海外で生活しているとどうしても「為替の値動き」を無視できませんよね。
海外在住ではないにしろ、海外の株式や金融商品に投資する人は多く、やっぱり「為替の値動き」は無視できない。
為替がどう決まるのかは経済学を勉強すれば「理屈はわかる」はずですが、それで将来の為替の動きを読めるかというと読めないから世の中って面白いですね。
でも為替って何よりも重要だと私は考えていて、「為替を制することが出来なければ何をやっても無駄」ぐらいに思っています。もちろんそれは簡単なことではありませんが、チャートを使うと「経済を読み解くより簡単」なのは間違いがない。
このブログを読んでいる読者はそれぞれ立場が違っていて、「円高が嬉しい人」もいれば、「円安が嬉しい人」もいる。また毎月、少額の為替交換をする人もいれば、大きなお金を動かすタイミングを見ている人もいる。チャートを利用するにしても、その立場によって見方、考え方も変わるわけですが、「定期的に少額の為替交換をする人」が多分、読者の中では多数だと思うので、それに関して書くことにします。
2018年3月から本日(11月21日)までの値動きはこんな感じ。
このチャートはオンラインの無料チャートで誰でも同じものを見れます。ここをクリック。
これを見やすくするために、平均足を掛けます。
かなり大雑把な見方としては、緑色は上昇中、赤色は下降中と見ます。そして下のインジケータを見てください。これはストキャスティクスと呼ばれる非常にメジャーなインジケータですが、これが反転するところを見てください。画像をクリックすると大きくなります。
◯ トレンドを見る
◯ ストキャスの反転場所を見る
この2つだけで、そこそこ良い結果が出るんですね。
これで儲けようと考えるのではなくて、「(たとえば)毎月、円をリンギットに替える」とした場合、「いつ替えるべきか」が多少は見えて来ませんかね。「急いだほうが良い」とか「もうちょっと待とう」とか。例えば今日ですが、「そろそろ円をリンギットに替えても良い場所」ってのが見えませんか?
でもその後の動きは神様にしかわからないんですね。今まで通りに反発してリンギットが上がるのか、それとももっと下落するのかはわからない。ただ、値動きってのはこのチャートを見てもわかるように、常に波を描いているんですね。大きなトレンドが出来ても「小さな波を打つ」のが普通。だから大きな動き(将来)のことはちょっと置いといて、「定期的に、また近々いつかは交換しないとならない」とするならば、この小さな波の動きだけを見ていれば良いことになります。
もっと大きな動きを見るにはどうするか。それはこのチャートの中の他の指標、ここではHMAとDonchian Channelsという2つのインジケータを載せていますが、それの向き、それと値との位置関係。それを見ても、今は「下降中」、「上昇中」、「ヨコヨコで方向性はわからず」ってのが見えてくるはず。
あるいはこのチャートは日足(毎日の動き)を表示していますが、時間軸を長くして週足(週の動き)を見ることもできる。
2015年から2018年の今日までの3年間の動き。
こんなのを見ていると、「今はヨコヨコの動きで方向性ははっきり見えないね」とか、「トレンドとしては上(下)だけれど、今は売買するタイミングではないね」とか見えてくる。
私が日頃のトレードで使っているチャートはややこしいように見えるでしょうが、基本的には似たようなものなんです。だから上に書いたような基本的な見方の延長線上にあるわけで、誰でもやろうと思えば利用できるわけで、それを長期投資に使おうが、短期投資だろうが、デイトレだろうが、自分に合わせてどうにでも使えるんですね。
例えばこれは日経225のアメリカで上場されている先物(NKY12-18)の、マレーシア時間11月21日午前9時から12時までの3時間の動きです。長期投資で世界情勢の変化で一喜一憂すること無く、小さな投資資金、短い投資時間で、それも自分の気が向いた時にトレードするだけでそこそこの利益(損失)が出ます。チャートに書いてある横線のメモリは「10ティック」で、最低投資額(1ロット)で、25000円の値動きだということ。なれて来たら、ロットを少しずつ増やしていくわけです。夕方からはヨーロッパが始まりますし、夜中には世界の中心アメリカが動きますのでチャンスはいくらでもある。動きを見て、取りやすいと思ったときにだけ出撃すればOK。
私はせっかちですし、夜とか休日にはトレードのことなんか忘れてゆっくりしたいし、気が乗らなかったら一週間でも一ヶ月でも何もしたくないし、自分の資産をリスクに晒すこともしたくありません。「投資期間=リスクの大きさ」だと思っていますから、投資期間(時間)が短ければ短いほど安全だという考え方です。つまり、何もしないのが一番ってことでもあるのですが(笑)、トレードするとなれば短時間で結果を出したいので、デイトレになります。
でも当然、長期投資でも短期投資でも、チャートの見方って基本的には変わらないんですね。
トレードは簡単ではない。でも基本的なチャートの見方を学ぶだけで、「運を天に任せる」ことから開放されるのは間違いがないと思います。
忘れないで頂きたいのは、「チャートは事実を表している」ということ。将来のことは神様しかわかりませんが、過去と、そして「今」がわかるんですね。ここには予想とか思惑とか希望とか夢とか、そんなものは一切関係ない「事実」がある。この「事実のみを重視する」のが長期だろうが短期だろうが、デイトレだろうがトレードの原点だと私は考えています。
ちなみにリンギット・米ドルですが、ここまで下げるか?と思うほどに今年の4月から下げっぱなし。こういう動きってかなり珍しいと思います。
私の資産の大部分は米ドルで(日本円の資産も収入もゼロ)、かつては豪ドルと心中するつもりが、今では米ドルと運命をともにする様になりました。だから今の動きは大歓迎なんてもんじゃないのですが、リンギットを多くは持っていないので、米ドルをリンギットに替えないとならないものの、これじゃタイミングも何もありません。こういうのも困るんですね。波を打ちながら下落しているのなら、大きく突っ込んだ時にリンギットに替えられますが、これじゃチビチビ頻繁に替えるしかない。ま、大きな額のリンギットは必要ないのでこれでも構いませんが・・。