「有事」でもデイトレーダーは全然問題ない 【相場】

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投資をしていると何が怖いって「有事」ですよね。

有事とは戦争だけではなくて大きな事変という意味でもあって(Wikiによると「戦争や事変、武力衝突、大規模な自然災害などの国家にとって非常事態が起こることであり、軍事的危機だけでなく、経済危機、人為的大事故、自然災害、社会的大事件」)はかなりの頻度で起きている。

私が体験して真っ青になった(そういう意味での)有事はこの40年間で10回以上はあるんじゃないですかね。それこそブラックマンデーやらニクソンショックから始まって、近年(でもないか 笑)ではNY多発同時テロもそうだしリーマンショックで私は大打撃を受けましたし、311の東日本大震災も大きく世の中が動いた。

長い目で見ると「投資なんかバカバカしくてやってられない」って本当に思うんですよ。一生懸命貯めてもある日ある時ドカンとやられる。そりゃジワジワ来るなら逃げることもできますが、なかなかそうも行かないんですよね。「多分、大丈夫だ」という全く根拠が無いことを考えて「恐怖、不安」から逃れようとする心理は誰にでも働く。

私も同じ。(笑)

こんなことを何度も繰り返していると自己嫌悪に陥るなんてもんじゃなくて、経済的な動きはしっかり勉強すればわかるような気がする(あとになってそう勘違いする)けれども(笑)、事故、事件、自然災害に対しては無力であって、それらはある日あるとき突然やってくる。

そしてそれが一過性なのか(元に戻る)、深刻な問題になるのかはその時点ではわからない。だから今から過去を振り返って、「ほら、大したことなかったじゃん。我慢して持ち続けたのが正解」というのは意味がない。では深刻な問題となるかもしれないから身の振り方を真剣に考えないとならないのか?私としてはそのどちらからも開放されたいと思うのです。「何が起きても資産には影響なく、収入はどんな時代でも得ることができる」みたいな理想を追いかけています。

8月29日の北朝鮮による「ミサイル発射」も似たようなもんで、北朝鮮ウォッチャーの私でも「え?」と驚きました。まさかグアム方面じゃないにしてもどこかには撃ちそうだとは思っていたんですよ。でもまさか北海道を超えていくとは。

ホリエモンは「ただの実験なんだから(うるさい)アラートを出すな、バカ!」みたいなことを(日本政府に対して)言っていましたが、なんの予告もなく、人工衛星ではないであろう飛行物体を突然撃たれて、国土の上を飛んでいくなんてとんでもないことですよね。先日の4発も途中で爆発したミサイルがあったように、何かが狂って北海道に落ちてもおかしくないと私は思う。

アラートというと「アラートかぁ」と思いますが、あれって「空襲警報」と同じじゃないんですかね。

そういう意味では大きく報道されませんでしたが、中国とインドが一発触発の事態に陥っていたようだし、まさか大きな戦争はないにしても「大国の小競り合い」なり「尖閣諸島に(偽装)漁民が上陸」なり、そしてまさかのトランプが暴走して朝鮮半島・日本が大変なことになるなんてこともあるかもしれない。

心配しても「お化けは出ないから大丈夫」なんて自分に言い聞かせますが、それでも何か起きるとそれに大きな影響を受けてしまう。

だから運に身を任せばよいのだという考え方もあるんでしょうが、私は(俗に言う)「投資」はしないことにしているのは前に書いたとおり。

これに関しては前に書いたことがありますが、お金はA資金、B資金と分けてありまして、A資金は日頃稼ぐための資金、そしてB資金は「有事が起きても大丈夫なところへ逃がす」という考え方です。ましてやB資金の方が大きいですから、これで投資をすれば面白いのかもしれないけれど、それはリスクが大きいわけで「安全重視」にしています。その代わり、小さなA資金をガンガン回転させて稼ぐ。これなら世界に何が起きても怖くない。

私がデイトレを重視するのも、そういう理由があるからです。

先月の「北朝鮮のミサイル発射」を知り、慌てて株価を見た人も多いんじゃないですかね。何も起こらなかったから良かったものの、もし事故でもあって北海道に着弾した場合は、日本だって今まで通り「激しく抗議する」じゃすみませんし、もしそんなことが起きたら「株は全部処分する」と考えた人も多いハズ。

中には「人災に売りなし」という相場の格言を知っていて、もし暴落したら「買おう」と思っていた人もいるかもしれませんが(笑)、世界的には「有事が起きなくても」「危険があれば相場は大きく動く」。

ミサイル発射時の朝の為替を見てみましょう。

朝の6時3分にミサイル発射したらしいという噂が流れたのでしょう。そこで円が買われた。

「有事の円買い」ですね(有事にはリスクオフとなり資金の逆流が一気に起きる)。これで見るとなだらかな下げに見えますが、一気に一円近くの下げですからかなり大きい。北海道の上を通過しただけでこの動き。

