うちのヨメさんって出不精で、あまり出かけるのが好きじゃないんですよ。まぁ、乾癬という病気にこの7,8年、悩まされ続けたというのもあるんでしょうが。
だからKLであそこに行こう、ここに行こうと行っても駄目で、「良いわよ、一人で行ってくれば?」と言う。
それどころか旅行に行っても数泊ずつ移動する旅行は絶対に駄目で、今回だって4泊4泊なのにグズグズ言っていたくらい。
だからそもそもKL行きを喜んでいないヨメさんですし、今回の旅行も「どこにも行かない、誰にも合わない、予定もいれていない旅行だよ」というようにしていたんですよ。ただ「これが最後になるだろうから、ジーさんバーさんが言うように動こう」と。
ま、それで皆が納得していたんですが、今日、突然言い出したんですよ。
「どうしても行きたいところがあるんだけれど」
「ん?どこ?」
「動物園」
「えええ~~~、シンガポールの動物園に行きたいのは知っているけれど、今回は無理だよ~~」
「じゃなくてマレーシアの動物園で良いの」
「マレーシアのって・・・・、象に乗れる所?」
「いや、知らない」
「なんだか象に乗って川を渡ったり、そんなところがあるみたいだぞ」
「へーーーーー(ニヤニヤ)」
てな感じのやり取り。
変わってますよね~~。ヨメさんは今、56歳かな。それで動物園が大好きなんですから。
数年前に別府に行った時もそうでした。道路を走っていたらサファリパークの広告があったんですよ。それを見つけたら大騒ぎ。絶対に行こうって。(笑)
子どもと同じで、犬と遊べるようなところがあると何時間でも嬉しそうな顔して遊んでるんですよ。
「そういう優しい顔を俺にも見せて欲しい・・・・」なんて私が思ってるなんて想像もしていないんでしょうねぇ。(T_T)
あああ、昔話を一つ。
まだ結婚する前だったのですが、一緒に六本木で夜中まで遊んでタクシーで帰る途中の出来事。
タクシーに乗っていたんですが、「ドンッ」って音がしたんですよ。「今の何?」と聞いたら運ちゃんが「猫を轢いちゃったんですよ~」ですと。そうしたら突然ヨメさんが大声で「なんで止まらないのよ!すぐに止まって!!」ってタクシーを止めて走って猫の様子を見に行ったんですわ。すると猫が道路に横たわっていました。血だか排泄物だか出ているその猫をヨメさんは抱き上げて撫ぜているんですよ。「助けてあげるからね」って。そして私の方を向いて「動物病院を探して!」と。
そんな真夜中に、そして携帯電話なんか無い時代ですから、公衆電話を探してどうにか近くの動物病院を見つけて電話をしたんですわ。すると真夜中なのに医師が出てきまして「カクカクシカジカ」と説明。するとやっぱり動物好きってみんな同じなんでしょうね、すぐ連れて来てくださいと。そして病院に行ったのですが、残念ながらその猫は息を引き取りました。また妊娠していたんですよ。でもその子猫も死んだ。
まぁ、ヨメさんが泣くこと泣くこと。そしてそれからどうするのかと思ったら、医者に聞いてお墓のことを相談しているんですよ。たしか八王子の方だったと思うのですが、医者にその猫親子を棺桶にいれてもらい、私は家に帰って自分の車を持ってきて、朝一番でその動物霊園に行きました。いろいろなタイプの葬儀があって、ちゃんと墓石みたいのを作ってくれるのもあったのね。でも飼猫でもないし名前もないし、でもたしかその時ヨメさんが名前をつけてちゃんと火葬して墓も作ってもらいました。私は当然、仕事を休んで運転手。
私は動物好きじゃないですからこういう感覚って良くわからないんですよ。普通こんな感じなんですか?
そういえば、あの時に来ていたヨメさんの服ですが、サンローランの服だったんです。ヨメさんって何十年も体型が変わりませんし「良い物は長く使えるのよ」と言って、その服が未だにあるんですよ。まぁ柄が柄ですから今更着ないと思うのですが、不思議なもので、その洋服の匂いを嗅ぐと、あの猫のおしっこの匂いが微かにするんですわ。でもヨメさんはそれを捨てようとも全く思わないのね。私の理解の外。
ま、そんなこんなでKLに行ったら動物園を探して行ってこようかと。
「象って可愛いわね~~~。飼いたい~~~!!」なんて言わないと良いけど・・・・
あああああ、動物園の近くに住むってのがヨメさん一番喜ぶかな?う~~~む、冗談でもゾッとします。
---------(後記)-----------
ネットで調べてみると国立動物園はアンパンにあるらしくてそんなに遠くない。でも口コミを見ると・・・・。喜んでいるのはやっぱり動物好きだけみたい。でもヨメさんは喜ぶのかな?
私が想像していた象がいるところはここじゃなくて保護区なのね。遠い~~~。車で1時間以上掛かる様子。でもどうせ行くならこっちのほうがよさ気・・・
うーーむ、ここなら行ってみたいなぁ・・・・