大手銀行の破綻があったり、FOMCの発表の内容を見ていて、皆さん、どう感じます?
面白いのは、巷では「これから良くなる」「これから大変なことになる」という両極端の見方が交錯しているのね。こういう経験って過去においてはなかったと思うぐらい。なおかつ「ウクライナ戦争の行方」「中国の動き」という世界が大騒ぎになる可能性も言われていて、BRICS+中東が力を結集して「米ドル中心の世界に挑戦」し、「アメリカの凋落」まで言われている。そして各国が「中央銀行デジタル通貨(CBDC:Central Bank Digital Currency)」を出す動きがあり、日本は日本で新たな日銀総裁を迎え、そして財務省ベッタリの岸田政権でもあるからして、今までとは違う方向性を打ち出して増税、そして利上げの可能性は高い。
本当に世界経済に何が起きてもおかしくないような時代。
世界は変わるどころか、私にはゴゴゴゴ~~~という音とともに「地殻変動」が起きているようにさえ感じます。でも今は「嵐の前の静けさ」みたいな感じ。
私は「世界はリセッション入りする」と見ているのは今まで書いてきたとおりですが、実際に銀行が破綻しましたし、私自身もとんでもない損失を出しましたし、世界の「指標」を見ても、もうリセッション入りしていて、それが【はっきり見えるまでには至っていないだけ】だと考えています。
これらを「なんとなくそんな気がする」という説明は説明にならないわけで、やっぱり【データから見る】のが重要。
このまま行くとかなり大変なことになるとは思いますが、「今の状態と傾向」は世界のリーダーたちも見ているわけで、「最悪の状態にならないように常に努力をする」わけですから、悲観的になりすぎるのは問題。
「今の状態を見ると、将来はかなり危ないぞ」なんてたとえそれが事実でも、そんな風にリーダーたちが言おうものなら、多くの企業や個人が「守りに入る」わけで、それでは益々経済は萎縮して本当に大変なことになってしまう。
でも政府やFRBの「大丈夫だ」なんて言葉をそのまま信用して、「まだ大丈夫じゃね?」なんて気楽に構えているとうまくない。
ただこのブログの読者の中には「投資家」「トレーダー」の比率が高いですし、経営者の方もいて、世界の動きには敏感な人が多いとは思いますが、どんな戦略を立てているのでしょうか。
ま、我が家としては「不透明な時代にはキャッシュポジションを多くする」のを基本として、【トレンドに乗る】という考え方を今まで以上に重視しようと思っていて、長期投資に関しても【売買頻度を上げる必要がある】と思っています。「買って放置」みたいな気楽な考え方は基本的にやめようと思っています。
ただ債券投資に関しては、やっぱり「買って放置」しか我が家には出来ませんので、総額を減らすことと、全体のリスクを下げる方向でやっています。
そして大きくなったキャッシュポジションをどうするかですが、基本的には「株式投資に回そう」と思っています。とは言いながら、全体の割合としては債券投資が8割以上となります。でもファンドやインデックス投資は考えておらず、個別株中心でいます。でもそれはファンドやインデックス投資はしないという意味でもなく、そのへんは臨機応変。
そしてその長期投資の考え方は「トレンド重視」であって、「Buy&Hold」の考え方は全くのゼロです。
最近、ちょっと馬鹿なことも考えておりまして、アメリカの「銀行株」が叩き売られていますが、「銀行株を買うのも良い」んじゃないかと。
短期売買専門の私ですが、「金(ゴールド)」を長期投資として買い、トレンドを見ながらヘッジを入れる練習をしていた頃がありますが、あれはかなり良い練習になったんですよ。だからやっぱり「自分の基本と大きくかけ離れるべきではないけれど、ちょっと違う方法を練習する」のは良いことと思っています。ですから「将来が見えない銀行株だからこそ、それを売買してみようか」なんて思うわけです。
これは銀行株が有望という意味ではなくて、「安くなった株を買ってみる」ことが良い練習になるんじゃないかと思うんです。今後、株式を持つようになる計画があると言っても、それは「株価が暴落する時が来る」という見方が前提にあるわけで、今のような動きでは「買い時」とは全く思っていないわけです。ではリセッションにもなって「株が暴落した」としても、そこで買いに入るのは決して簡単じゃないですよね。
