日本の「預金金利」が20倍になる~~~~

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今回の日銀の「利上げ」によって、どういう変化があるのか。

驚いたのが、銀行の預金金利が20倍になると。

ええ~~って思いますが、0.001%だったのが0.02%になると。う~~む、確かに20倍。

住宅ローンはどうなるんですかね。変動金利、固定金利それぞれどうなるのか、今後はどうしたら良いのか。借り入れが大きい中小企業はどうなるのか。

株価は?為替は?そしてインフレ、所得は?年金は?

私にはさっぱりわからないことばかりですが、日本が良くなった、良くなるという印象はゼロで、これから「暴風雨の中に突入するのだろう」という感じしかしません。

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ここからは毎度のうんちくで、読むと疲れる内容が続く。(笑)

なんだかんだ言っても私の世代、もっと上の世代、マレーシアにMM2Hで渡ってきた老人の世代って、「普通に生きていたらいつのまにやら世界的にはお金持ちの部類になっていた」と思うんですよ。若い頃にはインフレの嵐も経験したものの、収入はどんどん上がるし、「インフレ=生活苦」ではなくて、「インフレ=もっと金持ちになる」というイメージを持っています。

思いだすのは、私がまだ幼かった1950年代ですが、叔父がアメリカの日系二世で、かつて米軍に籍があった縁で「日本国内のアメリカ」を経験しました。それは代々木にあった米軍人が住む住宅地である「アメリカンハイツ」であり、山王や横須賀などにある基地内の米軍人が買い物をする「PX」だとか、そこは「日本であって日本じゃなかった」のね。

現在の代々木の国立競技場がある場所で、こんな雰囲気。

アメリカンハイツには本当にびっくりで、代々木のど真ん中に「アメリカそのもの」があって、広い庭がある大きな家が並び、当然、家の作りはアメリカそのもので、家電製品もアメリカ製の大きなものばかり。私は冷蔵庫の大きさに驚きました。そして蛇口を捻るとどこからでもお湯がでること。そして洋式のお手洗い。当然、どの家にもガレージがあって大きな自動車があり、そして「大きな犬」を飼っているのね。

まさにテレビで見た「名犬ラッシー」の世界がそこにありました。それを見た時、「なんて日本は貧乏なんだろう」って思ったもんです。当時、私は家族とともに新橋のど真ん中に住んでいましたが、家が商売をする2階に住んでおりまして、部屋は小さな部屋3部屋で私達家族4人と従業員4人がそこに住み、お風呂もない生活をしていましたし。ま、当時、商人はそういうのが普通だった時代ですが・・。

その後、10代の終わりの学生時代にアメリカ本土に行きましたが、まず飛行機から見える「住宅地のキラキラ光るもの」が不思議で、「あれはなんですか?」とCAに聞いたら「プールです」というのにもびっくり。プール付きの自宅って「アメリカでは普通の家」だとその時、初めて知った。そしてロサンジェルスには「街なかで石油を掘っている」のも驚きました。日本ってこんな豊かな国と戦争をしたのかって。馬鹿だな~と心底思いましたっけ。

そして「ウォーターフロントの家」というのがあるのも初めて知りました。シアトルの湖の周りに大きな家が建っていた。そして湖に面したところには専用の桟橋があって、「大きなクルーザーやヨット」が係留されていたのね。

こんな雰囲気。

海に繋がる大きな運河を見に行きましたが、湖のあちこちから大小のモーターボート、クルーザー、ヨットが集まってきて、そこから大海にでるわけですが、大きなクルーザーがその運河を通り過ぎるのを観察していたんですよ。そもそも運河がどういう仕組みなのかも知らなかったし。水位が変わる運河を見ていましたが、その大きなクルーザーのデッキにはオバサンが寝そべり、二人の青年が船が岸壁にぶつからないように動き回っていた。

彼らに声を掛けたんですよ。「どこに行くんですか?」と。そうしたら「3ヶ月のバケーションで、メキシコまで行きます」と。

これにも驚きました。シアトルからメキシコってアメリカ大陸の西海岸を北から南に降りるわけで、何千キロあるんですかね。そしてそもそも3ヶ月のバケーションというのに大きな衝撃を受けました。私がそれまで経験した「休暇で家族と出かける」なんてのは1泊か2泊でしたし、それこそ行くのは熱海とか伊東とかでしたから。

