ソフトバンクの債券を持っていますが、それは前回ブログで紹介したハイブリッド債でもなければ、劣後債でもない普通の社債。
それをですね、「期限延長させてくれ」とソフトバンク。
そんなのアリなんですかね?
ま、定期預金で言えば、すでにある定期預金の満期日を延長してくれと銀行側から言ってくるようなもの。こんなの初めての経験です。
そしてですね、その条件が狂っているとしか言いようがないんですわ。
基本的に債券を持っている投資家の半数以上(金額で換算でしょう)が賛同すれば、それは延長されますが、賛成票が半分以下ならその話はなかったことになって約束の期日で償還となる。
そして「賛同してくれればボーナスを出す」と。1%です。これってかなり大きいわけですよ。
わけがわからないのはこの次で
「延長に賛同しても【延長しない】ことを選べる」
と。
意味わかります?
「満期日を伸ばしたいということに賛同するか反対するか」
ということと
「実際に延長するかしないかは別で、個人の自由」
ってこと。
「延長には賛成するけれど、私は延長しないことを選べる」ってことなのね。
ややこしいでしょ~~~~。
これがどういうことかと言うと、ソフトバンクはとにかく延長したいわけです。ま、新たに債券を出せばよいのに、延長という方法を取るほうがメリットがあるんでしょう。新規発行を選べない、選びたくない理由があるんでしょうがそれは私にはわからず。そして債券を持つ投資家の多くは「サイレントホルダー」であって、持ったまま放置している人がほとんど。こういう「延長したい」という申し出も全く無視するような人も多いらしい。
となると賛成票も反対票も票そのものがはいらないわけで、「賛成だけしてくれれば有り難い。1%あげます」ということなんですね。
意味わからないでしょ?(笑)
飛行機にたとえるとわかりやすいかも。
羽田から沖縄行きの飛行機に乗るとするじゃないですか。そして大阪を過ぎたあたりにアナウンス。「当機の目的地である沖縄を変更して、台湾に向かいたいたいのですが、乗客の賛成が過半数ならそうします。」と。
それは困る!!という客は普通なら反対するわけですが、こういうオマケのアナウンスがある。「目的地が台湾に変更になっても、沖縄には着陸するので、降りたい方は降りてください」「なおかつ変更に賛同いただければボーナスを出します」と。
ですから「台湾行き?冗談じゃない」と思っても「沖縄で降りることが出来る」なら良いじゃない?ってこと。これをソフトバンクは狙っているわけ。
結果的に51%の客が「台湾?良いですよ」と返事をして、でも「沖縄で降りる」。そしてグーグー寝たままでアナウンスも無視、投票もしなかった人は「知らない内に台湾に連れて行かれる」ってこと。当然、1%のボーナスももらえない。(笑)
私は「賛成してくれれば1%のボーナス」を受け取って、約束の償還時に償還してもらいます。金利が上昇過程にある今は、短い期間で次へと乗り換えたほうが得ですから。金利が下降過程に入ったら長期のほうが有利でしょ。
こんなのがあるんですねぇ。
ボーナスはどうしませう・・・・。
もちろん貯金。あったりまえでしょうが~~~~~。
このソフトバンクの債券ですが、かなり前にこのブログでも紹介しました(最近紹介したものとは違う普通の債券)。それを買った読者はいらっしゃるのかどうかわかりませんが、大丈夫かな?