日経平均が34年ぶりに高値を抜いて、新たなステージに入るかと思ったら急落。しょうもないですねぇ。
ただちょっと変だなと思うのは、こういう急落時には「日銀が買い支える」動きをするのに、今回それはなかった様子。
で、巷では「マイナス金利解除」となるんじゃないかという噂でもちきり。
当然、為替も反応して、円高に動いた。
そもそも「インフレ目標」があって、それで押さえつけてきたけれど、「景気が上向き」となればマイナス金利解除も当たり前だと思うのですが、日本は「コストプッシュインフレ」が起きていて、これじゃ生活が大変だろうと「賃金アップ」の動きが出てきたけれど、これだって「景気が良いから賃金アップ」では全く無い。また賃金アップ率はインフレ率を超えなければ意味が無いわけで・・。
ここで金利が上がったらどうなるんでしょうか。
金利が上がり続けるかどうかはわからないにしても、円の金利が上がるということは「金利が低い円を借りて、金利が高い通貨に投資をする【円キャリートレード】がある」わけで、それが解消されると巨額の円が戻ってくる。つまり「円買い」になる。この額は20兆ドルといわれていて、これが動き出すと恐ろしいことが起きるんじゃないですかね。
政府の金利負担も凄いことになるし、借金を抱えている企業も個人も真っ青じゃないんですかね。ローン地獄が始まるかもしれない。
だから「マイナス金利解除は時期尚早」と見るのが筋だと思うんですが、今までの日本政府の動きを見ていると、「やっと芽が吹き出してきても、それを刈ってしまう」ことばかりしてきたと私は思うわけで、あの安倍さんとて財務省側のプレッシャーを押しのけることは出来ずに「最悪のタイミングで消費税増税」をしましたよね。
それを安倍の失点と見る人も多いだろうけれど、当時から安倍さんと財務省との確執は言われてきていて、また増税は民主党時代に決めたことでもあってそれをひっくり返すことは出来なかったんでしょう。
それでも安倍さんの三本の矢の成長戦略が動けたら良かったと思うのですが、成長戦略は押さえつけられて「財政出動」もやらせてもらえなかったじゃないですか。
あの時も「やっと動き出したのに、冷水をかけた」と私は思ったのですが、きっと今回もそれと同じことが起きるだろうと心配しています。そしてそういう動きはまさにバブルの火消しも同じで、「資産バブル」であってインフレが酷かったわけじゃないのに「全ての火を消してしまった」のが日銀、財務省だと思っています。
やっとエンジンが掛かりだすと、ちょっかいを出すの日銀、財務省だと私は思い続けてきましたから、今回も同じことをやるだろうと思うし、岸田政権を見れば「財務省の子分ばかり集めた政権」に見えるし、「財政健全化」の旗印の元に「増税」と「出費は極端に抑える」方向で行くとしか思えません。
それでいて「海外援助」は【数兆円規模】で大盤振る舞いをしてカッコつける岸田で、能登半島地震だって「未だに飲料水に困っている地域がある」らしいじゃないですか。
でもま、私はエコノミストでもなんでもない長屋の八っつぁんクマさんレベルの底辺の存在でしかなくて、何を考え何を想像しようが「所詮的外れ」なんだろうと思っています。
だから予想はしない。当たりゃしないことはわかりきっている。
ただ「想定する」ことはどんなバカでもできるわけで、多くの見方、解説を聞いて、いくつかのシナリオは考えておくべきだとは思っています。
アメリカはアメリカでマグニフィセント・セブン、AIが牽引する相場でしかなくて、大手の企業家が「株を売っている」し、著名な投資家も「キャッシュの比率を上げている」なんて話も聞こえ、それどころか実態はかなり悪くて、「かなりの数の銀行が破綻するのではないか」なんてことも囁かれている始末。
でもここで株価急落、景気後退がはっきりすると困るのが大統領選を控えたバイデン政権で、「見た目だけは繕うだろう」ことは簡単に想像できる。
どうなるんでしょうねぇ。
アメリカ株に関しては、S&P500、NASDAQ、ダウばかり見ることはせずに、私はアメリカの「時価総額が上位1001位から3000位までの銘柄」のインデックスである「Russell 2000」を結構重視していて、これが「アメリカの実態」だろうと思っています。
ま、私の場合は株式投資もインデックス投資もしていませんから、日米の株式市場がどう動こうと関係ないと言えば関係ないのですが、あのリーマンショックのように「金融界」に衝撃が走るようなことが起きると非常にまずいのね。
私の長期投資は「債券だけ」ですが、やっぱり金融関係が多く、まさにリーマン・ブラザーズやクレディ・スイスみたいな事が起きると困る。気になるのはそれのみと言っても良いくらいで、困るのは、私には「債券をどうヘッジするのかのノウハウがない」のね。できることは「破綻しないように祈るだけ」みたいな。(笑)
