マレーシア・リンギットですが、注意すべきところにきましたのでこれを書いています。
MYR/JPYの日足。
これだと見づらいので平均足を掛けます。
最近の目先の波動ですが誰が見てもわかるように「下げ波動」(円高)ですが、ここのところ赤のバーで挟まれた範囲を上下に動いています。このラインは節目になるので、「ここでまた反発して上昇する」のか、「下に突き抜けるのか」をしっかり見ないとならない場所。
でももっと大きな流れで見ると青のバーの中での動きで、大きなトレンドは「出来ていない」と判断できると思います。
さて、これからどうなるのか?
そんなことがわかればビルゲイツよりお金持ちになれますし、世界中の大企業、機関投資家も為替で損をするなんてことは起こらないんですね。
でも気持ちとしてはマレーシア、日本、世界の情勢を考え、未来を想像し、上がるとか下がると考えたいのはわかります。それが人の習性だと思うから。でもそういうのは想像でしか無くて、当たった人は騒ぐ、ハズレた人は黙る。それが古今東西、普通に起きているだけのことで、自分がもっと勉強すればわかるようになるだろうなんて考えないほうが良いと思います。我々トーシロがそれでどうにかなるのなら、為替で損失を出すプロはかなりのアホってことになっちゃいますね。
でも過去と現在は誰にでもわかりますから、それから近未来を想像することは可能で、チャート分析はそのためにあります。
儲けようと思ってマレーシアリンギットを売買する人は別にして、マレーシア在住のロングステイヤーの多くは「定期的に」交換することが多いと思います。私も同じ。
その場合、やっぱりチャート分析のいろはがわかるとかなり得になると思います。
例えば、リンギットが下げている時には「円をリンギットに替えるのは【慌てない】」。でも上がっている時には「急いで替える」、とか。
ただ今のように波動が上下に動いている場合は、「ちょっと待てば元の値に戻る」こともあるわけで、慌てるのが得策とは言えませんが、「将来のことはわからない」とすれば、目先の波動は「現実」「真実」ですから、それを重視するのが良いと思います。
長い期間にどうなるのかはわかりませんが、円をリンギットに替える予定がある人は、この場所で替えるのは一つの選択だと思います。
でもブロックを下に突き破ってもっとリンギットは安くなるかもわからない。
為替で儲けるなら違う考え方がありますが、生活費を定期的に替える場合は、この目先の波動だけを見て、交換するのは「ちょっと待つ」「急ぐ」程度の差をつけるだけでかなり有利になるはず。あるいは「多めに替える」「少なめに替える」とか強弱をつける。
プライスチャートの下に出ているクネクネ動くものは「ストキャスティクス」と言われるインジケータですが、これもそれなりに使いみちがあります。
円をリンギットに替えるのなら、ストキャスティクスを見て「青いゾーン」で替える。リンギットを円に替えるなら「赤いゾーン」で替える。
これだけで「何も考えないで為替交換をする」よりかは良いはず。
もし、マレーシアリンギットを円に替えるのだとしたら、ここは様子見じゃないですかね。反転して上がってくる可能性が高いですから。でももし、下に抜けるようならそこで急いで売ったほうがよいかも。
これはMYR/JPYの週足です。2011年からの動き。
何がなんだかわからないにしても、このチャートをじっくり見てみてください。「将来はどうなるかわからないにしても【その時その時トレンドはどちらに向いているか】」はわかりますよね。未来のことは神の領域で我々にはわかりませんが、少なくとも過去と現在はわかるわけで、「今は上げトレンド、今は下げトレンド」というのが頭に入っているだけでも行動指針になるのではないでしょうか。
この週足で見ても今はトレンドらしいトレンドが見えませんので、無理やり上に行くのか下に行くのか考えても無駄じゃないでしょうか。
では米ドルをリンギットに替える場合は?
MYR/USDの日足。
下がりっぱなしですね。つまり米ドルをリンギットに替えるのなら「少し様子を見ていたほうが得」となりますし、どうしても替えないとならないとすれば「必要最低限」にする。
でも下がりっぱなしはありえなくて、いつかどこかで下げ止まる。あるいは反発して上昇する場面が必ず来ますが、それはいつ来るかわからない。
どうしたら良いのかの正解なんかないわけですが、大きなトレンドが出来ている場合はそれを重視するべきですし、トレンドが出来ていなくても小さな波動は上下に動くのが普通ですから、上に紹介したストキャスティクスのようなインジケータの動きを参考にしながら、「為替交換日をずらす」「交換する額を増減する」というのは良いんじゃないでしょうか。
でも退職して心穏やかに過ごしたい場合は、こんなことも考えないのが良いと思っています。
「買いたいと思った時が買い時」という考え方がありますが「必要な時に交換する」のはロングステイヤーとしては賢い選択だと思います。
そもそもマレーシアリンギットって通貨バスケット方式で変動幅は決して大きくないんですね。チャートを見ると大きく動いているように見えますが、それは目の錯覚で動いている部分を拡大して見ているようなもの。だから目先の動きに一喜一憂する必要もないのかもしれません。
また定期的に交換する必要があるのなら、下手に時期を狙うより、「毎月、同じ日に交換する」なんて決めてしまうのも「長い目で見ると平均化される」わけで、その方が精神的にもよろしいはず。そして「手に入れたリンギットの中で生活をする」と決めてしまえば何の問題もありませんよね。たまに多めのリンギットが手に入ったらボーナスと考えるぐらいがちょうどよいのかもしれない。
でもちょっとまとまった金額を動かしたいと思うなら、チャート分析のいろはぐらいはわからないとタイミングが読めませんからかなり難しいんじゃないですかね。