アメリカ株も日本株も下がってきましたね。
◯ 頭を抱えて悩んでいる人
◯ いやいや「買い場到来だ」とニタニタしている人
◯ もうとっくに「利確」して【次の買い場待ちだ】と今は見ているだけの人
◯「下げ相場で利益を出している」人
など様々でしょう。皆さんはどうでしょうか。私は株の売買はしませんし、インデックスも「先物のデイトレードのみ」ですから、【大きな動きは見ているだけ】です。
このチャートは3月12日17:00のチャート。Nasdaq 100 E-mini(NQ)
米国のトランプ政権の変動する関税政策と米国の景気低迷の懸念などの影響で、米国ニューヨーク株式市場が下落傾向を続けている。…
ここまで下げてくると「買い場到来」という人たちが増えてきますね。「今、何を買うべきか」という話もあちこちから出てくる。(今は買わずともその銘柄を頭に入れておくのは良いと思う)
それを見ていて面白いと思うのは、「常に買う話ばかり」だということ。
高い時には「まだまだ上がる」と言い、下げてくると「買い場到来」と言う。まさにこれが古今東西、「株式市場の常識」なんですね。これって私は「カジノに似ている」と思うわけで、「とにかく金を出して参加しろ」と言うのと同じ。あるいは競馬競輪、パチンコ、宝くじも同じで、「買うのが正義」であって、【買うな】という話は【現場では】絶対に出てこない。客や投資家も同じで、「お金を持って買おうと思って並んでいる」わけですもんね。
ギャンブルのシステムもそういう風に出来ていて、また、ルーレットだろうがブラックジャック、パチンコでも競馬、宝くじも【一度賭けたら結果が出るまで待つ】しか出来ない様にできている。
だから多くの人は「株式も同じ」と考えてしまう傾向があると思います。
でも、もしも競馬で馬券を買った後、馬たちが走っているのを見ながら、第3コーナーを回ってから「勝ち目がないな」と思ったら「馬券の払い戻し」が出来たらどうなんでしょうか。あるいは、第2コーナーを回った辺りで、「勝ちそうな馬を新規で買う」なんてことが出来たらどうか。
【それが株式市場】だと言って良いと思うんですよ。ただし、株式相場は「終わりのない競馬」みたいなもので、一番ビリッケツを走っていた馬がトップに躍り出ることもある。そうしたらその時に「馬券の払い戻しが出来る」としたらどうか。
そういう風に出来ているのが株式市場なのに、そして「終わりがない勝負」なのに、「トップを走っていても持ち続ける」ってどういうことなのか。いやいや「終わりがないからこそ、持ち続けていればもっと良いこともある」と考えてしまうのかもしれない。でもそんな自分に都合の良いことが続くのか、また下がった馬(銘柄)がいつ巻き返すのかはわからない。1年後か、5年後か、20年後か、あるいは50年後か。その日を楽しみに待ち続けているうちに「退場」となる銘柄も出てくる。
実は私もかつて株式投資をしている頃、「このビリッケツの馬も勝ち上がるんじゃないか」と読んで「JAL(日本航空)」の株が急降下している時に勝負をかけたことがあります。当時の日本政府(民主党政権)は絶対にJALを潰さない、潰せないと読んでいました。
ところがものの見事に「JALは退場」となったのね。でも退場直前にバカな私を見ていられなかった銀行の担当が「ここは諦めて売るべきです」と強く言い出し、投資金額の15%ぐらいは回収できた。でもその声がかからなかったら最後まで持ち続けていた可能性大。
まさに私はギャンブルと同じことをしていたわけです。
ま、そんな経験もあったという話でしかありませんが。
こんな動きの時に、プロ、あるいは「機関投資家」って何をしているんですかね。
こんな解説がありました。
私はこの「モハPチャンネル」って結構好きで、いつもチェックしていますが、【今、何が起きているのか】の彼の解説は良いと思っています。でも彼の実際の売買に関する考え方は、彼は業界に長過ぎるのかもしれないけれど、「常識的なことしか言わない」と思っていて、売買に関する考え方は無視しています。
彼は間違えているとは思っていないんですよ。それどころか、「業界人としては正しい」のがわかる。
でも考え方が「プロの世界」、いや「機関投資家の考え方」というべきでしょうか。私達、個人投資家の考え方とは大きく違うと思っています。
というか、機関投資家は「常に投資をし続けないとならない」のと、そしてだからこそ投資を維持するための「ヘッジもする」という点が一般の個人投資家と大きく違う。
私は「ヘッジをする」という点に注目するべきだと思っていて、彼らは「一見、ガチホに見える」けれど、その時々に「ポジション調整はする」し、動画の中でも話されていますが、「アセットアロケーション」、つまり「株式保有の増減」「債券などへの移行」などしながら【先物、オプションなどでヘッジをする】のね。だから私達一般投資家も「それが出来る」のであるならば、彼のいうことは正しいとなる。
でも彼らがやっている「株式を保持する」という一部分だけを見て、「機関投資家も買っている。私も買うべきだ」というのは【木を見て、森を見ていない】のと同じ。
