毎年、お正月には何はなくても「お雑煮」は作る我が家ですが、今年のお雑煮は (┰_┰) でした。
ヨメさんはきっちり作るつもりではいたのでしょうが、元日の美味しい和食を食べたせいか、はたまた中途半端な食材しかなかったせいか、手抜きと言ってはなんだけど、ちょっと残念なお雑煮でした。
きっちり作る気がなかったのがミエミエ。
な~んてことをヨメさんに言ったら怒られますから何も言いませんが、私としてはちょっとがっかり。
見た目はこんな。
出汁と柚子の良い香りがしたのですが、これって私が作った「ごった煮」レベル。(┰_┰)
いつもは具材にそれぞれちゃんと味を入れてから、出汁の邪魔をしないように合わせるのがヨメさん風で、お雑煮と言いつつ「あれもこれも入れて煮込むことはない」のですが、このお雑煮はごった煮。
エビも生のものを出汁に入れて茹でたのでしょう。そしてこのエビは伊勢丹で31日に買ったものですが、全然、新しくなくて黒い色があちこちに出ていて、臭みは無いけれど美味しくなかった。そしてなぜかいつもは雑煮に入れない「里芋」や「しいたけがそのまま」で入っていて、「いろいろ入れて煮込んだ」のは間違いがない。出汁が濁っていますからすぐわかる。
出汁を飲んでも繊細さがないのね。まさにごった煮、寄せ鍋みたい。
たっぷり入っていた柚子や三つ葉が良い香りを出しているのに、本当に残念でした。
実はですねぇ、私も「お雑煮」に関してはちょっとうるさいんですよ。
私の実家は新橋の飲食店でしたが、新橋が戦後焼け野原だった頃に駅のすぐ近くにポツンと出来たお店で、それなりに老舗の一つだったのね。祖母が作った店で、それを母が継いで、その後をヨメさんが継ぐ予定だったけれど、時代の変化には逆らえず1990年に閉店しました。その店で私も若い頃にバイトはしていて、「お雑煮」もメニューにあったんですよ。そして私はそれを作っていて、出汁を取るところから、調理して出すまで全部やっていたわけです。
関東式の雑煮で、出汁は鰹節だけの出汁で、使う素材は非常にシンプルで、「焼いたお餅、エビ、ささみ、干し椎茸、蒲鉾、三つ葉」だけのシンプルなもので、「出汁を楽しむお雑煮」でした。
だから今回のごった煮みたいなのはとんでも無いわけで、いつもきっちり凝って作るヨメさんらしくないお雑煮でした。当然、ヨメさんは新橋のその店の雑煮のことはよく知っているのに。
実は我が家はそれなりに問題を抱えていまして、ヨメさんは最近、結構頻繁に「料理を作りたくない」と言うんですよ。昨日もその話が出て、「私が料理好きだと思ったら大間違い。子供の頃から【作らねばならなかっただけなのよ】」ですと。我が家でまともな料理を作れるのはヨメさんだけで、そんなことを言われたら私も息子もどうしようもないわけで、「作りたくなかったら無理して作らなくていいよ」というしか無いのね。
だから「今日は作りたくない」とか「悪いけど自分たちで好きに作って食べて」なんてことが近年、増えています。だからデリバリも多いというのが我が家の実情。
でも昔は料理は作りたくないと思っても、プライドの高い女性だから、作らないとか、手抜きをするってことはまずなかったのね。ところがマレーシアに来てから、そして段々と手抜きが見えるようになっているんです。
今回のお雑煮もそれだと思います。
出汁も取ってあるし、材料もそれなりにあるから、「何も作らない選択肢はなかった」のだろうと思います。でも一生懸命やる気もなかったのでしょう。そして(伊勢丹で買った)変なエビとか、中途半端な素材を見て、益々やる気がなくなったんじゃないかと思っています。
これって実は我が家の深刻な問題なんですが、こんなことをブログに書くべきではないと思うものの、このブログって「情報発信」が目的ではなくて、「私や家族がどんな事を考えながら毎日を生きているのかの記録」のつもりで書いていますから、良いことばかり書くわけにはいかないのね。
2023年のヨメさんの最初の料理がこのお雑煮です。
去年のお雑煮は、さすがヨメさんと思うような美味しいお雑煮だったのですが・・。
去年の雑煮。
これも美味しかった一昨年の雑煮。
これからどういうことになるのやら・・・・・。
あれれ?そういえば伊勢丹で買ってきた数種類のお節だけどまだ食べていない。食卓にでも出て来ない。
でも元旦の朝には「仏様のお供え」にはそれらがあった。
今回は正月らしい食事にはしないと言っていたのが、ヨメさんの「仏様にはそういうわけにはいかない」との一声で、急遽、伊勢丹に行ったわけだけれど、本当に「仏様だけのお節」になった。
ああ、それと今回のお餅ですが、サトウの切り餅じゃなくて知らないメーカーのものですが、サトウの切り餅と全然違うのね。食感はお餅ですが、サトウの切り餅みたいなよい香りも味もない。
もう歳も取ってきて、正月のお雑煮をいつまで食べられるのかもわからないのに、その辺の適当な食材で適当なものを作って食べるべきではないと思うようになってきています。
伊勢丹で買った冷凍物を解凍したブラックタイガーもそうで、美味しくないであろうことは買うときにわかっていたのに、【有頭海老がないから、とりあえずこれで良いや】と思って買ったもの。そうしたら案の定、正月には似合わない料理になってしまった。
マレーシアって良い食材を手に入れるのが非常に難しいところだけれど、ちゃんとしたものは当然あるわけで、今年からは「もう適当なとこで妥協はしない」と決めようと思いました。
「こんな良い材料があるなら、ちょっと頑張って真剣に料理してみよう」とヨメさんが思うようにするのも、私の仕事なんでしょうね。
【安物買いの銭失い】が私の特技ですが、今年にこれを卒業できるのかどうか。ここが一番のポイントかもしれない。