でもそれさえ起きなければオッケイでもある。
また過去においては世界の大きな流れを考えて、我が家の主要通貨を「円から豪ドル、豪ドルから米ドル」へと大きく変えてきましたが、これはあまりにもリスクが大きく、今まではたまたま良い方向で動いてきたけれど、これからのことは全くわからないし、「米ドルは下落するだろう」という読みがあるものの、もうそれで主要通貨を変更するなんてことは出来ないのね。そのリスクを取る自信が全く無い。
でも「投機」である「デイトレ、短期投資」が飯の種であるものの、今までは「為替、FX」とは距離をおいていました。理由らしい理由はないのだけれど、「効率良く稼げる先物」を重視していただけ。
でもこれって「為替変動」には無力なわけで、最近は「為替、FXに重きを置く」ようになりました。
為替、FXを主戦場にすれば、為替の変動がいちばん重要なわけで、その中で日銭を稼いでいれば、「主要通貨をどうするか、時期を見て変更するか」と考える必要もないのね。
今までですと「ドルが下落したらどうしよう」「ヘッジをどうしようか。ヘッジの原資もない」「いつかドルから離れなければならないときが来るのか」とビクビクしていましたが、その恐怖はなくなりました。
まだまだ「ドルが下落しようが上げようが関係ない」と言えるほどには至っていませんが、「ドル円」が主戦場となると、上げようが下げようがその動きの中から利益を取るわけで、もし大きくドルが下落してもそれはそれで「利益を産むチャンス」ですし、上昇しても同じで、もしも「ヘッジ」を考えても原資に問題はなく、この線で今後はやっていこうと思っています。
ただ、為替、FXと言っても「ペアによって動きが全く違う」わけで、最近のドル円の動きは良いですが、EUR/USD、AUD/USD、AUD/JPYも【私の手法では難しい動き】なのが気になっています。
そして当然、ドイツ国債のBUND(FGBL)のトレードを止めることはなく、でも主流ではなくなって、将来的にはS&P500やNASDAQもトレードするようになるかもしれない。あるいはクルードオイル(CL)やゴールド(GC)は前にもトレードしていた経験はあるし、シルバー(SI)や銅(HG)などの自分の手法に乗りやすい銘柄は常にウォッチしていますし、その辺は臨機応変にやっていくつもり。
しかしこの数日の動きで、アメリカ株、日本株に関すること、新NISAに関しても多くの専門家やインフルエンサーが「戸惑っている」のを感じています。そして【予想も千差万別】で、彼らの予想を当てにしている方々は混乱しているんじゃないですかね。
また快進撃を続けるビットコインも同じで、乗り遅れた人は「今から買うべきかどうか」悩んでいる人も見受けられる。ビットコインも「まだまだこれから」という人もいれば「利食いしろ」という人もいて、いろいろ。
でも面白いのは「いろいろ考えてもわからないのだから、動きに乗れば良い」という人はいないのね。
なんなんですかね、これって。私には「皆が皆、予想屋になっている」としか思えないのね。
【確かなことは眼の前の値動きだけ】なんですから、それに着いていけばよいだけじゃないんですかね。なんで「将来の予想ばかりに一生懸命なのか」私には一切理解できず。
「来週、あるいは来月の天気がどうなるかを予想し合っている」ように私には見えるのね。
雨が降れば傘を差せば良いだけじゃないですか。でも「いつ雨が降り出すかわからないから【常に傘は持って出かける】ことが重要」かと。そして「傘をもつことを【想定】と呼ぶ」のね。雨がふるかどうかの【予想】は必要ないと思うんですけどね~。
皆さん、野球をやったことがありますかね。
バッターボックスに立った時に、ピッチャーが「どんな球種をどこに投げてくる」か予想しますか?そしてその予想に賭ける?
私がバッターだったら「そんなことは一切わからない」から予想はしません。でも「内角高めの直球」かもしれない、「外角低めのカーブ」かもしれない。あるいは「ボール球で外してくる」かもしれない。
それらの想定はピッチャーの癖も考えれば想定できるわけで、なおかつ自分の得意球もあるわけで、「来た!」と思ったらバットを振ります。でもその「現実」を見ずに「ピッチャーは内角低めの直球を投げてくる」と予想してバットを振りますかね。
これって「雨も降っていないのに傘を差す」のと同じこと。
アメリカのインデックスがどうなるのか、日経平均がどう動くのか、寝ずに考えればわかることなんですかね?
で、「わかった!」と思ったら、それを根拠に買ったり売ったりします?
