我が家は親子3人のデイトレーダーですが、以前から書いていた「暗号通貨のデイトレ」は棚上げになりました。
そもそもなぜ暗号通貨なのかですが、暗号通貨である必要は全く無くて、サラリーマンであるシドニー在住の次男坊が「トレードする時間が十分にあるわけではない」ことから【土日も含め24時間売買できる暗号通貨が良い】という要望があったから。
それで良いと思っていましたが、実際に動き出してみると「売買手数料が高い」のが良くわかった。
ま、実際に動き出そうという話が出たのと同時期に「手数料を2倍にする」というアナウンスがあり驚きましたが、あの手この手を使うと手数料が50%引き、なおかつそれのキックバックも手に入れれば「実質的に75%オフになる」から良いと思っていました。多分、業界的にも一番手数料は安いのかもしれない。MEXCというブローカー。
でもその割引があってもデイトレという小幅抜きだと「手数料が重くのしかかってくる」のね。3人でチョロチョロっとトレードをするだけで、3人トータルで手数料が1000ドルを超えてしまうなんてことが起きる。そりゃごっそり利益が出ているならそれでも良いですが、我が家3人にプロ級の腕があるわけでもなく、息子たちはまだまだ勉強中のトレイニーですから、フトその手数料の多さに気がつくと、当然「なんか、おかしくね?」と思うわけです。
ま、世の中のデイトレーダーはあえて暗号通貨をトレードしないのはそういうことでしょう。
利益のことばかり考えていると、手数料になかなか目が行きませんが、実際に始めてみると「なんだかうまく乗せられてる感」が満載。(笑)
そこで3人で相談した結果、結局、振り出しに戻って「先物」に向かうことになりました。これはもともと私や長男がトレードしていた主戦場。
ただどの銘柄をトレードするのかですが、これは数字に強い次男坊が値動きやボラティリティ、狙える幅や手数料などいろいろ計算した結果、「NQ(ナスダック100のE-mini)が良い」ということに。ただE-miniは私としては「やったことがある」というだけで、長年「難しさを感じていた銘柄」なんです。でも「訓練には良いのは間違いがない」のね。
私としてはいつも書いているドイツ市場EurexのBund(ドイツ国債)が良いと思っているのですが、息子たちにはその魅力がわからないというか、まだまだデイトレーダーとしての基本技術を身に着けたいという考え方が強い。そして「デイトレの大本山でトレードしたい」と思うのは良く理解できます。でも私としては「自分に合う対象を探すのが重要」と思っていますが、息子たちはまだそういうレベルではない。ただし、半端じゃなく積極的に手法を研究したりノウハウを探してくる次男坊がダボ家のデイトレーダーとして参加したことで、なんらかの変化が起きるかもしれないのを期待しています。次男坊はアメリカにある「デイトレ専門の投資会社」から情報を得て研究していますし。
ま、トレード対象によって使うべき手法も違うと私は思っているのですが、ま、彼らがナスダックのE-miniが良いと感じるものがあるのなら、それをやるのが一番。そしてどんな手法にも「自分に合う合わない」のがあって、それは洋服や靴と同じで、どうしたって自分にあうものを探し出す、作り上げるしかない。
そして大事なのは「先物市場」という成熟した市場でトレードするということであって、それらが上場されている取引所も大きく当然きっちりしているし(東京証券取引所、大阪取引所より遥かに巨大)、売買を仲介する証券会社もまともなのね。これってFX市場や暗号通貨の世界とは全く違う世界で、安心して取引ができる。当然、プロや大企業、大手の機関投資家達がバトルをしているメインの市場。そして世界中のデイトレーダーも集まっている場所。
このちゃんとした先物市場でトレードをするって将来的にもトレードを続けていくには大事なことだと私は思っていて、時代とともに様々なトレード対象が出てくるにしても、「長年続いている巨大市場の先物をトレードするのを原点とする」のは良いことだと思っています。ましてやこの世界で突然「手数料を2倍にします」なんてことはまず起きないのが普通ですし(笑)、トレードをするにあたって、ちゃんと相手がいる市場で、売手と買手が存在するというのは私は健全だと思います。もし皆さんが売買する株式でも「相手がいるのかどうかわからない世界」で、売るにしても買うにしても「相手は証券会社」だとしたらどう思います?価格は誰が決めているの?とも思うし、私はどうしてもそういう「競馬の呑み屋」みたいのは好きじゃない。
ただし、私のFXのスキャル(一般的なデイトレより細かい売買をする)に対する興味は強くなるばかりで、ユーチューブでリアルタイムトレードを配信しているトレーダーを見ていていろいろ思うことがあったんですよ。自分が長年やってきた世界とは全く違う世界で、FXのスキャルパーってこういうことをしているのかと初めて気がついたようなもの。
