鶏好きなのはいつも書いていますが、その中で紹興醉雞とか海南チキン、いわゆる白蒸しみたいな調理法で、常温の「冷盤」オードブルで食べるタイプが一番好きです。
KLで食べて一番美味しいと思ったのはワンウタマの中にある鼎泰豊で食べた「紹興醉雞」。
これです。
火の入り方、味付け、鶏そのものも良くて、点数をつければ90点以上。
この味をベロが覚えている間に作ってみようと思いました。
使った肉は腿肉。メリーランドの上の部分だけ。皮付き。スーパーで売っている普通の安い鶏です。
これを82度のお湯で20分茹でました。それを冷水につけて締めて(これでプリプリ感が出るらしい)、ツケダレにつけて4時間。クコの実とネギを乗せ、そしてツケダレを少々掛けて出来上がり。
美味しかったか?
全然駄目~~~~~~~~~~。(笑)
まず火の入れ方はほぼこれでOKだと思います。ツケダレも鼎泰豊みたいに薄めに仕上げて(紹興酒、鳥スープ、塩、砂糖)みたのですが、紹興酒のアルコール分が強すぎました。これやっぱり沸騰させて飛ばさないと駄目みたい。あるいは一晩浸ければ大丈夫。
皮のプリプリ感を出すのが一番難しいと思うのですが、そもそも皮が鼎泰豊の鶏とまるで違うと思いました。鼎泰豊のはもっと皮が厚くてしっかりしているんですが、この鶏は薄くて脂がまるで付いていなくてペラペラ。そして鶏そのものに味がないのね、こちらのは。
やっぱり素材がまるで違う。
これって悲しいです。だってこれ以外の鶏なんか売ってないんですから。どこでも大量生産のブロイラーばかりで、日本みたいな地鶏は無し。オーガニックで育てられた地鶏みたいなものも試したことがありますが、違いはわからないような鶏。
料理をしていて「素材が違う」のがわかった瞬間ってかなり落ち込むんですよ。オーストラリアでは毎度すぎる話で、あーーあ、やっぱり駄目かぁって思いますから。
まぁ、出来上がりとしてはいつもとさほど変わりがなくて、薄味で作ったのが違う程度。この「薄味」ってところだけは鼎泰豊の紹興醉雞と同じ。(笑)
美味しいものを海外で食べた時って感激しますが、家に帰ってきて食べると落胆の度合いが大きくなります。その美味しいものは家にも外にもないんですから。
ん?
そうでもないか。
我が家からはちょっと距離があるんですが、辺鄙なところにマレーシアチャイニーズの店があるんですよ。そこの海南チキンはかなり美味しい。(イポー出身のおやじさんがやっている「イポーサテレストラン」)
あの鶏と我が家の鶏は多分似たようなもので、特別に美味しい鳥を使っているとは思えず。
近いうちに行って食べてみようと思います。ベロが鼎泰豊の鶏を覚えている内に。
でも美味しかったものは早い所忘れちゃったほうが幸せかもですね~~。
ありゃりゃ、その海南チキンが美味しい「イポーサテレストラン」で食べた時の写真を探してみてみたら、鶏がやっぱり違いますねぇ。スーパーの鶏とは皮の感じがまるで違う。これって鼎泰豊の鶏に似てる。不思議だ・・・。
皮に脂が乗っていて厚みがあるようにみえるけれど、こんな鶏、どこで売ってるんだろうか・・
皮がプリッとしているなんて、まさか重曹じゃないでしょうねぇ。やってみるか・・・・