我が家の日本人社会との付き合い方

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日本人社会との付き合い方なんて表題ですが、正直な所、私はさっぱりわかりません。

まぁ、ゴールドコーストに25年いますし、日本人会の理事を2年やらされたりで日本人会、日本人社会との繋がりって結構あったのですが、やっぱりいろいろありましたね。

私は全く平気でどこでもどんどん入っていく性格なんですが、ヨメさんが全く駄目なんですわ。田舎育ちで東京にも長かったんだけれど、良く言えばピュア、悪く言えば馬鹿で、人間付き合いで「本音」をすぐだしちゃいますから、「受ける人」「受けない人」の差が大きいのね。特に東京って関西人がよく言う「ええかっこしぃ」が多いですから、かなり気を使わないと付き合いの難しい人たちもいる。特に年寄り。ヨメさんはそんな人達の前でも「本音」で行きますし、きっと彼らから見れば「遠慮がない」「場をわきまえていない」ってことになるんでしょう。その代わり、似たような人(地方出身者が多かった)や若者には異常なくらい受ける。

これってゴールドコーストに来てからも同じで、昔から今でもヨメさんは若者の受けが非常に良いんです。息子の友人たちも小さい頃から面倒を見てもらったこともあるんでしょうが、ヨメさんの誕生日にはわざわざプレゼントを持ってきてくたり、そして一緒に飲んで盛り上がる。でもこのノリを嫌いな人達もいて、同じ年代の(女性の)グループから「排斥」されたこともあります。お上品に付き合いたい人にはそれをヨメさんが「ぶち壊す」ように見えるんでしょう。

でもその排斥のしかたが酷く、ヨメさんは「日本人恐怖症」になりました。もう10年以上前の事件でしたが、それ以来「知らない日本人」とは話をするどころか「会うことさえ」嫌がります。マレーシアに行っても「日本人会館」に行くのさえ嫌がります。病気と言っても良いぐらい。ま、病気だと思いますが。ですから今ではホンの少数、これほど人数が少ないのかって数の友人としか付き合いません。

そうかと思えば、初めてKLに行った時、今はもう無い天ぷら専門店に行ったんです。このことは前に書いたことがありますが、カウンターで食べて飲んでいた時に、すぐ隣に座っていた日本人二人と話をするようになったんです。そうしたらなんとその男性は、ブログで知っている人だった。Step1の中村社長です。なんだ~~テレモンさん?ダボさん?ってなもんですぐ打ち解けて、また彼は大酒飲みなんですが(笑)、彼と一緒にいた女性も同じく。

そりゃ飲兵衛が4人並んで座っているんですから盛り上がるなんてもんじゃありませんでした。そしていい加減酔ったところで「次、行きます?」てなもんで、そのまま移動。そして行ったのが大西さんの店である「ヤシの実」。

この時の女性とヨメさんが意気投合しちゃいまして、後にヨメさん曰く、「彼女がいるだけで私はKLに住めると思う」なんて言うぐらい気に入った。いかにヨメさんが「話が合う友達に飢えているのか」「KLに住むことに不安を持っているのか」がよくわかりました。

ところがですね、リーマンショックが起きたわけです。あの当時、多くの日本駐在員が日本に引き上げましたが、その女性も日本に引き上げることになったんです。その話をヨメさんにしましたところ、マジでメソメソ泣くんですよ。「寂しい、悲しい」って。私にしてみれば、そりゃ意気投合して盛り上がったにしろ、あの一晩の出来事でしかないわけですよ。でもヨメさんにしてみると「梯子を外された」ような気になったんでしょう。ま、ヨメさんってそんなタイプの人。

なんだか旦那の私には埋められない彼女の中の孤独感ってのをいつも感じるんですよ。この写真を見るとこれがヨメさんだって思う。ゴールドコーストみたいな綺麗なところにいても心は孤独で悲しんでいるような・・。だからいつか年老いたら彼女が活き活きと生きれるであろう九州の田舎に連れて帰ってやろうと思ったり。

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私はというと、まぁ、下町の新橋で育ったような人間ですし(当時はサラリーマンの町なんてことはなく、芸者と商人の町)、営業畑が長いですから「人見知りする性格」ではあるものの(スナックで飲んでいる時に隣に女性がいても絶対に話しかけない。ナンパはしたこともない。でも男性、オバサンには話しかける)、それなりに人付き合いはやれるわけです。でもおべっかを使ったり下手に出て相手を持ち上げるなんてことは、相手が年上だろうが先輩だろうがしませんから(仕事は別)(先輩後輩という考え方は私の中には存在しない)、そして言いたいことを言いますから煙たがれるタイプであるのは昔も今も同じでしょう。

