衆院選ですが、自公惨敗。
私は自業自得だと思っているのですが、でも石破さんには「自公で勝つ」という意思はそもそもなくて、流石、理想論者で【「政治と金」の問題をはっきりさせねばならない】と、そこに争点を置いたことそのものに問題があると私は考えています。
政治と金に問題はないと私が考えているということではなくて、今回の「パーティー券裏金問題」とか「統一教会問題」は、私は問題の核心だとは全く思っていないのね。やっぱり政界でも財界でも「昔からの慣習」はあって、それが決して良いものではないにしても、その中で皆がやってきた。そして問題点を言うのであれば、今回、処分された自民党議員だけじゃなくて、それこそ岸田派もそうだし、石破氏自身も突っ込まれたらうまくないことはあった。なおかつ、それは他の政党も同じで、「悪いのは自民党、それも一握りの議員だけ」だとは全く思っていません。
だから「政治資金」という大きなくくりの中で新たなしっかりしたルールを作ることが重要で、そこを曖昧にしたまま「国民に問う」なんてのは適当なポーズでしか無いと思うし、統一教会問題も「宗教団体との関わり方」という大きな括りではっきりするべきことがあると私は考えています。「票田になる」とか「選挙運動を助けてくれる」ということで多くの国会議員は宗教団体となんらかの関わりがあるのは当たり前で、私は「統一教会」の問題は【氷山の一角】でしかないと思っています。
でもスケープゴートを全面に出して「それで国民の審判を受けて、それで終わりにしよう」なんて思っていたであろう石破氏、あるいは他の重鎮の考え方もおかしいと考えています。
でもま、そういう風に動いて、選挙になって、自公は負けた。これは現実。
当然、石破氏にしてみれば、「自分は国民が望む、良いことをした」と思っているはずで、悪いのは「悪しき慣習を持った自民党であり、その中でも悪かった自民党議員を国民の審判に掛けた」わけで、悪いのは俺じゃないと思っているはず。「膿を出して、これから良い自民党を築くのが自分の使命」だと思っているんじゃないですかね。
でも私にしてみれば、それは石破氏の勘違いであり、石破氏そのものに人望がないところ、理想主義者で彼には政権担当能力もなければ、「将来の日本を築く能力、世界との戦いの中で生き残る戦略もない」と思うし、そもそも自民党内にいる事自体がおかしな人と思っています。
でもメディアも国民も「スキャンダル」とか「雰囲気」で政治家を選ぶ傾向が強いこともあって、それぞれの政党や議員それぞれの政策、それの良し悪しまで事細かく調べて選ぶなんてことはしない。でもたかだか10万円とか14万円の「不記載」があっただけで、その議員はスケープゴートにされたし、あるいは40年前の「パンツを盗んだ過去」が未だに取り沙汰される。本当に悪い政治家は他にもごっそりいるのは気がついていても、とりあえずの雰囲気で選んでいく。
選挙ってそもそもそんなものだと思うし、私だってそれぞれの政党や議員の主張を全て理解しているわけでもなく、私の場合は「人間的に日本を預けても大丈夫かどうか」が判断基準。それは細かな政策とか過去の実績ではなくて、その人のやる気や思いを重視するタイプ。つまり、本来、重視すべきことを重視していないという点では同じ。いや、私が重視したいのは「その人の人間性ややる気、行動力」であって、どれほど素晴らしい理想論を聞かされたとしても、それで選ぼうとは思わないのね。「絵に描いた餅」の話をそのまま信じることはない。
ま、どちらにしても石破氏には即刻、降りてもらいたいと思うのだけれど、問題はその後。
というか、まず、「誰が石破氏を引きずり下ろすか」が問題で、「皆が、皆で頑張ってやっていこう」となれば、石破政権は少数野党の状態で続けることになる。
私は高市氏に日本を任せたいと思っていますが、彼女が「石破氏では駄目だ。私がやる!!」と声を上げなければ、高市総理が生まれるわけもなく、「皆が推してくれるだろう」なんて受け身でいたら「やる気満々の石破氏」を下ろすことは出来ないし、たとえ今回、煮え湯を飲まされた麻生さんにしても「石破を下ろせ」と号令をかけたところで誰が動くのか。誰も手を挙げなければ麻生さんも動きようがない。
では誰が手を挙げるのか。
高市氏は手を挙げず、他の重鎮が手を挙げたらどうなるのか。高市氏が「じゃ、私も」なんて言い出してもそんな弱気の高市氏を誰が推すのか。
当然、現職の総理に「降りろ」というにはそれなりの覚悟が必要で、その覚悟が高市氏にあるのかどうか。
前にも書きましたが、私は高市氏は「職人肌」だと思っていて、彼女の政策は良いと思うし、是非、任せてみたいのだけれど、では彼女に「リーダーとしての資質はあるのか」となると、それは私にはわからないのね。
やっぱりかつて元首相の小泉氏が「自民党をぶっ壊す」と声を上げたのは大きなインパクトがあって、そのやる気に国民は心動かされたのだろうと思うわけです。
やっぱり「自ら退路を断って、全身全霊をかけてやる」という強い意志表示が重要で、もしそれが高市氏にないのであれば、総理には向いていないのかもしれない。
これからの1週間で何が起きるか。
それでいろいろ見えてくるのかもしれませんね。
しかし、今回の結果を見ると、国民民主党の躍進は理解できるのだけれど、立憲を推す国民がこれほどまで多いのかにはいささか驚きました。
でもそれが国民の意思ならそれでOK。文句なし。
今の私の心に浮かぶのは「故郷は遠きにありて思ふもの」という言葉。
国の将来を決めるのは「政治」。
自分の将来を決めるのは「自分」。
でも自分は日本が世界で一番好きだし、日本人に生まれ育ったことが嬉しいし、誇りでもある。
しかし残念ながら今の日本に自分や家族の将来を任せたいとは思えず。
だから日本に迷惑を掛けたいとも思わないから、日本を出てから日本の「健康保険」を使ったこともなければ(全て自費)、今までも「年金」は受給していないし、これからもきっとそれは続くはず。ま、個人的な意地でしかありませんが。
でも日本人であることをやめようとは思わないし、それはこれからも同じ。