マレーシア国外での所得をマレーシアに送金したら課税される件

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マレーシア国外での所得をマレーシアに送金したら課税される件ですが、気になるので専門家に聞いてみました。

とりあえずはっきりしていることは【マレーシア居住者個⼈がマレーシア国内で受領するマレーシア国外源泉所得については、2026 12 ⽉末まで所得税は課税対象外】ということ。

この収入をマレーシアに送金したら【課税される】ってことですが、まだ細かいことは決まっていない様子。

私の考えですが、「ここはマレーシアであること」そして「2027年からのこと」に関して、もし今の時点で細かいことが決まっていたとしてもそのまま行くかどうかは全くわからないと思います。厳しくなるかもしれないし緩くなるかもしれないし、【その時にならないとわからない】のがマレーシア。

ま、それは私がMM2Hだからそんなことが言えるわけで、企業や現役で世界を股にかけて稼いでいる個人ならそんな悠長なことは言っていられないでしょうが、私としては「はっきりする時が来るまで待とう」と思っています。

国外源泉所得でも【全てに課税する】なんてことはないだろうとは思いますが、一般的には課税するのが当たり前なんですね。海外だろうと国内だろうと「収入は収入で課税する」のが世界の常識。

ですから、「最悪の場合」はそのように「世界の標準と合わせる」ことも起きるかもしれない。でもそこまでの大改革をしたらマレーシア国中で大騒ぎになるんじゃないですかね。またマレーシアに進出している企業の「メリットが減る」のは間違いがなくて、そうなる可能性は低いんじゃないですかね。

ただし「送金した場合は課税」というのはその通りアナウンスされてきたわけで、そうなるのはほぼ間違いはない。

でもどうやって課税するんですかね。「お金にはそれがどういうお金か書いてないわけで、マレーシアの入金をチェックしても判別は不可能」でしょう。

また累進課税となれば、個々に対応しないとならないはずで、やっぱり基本は「申告ベース」になるんだろうなとは思うものの、でもやっぱり「お金にどういうお金か書いていない」わけで、私達の申告の仕方次第でどうにでもなっちゃうんじゃないですかね。

ただし、海外の企業から収入を得る場合、これは年金もそうですが「直接受取人に【定期的に】送金される」ことから、【この分は海外での収入です】と申告するしか無いかもしれない。ですから年金受給者は注意が必要だと思います。

では「送金主が自分や親族、友人」だった場合は?

そのお金ってありとあらゆる種類があるわけで、「自分の資産」「贈与、相続」「借金」「返済」「商品・サービスの代金」などそれはそれはいろいろでしょう。当然、その中には「海外の収入だけれど、海外で受け取っている」のも紛れ込むはずで、その場合でも送金主は自分であるケースは、それは「マレーシアでの申告義務がある」にしても、そう申告をしなかった場合、「海外の収入でしょう。申告してください」なんてことにはならないんじゃないかなぁ。当局はどうやってそれを見分ける?

例えばですね、海外で毎月50万円の収入があるとする。それはその地で受け取って貯めてある。ある時、マレーシアでの生活費のために300万円を送ったとします。さて、この場合はどうなります?

その時300万円を送ったのは、ちょうど定期預金が満期になるからそれを送ったとします。これって海外の収入?それとも資産の一部を送った?

当局から「これは収入ですよね?」と言われたとしても、「定期預金を長期に持っていた。そしてそれが満期になった証拠はある」わけで、「これは資産を送っただけ」と答えても間違いじゃないじゃないですか。マレーシアは「海外の全ての所得に課税する」という税制じゃありませんから、「貴方の全収入の明細、証拠を提出してください」とはならないはず。

こうやって考えると「収入が発生する企業や人から直接送らない限り当局にはわからない」わけで、送り主が企業だとしても「これは借金です」と答えたらどうなる?ま、当然、借金である証拠を提出しないとなりませんが、なぁなぁの会社ならどうにでもなるじゃないですか。公証人役場の証明が必要で、それの英語訳は大使館で、なんて話になるとは思えない。

だからこの税制は「真面目な人が真面目に申告する」という大前提に立っているんじゃない?

でも海外で収入がある人が「満期になった定期預金のお金をマレーシアに送金」して、「これは資産です」と言ったら嘘つきで脱税ですか?

