世の中は、というか世界中が鳩山氏の言動を非難していますが、本当にそんなもんなんでしょうか。
私は反米、親ロってわけじゃないんですが、鳩山氏のいうことが100%狂っているとは思えないんですよ。
ただ「アメリカは正しい」「日本の立場は」という大前提なら鳩山氏は頭のおかしな宇宙人なんでしょう。また私はずーっと反民主党ですし、沖縄に関しても、またオバマ氏に言った「トラストミー」にしても「この人って・・・」って思っていましたから、「またか」と思ってしまいがちなんですが、今回はいろいろありそうだと思ってます。
今日も彼がらみのニュースを見ていて、あれ?ってことがありました。彼の随行員にかなり変わった人がいるのがわかりました。鳩山氏の隣にいる人。
この人は右翼団体「一水会」の木村氏。
う~~~~~む、と思いましたわ。鳩山氏と一水会の木村氏の繋がりなんて想像しただけで頭がクラクラしそうです。 (笑)
でも今回の鳩山氏の言動は彼を中心に見るのではなくて、一水会の木村氏の主張を見るほうがわかりやすいと思います。
キーワードは「反米」、あるいは「対米」「自主独立」。
右翼と言ってもいろいろで、一水会はアメリカとは距離を置く反米というより「対米自立」を主張する右翼団体。まぁ、右翼っていうと戦闘服を来て街宣車に乗って恐ろしいほどの音量でわめきたてるあの手を想像しますが、この一水会はそういうイメージは全くなくて、理論的でもあるし、テレビでの対談でも出てくるような右翼。
日本の問題点は保守、あるいは右翼といえども「親米」で、従属を認め、その中で対立軸を「中国や韓国に置く」タイプが多いと思うのですが、一水会は「日本の自立」を主張するんですね。つまり「民族派」なわけですが、これは「アメリカの横暴を許さない」考え方でもあって、それが今回のことで彼らが動いた理由だと思うのです。鳩ポッポは「ロシアのために来たのではない」と言いましたが、これこそが一水会の主張でもあるはずで、「アメリカの偽善を払拭せよ」という主張だと思っています。(でもこれを利用する「親中派」がいるから話はややこしくなるんですね。)
ここには私もシンパシーを感じる部分がありまして、アメリカ従属はもういい加減にやめるべきだし、本来自国の中に他国の軍が駐留している事自体、とんでもないことだという発想が大事だと思っています。当然、自国を守るのは自国民であり、「日本に何かあった時にはアメリカの青年たちの命を賭けて日本を助けてね。でも私達はアメリカを助けることはないけれど」みたいな現状が良いわけもなく、そういう他力本願は「常に相手の手の内にある」ってことですから、すぐにとはいかないまでも、アメリカの影響下から抜け出る気持ちが大事だと思うんです。
保守層にもそういう反米というか「対米自立」をいう人は増えていますし、近年増えたと言われているネトウヨの若い層にもそれがあると思います。そして、その頂点にいるのが「安倍さん」だと思っています。
安倍さんは今は首相の立場ですし、アメリカ従属という日本の伝統(笑)を守っていますが、彼の本質ってそれではないと私は見ていて、多くの国民が彼に期待しているのも「日本の自立」だと思ってます。経済の立て直しだけじゃない。でもそれは親米、親中、親韓サイドからみれば、また絶対的平和主義者からみればとんでもないやつってことになるわけで、安倍批判は世界中に起きている。ま、当たり前って言えば当たり前で、日本は敗戦国であり犯罪国であり、いつまでもその立場を忘れるなというのが世界の動き。アメリカの下にくっついている自立心もない国の方が「皆が安心する」。
これじゃ駄目だというのが一水会の基本理念ですから、ロシアのクリミア併合に関しても、アメリカサイドの一方的な言い分には乗らない。私もここには賛同できる部分があります。それどころか本当にプーチンが狙っているものは間違えているのか、まぁ、やり方に関しては問題はあるとは思いますが、ウクライナにしても「私はイジメられています」的なものを信じるわけにはいきません。クリミアもそうで、あそこは本来ロシア系が多いところですし、日本が朝鮮を併合したのとはわけが違う。
アメリカって常に善悪をはっきり付けるんですね。非常にわかりやすい対立軸を作る。だから世界中の人がそれに乗りやすい。理解しやすいですから。
