今までの世界って、真面目に勉強して知識や経験も増やして、夢に向かって頑張ればどうにかなると皆が信じていた時代だと思うんです。
でも段々と世の中が変わってきて、凡人にとっての「安定」「成功」「夢」とかがどんどん手の届かない遠くへ離れていくような気がしています。特に若者はそれを切実に感じていただろうと思うのですが、コロナ騒ぎで時代の変化がはっきりしてしまった。
どんなに真面目に日々の生活を送っていても、そこに「侵略者」が現れれば、生活は根底からひっくり返される。
コロナがそれで、また異常気象も同じ、そして中国の世界制覇へ向けた実力行使。
私としては無力感でいっぱいです。
まぁ、戦乱の世で逃げ回る必要もなければ、餓死するとも思えないわけで、長い歴史を考えれば幸せな時代なのは間違いはないと思うのだけれど、どうにか登ってきた梯子を簡単に外される感じがします。
いつになっても楽な生活はできないのか。次から次へと難題が現れる。
こんな中で希望を持って生きるのは難しいけれど、諦めるわけには行きませんよねぇ。特に、若者が夢を諦める時代にはなって欲しくないなぁ。
でも思い出すのは私の友人で、「今の世界を見渡すと希望があるとは思えないので、子供は作らないことにした」といった友人。
まぁどんな辛い時代でも「愛する家族がいる」というのが力の源泉になるとは思うものの、その友人の思いもよく分かる。
困りましたねぇ。
お金があれば問題の多くは解決できる時代なのは、ある意味、良いのかもしれないけれど、世界中が金亡者になって競争は厳しいし、お金儲けは複雑になったし、「真面目に頑張っていれば良い」というところに疑問符がつく時代なのは間違いがないと思うんですよ。サラリーマンという職業を選ぶのは一般的には「安定を優先する」からだと私は思っているんですが、でも時代は「サラリーマンもリスクを取って投資をしないと駄目ですよ」という時代。これってとんでもなくおかしくないか?
日本では普通に生きるだけでも「老後は2000万円不足する」なんて言われて、それをどうにか稼ぎ出さないとならない。給与所得を得る経験しかない人にとっては、これって死刑宣告と同じじゃないですか。でも平均寿命は間違いなく長くなっているわけで、今までの計算は成り立たないのは誰にでもわかる。ところが時代は「リストラは普通のこと」であり、「退職金は減る方向」。
こんな状態のところにコロナで「New Normal」なんて言われて、就労の確保も、定期的な収入アップもどうなるかわからない。
マレーシア在住の日本人は「高齢の年金生活者が多い」けれど、この世代は「蓄えもできた」「そこそこの年金を貰える」、日本人の中では「逃げ切りが可能な、最期の日本人」かもですね。でも(世界中でお金がジャブジャブ状態で)インフレが来たらどうなるかわからない。
皆がお金儲けに頑張る姿を美しく描写することも可能だけれど、現実は「皆がナイフを隠し持って、すきあらば相手を刺す」「ボーッとしていると、ポケットの中に誰かの手が入ってくる」という絵が私の脳裏には浮かんで来ます。譲り合いなんかしていたら、自分の生きる場がなくなるみたいな。助け合いも「山賊が仲間を集めている」みたいな。現状打破したい人は多く、そういう人たちを助けたい、情報提供しますと言う「商売」もどんどん盛んになる。なんで有料なのか?と聞けば、「情報はただじゃないんです。当たり前でしょ」と開き直る。でもその情報を得ても、利益が生まれるわけじゃなくて、稼ぐのは自分に変わりはない。
ま、私にすれば世の中はハイエナばかりに思えてきます。
良い感じの人と出会えたなんて思っていると、なぜかネットワークビジネスや投資話が出てきたり。
仕事上で「誠意」とか「思いやり」なんて言葉を口に出せば、鼻で笑われる時代。逆にそういう言葉を発する人は怪んだほうだ良い時代なのかもしれない。誰もが結果を重視するリアリストである必要があって、逆に結果が出ていれば何をしてもオッケイみたいな。
私が生きてきた世界って一皮むけばそんな世界で、私としてはそういう世間はもういささかうんざりで、それらとは一切付き合わずに、誰に頼ることもあてにすることもなく、自分の足で立って生きられる世界を夢見ていて、それに息子も賛同して今はマレーシアで夢に向かって頑張っているわけですが、「小さな小さな独立国づくり」も簡単にはいかない。