カルチャーショックってこれなんですね。その後は「寝込むほど」にやる気がなくなったというか、「どんな人生を自分は歩むのか」に悩みましたっけ。私は若い頃から上昇志向は強かったのですが、日本でそういう「豊かさ」を見たこともありませんでしたから。「敗北感」で一杯でした。

そんな時、ロスの叔母の家にいた私に、日本の父から手紙が来たんですよ。

「環境の悪化で会社を閉めることになった。お前に残せるものは何も無い。アメリカで将来に繋がる何か見つけて帰ってきて欲しい。こんな親で本当に申し訳ない」と。

私は父の小さな貿易商社を継ぐつもりはなかったものの、本当にがっかりして、でも涙が出るほど父に感謝したいと思ったものの、数日間、寝込んでいました。将来に希望も何も見えませんでしたし。

日本に帰ってからは、私の中にある「将来」「希望」「ターゲット」って、あのアメリカにある豊かさであって、日本で就職をするなんてことも考えられなかったのね。だから学生時代に起業することにして、私の仕事人生が始まるのですが、まぁそれは山あり谷ありの連続で、「思うようになることは何も無い」中小企業のオヤジのまま。(笑)

日本ではどうにもならないと思ったし、うまくいっても「あの程度か」という自分の周りを見ても思ったし、やっぱり日本にいては駄目だというのは常に感じていました。だからグアムで起業したり、アメリカ本土につてがあったので就職しようともトライしましたが、なんだか「これじゃない」という感じもあったのね。人種差別は現地でイヤってほど経験したし、それに私は耐えられなかった。こんなところでバカにされながら頑張るなんて冗談じゃないと思った。

で、日本で頑張っていたわけですが、やがて結婚もして子供も出来て、「やっぱりこのままじゃうまくない」と思うようになったのね。そして久しぶりに海外に目を向けたら、「オーストラリアならどうにかなるんじゃないか」というのがわかった。1980年代のオーストラリアって本当に貧しくて、物価も安く、でも資源大国なのは間違いがなくて、オーストラリア人って日本人みたいに働かないのははっきりわかったし、オーストラリアなら勝負ができると。

そして、元々が日本で疎外感を感じながら生きてきましたし、日本の「見えない抑圧の中で子供を育てるのは罪悪だ」みたいに思ったんですよ。子供の寝顔を見ながら、「こいつも私みたいに自分を押し殺して、周りの顔色を見ながら生きていくのか」と思ったら、「そんなのは絶対に駄目だ」と。

そしてオーストラリアへの永住を決めたわけです。

1991年にオーストラリアに家族4人で渡りましたが、本音で「ここは天国だ」、「ここには真の自由がある」と思ったし、当時はまだ人種差別は時々ありましたが、そんな中で子どもたちも自由に育ってくれた。「羽ばたいてくれた」というのが正解かもしれない。

そして、私の心の奥の方にしまったままで、しかし忘れることが出来ない、あのシアトルで見た「ウォーターフロントの家」も手に入れることができた。あの時は、たった一人で「ついに追いついた。やっとここまで来た」としんみり酒を飲みました。

これは「私はうまくやった」というより、「当時はそういう日本人が多かった」ってことなんですよ。ここが重要

つまり、私が「貧しい」と思った日本もどんどん伸びて大きくなったのね。普通に生きていただけで、「世界的に見るとかなり豊かになっていた」ってことなんですよ。

やっぱり「高度成長時代」って凄くて、かつては「憧れのハワイ」だったのがいつのまにやら「学生が休みで行く場所」になり、東南アジアへ行こうものなら「王様気分」を味わえたのね。今の若い人には想像もできないかもしれないけれど、私より上の年代って「日本の凄さを満喫出来た」はず。