それってまさに、2020年にコロナで株価が暴落した時に、【よし、株を買おう】と思いつつ、もう一段落の下げを待っていて、結局、見ていただけになった経験があるから。その経緯は当時の日記にも書いています。
2020年、3月のナスダックの動きです。この頃を思い出すと、「もう一段の下げが来るだろう」と見ていたのね。下げ波動の第5波を待ち、その後の上昇1波、下げ2波、そして【上げの第三波狙いで出撃】という作戦を持っていました。矢印のところですが、下げの5波は来ずにそのまま上げていった。
こういう見逃しって「短期トレードなら全く問題はない」わけです。チャンスはいくらでもありますから。
でも長期投資って、そうそうチャンスが来るわけじゃないのね。【待つのが重要】と言っても、長期投資の場合はそれは簡単ではない。だからといって見切り発車すればやられるわけで、そういう意味でも長期投資は難しいと思うわけです。
ただ自分自身としては、今までとは違う考え方を持つのも重要だと2020年の3月には思ったわけで、自分の「今までの基本」ばかり大事にしていれば良いのかどうかは疑問。
そんな意味でも、【今、下げているアメリカの銀行株を買う】のは良い練習になるような気がしています。
う~~~~む、そんなふうに考えること自体、【欲望に負けている】ような気もするわけで・・・。
本来は、自分が培った「基本」を大事にして、【自分の好きなパターンにはまらなかったら見逃しをする】のが大正解のような気もするんですよ。
相場、トレードって野球で言う「見逃し三振、アウト」は無いんですよね。「好きな球が来るまで何球でも待ち続けることが出来る」わけで、得意でもない球に手を出すのが良いのかどうか。
若い頃は「自分は何が得意なのかわからない」から、あの手この手と考えられることをやってみるわけですが、その試行錯誤の積み重ねがあって今があるわけですから、余計なことをするというのは「振り出しに戻る」のと同じことになってしまう危険性もある。
どうしましょうかねぇ。
ちょっと参考までに2021年から2023年5月までのナスダックの動き。日足。来年の今頃この日記を見て、何を感じるかが楽しみです。(笑)
余計なことは考えずに、「短期で【塵も積もれば山となる】のを目指す」のが一番良いような気がしています。
ただ最近、クレディ・スイスの大失敗をキッカケに、シドニーの次男坊(公認会計士)を参謀として迎え入れて、3人でいろいろ相談しながら方針を決めているのですが、正直なところ、長男も次男も「大したもんだ」と思う事があるんですよ。今までの「やる気があるけれど、理屈を振り回すだけの若者」とはちょっと違うのを感じていて、この1ヶ月に買わないとならなかった債券にしても、どれをどの程度買うかとか、キャッシュはどの程度残すかに関して、私はほとんど口をだすこと無く、長男と次男の考え方を中心に決めました。
「三人集まれば文殊の知恵」というのは本当だなと思っています。
今までは「私がなんとかしなくては」と考えていましたが、私は「私ができることをすれば良い」のであって、そしてアドバイザー的な立場で彼らを見守るのが今後のことを考えても正解のような気がしています。
3人の合意があってキャッシュポジションを大きくしましたが、じゃあ、それはどう使っていくのか。それも私が心配すること無く、彼らの考えを中心にやってみるのが良いのかも。
それで失敗することもあると思いますが、まさにそういう失敗こそが彼らの肥やしになるはずで、今までみたいに「外野として言いたいことを言う」ところから「責任ある決定者」としての自覚を強く持ってもらうことのほうが重要のような気がします。
今年で私はとうとう70歳になりました。
そしてなんと誕生日に「クレディ・スイスの破綻」というプレゼント付き。(┰_┰)
今年は我が家にも大きな変革がある年のような気がするし、それは良いことなんだろうと思ったり。
面白い動画を発見。
Nobu塾の動画ですが、Saiさんというトレーダーとの対談。
私はこのSaiさんって知らなかったのですが、この対談を見て、過去動画を見てみたいと思いました。
この対談で話されていることを、トレーダーの皆さんはどう感じますかね?
私としては、大なり小なり、皆さん、結局は行き着く考えってかなり似ていると思いました。
「頑張って儲けよう!!」なんて意思がどれだけ強くても、それって何の役にも立たないのね。
私は相場には「相場道がある」とたまにブログに書くのはこういうことなんですね。強くなりたかったら「座禅してみる」なんてのも冗談じゃない近道かもしれない。(笑)