私は物持ちが悪いほうで、というかいらない物、使わない物はすぐ捨てちゃうってことはないのだけれど、飽きっぽいし新しいものを手に入れることに喜びを感じるタイプ。(笑)
ところがヨメさんは新しいものには全く興味がない人で、そして買い物は気まぐれで買うことは皆無でかなり吟味して買う。そしてそれをいつまでもいつまでも使う。今でも20代前半に買ったサンローランの服を後生大事に持っていて時々着るし、なんてことのないショートパンツでも30年前のをはいているのに私が気がついてびっくりしたり。気に入っているものは穴が空いたくらいじゃ絶対に捨てない。
私がヨメさんと知り合った時ってヨメさんはファッション業界にいて本業はスタイリスト。たまにモデルをやったりして結構派手な女性に見えたのだけれど、実は全く違う。今でもブランド品には全く興味がなくて、良いものは良い、それを大事に使うという基本があるだけ。
この性格って料理、食べるものに関しても同じなんですよ。
私は男のくせして、昔から新しい調理器具に興味があって、デパートで実演販売なんてやっているとすぐその気になってしまう。テレビの通販も同じく。
でもヨメさんは全くといって良いほど興味も示さない。でも全く無視しているかと言うとそんなことはなくて、たまに「あれが欲しい」という程度。私みたいにすぐ買っちゃうなんて馬鹿なことはしない。
でもケチでお金に細かいかと言うと全くの逆で、「お前さぁ、正札をちゃんと見て値段を確かめてから買ってくれよな~」と私が度々言わないと危ない人。そして私が欲しいものでも「高いからやっぱりやめるわ」なんていうと「あんたってケチね~~」という。どうもヨメさんの理屈を聞いてみると「必要なものは高くても買う」「いらないものは安くても買わない」ってことらしいんですが、なんだかちょっと変な人。それともおかしいのは私か?安物買いの銭失いってことがよくあるのは自覚しているんですが・・・。着るものでも私が買ってきたものに「あんたさ~、良い歳してそういう安っぽいものを着るのはやめたら?」なんて言われるのはしょっちゅう。
食べ物なんですが、我が家の冷蔵庫はいつも満杯なんですが、最近はヨメさんがとっておいたものが増えているんですわ。
ヨメさんってほんのちょっと余ったものでも絶対に捨てずに取っておくのですが、最近はなんだかそれが今まで以上に多くなったみたい。
冷蔵庫に鍋やタッパに入ったスープがいくつも入っているんですよ。一体なんなんだこれは?と思って聞くと、なんと随分前に食べた「キムチ鍋のスープ」だったり。当然、悪くなれば捨てるのですが、その前に「どうにかしてこれを食べちゃってよ」と私にいう。なんでこんなスープだけを後生大事にとっておくんだ?と聞くと、「ちゃんと取った美味しいスープだから」ですと。
でも今回見つけたのは「しゃぶしゃぶのスープ」で、これまた大事に冷蔵庫に入れているんですわ。寄せ鍋のスープならわかるんですよ。寄せ鍋で一番美味しいのは最後に残ったスープだと私は思うのだけれど、しゃぶしゃぶのスープってとっておくほどのものじゃないじゃないですか。
ダボ 「なんでしゃぶしゃぶのスープを取っておくの?」
ヨメ 「今日はあんたが作ったボロネーズソースを使ってグラタンを作るつもりだけれど、パスタをこのスープで茹でたら美味しいのよ」
ですと。まぁただのお湯で茹でるより美味しいかもしれませんが、しゃぶしゃぶのスープを取っておくってかなり変わっているんじゃないですかね。
今まではそんなことはなかったような気がするんですよ。
これって歳ですかね。
物持ちがよいとか、食べるものを粗末にしないとか、そういう風に考えれば良いことだと思うんですが・・・・
何かそれとは違うことがヨメさんの中で起こっているような気がして、なんだか怖い・・・・・
日本では一人住まいの老人の家に行ったらゴミ屋敷になっていたなんて話が結構ありますが、ヨメさんにもそのケがあるのかもしれない。「捨てられない症候群」が始まったような・・。
でもま、私は若い頃からゴミ屋敷にしちゃうタイプですから、危ないのは私の方なんですが・・・。