再びマイ包丁を手に入れようと思っていろいろ調べているんですが、日本の包丁業界って世界のトップに君臨していて凄いのがわかりました。
料理のレシピを知りたくて、最近は海外モノのそれもユーチューブで見ているのですが、その中でも日本の包丁を使っている料理人がかなりたくさん出てきます。
今回の包丁は「そこそこ良い」ではなくて「かなり良い」ものを中心に見ていたのですが、これぞ!と思うものは17ヶ月待ちとかそういう状態。売り切れとか3ヶ月待ちなんていくらでもあって、嘘だろ~~って思いましたが、有名所は海外からのバックオーダーを抱えて超忙しい状態の様子。
それらは決して芸術品の部類ってわけでもなくて、料理人が選ぶ「良い物」なんですね。機械でどんどん打ち抜いて磨きをかければ良いという工業製品とはまるで違う。それこそ「日本刀」の流れを受け継いでいて、職人が一本一本叩いて作る世界。まぁ、精密な工具もそういう世界らしいのですが、「包丁」は一般に広く使われてるわけですからそれなりに大きな業界なのね。それが世界で注目されて、抱えているオーダーが凄い。
これってそれこそ鉄関係では伸びている隣国も作れるんじゃないかと思ったのだけれど、それはほとんど不可能らしい。日本には原料そのものも凄いのがいろいろあって、ではその原料であるハガネやステンレス鋼を手に入れて叩いて作れば良いってわけでもなくて、まさに日本刀と一緒で多くの工程があって多くの職人がそれに関わっているし、火の入れ方が非常に大事で、半製品をメーカーや専業メーカーに戻して火入れをしたり、かなり面倒なこともやっている様子。それらの流れ作業があってこそ最終的な製品になるから、どこかの工程一つがその地にないだけで最終的なものは作れない。
包丁って大阪の堺市とか有名な場所がいくつかあるけれど、その地域に職人が集まっているから、では東京でも同じようなものをつくろうと思っても効率が悪すぎるのでしょう。ましてや海外では同じようなことをするのは難しい。
逆に、海外にも刃物の伝統はあるわけで、有名な鋼材もあるけれど、日本はそれを入手して日本の製造工程にそれを乗せることができちゃう。だから世界的なスェーデン鋼で作った刃物も、日本で製品化されると本国より良い物が出来てしまうらしい。
ただ海外の刃物にはその国の伝統があるわけで、それがわかっていないと最終的な製品としてはそれ以上のものを作るのはできないわけだけれど、そういう点でも日本の職人さんは頑張っていて、「良いものは全て日本製」みたいな時代が来るかもしれない。
日本の製造業って海外に出て行ってしまったとか、追いつかれ、追い越され、悲惨な話が良く耳に入ってきますが、刃物に関しては独壇場で、他国には真似のしようがない世界の様子。
この状況を知って、久しぶりにスカっとしました。(笑)
ところで今回、購入を決めた包丁ですが、三徳はやめて牛刀にしました。ステンレス鋼です。刃渡り210ミリ。ちょっと大きい感じがしますがどうなるでしょうか。それといつか使ってみたいと思っていた中華包丁も買いました。これで骨付き鶏のぶつ切りが可能になって、蒸鶏もかなり変わるはず。この包丁は大したものでもなくて普及型なんですが、小型なんですよ。刃渡りは165ミリで身幅(背)も細いんです。だからずっしりくる中華包丁じゃなくて女性にも使いやすいらしい。こんなのがあるんですね~。
さて、良い包丁が手に入ったらどうなるのか?
これで美味しいものが作れるとは思いませんが、道具を大事にし、食材も大事にしようという気持ちが生まれるのは間違いがなくて、料理を真剣につくろうという気が起きてくるのは間違いがなし。でもそれがどう料理に影響するのかはわからず。(笑)
問題はこれらの包丁を「マイ包丁」として維持できるかどうか。
包丁を買ったことをヨメさんにはまだ言っていませんが、呆れるんだろうなぁ・・・・・・・