随分前になりますが、読者から「どうしましょう」というメールを頂いたんですよ。その方は「FXで収入を得ている」そうで、それを送金したらどうなるのかってことね。

私に相談されてもわからないし、私に「公的な資格」がない限り、私は何も言えないのね。ま、自分の考えを言うことは可能ですが。

ですから、「証券会社から直接送金をしたら、これは収入ですよね?と言われる可能性があるのではないか」とは伝えました。でも証券会社から送金されたとしても、それが収入かどうかなんてわかりませんよね。実際にはFXで損失を出し続けていても、「マレーシアでお金が必要だとなれば、口座から送金することは普通にある」わけですから。

ただし「定期的に送る」とどの国も一応状態はチェックしているはずですから、「このお金に関しては申告がなされていませんが、収入ではないですか?」というお尋ねが来るのは世界の常識かもですね。私もオーストラリアで経験がありますし、CRS関連でマレーシア当局からお尋ねがきたこともありますし、「どうせマレーシアはちゃんとしらべるなんてことはしていないだろう」と高を括るのは不味いと思います。

「送金したら課税」なんてややこしいことって現実的には【申告者の誠意に期待する】しかないと私は思うし、上に書いたように、本人でも収入とするべきなのか、それとも資産の一部を送ったとするべきかわからないんじゃない?

【そういう時には専門家に聞きましょう】ってことですが、専門家も「お金にならないこと」を細かく教えてくれることはないし、相談するにしても「一時間1000リンギ」とか、申請代行では1件に付き5000リンギ~なんてことになるわけで、MM2Hとしては「そんなことしたくない」ですよねぇ。

かと言って、昔からそうですが、「仲間内の情報」なんてのを信じていたらとんでもないことになる可能性もあるわけで、というのは、仲間内の情報って【こうやれば見つからないよ】みたいなのが多いから困るのね。この件に関してブログに書いた時に「日本からキャッシュを持ち込めば良い」なんてコメントをくれた読者もいるのでびっくりです。

ただ、タックスヘイブンと呼んでも良いような税制で「海外からの金持ちを集める」国々は【変更を迫られている】のは確かなようで、お隣、タイ国でも税制が変わるという噂を聞いたことがあります。

「税金を払うのが当たり前」という考え方もあるわけで、でもそれなら「マレーシアに来た意味がない」人たちも決して少なくないと思うんですよ。近年、SNS、アフェリエイトでかなりの額を稼ぐ若者も増えてきて、そういう人たちがマレーシアに流れてきているのも、「税制が有利だから」という面は否定できない。

ま、私としてはマレーシアが「全世界の所得に課税する」という【普通の国】になったとしたら何らかのことを考えないとなりませんが、「送金分には課税する」ので止まるとしたら、ま、しょうがないかなとも思っています。

課税を逃れる方法として「キャッシュを持ち込む」とか「海外発行のクレジットカードを使う」とかそういう手を使うのは古典的と言っても良いくらい世界中で横行していますが、そういう情報交換をするつもりは私は全くありませんのでご理解ください。

私が考えていることとして、「マレーシア国内で課税されない種類の収入」があるじゃないですか。それを増やす方向で考える手があるわけで、ただし、マレーシア国内だと海外ほどのパフォーマンスが出ないケースもあって、それなら海外で収入を得て、マレーシアで課税されてもその方が良いなんてことも起きちゃうのね。

でも「マレーシア国内なら課税されない種類の所得なのに、海外源泉の場合、そしてそれを送金すると課税する」なんてことは無いだろうと思っていますので、我が家のケースですと、ま、さほど心配することはないだろうと思っています。

ただし、どんな種類のお金だろうと【定期的に送金】した場合、それは当局が持っているシステムが感知すると考えるのが妥当で、「これは収入ですよね?」とある日ある時、突然、言われるのが世界の標準ですから、その点だけは注意しています。これは送金主が自分であっても同じ。ましてや「額がいつも同じ」なら言い逃れは難しいと思う。

こういうケースがオーストラリアでありまして、その人は本当に「自分の資産」を海外から送っていたのですが、当局から「収入を偽って送っている」と断定されたのね。では「裁判」ということになるわけですが、その人は「手打ち」をして、半分の金額に対する納税をしたと知り合いの銀行マンから聞きました。

やっぱりどこの国でも同じだと思いますが、調査が入ると「担当官は手ぶらでは帰りたくない」のでかなりしつこくやられるのは覚悟する必要があるかもしれませんね。無実だから裁判に持ち込めば大丈夫だと素人が考えるのは危険かもしれない。彼らもメンツがありますから全力で来るし、痛くない腹を探られたり、時間も経費もかなり掛かるんじゃないですかね。というプレッシャーを彼らも掛けてきて、「妥協点で手打ちする」なんてのが日本も含めて世界共通だと思っています。

私は日本でもちろん税務調査が入ったことはあるし、父の会社に入ったのも見てきましたから、ある考えを持つようになりました。

それは「正しいと思ったことは曲げずに主張する」のではなくて、「担当官はどうなったら納得するのかを探る」ことが一番重要だということ。そして担当官の「顔が立つ方法を考える」ということ。

「正義はどこにあるんだ~~!」なんて息巻くのも良いですが、弁護士を雇い時間を掛けて最高裁まで行きますか?って話です。

 

 

 

 

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