食品を海外から持ち込むことに関して

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冷凍食品を海外から持ち込むのに良いクーラーがあると紹介しているブログがありました。そうしたら、それは「違法かもしれない」という前提で批判するブログが出てきた。

それに対して私はこれを書いているわけで、余計なお世話だと思いますが、「間違えた情報は訂正するべき」という考え方を持っていますし、多くの方が勘違いすると非常にまずいと思います。それが口コミで広がり、常識となったら大変ですから。

どの国にしても海外から食品を持ち込むのはごく普通に行われている行為だと思います。そして「持ち込んではいけない禁制品」は国によってまるで違う。A国で駄目だからB国でも駄目。C国では良いのだからD国でも良いということはあり得ない。検疫システムさえも国によって違う。

ただし、禁制品ではなくても腐敗していたり包装、梱包状態が悪いと衛生上うまくないケースもあるし、「特定の、あるいは全ての食品は検疫チェックを受ける」と規定している国は多い。これの厳しいのはオーストラリアで、以前は「牛肉やミルクに関係する食品(禁制品)を持っていますか?」という質問票が今では「食品を持っていますか?」に変わっています。つまり、クッキーだろうが煎餅だろうが、食品は食品で持っていれば申告義務が生じます。

でもそれはチェックするだけの話で、禁制品かどうかはまた別の話。また禁制品を持っていなければ検疫の申告義務はないという意味ではない。そんなのは世界の常識だと思います。

食品とか植物、土はどこでも五月蝿いですが、では食品は乾物、缶詰なら良いとか、生鮮品、冷凍品は駄目とか、私はそういう区別があるところは聞いたことがありません(いや、オーストラリアにはあったかも)。ただ、生鮮品や冷凍品を持ち込むのは稀なのは確かですが、生鮮品、冷凍品は駄目ということはない。でも生鮮品、冷凍品ってヤバイんじゃない?という思い込みがある人はいるであろうことは想像できます。

ところが何十年も昔から冷凍品を持ち込むなんてことはよくやるわけで、私も冷凍の刺し身をプチプチで包んでトランクに入れたり、また昔から飛行場の免税店でも冷凍品は売られていますから、冷凍品ということでは全く問題にはならないんですね。もちろんそれが行く国では「禁制品」であればアウト(成田でイクラの冷凍を買ってもオーストラリアには持ち込めない)。でも禁制品ではなくても「食品は検疫を受ける」という決まりがあればそれを受けるだけ。

要はですね、「冷凍食品を持ち込んだ」というブログに対し、「検疫は受けずに持ち込んだのだろう」「禁制品を持ち込んだ疑いがある」と勝手に想像して話を発展させて書くブログがあり、読んでいる人には「魚や肉の冷凍品は持ち込んでは駄目なのか」「あのブログ主は密輸をしたのか」みたいな印象を与えると私は感じました。またその論拠にマレーシアの検疫機関の英文を出し、その内容を読むとアウトだと思うと書いてある。これは検疫を受けていないとしたらアウトだと思うという意味だと私は解釈しますが、それはどんなものを持ちこもうと同じはずで、「検疫を受けたとも受けていないとも書いていない」そのブログを引き合いに出すっておかしくないですかね。読んだ人はそのブログの主は悪いことをしていると思うような書き方になっている。

マレーシア絡みのブログで食べ物を日本から持ち込むなんて話は山のように出ているのに、それはおかしいとある特定のブログだけピックアップして書いているわけですから、これは問題があると私は思います。どうも「魚や肉は検疫を受けろ」というのを「禁制品」と一緒に考えている様子。この違いがわかっていないんでしょう。

お土産に何を持ってきたとか、持ってきてもらったとかそんな話は山のようにありますが、いちいち検疫を受けた受けないって書いてあるのは私は読んだ覚えもありません。「入国検査」「検疫」「税関」という流れはどの国も同じで全ての入国者は決まりに従ってそれをパスするわけで、持ち込んだものが検疫で通ったか通らなかったか普通一々書きませんよね?当然、酒なりタバコなり税関で調べないから多めに持ち込んだなんて話はあるにしても、そういうはっきりした密輸行為を書いているわけでもなく、「普通のものを普通に持ち込んだ」と書いてあるだけのブログに対し、勘ぐりで犯罪者のごとく物事を書くのは非常にうまくないと思います。そして関係ない日本における大陸人の密輸行為も引き合いに出して、自分はああいうレベルにはなりたくないと結論づけている。

