皆さん、中国の汽鍋という鍋をご存知でしょうか。私は昨日初めてこれの存在を知ったのですが、私が今やってみたい調理の方向性はまさにこれです。
【楽天市場】【汽鍋鶏】水郷どりと汽鍋セット【RCP】:水郷のとりやさん
楽天の店ですが、汽鍋を扱っています。
蒸し料理みたいですが、壺料理に近いんじゃないでしょうか。水蒸気を出す鍋の上に乗せて使う土鍋で、水蒸気が鍋の下から中を通って上に上がり、それが鍋の中で水滴になり鍋の中に溜まるという仕組み。
これでどんな料理ができるか想像ができますが、こういう微妙な味を追求する料理をしてみたいと思っています。
今までは若さの延長線上にあって、どちらかというとパンチのある料理が好きでした。スープも白湯スープ、豚骨スープみたいなのが良くて、お吸い物より味噌汁が好きなタイプ。洋食も同じで濃い味が良く、蒸し物系や京都の湯豆腐なんて食いたくね~~~と思うタイプ。(笑)
でもやっぱり歳なんでしょう。やっぱり和食、それも関西系、いや京都系というのでしょうか。静の中に動を見るみたいな料理に関心を持ち始めています。関西の人にはふつうのものかも知れませんが、私は関東人ですし、昔、初めて関西でうどんを食べた時には「醤油が欲しい~~~~」と思ったタイプですから、微妙な味には縁遠いのかもしれません。
問題はそういう料理は素材の善し悪しがはっきり出るはずで、オーストラリアとか今後のマレーシアでそんな素材が手に入るのか、それが気になっています。ただ、和食だけに拘るつもりは全くなくて、まさにこの汽鍋が中国のものであるように、我々日本人に馴染みのある中華ではなくて、中国の伝統料理としての蒸し料理に興味があります。こちらでも中華食材店によく買い物に行くわけですが、実際の所、彼らが売っているものの大半は何がなんだかわからないものばかりなんですね。乾物コーナーを見ても異様なものが並んでいるとしか思えません。
医食同源という言葉は若い頃から知ってはいるもののその実態は全くわからないし、自分で料理するなんてことはあり得ませんでした。でも漢方みたいな素材を使って、我々にも合うというか、彼らが長い年月をかけて創りだした調理法や素材を使って、日本人が好むようなものも作れると思うのです。そういう意味で、私は伝統を守ろうとかそういう考えは全くなくて、古いものをぶち壊して新しいものを作るほうが好きですから、何か面白いことが出来るような気がしてしかたがないのです。
汽鍋そのものも使ってみたいですが、まずどうして汽鍋じゃなければならないのか、どうしてそういう鍋を作ろうと思ったのか、その辺の基本理念を自分の中に取り入れたいと思っています。そしてそれを応用して洋食でもなんでも作ってみる。そんなことをしてみたいです。
料理の世界ってこれほど奥が深くて、面白いものがたくさんあるなんて知りませんでした。
我が家のヨメさんはそういうものには全く興味が無いようで、我が道を行くタイプ。ですから私が色々なものに興味を持ってもそれを理解してもらえないのが悲しい。
「だってぇ、あんたはすぐ飽きるからさ~~」って言うんだろうけど・・・。 (笑)