わせられることになるんでしょうが。(笑)
ソニーのRX10ですが、11月15日発売だそうです。慌てて飛びつく必要はありませんし、2-3ヶ月もすると良いところ悪いところが洗い出されるでしょうし、それからゆっくり考えればよいはず。私が一番チェックしたいと思うのはオートフォーカスです。動体にどのくらい追尾できるか。これが良ければ非常に難しい運動会とか動き回るペットも撮れる。
一眼レフの入門機を買っても、結局交換レンズは買わないという人が大半だそうです。また結局、重く大きく箪笥の肥やしにする人も多い。そうなることを想定すると、私はこのRX10の方がよっぽどよいと思います。
RX10はあくまでそれなりのレベルのカメラであってプロやハイアマチュアが喜ぶカメラじゃないと思います。でも一眼レフの大きい、重い、高いという三重苦からは逃げることができる。またコンデジからのステップアップには良いけれど、一眼を手放して乗り換えるほどのものじゃないはず。サブには使える程度と認識しています。ここを勘違いして大きな期待を持つとうまくないと思います。でもRX100がそうであるように、今までのコンデジとはかなり違うはず。
RX10のオフィシャルムービー