今回のコロナの株価の動きにしても、私には全く読めなかった、想像もできなかったというのは「投資や相場」で生きる道を選んだ私としては脱力感でいっぱいです。運良く損失は(まだ)出ていないどころか、経済は不安定になるという前提でポジションを構築していたので利益が出た形になってはいますが、もし今回のコロナの影響が「金融クライシス」にまで発展したら大変なことになるし、米中の世界を巻き込んだ激突の行き先によってはやっぱりかなりうまくないことが起きる。
でも私には予想ができない。というか予想をしてもそれに全く自信がないわけで、行動を決められない。
だから「将来の予想をせずに、「今」、利益を出す方法」に集中するしか無いわけですが、そういう道が残っていることを喜ぶべきか、それしかないことを憂うべきかもわからない。
今、一番気になっているのは、「今まで以上に世界にはお金がジャブジャブになった」というところ。
リーマンショックを世界が乗り越えたのは「金融緩和」で、全世界にお金がジャブジャブに増えた。そしてコロナでも同じ政策を世界は取っているわけで、ジャブジャブどころの話じゃない。
異常なほどの株価上昇の背景はそれだと思うわけですが、株式市場は本来の姿から変わって「有り余るお金の受け皿」、あるいは「賭博場」になったような気がするわけです。
このあまり余ったお金って悪さをするわけで、そして流動性は抜群だから、いつどこに大量に流れるかがわからない。ま、それを読むのが投資家の腕なんでしょうが、プロでも何でも無いただのド素人の自分に何がわかるわけでもないし、ニュースや解説を見ても、「私達を食おうとしている」のをあちこちに感じます。情報を発信している方は真面目にやっているつもりなんでしょうが、多くの場合、「何々を買え」というのは「自分たちがすでに仕込んだもの」の「もっと値を上げる作戦」「売り抜ける作戦」であることも多い。
個別名は書きませんが、ある超有名な投資銀行には昔からそれを私は感じていて、「XXXの目標値はXXXに設定した」なんてのを読むと、「そろそろ値崩れするんだろう」と読んだほうが正解のことも多い。
ビットコイン関連のニュースもそれに近いものをよく感じます。ビットコインとどう付き合うべきかではなくて、「今、買うべき」という思惑があるのが見える。ま、大体、投資話ってのは古今東西そんなものだというのもある意味、正解で、「ニュースや解説は我々のためにあるのではない」と思ったほうが良いケースは多い。常に「ド素人」「末端の消費者」ってのは「プロたちの餌」でしかないんでしょう。
そもそも儲け話というのは、他人には教えずに「独り占めすれば良い」のに、「これを今買えば儲かります」という話がある事自体、おかしい。黙って自分で買えっつーの。
また「後講釈」がうまい専門家も多いわけで、それを聞くと「なるほどねぇ、そういうことだったのか」なんて思うけれど、後講釈は後講釈でしか無くて、将来のことはわからない。でも後講釈でも勉強していると、いつか将来のこともわかるようになる気がしちゃうから困る。
超有名な投資家の手法を学べ、なんてのも似たようなもので、それは「参加者(カモ)を増やすため」と考えるべきで、その超有名な投資家が良いとするなら「その投資家が運営しているファンドに投資しろ」というのが大正解のはず。でもこの辺の世の中の構造に気が付かないド素人の中のド素人は、一生懸命、超有名な投資家の手法を学んで、自分で参戦し、そして負ける。野球好きが頑張ってイチローのマネをすればどうにかなると思うのと同じレベル。
だから投資の世界では「情報を集める」場合、「いかに嘘、釣りを見破るか」というスキルが何よりも大事じゃないんですかね。
銀行マンや証券マンに相談する。VIPアカウントの自分の担当者に話を聞くのも同じで、彼らは「会社の方針」以上のことは絶対にしないと思って間違いがない。でもま、昔の株式や商品を扱う証券会社みたいに、「相場をいじっておもしろそうな形」を作って、「全社、一丸となってそれを売り込め!」みたいな号令をかけて【釣る】なんてことは、今の時代にはないとは思うものの、少なくとも彼らは自分たちのために仕事をしているのであって、「顧客の利益が優先」という言葉を信じてはならないと思っています。特にあの業界は海千山千が集まる業界で、儲けることの貪欲さは半端じゃないと思う。
CIMBの担当者にしつこく薦められたファンドを付き合いで買ったら損した、なんてことを未だにやっている私ですが(笑)、こういうことって世の中には多いですよね。特に「仕組債」は問題が多くて、日本でも裁判になったケースが有りましたよね。
