「送金」「口座開設」が難しくなったのは世界的傾向か

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マレーシアに来てから銀行口座を開設したり、送金したり、なんじゃかんじゃとうまく行かずに何度も何度も銀行に出向き、話をし、情報を得ていますが、間違いないことがある様子。

○ 口座の開設はかなり厳しくなった

○ 送金も簡単にはいかない

これは複数の銀行員から聞いていて、彼らも面倒になってうんざりしている様子。でも決まりは決まりだからしょうがないと。また「どうだったら大丈夫なのか?」と質問をしても「それを決めているのは上の方で、我々には全くわからない」と言われています。

ところがですね、この傾向はマレーシアだけじゃないんですね。他国でも同じことが起きている。

口座開設が難しい、面倒になったのは近年の傾向としてありますが、この1年、それに拍車がかかったように感じています。

そして驚きなのは「送金もかなりうるさくなった」ってこと。

かつては問題なく送金できていた口座同士でも「そういう送金は控えて欲しい」とある海外の銀行からはっきり言われて焦っています。これは「送金できない」ってことではなくて、また「理由がちゃんとしていれば問題ない」と楽観も出来ないと感じています。

かつては銀行の口座を作るのも簡単で、それは「トラスト」も同様。そこに大きな変化が起きているのは間違いがなさそう。共有名義も同様で、以前なら、「親子」の口座を開くとか、「夫婦+子供」の口座を開けば(夫婦+パワーオブアトーニー:POAとして子供の名を入れるのも同様)、それすなわち「相続・贈与対策になった」わけですが、それも簡単ではなくなってきた。

そしてそれに「送金の制限」が加わって来た。

アメリカは昔からその辺は厳しくて、そもそもアメリカの税制は「属人主義」でアメリカ人(永住権保持者)は「世界のどこに住もうと、その国の居住者(納税義務者)だろうと」【アメリカに対する申告納税義務がある】わけで、そして「タックスヘイブンを利用させない」様になっていましたよね。でもアメリカ人でもない、永住権もない私たちには関係がなく、そんなことを気にする人もいなかった。

でも世界は似たような方向に動いているのは間違いがない。そして「隠れ蓑」に使われていたサービスの存在も危うくなっているんでしょう。

2014年にOECDで締結された「非居住者の口座情報交換」もその流れで、2017年から本格的に動き出すのははっきりしていますし、また「パナマ文書」もまさに世界の動きの中から出てきた事件。そしてマレーシアにおいては「ナジブ氏の事件」があるわけで、今まで通りにはいかないのは簡単に想像できます。

日本においては「非居住者の5年縛り(相続・贈与)」が「10年に延長される」という情報(未確認)がありますし、世界が大きく変化しているのは間違いがない。

でもそれで慌てるのは「何かを画策している人たち」であって、普通に生きている人には関係ないし、日本人であるなら日本の法律、そして居住国の法律を守っていれば全く問題はなし。

「マネーロンダリングや脱税を許さない」という世界の意思、対策の強化は起こるべくして起こっていることで、それは良いことであって、厳しくなったことを我々一般人が憂う必要もないですよね。

でもややこしいことを画策している人たちは慌てる。(笑)

ではそういうことは無い我々がなぜその動きをしらないとならないかですが、要は「ややこしいことを画策する人達のとばっちりを受ける」ってことだと思うんですよ。何も悪いことは考えていない、していない、としてもそんなのは世界の「当局」はわからないわけで、「何か企んでいるかもしれない」という見方をする。

だからこそ、口座の開設も難しくなる、送金も簡単にはできないってことですよね。

ここで注意しないとならないのは、「何かを画策する人たち」ってかなりの数、存在するんですね。これは今更始まったわけじゃなくて、昔からそうで、「パナマ文書」も氷山の一角でしか無い。

ここでタックスヘイブンで生きている国や地域、企業、コンサルタントはこのままでは生きていけないようになるわけで、「当社に任せれば大丈夫です」みたいなコンサルタントはネットを検索するといくらでもすぐ出てきますが、そんなのを簡単に信じて利用してしまうのは「飛んで火に入る夏の虫」かもしれないという想像は大事だと思うんです。

これはラブアン法人も同じで、ネット上には「大丈夫かよ、このコンサルタント」って思うような、つまり「脱税幇助します」と宣言しているような会社もある。

こういうのも歴史的に見ると、あのシティバンクでさえ日本でそういうサービスを大っぴらにやっていた過去もありますが(すでにその部門は撤退)、こういうのをまともだと思ったり、それを利用すればうまいことが出来るんじゃないか、なんて考える時代はもう終わったと思うんですよ。

でもタックスヘイブンで生きてきた国や企業も生き残りを考えないとなりませんから、あの手この手で反撃してくるんでしょうが、でも世界は「もう囲い込みは終わっている」んじゃないですかね。

ですから歴史的に長い間、「プライベートバンク」を売りにしてきた老舗企業(銀行)にも変化が起きていますし、私としては

「触らぬ神に祟りなし」

の時代に入ったと思っています。

でも事業会社に取っては死活問題で、アップルのアイルランドでの課税がどうなるのかとか気になることがありますし、アップルもはいそうですかとそのまま受け入れるわけにもいかないし、そしてアップルはスケープゴートみたいなもんで、似たようなことをしている企業は世界にゴマンといる。それは個人も同じ。

でも「それは認めない」と世界が動いているのを我々は感じるわけで、そこのところをきっちり考える必要があるし、ちゃんと法律に則ってやっているのに「とばっちり」だけは受けたくないと思うわけです。

その為には「今までのやり方」が良いのかどうか吟味する必要があると思っていて、新しい時代に沿った「我が家のやり方」を作らないとならないと考えています。銀行口座の内容、名前もそれで良いのかどうか、送金に支障が起きないような形はどういう形か。

今年中に再構築しようと思っています。

 
 
 

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