ヨメさんが排斥された時には、あまりにも酷いので、ヨメさんには何も言わず、そのボスの所に行って脅かしたんですよ(笑)。「友達だとニコニコしながら、相手が後ろを向いた瞬間に背中をナイフで刺すようなことはするな」と。あの時のその女性の顔が忘れられません。「鳩に豆鉄砲」ってああいうのじゃないかと。

あの時には「排斥されてもしょうがない」という他の友人もいたんです。私にそれを言う人もいて、確かにヨメさんは悪いと思いますよ。お調子者ですから。いわゆるですね、こういう言い方はカチンと来る人がいると思いますが、東京人がよく言う「田舎者のずうずうしさ」がヨメさんにはあるんですね。あるいは京都でいう「ぶぶ漬けを食べて行きます?」なんて言われて「ハイ、有難う~~」っていうタイプ。ま、ピュアとバカを行ったり来たりしているヨメさん。

でもその時も、私はその友人に「やり方が悪い。それは友人がやることではない。貴女も同類か?」とピッシャリやりましたわ。馬鹿なヨメでもヨメを助けるしかありませんし、そういうヨメさんに「付き合い方を考えろ」なんて言っても無理なんですね。そんなことを言えば「じゃぁ、付き合わない」という方向に行く。田舎の人ってこういう人が多いと思ったのは、ヨメさんには姉がいるんですが、九州の山奥(浮羽)から一歩も出ない人。そして「東京は大嫌いだ」とはっきり言います。でも彼女がなぜそういうのかはよくわかるし、姉妹って似るのかと思ったくらい。(笑)

実際にヨメさんと田舎に行くと、友人たちが大勢(一升瓶を一人三本づつぶら下げて)集まってきますが、私から見るとみんな「ヨメさんとそっくり」(笑)。彼らが東京に出てきたら大変だろうな、と思いましたわ。でも「歯に衣を着せない」彼ら、ああいう世界は良いとも思った。

ま、KLに行っても同じことが起きるはず。そしてKLがゴールドコースト以上に面倒だと思うのは、日本人に「サラリーマン」「過去にサラリーマンだった人」が多いってこと。こういう人たちは「付き合い方がうまい」のが普通で、ましてや長年サラリーマンをやっていて、ましてやそこそこの役職も経験して引退した人って年季の入り方が違うんですね。これは奥さん方も同じ。この手の人たちの「常識」「付き合いのノウハウ」ってのが私たちには全くわからないと言っても良いくらいで、個性丸出しの一匹狼が多いゴールドコーストでの付き合いより難しいだろうと思っています。

世界のどこの日本人村でもいろいろあるのが聞こえてきますが、凄いのがこの奥さん連中なんですね。何か起きたと聞くとその影に必ず女性がいる。男性だけの場合に問題らしい問題が起きたなんてのは聞いたことがないくらい。

男はなんだかんだ言っても上下社会、ピラミッド社会を知っていますから、それをそのまま引きずること無く、その中でうまく泳ぐ術がわかるんですね。下手に出ても決してイエスマンじゃないし、年下にも威張り腐ることもしない。ところが奥さんって何か勘違いしている人が結構いて、まさに「大奥」ってこんな感じじゃなかったのかな?と思うような関係を作るのね。

私がゴールドコーストの日本人会理事をやっていたころ、とにかくカネがないのでカネ集めのイベントをやったりとか、「会費目当て」で新規会員を集めるわけですよ。その時、友人たちに声をかけて周りましたが、ヨメさんの一番の親友が「絶対に、絶対に入らない」と怒るようにして私に言うんですよ。(知る人ぞ知る)ヤマちゃんの奥さんですが(笑)、彼らはメルボルンに上陸し、そこで和食店を開いて頑張っていた。その当時に日本人会には入るものだと思って入ったそうです。そして当然、「婦人会」の集まりにも顔を出す。その時にですね、親分らしい有名企業にご主人が働いている(支社長か支店長?)の奥さんが

「今ここに【板前ふぜいの女房】が来ている」と皆の前で声に出して不快感を表したそう。

これを聞いたヨメさんの友人は驚きのあまり声も出なかったと。どうして良いのかもわからなかったと。彼女はあの時の屈辱がよっぽど悔しかったのか、その後、ゴールドコーストに移ってきてやっぱり有名和食店の板長を旦那がするようになったり、また自分で店を持つことがあったのですが、「日本人会には絶対に入らない」と。

ま、その他、我々も「女帝」にかしずく取り巻きから意地悪されたこともありましたっけ。するとその女帝が「しっ!やめなさい。この人達は昔からいる人なんだから」と言ってその子分の動きを止めたとのこと。でもそれは私は気が付かなかった。もしその(一度も会ったことがない)子分の「この人(ヨメさんのこと)は調子が良いだけで信用しちゃ駄目」って言葉が私にも聞こえたら、ただじゃすまさなかったと思います。(笑)