本当に世の中ってハイエナがゴマンといる。
愚痴を言ってもしょうがないわけで、逆にハイエナは情報提供者であるというのも事実で、裏読みをする習慣が自分に付いていれば、情報の取捨選択は可能。
でも私としては「雑音は聞かない」ほうが良いと思うことが多い。やっぱり「美味しそうな話には釣られそうになる自分」が常にいますから。(笑)
ところが「釣られちゃって大正解」もあるから困るんですよね(HSBCシンガポールの担当者に薦められた金ファンド)。でもそれも「他力本願」でしかないから、欲は出さないほうが正解なんでしょう。
だからやっぱり「仲間の輪」が必要で、裏切らない、嘘は着かない、情報の出し惜しみをしない仲間とのつながりが大事だと私は思うんです(金銭的な繋がりがあっては駄目)。でもそれは、ネットの中を見渡して、そこに書いてあることを頂戴すれば良い、なんて簡単にはいかない。所詮、不特定多数に対して本音を書き、細かい説明をする人はいないと思うのが正解。それは読者側も同じで、「即効性のある儲かる話」が大好きなだけで、細かい話は邪魔なのね。このブログも同じで、細かい話を書いてもそれは全く無視して、自分が聞きたい結論だけを聞いてくる読者もいます。(笑)
やっぱり利益を出すのに他力本願というのは無理があると私は思うわけで、「山は自分の足で登る」という決心は大事で、いつか努力は実ると思うし、同じ様な志を持つ人達と連携するのは良いし、進みが早いと思っています。
しかしまぁ、世界中にジャブジャブになったお金がどう動くのか、これが読めないと全く何もわからないのと同じで困りますねぇ。
でもま、「動けばその形跡は必ず見える」わけで、そこに注意して、下手な予想はせずに動きについていくことが重要となるんでしょう。そして今回の株価の動きと同じで、「なぜそう動くのか?」という疑問を持ってはならないというのがこれからの基本になるんだろうと思います。
コロナ騒ぎで暴落した株式市場ですが、突如反転してどんどん上昇しているときの「専門家の解説」を忘れてはならないと思うんですよ。私が見ている限りでは「きっちり説明ができた専門家は皆無」でした。
そもそも相場ってそういうもので、理由がなんだろうと、それを理解できようができまいが、「相場の動く方へ乗れば良い」というのが大原則なんですよね。これって理屈や法則が好きな頭の良い人には難しいことで、「自分はアホだ。何もわからない」と思ったほうが良いのかもしれない(私はその自信はある 笑)。「眼の前の現実」だけを大切にすればよいわけで、理屈をこねたところでどうなることでもなし。
そして当然、「逃げ足の速さ」も重要なスキルで、「Buy and Hold」でどうにかなる時代じゃないんじゃないですかね。
ここは注意が必要だと私は思っていて、投資の中には「投資先を固定して、時間を利益に変える投資」もいろいろあるじゃないですか。こういう投資が今までと同じ様に利益になるのかどうかは、私は甚だ疑問だと思っています。「今、逃げよう」と思っても逃げられない投資っていろいろあるでしょ。外国不動産投資はそれのトップバッター(REITなら良いかもね)。
しかし世の中にお金がジャブジャブになったのは間違いがないにしても、そのお金って誰のものなんですかね。これが私にはさっぱりわからない。(笑)
株価上昇はそのあまり余ったお金のせいだなんて言っても、株を買う人、企業、機関投資家がそのお金を政府からもらったわけでもないわけで、じゃぁみんな借金なのか?資金調達が簡単になるのはわかるけれど、自分のお金じゃないのに変わりはない。それなのにあそこまでリスクをとるのか?私には理解が出来ない世界。
私としてはですねぇ、世界にお金が増えたけれど、同じ様に自分のお金は増えていないというところが非常に気になるんですよ。
あまり余ったお金はいつか「インフレの原因」になるのは間違いがないはずで、本来は自分のお金も同じ様に増えていないとかなり危ないってことじゃないかと思ったり。
今はデフレ懸念がありますが、その次に来るものは間違いなくインフレのはずで、それを今の株式市場が示唆していると思うわけです。
コロナ後に、以前の最高値を楽々と更新してしまったナスダック。この値動きを見て、貴方は何を思う?
コロナ前の2月には、世界的に「高値警戒感」があったのに・・・・。