金融クライシスは起きないと思っている私

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読者からメールを頂戴しました。

アメリカの中堅銀行が破綻し大騒ぎになっていますよね。金融セクターの株式も広く売られている。そして「リーマンショックの再来か?」とも言われているのに、私がそれに関して何もブログに書かないのを不思議に思ったそうです。

確かに、私は債券投資額が大きく、そして金融セクターが多くを占めていますので、またリーマンショックでは再起不能になるぐらい叩きのめされましたので、【銀行が破綻した】というニュースには真っ青になって飛びつきました。

でもどんどん調べていくと、私としては「取り付け騒ぎが原因」だという結論で、国が預金の保護を確約すれば大きな問題にはならないだろうと思いました。

あの銀行が大きな含み損を持っていたというのは、債券の含み損らしく、【債券投資額が大きく、金利が急激に高くなれば、(債券価格は下落して)含み損が大きくなるのは当たり前】じゃないですか。これは私も同じ状態です。

でも債券って株式とは違うし、ましてや債券もアメリカ国債みたいな債券が多ければ、【紙くずになる可能性って非常に低い】わけですよ。債券ってそれを買ったときに「償還日での利益は確定する」わけですよね。その利益が大きかろうと少なかろうと「買った時点で確定する」と私は理解しています。

つまりですね、これって「定期預金に限りなく近い」わけで、債券価格が下がって含み損が出ても、償還日まで待てば「当初の目論見通りになる」んじゃないかと。

これが株式だと話は全く違うわけで、100の価格だったものが200,300になったり、あるいは50,20、それどころか紙くずになることもあるわけですが、債券はそういうものとは違う。また企業への貸付だとして、その企業が破綻すれば債権(債券ではない)は紙くずになってしまいますが、「アメリカ国債のような破綻が考えづらい債券」であるならば、含み損が出ても「我慢していればどうにかなる」ものだと思うわけです。

でも「含み損が巨額だ」とそこだけに注目して報道されれば、そりゃお金を預けている顧客にしてみれば「破綻するのか?」と思うわけで、【できるだけ早く、お金を引き上げよう】と思うのは当たり前。

銀行は「慌てないでください」と言っても意味がなくて、引き出し請求を断るわけにも行かない。私は今回のことは「事故」だと思っていて、「銀行に一般人が並ぶほどの取り付け騒ぎになった」わけで、キャッシュが足りなければ「資産を売るしか無い」し、【含み損がある債券も叩き売るしか無い】し、そしてそれは「損を確定することになる」わけで、問題が大きくなった。

(ただ、債券運用では「顧客に提示した高利回りの原資を稼げない」ようになって、危ない投資を増やして、それに失敗したという情報もある)

私は問題の本質はここにあるんじゃないかと思っていて、顧客が冷静であるならば、今回のことは起きなかったと想像しています。また、今回の銀行の経営方針の特殊性もあるわけで、今回のことが全ての銀行に波及するとは思えず。

「顧客の不安」が原因であるならば、それを静めればよいわけで【国が保証します】となれば、問題は収まる。

そもそも国が保証するということは、破綻するほど酷い経営状態ではないという証明かもしれない。

でもねぇ、万が一、問題の本質はそこではなくて、リーマンショックの再来となると、私はとんでもない大打撃を受けるのね。

だから「だいじょうぶ、だいじょうぶ、大したことはない」と自分に言い聞かせている部分があるかもしれない。これはリーマンショックの時も同じで、「そのうち、もとに戻るだろう」なんて甘いことを考えていたわけです。

リーマンショックは世界的な言い方をすれば「金融クライシス」なわけで、今回の出来事とは違う。

サブプライムローンを組み込んだ債券って「地雷が仕掛けられたような債券」「しかし見た目は大丈夫に見える」わけで、これは格付け会社の責任も大きいと思います。

つまり、いつも銀行間取引をしている間で、【相手を信用できなくなった】のね。金融機関同士が疑心暗鬼になって取引が停滞した。これって金融システムそのものが止まるのと同じようなもので、影響の大きさは半端じゃない。

だから私は「今回は違う」と思って見ているわけです。

でも陰謀論を言うわけではありませんが、現行の金融システムを壊そうとする勢力は間違いなくあるじゃないですか。特にアメリカのそれを壊して、世界に台頭して出ていこうとする勢力がある。そして金融システムってその社会の根本でもあるから、これを毀損させれば、おお喜びする勢力があるわけですよね。そして彼らは「アメリカの衰退」そのものも期待しているはず。

今回は「一般人が動いて取り付け騒ぎが起きた」ということは「プロパガンダの標的になりやすい人たちが動いた」とも言えるわけで、そこになんらかの思惑が動いていた可能性は否定できないと思っています。そして、今回のことは「事始め」かもしれない。

今回の出来事で、影響が少ない銀行に注目する必要があると私は思っていて、リーマンショックではリーマン・ブラザーズが破綻したけれど、「無傷どころか大きくなった銀行」があるじゃないですか。そしてその銀行は今回も打撃を受けていない様子。

さてその銀行のバックの勢力、いわゆる大きな金融資本ですが、それはどこなのか。調べなくてもわかるようなことですが、その巨大金融資本は過去から今までどういうところで何をしてきたのか。そんなことを調べてみると「何か」が見えてくるような気がしないでもない。

私としては、今回の件は「偶然」であって欲しいし、「何らかの計画の一つ」ではないことを望んでいますが、これからの動きには細心の注意が必要だと思っています。

もしも今回の件が本当に偶然だとしたら、【金融セクターを買う、良いチャンス】なのかもですね。

それと気になるのは、今回の件で、FRBも利上げに慎重になるはずで、今月の利上げは0.5%であろうと多くの専門家が読んでいたのが、突然、0.25%だろうと読みを変えた。

