前の日記に、今回の中国ショックはリーマンショックと様相が違うと書きました。また今までのようなXXXショックの様な時のお金の動き方は「本国にお金が還流する」のが常識ですが、今回は企業が海外投資するのと(中国の)富裕層が海外投資するのとは意味合いがまるで違っていて、富裕層のそれは「海外逃避」であるから、海外不動産は今まで以上に活発な動きをするかもしれないと。
まさにそれを指摘しているニュースがありました。
人民元切り下げ、中国の富裕層が「資産保全」加速か・・・狙いは国外不動産=中国メディア (サーチナ) – Yahoo!ニュース
この視点を読み間違えるとかなりうまくないと思います。中国は普通の国ではないし、今までの経験が役に立たない可能性も考えるべきじゃないでしょうか。そもそもリーマンショック時に中国の特色を活かして「内需拡大」で一気に盛り上がった国なんですから。
中国の経済が崩壊するというシミュレーションは各国各社やってきたはずで、中国からの外資の流出はすでに始まっていたのも皆が知っていること。また上海株の下落にしても、普通の株式市場とはまるで違っていて、東京市場のように外資が幅を利かせている市場でもなく、参加者の多くは中国の一般市民。それも多くは信用取引。このプロの投資家と中国の素人投資家、しかも借金で買っている人が多い場合には心理的なものや値動きも全く違うはず。
こういう背景を忘れて数字だけ見ているとかなりうまくないと思うんです。ま、ある意味、上海市場の動きは軽視しても良いわけで、それは過去においてもそう。問題は中国経済の実情と今後の見通しとなりますが、それに関しても民主主義国家でもなければ市場主義でもない統制国家でもある中国は、我々には考えられないウルトラCをやる可能性はやっぱりあると思うんですよ。
ですからリーマンショックの再来という見方はハズレてはいないとは思うものの、あの時の経験は役に立たないかもしれない。
世界がびっくりして動揺していますが、あまりにも悲観的になるのもまずいかもしれず、「波乱」で全部まとめるのではなくて、足元をしっかり固めて踏ん張れば好転する可能性すらあると思っています。株式市場も目をつぶって買い向かった人が勝つ可能性すらある。
ま、結局は何が何だかわからないってことなんですが(笑)、少なくとも過去にとらわれないほうが良いんじゃないですかね。
私としてはチャンスを掴みたいというより、リスクのほうがイヤですから、早いところ身軽に動けるような状態になろうと思っていますが。