でも私としてはアメリカが歴史上に何をしてきたかを、アメリカサイドではない視点で見ると「とんでもない国」だと思うわけで、その時その時、都合の良い理由をつけては「敵」あるいは「不都合な相手」を「悪」と決めつける。これはこの20年を見ていてもわかるわけで、ロシアに関しても全く同じだと思うのです。私はロシアが狙っているものはウクライナを影響下に置くことだと思っていて、でもそれはアメリカも西ヨーロッパ諸国も絶対に認めたくない(でもウクライナの面倒は見たくない)。ソ連の再来になりますから。でも民族主義者のプーチンはそれを狙っている。さてこれが良いことなのか悪いことなのか。
結局真実がどこにあるかなんてことはどうでもよいことで、「どちらに着いたら得か?」をいうことで世界は動いているんだろうと思ってます。
そういう意味でも一水会は「理念をしっかり持っている」という意味で、私は一目おいているわけですが、彼らが今回の鳩山氏と行動を共にしているというのを見逃してはならないと思っています。
鳩山氏はただの看板で、今回のことを計画し動かしているのは「一水会」、そしてその一水会を後押ししている「人たち」だろうと思うのです。さてこの「人たち」は誰なんでしょうか。
私は安倍さんもその内の一人じゃないかと思うくらいで、でも立場というのがありますから、非難するしか無い。
元々、ロシア制裁に関しても、アメリカから協力を求められた時に、今までの日本なら「了解しました!」みたいな態度をとるはずなのに、安倍さんは「考えさせてくれ」と答えたんですね。これって私はかなりびっくりしましたし、もっとびっくりしたのは「アメリカ」じゃないかと思ってます。
アメリカ陣営としての日本の立場と、日本があるべき立場、そして日本独自の外交を取るべきという中でかなり難しい選択を取らざるをえないのが安倍さんだろうと私は思っていて、今回の鳩山氏の言動に関しても、「あいつはどうしようもない」と表では言いながら、裏では支援している「政治家」「団体」は結構いるんじゃないかと私は推測しています。そしてもちろんロシアとの繋がりもあるわけで、鳩山家は金持ちだから・・ではなくて、あの一族は昔からロシア・ソ連とは深いつながりがあるわけですから、鳩山家の裏とでもいいますか、資金の流れ、人的な付き合い、そして間違いなくいるであろう諜報活動をする人たち、そういうものを調べあげる必要もあると思っています。また背後で動いたのは間違いがない「一水会」も徹底的に調べる必要があると思うのです。「対米自立」というのも「良く聞こえるお題目」ですが、その裏に何があるのかはっきりさせるのは大事だと思います。
「民族主義の台頭」、これが今の世界の動きだと私は思っていて、これは米英主導のグローバル化、新自由主義、新古典派経済の行き詰まりと関係があると思っています。弱肉強食社会を助長し、貧困と格差の問題は大きくなるばかり。こういう中で目が内向きになる動きが出るのは必然で、ロシアもそうですし、大騒ぎになっているISILの根本もそこにあると思っています。そういう点で、一水会が今回動いたことも関係してくると見ています。「民族の目覚め」、これは止められないし、またそれは今までの動きの振り戻しでもあるはずで、この数十年の動きの中で生きる道を見つけた人たちにとっては邪魔な動きだとは思いますが、負け組、あるいは英米が進めている世界戦略に乗るべきではないと考える人たちははここで「世直し」を考えるのが必然だと思うのです。
また口ばかりで腰が引けているように見えるオバマ氏だからこそ、こういう動きが顕著化するんだろうとも思うのです。オバマ氏は「アメリカの一極主義」の信奉者ではないのがわかりますから、民族派の動きはあちこちで活発になるんでしょう。プーチンが動けるのもオバマ氏だからこそですし、今回のようなことが起きるのもオバマ氏は見切られているという証拠だと思うのです。
もしかしたら「どうしようもない」のは鳩ポッポじゃなくてオバマ氏かもしれないという発想も大事だと思ってます。世界の不安定は彼にも一因がある。でもそもそもアメリカは世界をコントールすることを放棄したのでしょう。それを世界のあちこちの勢力が利用しているし、それをはっきり突きつけたのが今回の鳩ポッポ。そしてその背後で動く人たち。
今の状態って第一次世界大戦後の世界に似ているような気がしないでもなくて、ナチスドイツが生まれたのもそこに原因があると思うのです。
今回のことも鳩ポッポというクレージーな奴のパフォーマンスで終わらせるべきことじゃないと思う私。
でも早速、アメリカが「クレージーだ」と言い出しましたね。それは彼がクレージーじゃないと困るからでしょう。
ちょっとネットの中を見渡してもこんなことを書いている人は見当たらず、やっぱり私もクレージーの仲間なのかと気にならないこともなし。 (笑)