実際にどうなるかは、これから発表になるCPIや失業率などに左右されるわけで、それによっても利上げ幅は変わる。それが株式や為替にどう影響が出るのか。私としてはそちらのほうが気になっています。もし今回の件が原因で【本来利上げするべきなのにそれに躊躇する】ようなことになると、利上げが小さくて市場は喜ぶかもしれないけれど、【インフレを止める】という大きな目的の達成は遠のくかもしれない。

どちらにしてもインフレは収まりつつあってリセッションに入るという読みが多い中、FRBの利上げも終わって、利下げに転じる時期を皆が考えているときに今回の事が起きた。

もう少しすれば「利下げもある」だろうし、それは「債券高を意味する」わけで、今回の銀行の「含み損も減るはず」なのね。

また償還日が来れば、含み損の影響も低減する。これは私の状態がまさにそれで、債券を買った後にまだ利上げが行われれば債権は値下がりして「含み損が出る」のね。今はその状態です。でも私は「償還日まで持つ戦略」ですから、償還日までに「含み損は消滅する」わけで、【もっと安く買えたのに、残念でした】と思うだけのこと。

だから今回の件は、タイミングが悪かったなというのが私の印象で、リーマンショックの再来というようなことは起きないと見ています。

でもそういう「楽観論」は駄目で、でも「悲観論」も駄目で、成り行きを注視しながら臨機応変に動くしか無いと思っているものの、【今はまだ動くときではない】という考え方です。

ま、そんな事を考えているからあえてブログにも書かなかったわけですが、私はとんでもない誤解、勘違いをしているかもね~~~~。

ただ私が気になる世界の動きがあって、どこもインフレインフレと大騒ぎですが、これって「景気が良くなってインフレになる」というのではなくて「コストプッシュインフレ」でしょ?つまり「需要が大きくて価格を押し上げたのではない」のであって、問題の本質は「コストアップをどう抑え込むのか」でしょ?

でも各国がやっているのは「需要を抑え込むための金融引締」(特にFRB)なわけで、これって【益々コストが上がる要因になる】んじゃないですかね。

ま、経済、金融の専門家でもない私が考えることって、どうでも良いこと、全く関係ないことだろうとは思うけれど、【現実はコストプッシュインフレ】であり、【金利高はコストを押し上げる】のは中学高校生レベルでも【現実に起きていること】としてわかるんじゃないですかね。

そういう意味で、日銀総裁が替わる日本ですが、「急激な金融引締はしない方針」とのことで、私はそれが大正解なんだろうと思っています。その代わりに「いかにコストプッシュインフレに対処するか」が重要なわけですが、岸田さんがそれを熱心に考えているようには思えず。

今の政権は財務省と足並みをそろえていて【歳出削減】【増税】しか考えていないように見えます。【財政健全化が何よりも大事】というのは説得力がありますが、【今、それを全面に出すか?】と思うわけです。結局、常にそれが根底にあるから、安倍さんのアベノミクスの3本の矢も、その内の一本目しか放たれることは無かったと解釈しています。

これは結果的にアベノミクスの失敗ですが、私にしてみれば【誰が安倍さんの足を引っ張ったのか?】を重視するべきであって、【金融緩和だけで景気が上向くわけがない】のはわかりきっているんじゃないですかね。やっぱり【財政出動と金融緩和は、車の両輪】であって、【財政出動はさせないという大きな勢力に安倍さんは負けた】「それどころか増税までさせられた」と思っています。

新たな日銀は「急激な金融引締はしない」というけれど、財務省や岸田政権の【ホンネ】はどこにあるのかはわからず。その辺に関しては、6月になれば「日銀の金融政策決定会合」が開かれるわけで、そこでどんな「びっくり」が起きるのか。それに注目しています。

私としては良い方向に動く期待は全くもっておらず、「インフレ」「増税」「実質的な収入減」が待ち構えていて、【益々日本は大変なことになる】という読みを持っています。

国会も「第二のモリカケ問題」みたいに、総務省の内部文書を持ち出して大騒ぎしていますが、なんであんなことが続くのかが本当に不思議です。左派陣営も相変わらずで、メディアも「問題の本質は報道しない」し、事実とは違うことを報道したり、切り取りをして【印象操作にまっしぐら】だと思います。でもそれに乗るような国民じゃないと思っていましたが、なんとアンケートでは「高市氏に問題がある」という国民が60%以上いるとのこと。

そしてそういう状況を「岸田政権」は「対岸の火事」を見ているような態度。

結局、「高市氏は邪魔者でしか無い」というのが見えてきます。

安倍さんが暗殺されて、保守派の柱が無くなって、総崩れになっていくのが見えるようです。

でもま、今の状態を国民が望んでいるのならしょうがないことで、せいぜい岸田政権を応援してくださいとしか言いようがない。

そして「岸田は駄目だ」という人たちは、左派政党を応援ですか?

お先真っ暗ってこういう事を言うのだろうと思います。

でも日本を愛し、良くしようと頑張る保守派もいるわけで、私としてはその人達を応援するしか無いのがなんとも寂しいと思っています。

-----(追記)-----
 

偶然、この日記を読みました。「関連記事」に出ていたから。

この日記を書いたのは2023年、3月14日。「金融クライシスは起きないと思う」なんて書いている。

でもこの1週間後に、私はクレディ・スイスの債券がゼロになったのを知る。そしてそれは我が人生最大の損失。(┰_┰)

金融クライシスは確かに来ていないけれど、自分が持っている債券がゼロになれば同じこと。

この日記を書いている私自身に、「クレディ・スイスの債券は売っちゃいな~」と教えてやりたい。

天国と地獄。その境目。

人生って面白いですね~~~~~。

 

 

 

 

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