これがもし北海道に着弾したり、ミサイル落下場所にアメリカの船でもいて被害を受けたら何が起きるのか。

こういうことを想像すると「のほほんと投資をしている俺って大丈夫?」みたいな気になるんじゃないでしょうか。

私はそんなことを何度も経験しましたので、「長期投資は怖くてできない」んです。遊び金ならまだしも、本格的に投資をしていたら夜が怖い。土日が怖いと思うようになるのが普通でしょ。いつ何時、世界のどこで何が起きるかわかりませんから。あのNY同時多発テロが起きたときは日本時間の午後9時45分でした。

あの日は事件の真相を知りたい、被害の大きさも気になりましたが、次の日の株価が心配で、どうしようと眠れない夜を経験した方も多いはず。でもデイトレーダーにはそういう心配はまったくなかったはずで(私もポジションはなかった)、大きく動くであろう相場にどう参加するべきか、あるいは近寄らないべきかそこを考えるだけで終わったはず。ちなみに私は世の中に大きな動きが出そうなとき、これは指標発表や要人の発言もそうですが、そういう時には「傍観する」と決めています。私のデイトレの基本は「天気が良い日には裏山に入って山菜でも取りに行こう、小舟を出して釣りに出よう」的な考え方で、「勝負は絶対にしない」を基本にしています。将来の世界の動き、経済動向も一切気にしません。そういうことから「自由になること」も大事だと思うのです。

もしかしたら今回のミサイル発射だって911のNY同時多発テロと似たような被害が出たかもしれない。想像しただけでもゾッとしますね。

何十年も働いて貯めたお金の多くを投資に回していて、定収入もなくなった年齢で、あんなことが起きたら私だったら気絶しそうになります。

だから大事な虎の子は「リスクに晒さない」ことを私は基本としています。

じゃあ、デイトレってどうなの?となりますと、上のチャートの通りなんですね。あの時間帯にUSDJPYをトレードしているとは思いませんが、トレードしていないってことは損失も利益もないわけです。

ではトレードの最中だったら?

大ボーナスが支給されたのと同じことが起きる。

こういうことをブログに書くべきではないんですが、ああいう事件や事故、天災が起きたときにトレードをしていると、かなりの確率で大きな利益が出るのがデイトレーダーなんです。イギリスのEU離脱選挙やトランプ大統領が当選しても同じ。

日足のチャートを見ると大きく動いているように見えますが、上に出したチャートの画像のように1分足で見ると、それはそれは大きなトレンドができているのがわかるはずで、数分とか数秒の間に一瞬にして大き動くということはありえないんですね(定期的な経済指標発表時、要人の発言時は一気に動く)。まず、第一報を聞いた早耳筋が売ってくる(買ってくる)。この時点ですでにトレンドは出来ますから、理由はわからなくてもそれに乗るだけなんです。そして時間とともにその噂、ニュースが広がって大きな値動きにつながっていく。

でももちろんデイトレの手法が「逆張りが好きだ」なんて人だと、下げに対して買い向かったりするのね。(笑)

で、おかしいなぁ、なんでこんなに下げるんだろう・・なんて思っているうちに、自分にもニュースが入ってくる。

私が「トレンドに沿った売買しかしない。逆張りはしない」ってのはこういうことでもあるんです。

値動きは上がるか下がるか(ヨコヨコか)の二通りしか動きがないわけで、買うのか売るのかをコインやサイコロを投げて決めてもそれが当たる(外れる)確率は50%なんですね。ということは「相場は負けないことに注力すれば良い」ってことになる。

でも相場に手を出す人は殆どの人が「欲の皮が突っ張っている状態」で入ってきますから、「どうやって勝とうか」しか考えないのが普通。

だから逆にこう考えれば良いと思うんですよ。「私は相場なんか大嫌い。やりたくない。わけもわからないし」と。でも「やらないとならない」としましょうよ。となれば積極的に儲けようじゃなくて、「どうにか損が出ないようにできないかって考える」んじゃないですかね。

で、実はそれが「勝利への道」だと言うことじゃないでしょうか。

デイトレの技術を持っていれば「怖いものは無い」と私は思っていて、そして大事な虎の子は余計なリスクを取って投資だ~なんてことを考えないで、静かに寝かしておけば良い。

こういう状態を保っていると有事が起きても全く怖くないし、逆にチャンスになるのは上に書いたとおり。

これは確かに「単なる理屈」かもしれませんが、その理屈を良いと思えば、そうなるように自分の生活や考え方、投資方法をそれに近づけていけば良いだけだと私は思うわけです。

「なにもしないのが一番」というのは特に年寄りには大正解だと思うんです。余計なスケベ根性を出すから怪我をする。

でももしデイトレのスキルがあったらどうなるか?

そこを考えていただきたいのです。これからそれに打ち込むべきだなんて言うんじゃないんです。普通の人は大なり小なり投資活動ってしているはずで、でも「少額だからこんな程度で十分」と「考えることを放棄する」のではなくて、「ちょっと齧ってみるか?」ぐらいの積極性があれば面白いことになるかもしれない。

と思うから、私は相場のことを書き続けているわけです。

特に若い人は長い時間がありますから、これも一つの人生に必要なスキルだと考えて、慌てることなくそのスキルを手に入れることを考えたら面白いと思うわけです。

でもモニターに張り付いてデイトレなんかできないよ、って思うでしょ?

