GSTがなくなって喜んでいたのもつかの間、新しい課税が9月1日から始まる様子。それはSST(Service and Sales Tax)とのことで、二種類あってそれぞれ10%、6%らしい。
細かいことは調べていただくこととして、我々がしっておかないとならないことは、Service Tax 10%とSales Tax 6%の合計16%の課税ではないということ。
◯ Service Taxとは「生産者」あるいは「輸入業者」が一度だけ支払うもので、GSTのようにサプライチェーンの全員が「販売価格に6%乗せ、仕入れ時の6%分を引いて納税」という形ではない。
◯ またSales Taxは「最終販売者が6%払う」ということらしく、我々にとってはこれはGST 6%と同じようなもの。
10%と6%じゃかなり物価はあがるんじゃない?なんて思いますが、課税範囲がGSTと違うようで、「免税範囲が広い」らしい。
でも我々消費者はService Taxは関係ありませんが、どこでどんな買い物、食事をするとSales Taxの6%掛かるのか。それがまだはっきりしていないみたい。
ただし、GSTの歳入はRM44 billionあったものの、SSTで見込んでいるのはRM21 billionなので、我々消費者が払うトータルはGST時代よりは安く上がりそう。
でもねぇ、この税制の変更で、笑う人、泣く人が出てきそう。
大手企業は別にして、中小、弱小、小さな店舗に至っては「まともにGSTを納税していなかった」のも多いハズ。「売上除外」ってこと。つまり脱税ですね。当然、「納税します」ということで販売時には6%を乗せていた。これって彼らのかなり大きな収入源だったはずで、GSTが0%になって頭を抱えていた商店も多いんじゃないですかね。そして新しい税金を待っていたかもしれない。
今回SSTということで6%は復活。でも免税範囲が広いからGSTのように税金分を上乗せできないかもしれない。そしてSales Taxを乗せるのは最終販売者だから、中間業者は今回のSSTは全く関係ないということになる。つまり、中間業者は「これは税金だからね」と受け取って自分の財布に入れていたものが完全になくなるということ。
マレーシアの商人がどれほど真面目に納税しているかわかりませんが、今回の変更でかつてのGSTで6%をネコババしていた連中は「値上げをせずにやっていけない」ことなるでしょう。私はこの値上げの影響力って結構あると思っていて、我々消費者からいうと、新しいTAXプラス値上げ分の出費になるだろうと想像しています。
どうなりますかね~。
GSTとSSTの違いはこの図を見るとわかるはず。