「豚の耳のテリーヌ」はそこそこ美味しかった~~ 【怖い画像は無し】

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作ったのはこれ。豚耳+いろいろのテリーヌ。ヘッドチーズというべきかもしれないですね。あるいは格好つけて「フロマージュ・ド・テート(Fromage de tête)」と言ってみるか。(笑)

ん?豚の頭の肉で作った煮こごりだろ?なんて言わないで~~~~。

豚の耳のテリーヌを作ろうと思って豚の耳を注文したら、なんと来たのは「豚の頭そのもの」だったことは(写真付きで)前の日記に書きました。びっくりした~~~~。

正直なところ、豚の耳のテリーヌなんてどうでも良くなって、見るからに恐ろしい「豚の頭」をどうするかそればかり考えていました。それも「どうやって調理しよう」ではなくて「どうやって何もしない言い訳を考えるか」みたいなもんです。つまり廃棄処分に出来るならそれも良いんじゃないかと。

でもねぇ、あの恐ろしい豚の顔を見ていて思ったんですよ。眠るように目をつぶった豚ですが、それを見ていて「あああ、命を頂戴するってこういうことなんだな」って。豚の肉の塊やスライス、ミンチを見ても何も感じませんが、さすがに「豚の頭」となると生き物そのものなんですね。でもその豚は「人間のために殺されて、バラバラにされて、今私の前に横たわっている」。

怖いとか気持ち悪いとかそんな気持ちがだんだんと薄れていきました。

人間のために命を取られたこの豚に、この地球に生きる同じ生命体として私は誠意を見せないとならないなんて思うようになりました。

美味しく、無駄にしないように、きっちり食べるから勘弁してくれよな~と。

まず豚の頭のその半身を流水できれいに洗って、そしてやっぱり気持ち悪い部分、汚く見える部分、脂ばかりのところを切り取り、そして大きめのぶつ切りにして一度煮こぼすことに。沸騰したお湯に一頭分の頭(骨と下顎は無し)を入れ、再度沸騰してから10分ぐらい煮ました。アクは思ったほど出ませんし、何よりも臭い匂いが全くしないのが助かりました。

それを冷水で洗い、細かいところを見て食べたくない部分は切り捨てたのですが、身はギュッと締まってカチンカチン。でもこれを煮込むとゼラチン質が豊富ですからトロントロンになるはず。て、本煮込みに。

味付けは前にも作ったベトナムのフォーの味で行くことに。ただし、カルダモン、コリアンダーシードが無かったのでスパイス、調味料は以下の通り。

◯ スターアニス(八角)
◯ シナモンスティック
◯ クローブ(丁子・チョウジ)
◯ フェンネルシード ←最近この香りが好きになっている
◯ ローリエ
◯ 黒胡椒の粒
◯ 塩

◯ ニンニク
◯ ショウガ
◯ 玉ねぎ
◯ 人参
◯ セロリー
◯ 醤油少々
◯ オイスターソース少々
◯ 紹興酒
◯ ニョクマム少々

こんな感じかな。

怖い写真は乗せませんが、茹で始めはこんな。

沸騰したらしばらく放置してアクを取りますが、アクはほとんど出ず。これは圧力鍋なんですが、20分圧力をかけました。その後、自然放熱させましたが加圧20分でも長過ぎた感じ。フニャフニャ過ぎました。20分じゃ短いと思ったんですが・・。

粗熱が取れるのを待って肉をバラバラにします。基本的には豚の耳のテリーヌを作ろうと思っていますので、肉を入れるにしてもゼラチン質が多いところだけを使いたいんです。ですから肉らしい肉はどけて、柔らかい「角煮」みたいなところ、豚足のプルプルしているようなところだけを集めて、そしてゼラチンがたっぷり溶けている茹で汁と合わせてテリーヌの型に入れます。ただゼラチンが少ないと失敗しますので、粉ゼラチンを若干足すことに。この時に茹で汁の味を調整します。