ではここに一つのチャートを出します。

さて、これはある為替の値動きですが、左から右まで一体どれぐらいの時間だか当ててみてください。

上に出したチャートは午前6時から8時までの2時間の値動き。

ではこれは?

左端から右端までどのくらいの時間だと思います。4時間?3日?1ヶ月?

実はこれ、18年間の動きなんです。

でもぱっとみて2時間の動きなのか18年間の動きなのかわからないでしょ?

つまりですね、この売買技術ってのは決してデイトレだけの技術じゃないってことなんですよ。長期投資でも「見方、考え方は全く同じ」なんですね。だからデイトレの技術があればどうにでもそれを使うことは可能だってこと。

じゃ、どうしてデイトレでその技術を磨くのか?

別に上のチャートの様に、18年間かけて売買は20回ぐらいで技術の習得ができるならそれも良いでしょう。でもそれで技術を得ることができる人は100万人に一人ぐらいか?(笑)

でも勝つ人は間違い無くいるんですね。でもそれを「運」と言わずになんと言います?

ここで大事なのはデイトレをやるとたったの1-2時間でも「何年分の練習ができる」ってことなんですよ。

別の日記に出したチャートを出しますが、これは1時間半の値動きです。そしてこの1時間半の中でも出撃ポイントは10箇所ぐらいはあるんですよ。

これをですね、毎日1時間でも2時間でもそれの練習をして(反省会も必ずやらないと駄目)、1-2年経ったらどうなると思います?

普通の人が一生に売買する回数の「数百倍、数千倍の経験を積める」ってことなんです。

逆を言えば長期投資で売買技術を手に入れるのは「数十年は当たり前にかかる」ってことなんですね。誰もそんな長い間待つことはできませんから、下手くそのままで大金を投入するわけです。あるいは「良い会社の株を買ったから上がるはずだ」と甘い期待に賭ける。あるいは経済をちょっと齧って「こう動くはずだ」なんてわかったつもりになって売買を始めちゃう。ひどい人は「誰かの真似」をして始めちゃう。

それで勝てると思います?これって「投資?」それとも「ギャンブル?」

とまぁ、ここのところ数回に分けて私の「投資」や「トレード」に関する考えかた、スタンスを書いてきました。

私の書き方で「自分の考え方を否定されている」と感じた方も少なくないでしょうが、私は私の人生の中で得た教訓を元にして「こうするしかない」と考えてその方向で自分のスタイルを作ってきただけです。で、今のところこれで問題はなさそうで、これでやっていくつもり。また子どもたちにも同じ(無駄な)経験をしてもらいたくないですから、私の経験を共有してもらいたいと考えています。でもその後、彼らが独自で何を考えどうやって行くかは彼らが決めること。

この数回に分けて書いてきたことは私の「根本」であって、それがあるから今の生き方があるわけでたまたまこうなったわけでもなく、そこのところは子どもたちにしっかり理解してもらいたい部分です。

ただこの辺を書き続ける意味はもう無いと思うので、このくらいにしておこうと思います。

デイトレに関しては、それが好きとか不得手とかいう問題ではなくて、この技術を持っていないと危ない、あるいはこれがあればどうにか生きていけると私が考え、その道に進んできたというのが読者の方々に伝われば十分だと思っています。

巷ではデイトレなんかやるべきではないとか、未だにデイトレで利益を出すのは難しいなんて言う人もいますが、実際に近年トレードの世界で何が起きているのか、どういう人達が台頭してきているのか、これは日本国内でも今まででは考えられないようなことが起きていて、世界的にはデイトレが大きな潮流になっているのはおわかりになると思います。

ただそれでも「何千万も損した」なんて話も聞こえてくるわけで(長男のメルボルン大学での親友はニュージーランド出身の天才肌の青年(中国系)で、幼い頃から学校ではトップ。ニュージーランドでは全国一位を取るような子。その子がオーストラリアへ留学しメルボルン大学の経済学部をこれまたトップクラスで出て大学院へ。(世界の動きは読めると)自信満々の彼は(大金持ちの)親が出してくれた資金でFXに参入。しっかり2000万もの損失を出したそうです。まだ二十代半ばで)、それはデイトレが悪いのではなくてデイトレだろうがスイングだろうが中長期投資だろうが「リスク管理」をちゃんと考えずに、また平気で逆張りをし、ナンピンもしてポジションを大きくするようなスタイルを持ち続ける限りいつか必ず破綻すると私は考えていて、「大きく損をしないやり方」を学ぶのは簡単ですし「カネに目がくらんで理性を失うことなく」冷静に考えればやるべきこと、やってはいけないことは誰にでも簡単にわかるはずなんですね。

皆様が大きく利益を出せないにしても「損は出さない」トレード技法を手に入れられることを望んでいます。それだけで人生が変わる。老後も変わる。そんな日本人が増えれば日本が変わる。そんなことを夢見ています。

m(_ _)m

 
 
 

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