モントキアラを非常に気に入っています。この地を選ぶ前にAirbnbを使って2ヶ月間あちこちのコンド(ホテルではない)に泊まり、その殆どは「長期に借りる可能性のあるコンド」で、その周辺地域やコンドそのものを見て体験できたのは大きな収穫でした。
で、やっぱりモントキアラが良いと思ったわけです。
私たち家族は今までずーっと車社会で生活して来ましたし、マレーシアも車社会だと思っていますし、「歩き」や「バスや電車」の利用を全く考えていません。だからどこに行くにも車なんですが(歩いて10分の距離でも車で行く)、それを前提にすれば「どこでも大差はない」と思ったものの、KLの渋滞はどこも凄く、「どの程度なら我慢できるか」というのはかなり大きな基準となりました。
KLCC近辺が本当は第一候補でしたが、残念ながらあの混雑は我々には我慢できるレベルではなく、今、モントキアラに住みながらもKLCCに行こうと思うと気が滅入るぐらいです。それはミッドバレーも同様で、曜日や時間帯を考えればどうにかなりそうであるものの、そんな心配はモントキアラでは不要なのは高得点でした。
そして買い物に便利であるということ。
我が家は「和食」なしには生きていけませんので、和食材が簡単に手に入る場所を選ぶのは非常に大事で、週に2-3回は買い物に行く場合、モントキアラにはワンモントキアラのビレッジグローサー、そして対面のプラザにはキアラマートがあり、そして「洋物」が豊富なパブリカのB.I.G.の存在が決め手となりました。
また私達がゴールドコーストで生活する中で得た「食材の確保方法」には「韓国スーパー」「中華スーパー」が非常に重要であるという点。品質とか安全性の問題はちょっと横に置きまして、「和食材の代替品」が結構あるんですね。そして非常に安価である。
韓国スーパーもプラザモントキアラ、ソラリスに何店もあって、品揃えは大したことはないにしろ我々には「無いと困る」店でもあります。ただ不思議なのは、マレーシアには「中華スーパー」が全く存在しないってこと。いまだに理解不能です。
マレーシアには中華系がごっそりいるのになぜかどこに行っても「中華食材」が少ないと感じています。これは「マーケットにある」「中国人が多く住む地域にはある」と聞いたものの、実際に行ってみても、「私が考える【種類と量】」はないと今でも思っています。たとえば私達日本人にはお馴染みの甜麺醤さえ探すのに一苦労で、なんと和食材店、和食材売り場に「日本の」甜麺醤が置いてあるという不思議な国。花椒もやっとのことで見つけましたが、10年使っても使い切れないぐらいの大袋であったり(NSK)、小袋に入ったものは完全に風味が飛んでいて使い物にならなかったり(TTDI)、その他、私が考える「日本やオーストラリアではどこにでも売っているはずの中華食材」が売っていない。緑豆春雨も同様。
花椒なんて結局は日本から取り寄せました。Gabanの花椒ですが、香りも強くしっかりしていて、やっぱり日本って凄いわと思った。あと甜麺醤や豆鼓醤はスーパーの「ノンハラルコーナー」で売っていたり、「台湾フェア」みたいなところに行くと、日本人にお馴染みの中華食材があるのもわかりました。
中華食材?どこにでも売っていますよ、という方は多いですが、私にしてみると「なんでこれほど少ないのか」って思うし、「オーストラリアより少ない」のが不思議で仕方がありません。
ま、それでもモントキアラ周辺のスーパーさえあればどうにかできるのがわかりました。
食材の買い出しは週に一回で「遠くてもかまわない」という考え方もあるんですが、私はオヤジの癖してスーパー周りが好きな変態なのかもしれませんが、やっぱり近所でほぼ全てのものが揃うのは重要だと思っています。
またレストランに関しては、そこそこの店が近所にある。つまり「ソラリス」「パブリカ」「デサスリハタマス」が車で10分圏内にあるというのも高得点でした。
ところがですね、これもまた不思議なんですが、なんでこれほど中国人がごっそりいる都市なのに「中華料理屋」がモントキアラ周辺には殆ど無いのか。和食店の方が間違いなく多いハズ。
私が若い頃の大昔は、「中華を食べに横浜に行く」なんてのが普通にありました。高級店だとすれば新橋や田村町、赤坂あたりとか。このKLにいるとそれを思い出すんですよ。
これって私にしてみるとやっぱり不思議で、モントキアラ周辺に住む中国人は一体どこで中華を食べるのかが全くわからず。これって「日本だとすれば、わが町には鮨屋も蕎麦屋も牛丼屋も和食店がそもそもない」ってのと一緒なんですから。
距離的には近い(日本人にはマイナーな街である)クポン(Kepong)は中国人の街と言われていて、そこに行く手もあるのですが、あまりにも情報が少なくて私としてはまだ開拓していません。
「飲茶でも食うか」って言う時にパッと行ける店がモントキアラ周辺にはないんですね。ゴールドコーストでさえ美味しいまずいは別にして、飲茶を提供する店なんてあちこちにごっそりあるんですから(車で15分圏内だけでも結構ある)。(中華食材店も大きな店が何件もあって、ありとあらゆる中華食材が簡単に手に入る)
