日本がダイアモンドプリンセス号に対応する義務はなかった。それは「旗国主義」なるものがあって、ダイアモンドプリンセス号は本来ならイギリスが対応するべき事案だったと。
当然、日本には管轄権も無く、ダイアモンドプリンセス号にああせいこうせいは言えない立場だったらしい。
なるほどねぇ。
では「寄港を拒否できるのか」というとこれまたいろいろあるようで、基本的には「感染者がいる」という理由では拒否してはならないのが基本の様子。そういえば、世界各地で寄港拒否が起きていた時に、WHOは拒否をしないように言っていたのは、こういうことなんでしょうねぇ。
ただ関連法がいくつもあって、寄港を拒否する場合は、あれやこれや引っ張り出して理由をつけて拒否をするらしい(検疫法とか)。でもダイアモンドプリンセス号は日本人乗客も多く、日本政府は拒否する道を選ばなかったと。
この辺に関してはいろいろ報道されているので、気になる人は検索してみてください。多くの情報が出てきます。
だから本来はイギリスが音頭を取って対応するべきことなのだけれど、イギリスはだんまり。
でもねぇ、こういう報道も「日本の責任逃れに加担している」様に私は感じるんですよ。
安倍さんがイギリスのジョンソン氏に電話を入れて、相談をすれば良いことじゃないんですかね。日本に頼むというのなら「管轄権を渡してくれ」ということになるのだろうし、うやむやのまま進むからこういうことになるんじゃないですかね。つまり、ここでも「安倍さんの失態だ」と言えばそういうことになってしまう。
横浜から乗船し香港で降りた乗客の感染がわかったのは2月1日。そして横浜港に入ったのが2月3日。
本来なら2月1日に「イギリスの責任において」感染が広がらないように取るべき措置を取るべきなのに、なんとその後もカジノもバッフェもショーやパーティーも続いていたとのこと(乗客のツイッターから判明したらしい)。アホじゃん、これって。でもそれをやめさせる権限が日本にないんですと。
またレッドゾーン、グリーンゾーンの設定が適当だったらしいけれど、こういうことも「船長」を通さないと決められないとのこと。
日本に管轄権がなければそういうことになるんでしょう。
この辺の詳しい情報もネットにたくさん転がっているので気になる人は調べてみてください。
でもそういう状態ならやるべきことが出来ないと厚労省ははっきり言うべきだし、政府も動くべきじゃないんですかね。それともイギリスとの話し合いに齟齬があったとか?でもこのへんは一切報道されていないし、厚労省もそれに関しては記者会見では何も言わずに、「やるべきことはやっていた」という。
記者会見の中で「(方針を)誰が決めたのか」という記者の質問に、「専門家を集めて決めた」と大臣の返答。
でも記者もアホですよね。「どういう専門家なのか」「名前は公表できないのか」と突っ込めばいいのにそこで止まる。
日本って権威に弱いのか、専門家が決めたのなら大丈夫だろうと思ってしまう傾向が強いと思います。また大臣も「WHOが・・」「WHOが・・」とまるでWHOが言っていることは正しいという前提で話をする。いや、WHOが間違えているっていうんじゃなくて、「日本はこうする」ってのがないのか?と私は疑問に思うわけです。世界の国々はそうやって動いてきたじゃないですか。
この記者会見を見てどう感じます?
彼らは日本のトップではないし、組織の人間だから出来ることは決まっているのはしょうがないですが、でも責任逃れみたいなことを言っているのを私は節々に感じました。「感染は寄港前に広がっていた」「寄港後はしっかり抑えることが出来た」と遠回しに言っているようだし。
こういうところに私は日本の役人や政治家の「責任を取りたくない考え方」が見えると思うわけで、でも役人はそれで良いと思うんです。行き過ぎた言動をするほうが問題になるはずですから。大臣とて厚労省の大臣だから権限は決まっている。だからこそ、「政治のトップが決断するべきこと」ってあるわけで、政治家も専門家に任せておけば良いなんて考えたとしたらアウトじゃないですか。
安倍さんは安倍さんで、福島原発事故で俺が俺がと出しゃばった「菅直人」が未だにバカ扱い、元凶扱いされるのを見て、ビビって前に出てこないのかと疑っちゃいますよ。
こういうことって日本では普通に起きていると思いませんか?
私にしてみれば「専門家を集めて決めた」なんていうのは、いつもの「有識者会議での意見を重視する」のと同じで、「御用学者ばかり集めたんじゃないのか?」「結論ありきじゃないのか?」と疑ってしまいます。
私達は福島原発事故の後、世の中には「御用学者」ってのがいるんだとはっきりわかったじゃないですか。過去の消費税増税の時にもその手の経済学者やアナリストが動員されたのは見え隠れしたじゃないですか。皆が声を揃えて「増税の影響は無い」と言い張った。
政治家も責任を取りたくないから、逃げ道を作りながら、自分の考える方向へ持っていこうと画策する。それは官庁も同じだし、日銀も同じ。日銀の政策委員会のメンバーが重要事項を決めるけれど、じゃぁ誰が人事を決めるのか?建前は衆議院、参議院の承認後内閣が任命となっているけれど、これってただの儀式なのは誰でも知っていることで、見えないところで財務省と官邸と丁々発止やったり、取引しているのは聞こえてくるじゃないですか。日銀は財務省の息のかかった専門家だけで固めたいけれど、そこに財務省の方針には否定的な専門家をいかに滑り込ますかがいつも話題になる。
こういう専門家だか有識者だか知らないけれど、国民が選んだわけでもない人たちが大きな力を持っているっておかしくないか?竹中平蔵も同じく。
今回の厚労省が言う「専門家が集まって決めた」のもインチキだとは言いたくないけれど、「御用学者+お仲間」であろうことは想像できるじゃないですか。だからユーチューブで神戸大学病院感染症内科の教授、岩田健太郎氏の衝撃的な告発も出てくるんじゃない?
