前の日記に、私だったら日経225は撤退場所だと書いたところ、そうじゃないと思うというなが~~いメールを頂戴しました。
こういう見方が違う意見を頂戴するのは私は非常に嬉しくて、逆に賛同する意見は必要ないぐらい。(笑)
その方と私の共通点は「テクニカル重視」であるということ。ファンダメンタルズからどう見るかという視点で読みの違いがあってもそれを話にならないわけです。前提がまるで違いますから。ただ同じテクニカル重視となると、読みの違いは気になります。
ただ、逆に私との相違点もありました。それはその方は「長期投資型」であること。私は足数本で決着をつけるタイプですから、ここに見方の差があるのだろうと思います。
長期投資は私は不得手であるのはいつも書いている通りですが、やるなればやっぱりトレンド重視で、「トレンドの変わりで出撃撤退をする」ものだと考えています。実はそこに私の長期投資が不得手な理由があるような気がする(このやり方だとヨコヨコの動きで必ずやられる)のですが、ま、長期投資はトレンド変換点を重視すると仮定しますと、その方がおっしゃる売り場では無いというのは私も同意見。
今の時点ではトレンドは間違いなく上で、今のその動きは初動でしかなく、これからが楽しみな場所とおっしゃるその方の見方もその通りかもしれません。
でも短期売買の視点で言うと、トレンドの中の波を取るという考え方ですから、安いところで買い、吹いたら売りを繰り返すことになります。そして今は吹いた状態と私は見るわけです。でもトレンドが変わってこれから下げるとか、空売りなり先物等をショートする場面だとは思っていないのは前にも書いた通り。あくまでトレンドに沿うのが基本ですから、上昇トレンド中にショートをする場所は探しません。(これも正確じゃないのですが、とりあえず基本はそう。)
では撤退場所だとして、どこで撤退するかですが、今のところ撤退ポイントは出てきていない状態。
つまり、日足でもうここまでと見て、ではそのポイント(ピーク)を探る場合、4時間足(長期で見る場合私はこれを最重要視します)、1時間足、15分足と見ていくわけですが、短い足でも下げの兆候がまるで見えていない状態。
大きな流れは長い足で見て、タイミングは短い足で見るというのが基本だと思いますが、4時間足はもちろん15分足でも上昇トレンドが続いている状態ですから売り場(撤退場所)探しは難しいと思います。
こういう時にはこうするという正解って無いと思っています。
私はスキャルパーですから利食いも損切りも早いですが、長期投資の場合はそこが非常に難しいと思います。というか私にはわかりません。
巷では損小利大にするのが重要だと言われます。当たり前というかそうじゃなければ損するわけですが、私自身はトレードごとにそれを狙えという考え方を否定する立場なのは何度か書いています。スキャルパーの場合はT/Pは決めうちで、トレンドが大きければどんどんトレードを繰り返すだけで、1トレードでだらだらいくつもの波を乗り越えて利益を増やすことを目標としません。
トレンドはいつまで続くかわからないからです。
これは長期投資でも同じだと思うのですが、かといって小さな波のボトムで買ってピークで売るという手法じゃないわけですから、波をいくつか乗り越えて保持することになるはず。そしてトレンドが続けばOK。トレンドが続かず元の木阿弥になったらどうするのか。この辺が非常に難しく、それが私にはわからないから長期投資が苦手です。
ですから、今の日経平均の動きで、今が撤退場所なのかどうかに関して「長期投資」の視点でどうするべきかは私にはさっぱりわかりません。
メールをくれた方の様に、これからが楽しみだといわれればそうなのかもしれませんし、今の強い上昇波がここで終わるのか、続くのか、あるいは下がるのか、そんなことは私にはまるでわからない。だからこそ、上昇波に乗れていて、その中の小さな波動がピークを迎えたらそこで利食いするべきだという考え方になります。そしてトレンドの中で小さな波動はいくらでもくるわけですから、そのボトムで買ってピークで売れば良しという理屈。下げトレンドならその逆。トレンドが見えないと思えばお休み。でもそれじゃ長期投資にならないんですね。ややこしいです。(笑)
「洗車をすると雨が降る」というマーフィーの法則がありますが、あれって本当にそういうルールがあるんじゃないかと思うことが多くあります。買えば下がる。売れば上がるみたいな。そんな中でうまくトレンドに乗れたのなら、次は利益を伸ばすことを考えるべきなのか、そこのところはわからない。
こういう時にはトレイリングストップを使えば良いというのが妥協点になると思います。S/Lは常に設定するのはトレードの基本だと思っていますが、うまくトレンドに乗れたらそれに合わせてS/Lポイントを移動させる手法。
私はどうもトレイリングストップを使うのが苦手で使いませんが、長期投資の場合はそれが良い様な気がしています。でもそのトレイリングストップの幅をどう設定するのかも簡単じゃないですよね。値が逆行してきても、トレンドが変わるほどじゃなければ利食いは早すぎることになるし、幅が大きければトレンドはすでに変わっているのにまだ建て玉は保持なんて事も起こる。
その辺は臨機応変だ、なんて考えると下手糞の「利食いは早く損切りは遅い」というパターンにはまるから裁量は難しいのだと思います。
それと私自身、ペナントからのブレイクを重要視しないという考え方を持っています(出る場所による)。今の日経平均の動きがそれですよね。5月の高値安値を越えることなくどんどん触れ幅が小さくなって、収斂したところで上にブレイク。
こういう動きって、市場参加者が上でもない下でもない、どちらに動くのかイライラしているところにあるニュースが出てくるとそれに飛びつくというケースだと見ています。上げトレンドがダラダラ続いてそこからドカンと上離れするような強さとは違う。ここも重要だと私は考えていて、この上昇がもし円安が切っ掛け、またその円安もイエレン氏の発言が切っ掛けだとしたら、またNYダウの好調さもバックにあるとしたら、ますます日経の動きは怪しいと思うわけです。
ファンダメンタルズは無視する立場ですが、日足の動きを見る場合、ファンダメンタルズを全く無視することは出来ません。かと言ってそのファンダメンタルズを重視するわけではありませんが、この強い上げはなんだろうと考えた場合、不安も見えてくるわけです。
ただ何度も書くように上げトレンドなのは間違いがなく、利食い売り場を探すことはあっても新規の売り場探しの場所じゃないし、次にやってくる下げ波動がその後陽転する場所は買い出動のチャンスとして注目する必要があるという考え方に変更はありません。
長期投資の場合の見方には非常に興味があります。私もそれで利益を出せるようになりたいですから。もしお時間があったら、その辺の考え方も是非教えて下さい。