ゴールドコーストに25年住みましたが、なかなか美味しい店がなくて、「中華にしようか」ってことが結構多くて、「外食とは中華の意味」であると言っても大げさじゃないくらいな生活をしていました。だからマレーシアに来たら「美味しい中華づくめ」だと楽しみにしていたんですよ。どの街にも美味しい中華料理が何軒もあると思っていましたから。
我々に限らず、海外在住者は日本にいるときより「中華を食べる機会が圧倒的に多くなる」んですね。中華はどの国にもありますし。だから「中華を食べるのは日常」であって、モントキアラの周辺にそれがないのは苦痛としか言いようがない。
でも最近は、マレーシアの中華系の人々を中国人だと思ってはいけないということに気が付きました。彼らはマレーシア人なんですね。これってアメリカの日系人を考えればすぐわかるわけで、三世、四世、五世の時代になったら「アジとサバの違い」もわからないのは普通で、彼らは間違いなくアメリカ人で、鮨屋に行けばカリフォリニアロールを食べるのが普通。家で本格的な和食なんか作らない。私と同い年の又従兄弟がシアトルにいますが、そんな感じ。
あああ、一緒に住んでいる長男が数日前に面白いことを言っていました。彼は彼なりにローカルの友人をふやそうとしていますが、「俺より中国語が下手な中国人に会った」って言っていました。また「喋れても読み書きが怪しい」のがいるらしい。英語で教育を受けて、英語圏で生活していた中国人って結構多いのかな。でもそれは長男が行くのは白人主体の集まりみたいだからそういう傾向が強いのかも。ほとんどが帰国子女だったり?
似たような経験が私にもあって、「甜麺醤はどこに行けば売ってますか?」とローカルに聞いたところ、「甜麺醤を知らない」んですよ。ただこれは私の「中国」に関するイメージが偏っていることも関係があって、そもそも「中国人は甜麺醤を使うのが当たり前」と思っていたんですね。ところが考えてみればあれだけ広い中国ですから、違う食文化があるわけで、そしてかつては甜麺醤を使っていたかもしれないけれど、それが長い年月の間に、「違うローカルの何か」に変わっていったのかもしれない。
ま、どちらにしてもモントキアラ周辺には「我々には普通の中華料理店」がない。これって結構ストレスになってます。
それとホーカーズも無い。
私はホーカーズで食べるのは全く抵抗がないのですが、ヨメさんは苦手な様子で、アロー通りにも行きたくないと言うくらい。ま、いわゆる「アジアに弱い人」っているわけで、ヨメさんもその類だと思うのですが、私としては「ワンタンミーでも食べるか」と思ってもそういう店がない。(まったくないわけではないけれど「今日はどこへ行こうか」と選ぶほどはない)
せめて車で10分程度のところに「飲茶」の店があるだけで、我が家の食生活は随分変わるのに・・・。
じゃぁ、そもそも美味しい店はないのか?って話になるとそれはとんでもない話で、美味しい店はいくらでもある。でも「片道45分は覚悟する必要」があるんですね。私が興味のある街ってクチャイラマが筆頭で、まさに中国みたいに中華料理屋がごっそりある。面白そうな場所。またスバンジャヤも中華に限らずいろいろあって楽しみなんですが、なんせモントキアラからは遠くて、「わざわざ行くのは・・・」と思ってしまう。かなり気合を入れないと行けない場所。
でも我が家の食生活ってゴールドコーストの25年間の間に出来上がったものであって、「霜降りの和牛を美味しいと思わない」のも含めて、ちょっと変わっているのかもしれない。
また最近、歳を取ったと思うのは「新時代の料理」に興味がでないのね。
今の日本がどうなっているのかも知らないんですが、フュージョン料理というのかなぁ、なんだか見たこともない料理を新しい発想で作る店がマレーシアでも増えているような気がします。雰囲気もそうで、「今の時代」ってのがあるんでしょう。
でも私としてはせっかく中華の美味しいマレーシアに来たのだから、「トラディショナル」「オーセンティック」な中華を食べたい。これは和食でも同じで、いわゆる世界で流行っている「和風テイストの料理」には全く興味が無いんですよ。だから「Nobu」みたいな店には全く興味がない。
かと言って「本物の和食」を日頃食べるほど金銭的な余裕もないわけで、私にしてみると「ゴールドコーストの和食よりは良いもの」が欲しいと言う感じなんですね。でも読者の方はゴールドコーストの和食がどういう世界かはご存知がないわけで、私が欲しているものを理解していただくことは出来ないのだろうと思ったり。
ただし、間違いがないのはゴールドコーストより「段違いに美味しい和食店」はKLにいくらでもあって、そして「和食材卸屋」が多くあって、「日本からの冷凍モノ」だけではなくて「空輸された特殊なもの」も手に入るのは凄いと思います。ですから、「金に糸目をつけない」のであれば、「日本とほぼ同じ和食」を手に入れることができる。