その当時の日本を外国人が見ると、「半端じゃなく豊かな国」だったのね。私がアメリカで感じたのと同じようなものでしょう。

今じゃ日本経済って見る影もないけれど、かつては「ジャパンアズナンバーワン」と世界にもてはやされ、もしかしたら「アメリカをも抜けるかもしれない」と多くの日本人が夢見ることが出来た時代。

私は「あの夢よ、もう一度」とまでは思わないにしろ、今の日本はあまりにも酷すぎると思うのね。

でもそれは「国民のせい」とはどうしても思えないんですよ。

経済が悪いという前に、「経済が伸びれない何らかの根本的な理由」があると思うのね。

これをどうにかしないとならない。

そして国民の選挙によって選ばれたわけでもない人たちが、「日本はこうあるべき」と日本の方向性を決めている。政治家もメディアも彼らの管理下にあると感じます。

私は本当にこの男、酷すぎるし、やることなすこと「マヌケ」としか思えないのね。つい最近の「派閥パーティー収入不記載事件で80人を処分する」ってのもメチャクチャだと思う。でも「自分も含めて」ですとさ。ズレてると思う。

どちらにしろ「あてに出来るものはない」のであって、「自分でどうにかするしか無い」と思うんですよ。

それぞれの立場は違っていて

◯ 生活費を稼ぐ
◯ 資産形成を考える
◯ 資産運用を考える

と違いはあるにしろ、政府や企業に頼れないのははっきりしているじゃないですか。

かつての日本って、この3つを真剣に考えなくてもどうにかなっちゃったのね。

でも今は違う。「自分には親も親族もいない。自分を助けたり引っ張り上げてくれる人も企業もない」という前提で考えるべきだと私は思うわけで、「賃上げ闘争」もなんだか虚しくないですかね。企業が働く人たちのことを考えているなんてあり得ないのが近年、はっきりしているじゃないですか。「お前たちは消耗品だ」とはっきり言われないとわからないのか。

日本文化ってそういう文化じゃなかったですが、未だに「昔の日本人の誠意を信じる」としても、あるいはそれを企業に要求しても私は何も変わらないと思うのね。

そして「資産形成」も同じで、それをやれるかな~と思っていたら、すぐに増税するのは毎度のことだし、今回も即刻「利上げ」じゃないですか。これって金融機関を助けるためでしか無いと私は思うし、「国の根幹は金融機関なのだから当たり前だろう」という論法は通用しないと思う。

そして「資産運用」にしても、「預金金利は20倍になります」と胸を張られても困るわけで、新NISAにしても同じで、「株価がかなり高くなってから頑張れ」と言われても、【もう終盤に来ているかもしれない】と考えるのが妥当な位置じゃないですか。「年末には日経平均が5万円になるだろう」なんて専門家もいるけれど、その後はどうなのよ。10万円、20万円になるかもしれないから投資は妙味があるわけで、2,3割上がれば国民は喜ぶとでも思っているのか。

「高値更新」は良いにしても、日本の経済ってそんなに良いのですかね。ましてや今の高値更新の背景は、世界に金が有り余っているだけ、そして円安だからかもしれないじゃないですか。「日本経済は確実に伸びている。今後も伸びる」という確かなものがありますか?

でも「まだまだこれから」「まだまだ大丈夫」という雰囲気を醸成しているし、それに巷のインフルエンサーまでも乗ってる。これはアメリカも同じ状態。

冷静に考えてみれば、「なぜ今、新NISA」なのかが見えてくるような気さえします。

今まで調子よく上がってきた株価の「下支え」を国民にさせるような気もしませんかね。なおかつ「もう国は貴方の面倒を見れませんから、自力で稼いでくれ」という責任放棄にも思える。

どちらにしろ「国民を中心には考えていない」のははっきりしていると思いませんかね。

「国を支えているのは金融機関であり、経済を支えているのは大企業である」という大原則があるのを私は常に感じています。

では国民とは?

「駒」でしかない。

いやいや、そんな事はないのかもしれない。

じゃ、どうする?

