【為替】リスクオフ突入か。円高。リンギットも安い。株式市場は真っ青。

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刻々と変わる世界情勢。そしてその読みもまた変わり、為替も株式市場も乱高下。

どのへんで収束するか予想するのは専門家に任すしか無くて、我々が何を考えても「予想遊びの域を出ない」。

ただし、「こうなったらこうする」「ああなったらこうする」といういくつかのパターンを決めておくのは重要だと思います。

今回のコロナウィルス騒ぎを見ていても、私には「日本の動きは場当たり的」に見えます。ところがアメリカは「想定と準備」が出てきていて、「プラン1始動!」みたいに動きが早いように見えます。これは「戦争」と共に歩いてきて、冷戦時代にも「想定と準備」という考え方がアメリカには定着しているのだろうと思ったり。

危機管理の考え方が違うんでしょう。

これは投資の世界も同じなはずで、「その時になったら考えるさ」ってのは駄目だと思います。「その時」が来たら、良い意味でも悪い意味でも「自分に冷静さはなくなっている」と考えるべきで、冷静な内に、上がろうが下がろうが、利益が出ていようが損をしていようが、「こうなったらこうしよう」と決めておいて、その時が来たらそれを発動するだけ。

多くの場合、いや~~、そう決めておいたんだけどさ~~~となるのが普通。だからドツボにハマる。行動が遅れる。想定と全く違う行動をする。つまり、何も考えていなかったのと同じってことじゃないんですかね。そしてその時その時の感情の動きに囚われてしまう。「臨機応変」は大事ですが、それには「平常心を保っている」という条件が付くはずで、平常心を保てない人が「臨機応変にやろう」なんてのは、「その時その時の思いつきでいいじゃないか」というのと同じ意味だと私は考えています。

さて、コロナウイルスの世界的蔓延が見えてきて、パニック状態になっている部分もある。

でも私は、「これは未知のものに対する恐怖」「武漢という地獄を見てしまった恐怖が染み付いている」のが不安の大きな部分を占めていると思っていて、つまりこの市場の混乱は「人災」だと見ています。

だから時間とともに不安が安らいでいくと、リカバリーは早いと見ているわけです。インフラが壊れたわけじゃないのですから。

ただ、感染の広がりとともに「サプライチェーンが壊れる」のとともに、「サプライチェーンの再構築を考える」動きが出てくるとリカバリーには時間がかかる。ま、世界情勢を見るとすれば、そこに焦点を置くべきかな、なんて思っています。(だからこそ、今、中国は躍起になってリカバリーを急いでいるんでしょう。遅れたら外されるのは間違いがないんですから。中国外しが出来ないようにしようとするのは当たり前)

とりあえず市場の動きは「不安が原因だろうとそうでなかろうと」、今の時点で投資を縮小する方向に動いているのは間違いがない。株式市場に入っていた莫大な資金は債券市場に逃げている。

そうなるとやっぱり「日本円で借りて外貨で投資」「日本企業が海外に投資」しているのが逆流する。つまり「円の買い戻し」が活発になるわけで、リスクオフ、円高となる。そしてその動きを想定して、投機家がこぞって円を買ってくるいつのもパターン。それプラス、アメリカの利下げ(円キャリートレードの旨味が減った)。

一時は「日本売りか?」と思うような動きもあったけれど、そのへんは冷静になったのだろうと思うし、しかし「リスクを取って投資を続ける、拡大させる」という考え方は萎んでいく。

USD/JPYが中期的な節目に来ている。105円辺りには大きな抵抗があり、この壁で戻るのか突破するのかが見るべきポイント。

この節目とは単にチャート上、そう見えるということではなくて、ここは「取引が多い場所」でもあるんですね。だから心理的にも、相場の動きの壁、限界点としての意味を持つ。

USD/JPY 毎日の動き。でもこれだけ円高が早いと、その反動も大きく出るのが普通ですから、そこも注意ですね。パニクると負ける。

さて、リンギット。こんな時に政治が不安定ってのは勘弁してくれ~~と思いますが、私には全くどうなるのか想像さえつきません。ただ、この政変を世の中がどう評価するのかは株価や為替にでるはずで、私はそれを「そのまま受け止めよう」と考えています。

MYR/JPY。毎日の動き。リンギットも節目に来ている。

MYR/JPY この数年の動き。

マレーシアの株式指標。とんでもないことになってる。ここで注意しないとならないことは、これは当然、リンギット建てですが、海外の投資家はこれをドル建てで見ていることが多いってこと。ドル建てにするとどんな形になるかのか。残念ながら私はそのチャートは持っていないので想像するだけ。でもマレーシア株に投資している人は、絶対に手に入れるべきだと思います。(日経平均も同じで、ドル建てでチャートを見るのは重要)