それを冷蔵庫で固めれば出来上がり。

切ってみるとこんな感じ。

見た目は「豚耳のテリーヌ」と、前の日記で紹介した「ヘッドチーズ」にも似てる。でも色が綺麗じゃないですね。この辺は何か考えないと駄目だと思います。

味付けですが、塩味が強すぎるとどうにもならないので控えめにしたのですが、控え過ぎちゃった感じ。(笑)

でも食べるときには唐辛子ソースの「スリラチャ」だけで美味しく食べられました。

でもやっぱり「美しくあること」って大事で、この見た目ではあまり食欲が湧きません。

そういう意味じゃまだ豚の耳だけのほうが良いと思ったり。こんな。大した違いはない?(笑)

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あるいは豚足の方が美味しかったし、その方が良いかなとか。これは豚足のテリーヌ。

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今回のテリーヌの中に「肉らしい肉」が入っているのがわかりますが、やっぱりこれが邪魔していると思います。耳なら耳、豚足なら豚足で「肉とは違うプルンプルンの部分」だけを使ったほうが良いみたい。でも味付けに関してはいつも同じでベトナムのフォーのスープみたいな味ですが、これは正解だろうと思います。

ところで、肉の部分を外したわけですが、それをどうしようか。

そんな事を考えている時に長男がキッチンに来まして、「良い匂いがするね~~~~。フォーを作ってるの?食べたいなぁ」ですと。

こりゃ、チャンスだと思って、「フォーじゃないけれどフォーにすることは可能だよ。食べるか?豚肉だけど」と。

長男 「へーー、豚肉なんだ。豚肉のフォーってあるの?」

ダボ 「そういえばフォーって牛肉か鶏肉ばかりで豚のフォーって食べたこと無いよな。これ食べるか?」

長男 「うんうん、食べよう」

ということでフォーを作ろうとしたのですが、野菜もなければコリアンダー、バジル、ミントなんか当然なくて、冷蔵庫の中を探して見つけたのはコスレタスとネギだけ。そして麺は細いビーフン。

でもま、それだけでも良いというのでそれで作ることに。

うんうん、これは間違いなくフォーだわ。(笑)

美味しい~~ってほどじゃないけれど、フォーとしては普通だと思う。

あれれ、これって豚肉だとは長男に言ったけれど、「豚の頭の肉」だとは言っていなかったような。言ったかな。

もしそれを聞いて、あの調理前の肉の塊を見たら長男は「食べたくない・・・」って言ったかも。(笑)

でも上にも書きましたが、豚の頭を見て気持ち悪いだのなんだのっていう反応をするのが普通ですが、私はそれを乗り越えて食べられたことがなんとなく嬉しいと思いました。豚への感謝なんてこんなことがないと考えもしなかったし、そもそも豚を歴史的に食べてきた国の人達は頭や豚足、尻尾が気持ち悪いどころか、血の一滴も無駄にしないで自然からの恵みに感謝しながら食べるんですね。日本だって同じで、昔から食べるものを無駄、粗末にすることは決っしてしないし、命そのものを尊敬し供養もして、感謝しながら食べる。そういう気持ちを思い出すことが出来たのが今回の調理実験の一番の収穫かもしれない。

でもまた買ってくるか?と聞かれると・・・・・・・・・。^^;

さてさて、テリーヌの方は長男もヨメさんもまだ食べていないどころか見ていません。

明日が楽しみだ~~~~。ヨメさんは「私は絶対に食べないって言ったでしょ」というはずですが、ゲテモノ好きの長男がどう反応するか・・・・。

みなさんねぇ、これを気持ち悪いなんて思わないでくださいね~。ちゃんとしたレストランでも出す料理なんですから。ただ皆さんがその素材について詳しく考えていないだけで、今までに何度も食べているかもしれない。(笑)

 
 
 

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