私がかつて(上に書いた)ワシントンハイツで見たアメリカ。アメリカ本土で見た豊かさ。あの時のカルチャーショックと同じようなことを感じる日本に【戻ってしまう】のが本当に心配で仕方がありません。「インバウンド価格」に驚く日本人って、まさに日本の将来を暗示しているような気もするわけです。

私があえてオーストラリアのことを書いたのは、じつはかつての日本人が【世界に出るとそういう生活が出来た】ということなのね。東南アジアへ行って多くの人が「王様気分」で生活できた過去を皆さんも聞いたことはあるはず。マレーシアのMM2Hだって同じじゃないですか。

「インバウンド価格」というのも簡単に考えるべきだとは思えなくて、あれが「世界標準価格」で、日本も遅かれ早かれそうなるかもしれないという発想が重要で、それに乗り遅れないためにはどうするかを真剣に考えないと危ないかもしれない。テレビで見る「外国人が日本はなんでも安いという」レポートの中で、「マレーシアからの旅行者も少なくない」のはしっかり見るべきポイントだと思います。

では彼ら外国人はやり手で儲けるのも上手かったからそうなるんですかね。

違うでしょ?

「流れに乗っていただけ」じゃないですかね。それは「オーストラリアに渡った我が家も同じだった」ってことなんですよ。だからあえてそれを書きました。

だから「日本そのものを変えないとうまくない」のと同時に、【自己責任】でどうにかしようと頑張らないと、もっとひどい状況になるかもしれない。

今回の「実質賃金は下がり続けている日本」なのに、金融機関救済のために「慌てたように利上げする日銀」を見てもおかしいと思いませんかね。

アメリカも大きく利上げしましたが、利上げを始めたのは「インフレ率が5%を超えてきてから」ですよね。日本は「2%を超えてくる」と今がチャンスと待っていたように利上げする。それも景気が良いインフレじゃなくて、コストプッシュ型のインフレにも関わらずです。

過去も思い出してください。ちょっと景気が良くなると「増税」でしょ。そして今、日本の景気が上向きとは思えないのに、増税が待っているのは間違いがないような状態。プライマリーバランスの黒字化の声も大きくなるはずで、政府は今まで以上に金を絞るのも見えている。でも海外支援にはニコニコして何兆円も出す国。そして「外国人の移民」を多く受け入れ、「人手不足解消」というけれど、「賃金上昇を抑える」のが本音でしょう。春闘でちょっと賃上げすれば喜ぶと、私は国民を馬鹿にしているようにしか思えないんですよ。

そういう日本の体質がこの結果。

私が「若者は海外に出ることを真剣に考えるべき」だといつもこのブログに書くのはこういうことなんですよ。

「大きな船」に乗っていると、その船によって「豊かになったり貧しくなったりする」ということなのね。

その船の名が「日本丸」だとすれば、当然、その船自体が良くなるような努力はすべきだけれど、【一乗員に何が出来るか】を考えるべきだし、「他船に乗りながら日本丸を良くする」ことも出来るんじゃない?

また投資は「トレンドを見る」のと「タイミングを見る」のが何よりも重要なのはわかりきったことだけれど、「国のトレンド」も同じ様に見るのが必要かもしれない。それによって「お国替え」があっても良いと思うし、私はそう考えて「日本=オーストラリア=マレーシア」と移ってきたわけですが、ここでも「Buy & Holdがベスト」と考えて一つの国に固執すると、天国に連れて行ってくれるのか、地獄に連れて行かれるのか、それは運任せになってしまう。

もちろん「海外に出る」のは一つの選択肢でしか無くて、それが出来ない立場、しない方が良い状況もあるわけですが、「海外に出るのを選択肢としない」のはおかしいんじゃない?ってことでしかないのね。

日本に残って日本でのし上がれる自信がある人は良いと思うんですよ。

また新NISAにしても、巷の安易な戦略に乗ること無く、しっかり利を乗せる自信があるなら良いと思う。

「ジャパン・アズ・ナンバーワン」という時代がまた来るのなら、「普通に働いて普通に生活している」だけで世界的には金持ちになれるんでしょうが、今の日本を見ていると、「普通に働いて普通に生活している」だけだと、世界的にも「その他、大勢の一人」で、インバウンド価格で外国人からおこぼれをもらうような日本になってしまうような気がしています。

 

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