この時もヨメさんは「なんで一度も会ったことがない人にあんなことをいわれないとならないの?」ってグズグズ言っていましたっけ。

ま、この手の話は世界中から聞こえてくるわけですが、女性ってややこしくて、そして実は一番かわいそうなのは「駐在組の奥さん」かもしれないんですね。駐在組の中に「はっきりした序列」が出来ていて、会社そのものも「親会社、子会社」あるいは「下請け」の関係があって、なおかつ「支社長」と「課長」には大きな差がある。これを当の男性は表に出さないのに(出す人もいるけど 笑)、なぜか奥様方はそれを出すと。だから集まりがあっても席順は決まっていて、それは絶対のものだったり。

おまけに駐在組って「日本の本社」との関係もあるわけで、「自然のコアラを見たい」と言う連絡があった本社から出張で来る上司のために、自然のコアラを探しに何日も山の中を部下の奥さんが探しまわったり。

そうかと思えば、私は相談されたことがあるんですよ。超有名な会社の駐在員で私の親友だったのがいるんですが、「日本から上司が来るんだけれど、白黒ショー(本番のセックスショー)とその上司のための女性(夜の相手)を手当しないとならないのだけれどどうしよう」ですと。その会社名をここに書きたいぐらいですが(笑)、そんなことを私が聞かれたって知っているわけもないじゃないですか(知りたいくらい 笑)。で、夜の世界で仕事をしているレバノン人の友人を紹介したんですが、その後の詳しい話は聞いていません。でも彼の駐在が終わって日本に帰る時、そういう諸々のことも含めて次の赴任者には全て引き継ぎをしたと言っていました。

今これを読んでいる駐在員の奥さんは、ご主人にそういうことってあるの?って聞いてみてください。「馬鹿な、そんなことあるわけないだろ」って言うはず。(笑)

こんな話は巷にはいくらでもあって、日本からの出張者を夜の世界に連れて行くのは常識かもしれない。

そんなこんなで海外在住者の「日本人との付き合い」で一番大変なのは駐在組の奥さん方かもしれず、私達家族みたいなのは「問題がないのも一緒」かもしれません。でも心を痛めるようなことは簡単に起きるし、経験談は枚挙にいとまがない。

KLでもそういう状態だというのは私にも聞こえてきて、「次のパーティは見晴らしの良いコンドに住んでいる貴女のところでお願いね」なんて言われて、それを断ったら大変なことになったと。パーティは結局、同じコンドの違う人のところで開かれたそうですが(わざとでしょう)、その時には断った人は呼ばれることもなく、その後、無視されるようになったと。

そうかと思えば「XXXさんが日本に一時帰国するから飛行場の送り迎えは頼むわね」なんてことまで言われるそう。あるいは「日本に一時帰国するならこれを買ってきてくださいね」と長いリストを手渡されたそう。

気の弱い人、日本人村に居続けたい人、またそういうのを快く受ける人もいるのかもしれませんが、私みたいな性格だと、そんなことがあれば「あんた、何か勘違いしてない?」みたいなことははっきり言いますし、そういう性格だというのを「最初に公言すること」にしています(笑)。ここにこれを書くのもそれと同じ。

なんだかあの夫婦って変わってるよね、相手にしない方が良いと思う。な~~んて思われている方が我々には都合が良くて、それが今日の日記の表題の我が家の「日本人社会との付き合い方」です。(笑)

でもそれでも全く問題はなくて、ちゃんと心が通じて付き合える友人って出来るんですね。もしかしたら似たような人があつまるのかもしれないけれど・・。

そういえばかなり昔ですが、「私たちは日本人とは付き合わない」とはっきり言う夫婦とかなり親密に付き合うようになったことがありました。「私たちは日本人だけど?」というと大笑いになりましたっけ。

私は日本大好きですし、日本人も大好き。だから付き合わないなんてことは一切考えませんが、でも「村社会」とは距離を置くつもり。でも良いことを頑張ってやっている「村」が存在するのは間違いがなくて、その村を否定するつもりもないどころか協力できるところはするつもりでいますが、その中にどっぷり浸かることもしないつもり。っていうか、無理。そういう中で生きる術を私たち家族は知らない。

「せんぱ~~~い♫」なんて胡麻をすることも絶対にしない。「上も下もない、年寄りも若いも関係ない、皆、平等」そして「皆、違ってそれで良い」というのが我が家の基本。それで損することもあるんでしょうが、それはそれで大いに結構。もーまんたい(無問題)。(笑)

 
 
 

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