これって「冷凍食品を持ち込んだ」と書くブログ主の名誉毀損にも値すると私は思います。

「そういう魚や肉関係の食品を持ち込む時には検疫を受けないとならないんですよね」と書けば済むことなのに・・・・・。

参考までに、マレーシアの禁制品リスト。これらは国際宅配便、郵便局からも情報が取れます。ただしEMSとか宅配会社によって若干内容が変わりますし、送付できないものと、個人の持ち込みはまた別のケースもあるのが普通。とりあえずここには魚も肉も駄目とは書いていない。

国・地域別情報(国際郵便条件表) – 日本郵便

大事なことは、「検疫を受けないとならないもの」と「持ち込んではならないもの」のは全く別だということ。

ちなみに私は税関で「駄目だ」というのに「大丈夫なはずだ」と結構すったもんだやったことがあります。オーストラリアの場合は簡単にデータベースにアクセスできるようになっていますし、駄目なもの、OKなものはかなり細分化しています。特に「種子類」がそうで、オーストラリアの植物生態を変えるような物が入ったら大変ですからよく分かる。ところが現場の税官吏はそんな詳しことを知らないケースがあるんですね。今はその場に端末がありますから調べればすぐにわかりますが、結構やりあったことがあります。

で、駄目だった場合ですが、多くの人は「没収される」という言い方をしますが、あれって正しくはないんですね。「放棄しろと言われる」のが正解で、彼らに没収する権利があるわけじゃない。それでも嫌だと言えば裁判所に行くだけですが。(笑)

また例えば100万円相当の金を持ち込んでいるか?という質問票はチェックするだけなのに隠す人がいるんですね。でもそれが発覚した場合、マネーロンダリングの疑いを掛けられて、次の日に裁判所に行く羽目になったと友人のガイドから聞いたことがあります。

「申告しないとならないこと」、「検査を受けなければならないこと」、「やってはいけないこと」、「持ち込んではいけないもの」、それぞれ別々なのにそれを一緒に考えてしまう人が多い。

ただマレーシアにも問題があると私は思っています。「検疫を通せ」と書いてあるのに、「調べる気が全く無い」のがわかる。(笑)

私がもし魚や肉、これは生だろうが冷凍だろうが、干物だろうが缶詰だろうが同じでしょうが、それを持って入ろうとしても「持っています」と申告するかどうかは正直な所わかりません。少なくとも禁制品ではないし、シャケ缶なり鯖ミソ缶を持ってますと検疫カウンターに申し出たらどんな顔をするのか試してみたい気もします。(笑)

もし生魚を袋にいっぱい入れてぶら下げて匂いを撒き散らしながら飛行場をテクテク歩いているとしたら、呼び止められるでしょうし、検査させろと言われればその通りだと思います。そういう事もありそうなお国柄ですし、そういう人たちの検疫をする根拠になる法律を持たないと駄目なのもよく分かる。かつてグアムからサイパン(ロタだったかな?)まで小さなプロペラ機で行ったことがあるんですが(当然、国境を超える)、本当に生きている鶏を持ち込む人もいたのにはびっくり。ま、世界にはいろいろあって、全てを「自分が持っている常識と照らしあわせて」杓子定規に考えてはならないってことでしょう。

逆にオーストラリアみたいに「バナナの苗」を州を超えて持ち込んではならない、なんて決まりもあるし、お国事情を無視して「俺は知らなかった」ってのも駄目ですよね。生きている鯉を持って(飼って)いるだけで処罰される。亀も同じ。

男性ホルモンだったかなんだか忘れましたが、それが入っている健康補助食品(痩せ薬 笑)をアメリカから個人輸入したら税関から手紙が来て「弁護士とともにXX月XX日XX時に出頭せよ」なんてあったり。密輸の疑いをかけられました。これってアメリカや日本では普通に流通している商品。

世界は広い・・・・・・。

 
 
 

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