珍しくヨメさんが「肉を食べたい」と言いだしました。冷凍庫の奥の方に入っていた牛肉を見つけたかららしい。
ふむ、これは「オージーWagyu」に間違いがない。いただき物ですわ。重さは900グラム弱。
私にヨメさんが「肉を食べたい」と言うってことは「ローストビースにして」という意味なんです。ステーキならこれを解凍して切って「ステーキだけど自分で焼いてね」と言うはずですから。
ちなみに我が家ではステーキは各自が好きなように焼くルールになっています。焼き方の好みもそれぞれ違いますし、用意してあるソースが気に入らなければ自分で大根おろしを作ってポン酢で食べようが、ワサビ醤油で食べようが、それも好き勝手にやる決まりです。
でも今回はステーキではなくて「ローストビーフ」ですので私の役目。低温調理ですが、ヨメさんは一度もやったことがありません。いや、温泉卵の作り方を教えてくれと聞いてきたことがあるので、低温調理器のセッテイング、温度、時間を教えたことがありますが、ヨメさんが低温調理をしたのはそれ一度だけ。(笑)
冷凍庫から出したオージーWagyu。
まずそ。(笑)
解凍しないでこのまま低温調理してしまおうと思ったのはこのまずそうな見栄えのせいでもあります。今まで冷凍のまま調理したことって、かつてためしてガッテンの「冷凍ステーキをそのまま焼くと美味しい」というのを見て実験した時ぐらいですかね。ちなみにその結論は「全然、美味しくないじゃんか~~~」でした。
この冷凍肉に「塩コショウ、にんにくパウダー」を塗ったくって真空パック。そしてお湯が調理温度の58度になる前から肉を投入しました。冷凍肉は多少ゆっくり加熱したほうが良いような気がしましたから。
58度で3時間。その後、しっかり焦げ目がつくまで焼きます。
出来上がりはばっちりでした。脂身が多いときにはちょっと温度は高めで低温調理をしますが、これなら良いんじゃないかなぁ。
でもねぇ、やっぱり思った通りのことが起きました。
最初に一口、二口は美味しいんですよ。
でも三口目は「ううううう、脂が・・・・」と思う。
肉に脂身が着いているでしょ。これだけでも「オェっ」ってなるんですよ。ですからこの脂身をはずして食べたのですが、それでもサシが入っていて結構脂がきつい。
脂身そのものは切り落としても、赤身に入り込んでいる脂の多さってこれを見てもわかりますよね。
う~~~~む、本当に脂に弱くなってきた。
でもねぇ、不思議にブタは大丈夫なんですよ。トンカツはロースカツしか食べませんし、脂身が着いていなかったら美味しくないって思います。
でも牛はなぜか駄目。
う~~む、ブタも同じかもだなぁ。最近、あれほど好きだった「角煮」が駄目なんですよ。あのヌルっとした脂に拒否反応が起きる。
でもトンカツに付いている脂は背脂で、あれは大丈夫なんですよ。脂身なのにシコシコした感じがしますよね。ブタのミンチもあの背脂を混ぜ込むと美味しいんですね。ミンチを炒めても脂がどんどん溶けて出てくることはなくて、美味しい脂身が残る。
そういえば、ラーメンの「背脂チャッチャ」ってあるじゃないですか。あれを家でもやってみたことがあるんですが、背脂を細かく刻んでお湯で茹でてもほとんど溶けないんですね。かなり長い時間茹でても脂身が残って浮いている状態。
不思議ですよね。背脂って固くて溶けにくい。でもバラ肉の脂はぶよぶよしていてすぐ溶ける。
しかし、牛肉も好きなのに、「これが美味しい!」という牛肉ってどんな肉なのか自分でもわからなくなっています。
でも少なくともわかるのは「和牛」でも「Wagyu」でもサシがしっかり入っているのは食べられない。でもすき焼き・シャブシャブなら食べられる。牛丼なんか作ったら絶品ですもんね。
一体どうしてすき焼き・シャブシャブなら食べられて、ステーキやローストビーフだと食べられないのか、自分でもよくわからず。
私としてはですね、良い肉である必要はまったくなくて、「脂が少ない肉(でも完全な赤身はパス)」が欲しい。あるいは「すじ肉」みたいなコラーゲンたっぷりで煮込むとプルンプルンになる牛肉が欲しいと思っています。
かつてはLot10の田丸屋で売っていた「スープ肉」がまさに「すじ肉」であれを煮込むと最高に美味しかったのですが、ここのところ見ていません。
またマレーシアでは「腱」を売ってないのね。いわゆるアキレス腱みたいなやつ。一度NSKで見つけたのですが、NSKの肉だけは一度大失敗してから買う気が起きません。
でもどこかで必ず売っているんだろうなぁ・・・・・。