私はトレーダーのくせしていわゆる「投資」が下手なのはいつも書いている通り。投資って将来が読めないと出来ませんが、私には全く将来はわからず。それなのに投資をするというのはただのギャンブル。
でも資産運用で食うという意味で、すべての資産を(自分では得意だと思っている)短期売買につぎ込むなんてこともしないしできないし、する必要もない。短期売買って「効率が良い」ですから「少額でも回転を上げればそこそこの利益は出る(同じ様に損も出る)」わけですね。この運用資金を私は「A資金」と呼んでいて、ある程度貯まるとそれを「B資金」の別枠の資金に移し、完全に分離して長期運用する。
でもその「B資金」の長期運用が私は下手なわけで、このコロナが始まったときに株式市場は急落し、【これからは株式投資も頑張る】なんてブログに書いたのに結局は手が出ず。あの時にしっかり買っていれば・・・なんてことをチャートを見てはため息を吐いています。でもま、それもまた結果論だし、あの時に積極的に株式投資に向かったところで小心者の私が大きな額を投入できるわけもなく、投入したであろう額や利益が出ていたとしてもその額を考えると、大騒ぎするほどのことはないというのが現実。
やっぱり勝負をかけるならそれなりの額を動かさないと「遊んでいたのと同じ」になるのね。でも大きな額を突っ込むほど自分の将来の読みに自信がないからやっぱり私にはできない。
ということでまとまった資金をどうするかというと、私は「債券投資」に回すだけ。債券投資と言っても「基本は償還日まで待つ」方法ですから、【定期預金と大きな違いはない】と思っています。それどころか、債券の場合は「破綻リスク」があるわけで、ジャンク債を買うと危ない。でも限りなくジャンク債じゃないと高い利回りはない。
私が悩むのはそこのところで、「リスクが大きな債券はパスするけれど、そこそこのリスクは取る」って感じでしょうか。そして「永久債(Perpetual)」が多い。つまり「償還日がない」わけで、発行体が望むなら永遠に借りっぱなしができる。でも現金化はいつでも出来るので私としてはオッケイ。
こんなのは債券投資をしてますなんて言えるレベルじゃないのですが、【ほぼ放置】で良いので私には合っている。どちらかといえば、これって「お金を裏庭に埋めてしまう」のに似てる。これをB資金と呼んでいます。
だから私のトレーダーとしての仕事は「A資金を転がして短期で利ざやを取る」のが本業で、ある意味、こちらのほうが重要なのね。これがあるからB資金も増やせるし、もし世界大戦争が起きて世の中がぐちゃぐちゃになり、お金がただの紙ッピレになろうが、A資金で稼げる技量と環境があれば生きていける。また復活できる。そんなふうに考えています。
そのノウハウを長男が受け継げば、私がいなくなってもdabo一族はどうにか自由であることを維持しつつ生きていけるはずだということで、長男も決まっていた就職を蹴ってマレーシアに同行してきたわけです。
でも世界中の金利が下がりだしているところにコロナが始まって、どうなっちゃうのかと心配でした。そこそこの利回りがあった債券も償還してしまえば、次は利回りの低い既発債でも買わないとならないわけですが、その利回りはその時期の金利を反映しているわけで、低金利時代に高利回りの債券なんて存在せず。
困ったなぁと思いつつ、長期投資は私には出来ないけれど、やるしかないとか、毎度の短期売買を少し長めに持つようにして中期で持とうとか悩んでいる間にコロナは収束に向かった。そしてなんとアメリカの経済は上向きになり、インフレ。そして金利が上がってきた。
救われたと思いましたよ。5%6%の利回りだった保持していた債券もそれが償還され、次に新規に買えば2%程度にしかならないんですから。でもそんな金利もじわじわと上がってきた。
とは言いつつ、アメリカのインフレは続き金利も上がると言われているものの、景気の良さも頭打ちなのが見えてきたような感じがしています。
となれば「金利上昇」は止まり、下手をすればまた緩和しなければならないかもしれない。コロナからの脱却と言っても病み上がりみたいなもんで好景気が続くと楽観はできませんから。
アメリカは景気が良い。インフレだと言いますが、これは「スタグフレーション」を見間違っている可能性もあると思うんですよ。需要が大きいのは「コロナで我慢していた反動」でしかないかもしれない。
このナスダックの下落は何を暗示しているんですかね。
ということで行きどころがなくなっていたキャッシュポジションの内、今、とりあえず半分は債券を買うことに。
去年から債券を買おうと思ったけれど我慢していてよかった。2%以上は利回りがよくなっていますから。とは言え、6%に回るものはない。いや6%以上の利回りの債券はまさにジャンク債で私には手が出ず。だから「ジャンク予備軍」を買うつもり。(笑)
HSBCみたいな大銀行でもムーディーズのレイティングではBaa3でジャンク一歩手前。でも永久債で5.5%ぐらいには回る。
そこそこ信用がある我らが日本の「日本生命」はムーディーズでA3。ま、信用度は「中」ってところでしょうか。イールドは4.3%程度。
この4.3%~5.5%ぐらいの間から2つ3つ選んでとりあえずキャッシュの半分を突っ込もうかと。そして裏庭に埋める。(笑)
しかしかつての豪ドル建ての債券は本当に良かったです。利回り10%なんてのは長い間続いたし、それが6%7%に落ちてきた時にどうしようと悩みましたっけ。でもそれがあっというまに2%3%まで利回りが落ちた。これじゃ全く魅力はないし、なおかつ豪ドルって世界に何かが起きるとリスクオフで真っ先に売られる通貨。日本円と真逆。私は当時のトランプ大統領の中国つぶしは本気だと思いましたので、世界経済に波乱が起きる。そして豪ドルは恐ろしいほどに売られると読んで、豪ドルで長い間生きてきた私ですが、ほぼ全て米ドルに乗り換えたのは何度か書いた通り。この決断は今のところは大正解。それぷらす米ドル高でかなり助かっています。
でもそれもまた月日と共に変化していくわけですが、どうなるかなんて私には全くわからない。だから今の米ドル債で5%以上に回ればそれで妥協して「裏庭に埋めて忘れてしまおう」と思っているわけです。永久債ですから今後アメリカの金利が上がろうと下がろうと、私の利回りはずーっと変わらず。どうなりますかね~。
しかし私には死ぬまでにどうしてもやりたいことがあって、それにはかなりの額のお金が必要なのだけれど、その目標、夢は近づくどころか、最近はどんどん遠くなっていくのが見える様。
頑張らねば。
でもねぇ、私は度胸がないから大きな勝負ができないんですよ。若い頃(結婚後)にサラ金から生活費としてのお金を借りたこともあってあの屈辱とか将来に対する不安、自分のバカさはよーくわかっていますから「塵も積もれば山となる」ことを考えるしか出来無いのね。勝負なんて怖くてできない男になってしまった。
そうこうして鳴かず飛ばずの内にもう69歳になってしまった。
人生って長くて短くてチャンスはいくらでもあるようでなくて、自分をコントロールすることが何よりも難しいのね。敵は常に自分の中にいる。こいつがまた強いんだよね~~~。(笑)