記者会見でも「専門家とは誰か」「委員会のようなものがあるのか」「誰が人事を決めたのか」と、それを聞き出さなければ意味がないですよね。
でも日本ってどうしようもないのが「記者クラブとの癒着」があちこちで言われていて、記者も厚労省が嫌がることなんか聞くわけもないのかもしれない。下手すりゃマッチポンプをやっている可能性すらある。菅官房長官の定例会見に出てきては、バカみたいに食い下がる「望月 衣塑子」みたいな記者がなぜこういうところには出てこないのか。
安倍さんもおかしいけれど、反安倍派も安倍さんを引きずり落とすことばかり考えないで、そもそも日本にはおかしな「風習」と言って良いようなものがあって、それをどうにかしないと安倍さんだろうが、誰だろうが、山本太郎だろうが枝野幸男だろうが、誰がトップになってもどうにもならないのは、民主党政権時代も同じだったでしょうよ。確固たる超巨大な「利権構造」があって、それを壊さない限り何も始まらないのはわかりきっているじゃないですか。
でも私は思うんですよ。左派政党も結局は利権社会、マッチポンプ社会の一員だろうってこと。日本の政治システムも官僚の世界もおかしいのは皆承知の上で、その中で頭一つ飛び出るにはどうするべきか奮闘しているだけなんだろうと。
自民党だって同じで、だから石破とか進次郎とか、次期首相という日本の大事なトップの候補なのに、どうしようもないのしか名前が出てこない。
私は彼らの正体が見えたような気がするんですよ。そもそも日本を変えようとか、良くしようとか、自分のしっかりしたビジョンなんかないのね。彼らは「有能な官僚を使えば、日本はうまくいく」と信じているだけじゃないかと思うんですよ。だから「官僚操縦技術があるのかないのか」ぐらいしか問題にならないんじゃない?当然、官僚依存体質だから、進次郎なんて財務省の宣伝マンみたいなことばかり平気で言う。自分らしいことは言わないのかと思ったら「セクシー」ですか。
石破氏も変な人で、「どういう方向に日本を持っていきたいのか?」と聞かれると「皆と真摯に相談をして・・」とバカなことを平気で言う。相談ってことを彼はよく言うけれど、「石破氏はどうしたいのか?」という質問には答えない。「私は独裁はしない。常に皆の意見を聞く良いリーダーです」と言っているだけと同じじゃないですか。
良い政治家とは「派閥を作って安定経営が出来る政治家」であって、首相の条件は「派閥間の調整がうまい政治家」ですか?
野党は野党で支援団体の顔ばかり見ていないで、国民を見て「私はこういう日本を作りたい」とはっきりいうべきだと思うんですよ。そして大事なことは「どうやって?」という質問にきっちり答えて説得力のあるロジックを持つべきだと。
こういう問題点を解決せずに、安倍を降ろせとか、いつか政権を取るつもりで頑張りますとか、そんなのは茶番じゃないですか。
そして安倍さんも含めて全ての政治家に私が感じることは、「頑張ります」と言っているだけで「どう頑張るのかの具体的な話をしない」ってこと。
これで納得する有権者がいるわけがないじゃないですか。「そうか、お前が頑張るなら一票いれてやろう」って?(笑)
山田太郎も同じで、消費税を廃止するなら財源をどうするのかとか、もっと具体的に実行可能な代替案を言わなければ駄目でしょうよ。感情的に「心を打たれた」人ばかり相手にしていても国が良くなるわけもない。
そしてメディアも突っ込んで彼らに聞くことをしない。そんなメディアは無いのと同じ。
ま、私が日本になぜ愛想を尽かしたのかってのは、こういうことです。だから私は小さな小さな独立国を自分で作る。(笑)
コロナウィルスも日本でどうなるかは全く想像もつかず。それは抑え込もうと思えば出来ることでも、誰もそれを決断、実行する政治家も官僚もいないと思うから。
こういう運を天に任すようなことをやっているから、日本は落ちぶれたんじゃないですかね。
いやいや、ちゃんと準備周到、計画を練っていますって?
ふ~~ん、習近平を国賓として招いて、どうするつもり?何を期待している?是非、その計画の目的を教えて下さい、と言いたい。
「台湾の独立を日本は支持します」というのは無理にしても「人権を大事にしない国とは友好関係は結ばない」ぐらいのことは言わないと、日本は「やっぱりリーダーの器にあらず」と世界に笑われてもしょうがないし、「韓国と一緒にレッドチームに入るつもりじゃね?」なんて言われるのが関の山。
こんなどうしようもないと思う日本だけれど、日本は私が愛する唯一の国。困ったもんだ。