車関係のことをここのところ書き続けていますが、このブログで知り合った「中古車の輸入販売」をなさっている方からマレーシアの中古車市場の問題点、注意を聞きましたので、ここに紹介します。
いろいろ教えて頂いているのですが、ここに公にできること出来ないこともありますし、私が重要だと思ったところを私の言葉で書くことにします。
◯ 中古車は走行メーターの巻き戻しが常態化している。10万キロ超えを巻き戻すだけではなくて2-3万キロのを数千キロにするケースもある。事故車であることを隠すケースも多い。外装が綺麗でも「全塗装」してあって気がつかないこともある。
◯ ディーラーから買う中古車でも、販売員が事故の有無、メータの巻き戻しの現実を知らないケースがある。ディーラーに持ち込まれる前にそれがなされるケースがあるのでディーラーだからといって安心は出来ない。
◯ メーター巻き戻し、事故車、全塗装車、冠水車、ニコイチ&サンコイチ(バラバラにした車をつなぎあわせて作る)と様々なものがある。
まとめると「安く買って高く売ることしか考えていない」のが普通だと思った方が良いんでしょう。
◯ 輸入中古車、現地の中古車共に不人気車種、マレーシアであまり見かけない車は修理時の部品調達に苦労するのでお薦めしない。
◯ 日本からの中古車は「日本での走行記録、修理記録、オークション出品記録」等をチェックできることがあり、それなら素性がわかる。
◯ 一番わけがわからないのは「現地の中古車」。現状を見て判断するしか無く、走行距離、修復歴は一切信用出来ない。
◯ 買うなら新車が一番安心。
◯ 日本からの中古車は、ディーラーの正規輸入車や現地組み立て車より安くて良い物があるケースが多い。(これはダボとしては大事な点だと思っていて、珍しい車だから輸入中古車を買うってことじゃないんですね。ま、日本で言う並行輸入モノの方が良くて安いことがあるってことでしょう)。
こういう内容を読んでいて、ジジーの私としては「昔の日本と同じ」だと思いました。今でこそ、なんだか日本人って真面目で嘘をつかないみたいな感じになっていますが、40年以上前の中古車業界ってメチャクチャで、ダマされて当たり前みたいに思っています。私が中古車業者に中古車を売ったら不渡手形を掴まされた経験もあるとブログに書いたことがありましたが、儲かればなんでもやるという雰囲気はありましたね。また中古車ってメーターを戻したり事故車でも綺麗にすれば素人にはわからない部分もあるわけで、やっぱり昔は高くてもディーラーから買うほうが安心でした。
でもマレーシアではディーラーも安心できないとのこと。ただネットで読んだのですが、マレーシアのディーラーは新車販売に力を入れていて、下取り車は中古車業者に卸すのが普通でその率は90%に達すると書いてありました。この辺も昔の日本と同じですね。ただマレーシアではディーラーで中古車販売に力を入れるところも数社でてきたとのこと。
私が日本から中古車を輸出している時も、カスの様な車を輸出する業者がいて結構問題になっていました。ですから、今は知りませんが「輸出検査」なるものができて、それなりの品質でないと輸出許可が下りなかったり。
でもま、やっぱりバカなことをすると結局自分の首を絞めるってことに日本人も気がついて、オークションにしてもそうですが、昔では考えられないような公正さを大事にする様になったんでしょう。それなりの基準をしっかりしておけば、現物を見なくてもオークションで売買できるわけですし。
オーストラリアもやっぱりこの業界っていろいろで、私は日本からの輸入車だけではなくてオークション会場で買った車を販売するなんてこともやりましたが、ババを掴まされて、ピカピカの良い車だったのにクランクシャフトを交換しなくちゃならないなんてこともありました。大赤字です。日本から仕入れたロールスロイスもそれこそ毎日どこかが壊れると思うほど酷くて、半端じゃなくお金がかかるので最後は他の車と抱合せで叩き売りました。もちろん赤字。(笑)
結局この世界って素人がどうにか出来る世界じゃなくて、やっぱりプロの目を持っていないと無理なんですね。私がこちらで輸入業ができたのもこちらで修理工場を営む友人と一緒に動けたからだと思っています。
客はなおさらで、見た目とか目に見えるデータで判断するのは非常に危険だと思います。修理工場経由で良い中古車を紹介してもらうってのが良いと思っていますが、それも気心がしれていないと難しいかも。ただ、日本人同士だと悪いうわさはすぐに広まりますから、日本人相手で食っているところは皆真面目にやるのが普通じゃないでしょうか。マレーシアのことは全くわかりませんが、行ったらまず良い修理工場を探さないとと思っています。でも新車を買えばディーラーで点検整備はするようになるだろうし、どうなりますか。
いつもブログに書いていることですが、海外に出たら同胞同士で助けあうのは当たり前だと思っていて、もし現地の店と同じもの・サービスが同胞の店にあるのなら、そちらを優先的に考えるべきだという信念があります。逆に、日本人なんだから安くしろとかサービスしろってのは最悪で、海外という特殊な場所なのに日本人の経営だと日本流のサービスを要求するのも変だと思っています。これは私も電話関連の仕事をしている時に日本人の客も結構いまして、何度も嫌な思いをしました。威張るんですよね~。すぐ来い、すぐ直せ、謝れとか。(笑)
そんな偉そうなことを地元の会社には言ったことも無いくせに、日本人の会社だと日頃の鬱憤を晴らそうとしているんじゃないかと思うぐらい。ですからある時、日本人客は一切とらないと決めました。だって損がでるし時間を食うばかりですから。(笑)
ですから私はマレーシアでも「日本流のサービスをします」というのはオーナーが狂っているか嘘つきか高いかのどれかじゃないかと疑っているぐらいです。ブログで何度か紹介したことのあるStep1の中村さんなんて「狂っている」方だと私は思っていて、いつ音を上げるかそれを楽しみにしています。(笑)
ま、自動車にしても何にしても、ウインウインの付き合いを日本人同士で出来たら良いですね。