それって「雨が降っていないのに傘を差す」のと同じことだと思いませんかね。
なんでこんな事もわからずに、ああじゃこうじゃと「予想大会」を多くの人がやっているのか、私には全く理解できず。
きっと「予想をして、それに賭けて、勝った負けたと騒ぐのが好き」なんだろうと思っていますが、それなら「カジノに行ったほうが結果が出るのは早いし良いと思う」んですけどね~~。
皆さんが、機関投資家で莫大な資金を預かって運用しているとか、大企業の中心人物で今後の展開や設備投資の是非を考える立場なら、「様々なことを予想して決定するしか無い」のはわかります。
でも「株式投資家」ってそんなの全く関係ないじゃないですか。
エコノミストや経済評論家、株式評論家は、我々みたいな雑魚のために存在するのではなくて、機関投資家や大手企業のために存在するんじゃないですかね。
まさか、私達雑魚も機関投資家や大企業の様な「発想と行動」が必要だと思ってる?
ビットコインのことをしっかり考えてみるのも良いと思います。
ビットコインって裏付けになる資産もないし、「今の価格が妥当かどうか」をどうやって判断します?私はこれを明確に解説できる人は存在しないと思っています。
だから自分でどう考えたところで、将来どう動くかなんてわからない。
だからビットコイン投資は投資じゃない、ギャンブルだなんて人も多い。じゃぁ、アメリカのインデックス投資はギャンブルではないと言い切れる理由は?
ビットコインだろうがなんだろうが、「上がっていれば買えば良い」「下がっていれば売れば良い」、「何もわからなければ手出しはしない」。
それだけのことだと思う私。
Bitcoin CME futures 日足。
もし私の書くことに興味を持ったら是非このファンドマネージャーの動画を見てください。
前にも紹介したちょっと古い動画ですが、私は彼の言う事は「正しい」と思っています。
彼は私みたいに「ファンダメンタルズを無視することしない」のね。そして【何に投資するべきかはファンダメンタルズで選ぶ】と言っている。そしてその銘柄を「ポートフォリオの中にいれる」。
そしてここが重要なのですが、「ポートフォリオに入れた後は、チャートが表示する売買信号によって売買する」と。そこに【予想は存在しない】わけです。機械的に動きに合わせて売買するだけ。
つまりですね、「この銘柄は上がる」と思ったら「すぐ買う」のではなくて、「投資候補としてウォッチングを始める」のね。そして「上昇トレンドを確認したら買う」ということ。
当然、「下げトレンドを確認したら売る」ということで、「良い株なんだから持ち続ければ良い」なんてのは自殺行為で、世界の広い株式市場を見渡して、そういう株ってあるんですかね?
また「買って抱いて、持ち続けるの」のも良いかもしれませんが、日本株の場合、「30年、我慢して良かった」なんてこともあるのを忘れてはならないし、日経平均は「高値から5分の1まで落ちた」ことも忘れてはならない。5分の1ですよ。
貴方にそれが耐えられますかね。また30年待てますかね。
上の動画の「機械的に売買するだけ」というところに【下げ相場でも利益を出す】という大事なことも隠されている。
なぜ世の中のほぼ全ての人達は【上がったら利益が出る】【下げたら損が出る】と信じ込んでいるのか。
私の本音は「そういう人が多ければ多いほど\(^o^)/」なんですよ。そういう人が増え、そういう人ばかりが参入している間は、「競争がないのも同じ」なのね。なおかつそういう人たちが、我々トレーダーの利益の源泉と言っても良いのかもしれない。
でもこのブログの読者はそういう「カモ」であって欲しくないのね。
私もかつてはその間違いのない「カモ」でもあったから。そしてそこから抜け出るのは決して難しくないと思うから。
そもそも貴方がプロならどう考えますかね。
「安い時に仕込む」のが当たり前で、それが上がってくれば「その動きを煽る」し、どんどん上がってくると株式投資なんて考えたことない人までも「儲かるかもしれない」と入ってくる。そして猫も杓子も株式投資を始めてどんどん株価が上がったとしましょう。
そしてプロが「皆さん、買いましたね~?大丈夫ですよ。私も買っていますし。そのうち、また新しい人が買いに入ってこれから2割でも3割でも上がるでしょう。売っちゃ駄目ですよ~」って言ったらそうします?
プロって持ち続けているだけじゃだめで、「利益も出さないとならない」じゃないですか。それすなわち「売る」ことを意味していて、彼らはどんな時に「利益確定」を考えるんですかね。
また一般には見えない「空売りをするプロ」も多いわけで、そこでの戦いもプロ同士であるんですね。買い方が負けて急落することもあれば、売り方が負けて「踏み上げ相場」なる暴騰もある。
それを見た素人は「わーー、また上がった~~」なんて喜ぶわけだけれど、買い方が次にすることは「利益確定の売りだ」なんてことも考えずに、「やっぱり良い株だから凄い。このまま持ち続けよう」なんてことになる。
こんなことが昔から世界中で「いつも起きている」ことも想像しないとですね。