かつて5億円程度の利益を出していたAkiさんというFXのデイトレーダーが、一時デイトレから離れていたのに戻ってきているのね。そして彼は「リアルタイムトレードをユーチューブで配信」しています。またそういうユーチューブ番組はそこそこある。でも彼らの手法が素晴らしいとか真似するべきとかそういうことじゃなくて、たとえ彼らが勝とうと負けようと、そのトレードをリアルタイムで見れるのは「半端じゃない勉強になる」わけです(逆張りの怖さがよく分かる)。そして「もし自分だったらどうするのか」を考えます。これをやり続けていると「自分の中にも変化が起きる」のね。
ちなみにAkiさんの売買手法を初心者が真似したら「爆負けする」のは間違いないと思う。それだけ彼の手法、考え方って、私に言わせれば「異常」だと言っても良いくらいで、「でも過去には億単位のお金を稼いでいたんでしょ?」なんて思うとうまくない。5年前の彼の動画を見てみるとそのへんもわかるはずで、手法は今と基本的には同じスキャルだけれど、一回の取引で、な、な、なんと3000万ドルも注ぎ込んでいる。今で言う一回の取引が40億円を超える大きさ。たった1ピップが30万円の動き。ピコピコと動いたら数百万円のトレードをしていたのね。「チリも積もれば山となる」というタイプじゃないのは認識したうえで見ないとうまくない。
そういう意味でも私とは真逆の人だけれど、半端じゃなく学びが多いと思っています。良い意味でも悪い意味でも。そういう点では、Akiさんは私のお師匠様みたいな存在。(笑)
「利益を大きくするにはロットを大きくするのが一番」というのが私の基本で、それは彼と同じなのだけれど、【ロットを大きくするには大事なポイントが有る】のね。それは簡単なことで「リスクの少ない手法を選ぶべき」ということ。でもま、「自分が慣れている手法が一番」なのは間違いがなくて、でもそれに固執して大きく入れ込むと「彼のように一瞬にして1億円を失う」なんてことも起きる。
「上手い人のトレードを見て学びたい」と多くの人は思うはずだけれど、実は「上手い人のマネをするのはかなり難しい」のね。でも世の中には下手な人がゴマンといて、彼らがなぜ失敗したのかの学びって、私は何よりも大事だと思うんですよ。「他人の振り見て我が振り直せ」のことわざ通り。
ビジネスも同じで、「成功した人の話を聞くのが好き」な人は多いけれど、私は失敗した人の話を聞くほうが好きでした。その方が学びは大きかったし、「自分が陥りやすいのはそっちの方」なのに間違いがないのだから。(笑)
そもそも成功した人って「どうして成功したのか自分にはわかっていない」「勘違いしている」「その人の特殊な才能は本人にとって当たり前のことでしか無い(それをあの与沢翼氏に感じます)」ケースが多いのね。あるいは「話を盛るケース」もあるから、自慢話を聞いて終わりになることも多いと思う。
当然、彼らのリアルタイムトレードを見ながら、自分は自分が設定したチャートに様々な時間軸に様々なインジケータを乗せて、それと見比べながら「自分だったらこうする」「もっと良い考え方はないだろうか」と考えるわけです。これって半端じゃない勉強になるし、リアルタイムで見るのが良いですが、後にその動画も見れますから、途中途中、ポーズボタンで止めて、自分のチャートとにらめっこしてみたり。(笑)
本当の「小幅取り」ですが、でもそれが出来るのは「スプレッドの狭さ」と「手数料の安さ」があるからなのね。今、FX業界の中では「日本の証券会社の条件が一番良い」のを知り、私もそこでやってみたい。だから最近、FXを本格的にやろうと思って資金も送ったDukascopyから資金を引き上げるつもりで動いています。(送金手続きは完了)(若干の資金を残して口座の維持はしておきます)
Dukascopyは非常にまともなブローカーで、FXも大手の銀行間取引のネットワークに注文を流すようなところですが、スプレッドも広く手数料もかかる。ちょっと頑張って取引をすると手数料だけで500ドル超えで、数千ドルを簡単に稼げるわけでもない自分としては「なんだかこれっておかしいよなぁ」とやっぱり思ってしまう。というか、私のトレード手法がそういうFX市場にあっていないということですが、取引条件に合わせて手法を変えるのは実はかなり難しいのね。
その点、日本の業者(ヒロセ通商、JFXなど)の「スプレッドの狭さ」「手数料はなし」というのは異常な世界で、これが未来永劫そのまま続くとは思えないし、また「利益を出さなくてはならない証券会社がそれでやっていけるのか」という疑問もあって、それは「呑み屋的FX」だから「損をする人が多いから成り立つ」とも言われている。つまり、売手と買手を結ぶ、普通の取引市場だったら必ずそこにスプレッドも売買手数料も出てくるのが当たり前で、そういうシステムじゃないから出来る世界。「負けている人が多いからサービス出来ます」みたいな世界。