政治の大きな変化、株式市場の変化を見ても、マレーシアは想像以上の「変化の時」を迎えていると見えます。

政策金利(OPR)も1月に引き続き再度利下げ。2.5%に。

引用:countryeconomy.com

この金利水準ってMM2Hの目から見ると低くなったように見えますが、世界的には高い方。

結局、マレーシアのような発展途上国は「発展が著しい」「金利が高い」状態でないと、潮が引くように外資は消えていくのね。だからどうしたって、金利を高く保つ必要がある。これはかつてのオーストラリアと一緒で、金利を高く保たないと外資の流入が止まるという悲しい実情があった。

つまり、景気が悪くなってくると、この「低いように見える【実は高い】金利」がジワジワと首を絞めるようになって来ると私は見ています。

ここで政府が舵取りを誤るととんでもないことになるんじゃないですかね。

でもそういうところも見えづらい。理解し難い。情報も少ない。だから昔から発展途上国への投資は専門知識がないと難しいと言われたんじゃないですかね。伸びる時には大きく伸びますから、そこだけ誇張して「今がチャンス!」と宣伝されますが、世の中、そんな簡単には出来ていない。

マレーシアへの投資の勧めをする人はゴマンといた。さて、そういう皆さんは今、何を考えているのでしょうか。かつてマレーシアの株式投資の勧めを言っていた人は今、どういう作戦でいるのか、それも聞いてみたい。

でも、ここでがっかりすることはなくて、もうそういう世界に足を踏み入れてしまっているのだから、「リカバリーする時も大きく動く」のを忘れずに、そのチャンスをどう掴むかを考えるべきかもしれませんね。ただ今回の政変の影響がどう出るのか。ここが重要だと思いますが、私には全く、全然、ちっともわかりません。

マレーシアリンギット建ての資産は少なく、リンギット安が嬉しい人は、黙ってニヤニヤしていればオッケイ。でもここで「リンギット建て資産を大きくしようか」なんて考えるのも難しいですよね。期待できる利回りは低くなっていますし。でも日本円で持っていてもしょうがないしってのもわかりますし、この低金利時代、資産運用で利益を出すのは本当に難しくなりましたね。私は米ドル持ちですが、債権の利回りも一段と悪くなり(債権価格は上がったので資産は増えたけど・・)、今後どうしようか悩んでいます。

でも私のリンギットは大きく持たない方針は変わりません。だってFXもなければ、先物もオプションもないんですもの。これじゃヘッジのしようがない。リンギットが下落する今だって、見ているだけしか出来ないじゃないですか。キャッシュを両替したり、不動産や株は現金化して・・なんてことは効率が悪くて出来ないですよね。でもせめてFXでも先物でもあれば、傷を浅くすることは出来るわけです。

だから私は、「市場も大きく、金融商品が豊富な通貨」しか見ないことにしています。

そして大事なのは、「下落時でも利益を出す方法」「波乱の時に巻き込まれず、逆に利益を出す方法」も考えないと駄目なんですね。他人の話を聞いていても「良い時の話」なんてのは誰にでもあるわけで、ネットで情報を探すにしても、「こんな今、ニヤニヤしている人は何をしているのか」を調べる良いチャンスだと思います。

いやいや、金利が大切だ、いうのなら、ベトナムにします?パキスタンなら10%超え。

いや~~~って思いますよね。でも住んでいると安心しちゃう。じゃ、パキスタンに住んでいる人たちは喜んでパキスタンの通貨で運用しているんでしょうか。ここなんですね、重要なところは。本当に重要。ここを真剣に考えずに「住んでいる国の通貨で持つのが安全」と短絡的に考えてしまう傾向ってないですか?

でも基本的にロングステイヤーはあまり悩む必要はないと思っています。今後、何十年も海外で資産を運用しよう、生きていこうなんて考えていないはずで、目先の数年どうにかなれば、その数年を楽しんでしまった方が正解で、その後、世界の様子がおかしくなったら帰れば良いし、そうじゃなかったらプラス数年もっと楽しんでしまうのもOK。

でも家族とともに海外に出て、数十年先も考る必要があるとしたら、いつも書いている永住権もそうですし、投資のあり方もきっちり考えないと、ある日ある時、「経済難民になる」のは確実かもしれません。

我が家のように。(笑)

今回みたいに世の中が大きく動く時にいつも思うことは、「人はいかに利益を出すかばかり考えるけれど、損を出さないようにしていれば、いつか資産は増えていく」ってこと。

どうなりますか。

 
 
 

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