これは「和食店」でもなかなか使えない食材も手に入れられるということであって、こんなことが出来るなんてゴールドコーストでは考えられませんでした。
今まで手に入れた「変わったもの」は、たとえば「生の穴子まるごと(自分で煮る)」「生のナマコ」「特大のボタンエビ」「冷凍の生ミズダコ」などがあり、いくらの醤油漬け、塩イクラ、明太子なんてのは(量が多いけれど)卸値で手に入るのは凄いと思います。冷凍モノならいつでも買えるし、生のもの(ありとあらゆる思いつくものほぼ全てがある)は注文して4日後には空輸されて手に入る。これらは「日本食レストラン」の仕入れ値とほぼ同じだってところは特筆すべきところだと思います。
日本酒や焼酎も同じく、卸値で買える。(前に紹介した通り)
そういう意味でもマレーシア、いやクアラルンプールというべきでしょうが、食生活ではゴールドコーストとは天と地の差があると思っています。
牛肉類は我々にとってはオーストラリアと同じものが手にはいりますし、価格も(なぜか)ほぼ同じ。豚肉はオーストラリアの肉は美味しくないし、それは鶏も同じで、マレーシアは我々にしてみれば天国です。
ただし、「魚」に関してははっきり書きますが「全く駄目」だと思っていて、日本や他国からの輸入物がなかったらかなり悲惨だと思います。その点ではオーストラリアの海産物の方がはるかに上を行っています。ローカルの魚屋でもそこそこの魚はありますから。また本マグロ、ヒラマサなど日本人好みの魚が捕れる国。
でもマレーシアに美味しい魚がないってことではなくて、問題は「流通」なんですね。これがはっきりわかるのがいつも書いている「タイガープロウン」で、これは養殖をしているはずですが、「活エビ」は抜群の美味しさなのに、スーパーで売っているものは「悪くなる一歩手前」で、色が黒くなっていたり、茹でれば頭がブラブラしていたり、ミソが臭いのが普通。
すぐに冷凍してしまえば良いのに(そういうタイガーもB.I.G.で売っていた。安い)、下手に生のまま流通させるからすぐに駄目になっちゃうのね。それでいて値段は結構高くて、(なかなか売っていない)冷凍モノのタイガ(ブラックタイガーではない)ーの方が安くて美味しい。
ま、このへんは発展途上国の常で仕方がないことですが、これって肉類でも扱いは同じでしょうから、気をつけるべきポイントだと思っています。「新鮮だから良い」ってことは「ナマモノの場合は関係ない」んですね。数時間でもそこらに放置していたらすぐアウトになるわけですから。
ワンモントキアラのビレッジグローサーで売っている「鶏」はベチョベチョしていて、B.I.G.のそれとはかなり違うのは「業者によって扱い方が違う」のだと思っています。鶏そのものの「出処」は一緒でしょう。「流通の問題」は魚だけではないはずで、しかしどう違うかは「商品を見極める」しかないので消費者としては難しいと思っています。
買ったばかりなのに臭い牛乳や豆腐があるのは「牛肉」「豚肉」「鶏肉」でも一緒で、それがわかりやすいのが「魚」だというだけのことだと思っています。これはマーケットとて同じで、野菜類は見た目でわかりますが、肉類はどうなのか、信用しないのが一番だと私は思っています。
これって「大きな卸売市場」へ行った時も感じたことで、我々の感覚だと「築地の場内で売っているものは皆新鮮」って思っちゃうんですね。ま、「獲りたて」なのは間違いがないにしろ、「流通」でどんな扱いをしているのかによって「鮮度は大きく変わる」わけで、卸売市場でもなんだこりゃと思うような魚はたくさんあったし、卸売市場だから良いものがあるというのはただの思いこみだと思いました。ただ、間違いなく良いものもある。
海外に出たら「自己責任」ってのがありますが、食の世界も同じで、困ったもんですね。そして鮮度だけじゃなくて「安全性」の話になったらもうわけがわからない。マレーシアのオーガニックがどの程度安全なのかもわからないし、気になる人は「農場」まで行くってのもよくわかるような気がします。
ま、そんなこんなで「手に入れようと思えばなんでも手に入る」のがマレーシアの凄いところ。でもローカルの魚の良いものを見つけるのは至難の業。
どちらにしても、中華料理屋がモントキアラ周辺にあれば我が家の食生活はほぼ100点満点なんだけれど・・・。
「車で片道45分掛かる」のを受け入れてしまえばなんてことはないのですが、実際には駐車場を探したり歩いたリしなくてはならいのはどこも同じで、往復2時間は覚悟しなくてはならない。これほどの時間の無駄ってないわけで、それが我が家に出来たにしても月に数度でしかなくて、「飲茶でも行こうか?」なんてことは気軽には言えないわけです。
私がその気になっても、我が家の女帝が「いやよ~、往復に二時間掛けてランチだなんてバカじゃないの?」と言うのはわかりきっています。(笑)
誰か、モントキアラ周辺で飲茶の美味しい店を教えてくれ~~~~~~~~~。