そういう市場が健全だとは全く思わないのだけれど、でもそんなコストが安いところで私はトレードしたこともありませんし、そういう条件なら試してみたい手法もいろいろあるのね。それが出来るチャンスを見逃すわけにはいかない。昔から「コストが安い」と宣伝する胡散臭いFXブローカーは山のようにあったのですが、悪い噂も絶えなかったんですよ。だから私はFXには近寄るべきじゃないと考えていたわけで、必要があれば「先物市場で為替の売買は可能」だからそれで良いと思っていたわけです。
「ヒロセ通商」などの異常なコストの安さですが、「注文時にスリッページが大きい」とか「約定の取り消しが起きる」とか、何かおかしなことがあるかどうかそれを気にしていましたが、多くのデイトレーダーのリアルタイム配信を注意してみても、「問題があるようには思えない」のね。というか気が付かないだけかもしれないけれど、年間に8桁9桁稼ぐハイアマが使っているというのは「そこそこ大丈夫なのかもしれない」と思っています。ちょっとでもおかしなことがあれば、彼らがそこを使うことは絶対にありえませんから。
でも上に書いたように「先物の世界」は私、そして息子たちの「主戦場である」という原点に変化はなく、息子たちも先物市場で勝てるトレーダーになって欲しいと願っています。
そのE-miniをトレードするのは息子たちは本当に初めてで、私も経験が多いわけではなくて、どういう手法が良いのかはわからないのね。だから3人で相談しながらトライアンドエラーを積み重ねて行かなくてはならない状態。
ということで息子たちをシゴクつもりで考えた「トレーダー育成 ダボの80日間チャレンジ」も中止。
ただそのコンセプトは重要だと思うことに変わりはないので、ある時期を見て、そのエッセンスを取り入れた「チャレンジ」を考えたいと思っています。それをせずにダラダラとやっていても「時間が過ぎるばかり」であっという間に数年経ってしまうから。
ま、これがダボ家のデイトレーダー三人衆の現況です。
ただし、私が日本のブローカーを使ったFXのスキャルに挑戦することを息子たちには伝えていません。(笑)
本来、デイトレーダーとしてそれをやるのは「今」という瞬間に限定されてしまうことかもしれないし、それをトレードの基本だと息子たちに思って欲しくないから、息子たちには勧めないつもり。
ちなみに、ネットの中の情報を見ても「海外在住者は日本の証券会社に口座を持って売買するのは不可能」という記述が多い。そしてそれは「禁止されている」とまで書く人もいる。
でもそれは間違った情報で、私はかつて大蔵省証券局に聞いて、そのような法律はないという言質を取っています。それは多分、証券会社協会というか団体の「申し合わせ」「独自ルール」だろうとのこと。
だからそれを守らない証券会社も存在するわけで、それが「ヒロセ通商」であり、「JFX」なわけです。実際に私も2012年、ゴールドコースト在住時にヒロセ通商に口座を開いています。でも当時はヒロセ通商も「普通のブローカー」でそこを使うメリットを感じることはなく、ちょっとトレードしただけで放置していました。どうもヒロセ通商が使えるようになったのは「この3年ぐらいのこと」らしい。
またこれは最近のトレンドの様で、低スプレッドで手数料なしと宣伝するブローカーも出てきた。例えばSaxoの日本法人。でもSaxoは海外居住者に口座を開かせないし、海外居住者は「他国のSaxoを使ってください」と。でもそれを調べてみたら、取引条件は日本のそれとは違うので使えない。
ただし、「証券会社で口座は開けても、日本に銀行口座がないと入出金が出来ない」と言われていて、それも誤解であるのを読者から教えていただきました。ヒロセ通商のホームページに「外国からの送金もOK」と書いてある。ちなみに私の銀行口座は日本の「非居住者用のサービス」を三菱UFJ銀行で1991年から受けています。(かつての東京銀行のお留守番サービス)
そして海外在住者の納税義務ですが、FXをトレードした場合、日本への納税義務はないことも確認できました。
これらの多くは「私自身が調べてももわからなかったことばかり」で、読者から教えていただいてわかったことが多いです。いつも感謝しています。m(_ _)m
参考資料
◯ 海外在住者でも口座を開ける。
ヒロセ通商株式会社「」のよくある質問詳細ページになります。…
◯ 海外の銀行を使うことも可能。
ヒロセ通商株式会社「」のよくある質問詳細ページになります。…
◯ FXの所得に日本では課税されないという国税庁の資料(居住国で課税されるのが普通)
「クロスボーダーで行うデリバティブ取引の決済により生ずる所得の取扱いについて」
この中で大事な文言はこれ。
「金融商品取引法に規定する市場デリバティブ取引又は店頭デリバティブ取引の決済により生ずる所得は、所得税法及び法人税法に規定する国内源泉所得である「国内資産の運用・保有所得」に含まれないことを法令上明確化する。
(注)外国税額控除における国外源泉所得である「国外資産の運用・保有所得」についても同様とする。」