ボクシングの試合だとすれば「両手を使う」「防御もする」「相手の攻撃を避ける」ことをするのが当たり前ですが、多くの一般的個人投資家は「片手で打つことしかしない」のと同じだと私は思うのね。
「そこに大きな違いがある」のに、彼の話の中の「格安になっている株を探して買い集める」という点だけを一般投資家は真似する。
これで勝てるなら本当に投資は簡単。
私がいつも書いていることですが、私達一般投資家は「実は大手の機関投資家より有利だ」ってことなんですよ。
私達だって「アセットアロケーション」、「ポジション調整」、「先物やオプションを使ったヘッジ」もやろうと思えば出来るし、彼らみたいに「巨額のお金を動かすわけじゃない」から私達が買おうが売ろうがそれで「価格が動いてしまう」なんてこともありえない。また彼らはそれで利益を生み出すのが仕事で、「半年は何もしないで見ていよう」「キャッシュポジションを多くして時が来るまで待とう」なんてことも【絶対にできない】のね。また買おうが売ろうが「彼らは常に説明責任がある」わけで、ファンドマネージャーは「行動の理由を上司に説明する責任」があるし、当然、顧客(政府や自治体含む)の資産を預かって運用するから「顧客に対する説明責任」もある。
また買うにしても「チャートに買いサインが出たから」なんて言ったらまず即刻クビでしょう。あるいは「下げそうな雰囲気だから売った」なんてのもクビ。
彼らの行動は常に「誰しもが納得する合理性があること」が求められる。私は現場のファンドマネージャーも「個人的には買い(売り)だと思う」けれど【それが出来ない、許されないケース】って多いんじゃないかと思っています。「個人の好きにできるディーラーは別」ですが。
でも私達一般投資家は「常に好きなことが出来る」じゃないですか。これほど恵まれた環境ってないはずなのね。
それと上の動画では言っていないけれど、大事なところがある。それは「彼らの評価基準」に関することで、私はここはかなり重要だと思うんですよ。
その基準とは「インデックスの増減をプラスでアウトパフォーム出来ているか否か」だということ。
つまり、インデックスの伸びが1%だとして、「実績がプラス2%」だったら上出来だということ。
これって何を意味するかと言うと、「インデックスがマイナス20%の落ち込み」のときに「マイナス15%の結果」だとしても【良く出来ました】となる。またインデックスが30%の伸びをしている時に「20%のプラス」だったら【お前、全然駄目じゃないか】となる。
私はここが私達個人投資家との大きな違いだと思っていて、私達は「インデックスがマイナスなんだから、私達もマイナスでもしょうがない」なんて考えないでしょ。いつも書いているように「日経平均がバブル後に元の価格になるのに34年、アメリカはITバブルが弾けてその後もとに戻るのに17年掛かった」わけですが、私達が元を取り返すのにその年数より短い日経平均では30年、S&P500では13年で取り戻したとして、それでよいのか?って話し。
逆にインデックスが30%上昇する中で、私達が20%の利益しか出せなかったから「失敗だ」ともならない。20%の利益が出れば万々歳じゃないですか。
つまり、投資のプロ中のプロである「機関投資家」と、私達一般投資家は「同じ土俵で投資をしている」けれど、【やっていることも評価基準も全く違う】ということでしょ。
だから私達は彼らを無視するのではなくて、「良いところだけ真似する」のが良いんじゃない?
その真似するべきことは「アセットアロケーション」「ポジション調整」、そして「ヘッジ」だということ。そして「危険を感じたら市場から離れて見ているだけ」なのもオッケイで、私は【私達個人投資家は彼らより良い成績を出すことは可能】だと考えています。
また「相場が下がってきたから安い銘柄を拾っておく」のを真似するのも良いと思うんですよ。
でも彼らは「買ったらそのまま放置をすることはない」ことを忘れちゃらならない。
「安いと思って買ったらもっと下がる」なんてことは普通に起きるわけですが、当然、機関投資家はそれなりに動くわけで、「損切り」もするでしょうし、「先物やオプションでヘッジ」もするし、市場そのものが駄目だと見れば「アセットアロケーション」で【株式投資比率を下げる】こともする。
だから私達も、「安いと思って買ったらもっと下がった」にしても、「読みが外れたら外れたなりの手当をする」なら良いと思う。
ところが一般投資家は「下がったらもっと買う」、つまり「ナンピン買い下がり」をすることが多いのね。それは「間違いを認めたくない」事も含めて【損切りが出来ない】ことが災いする。でもそのナンピン買い下がりで「勝つ経験も多い」から困るのね。
まさにギャンブルの「マーチンゲール法」と同じで、1万円負けたら次に2万円賭ける。また負けたら4万円賭けるみたいに勝率がほぼ50%なら、この「倍々賭けるといつか勝つ」ことが理論上は起きるからこの方法は「カジノ必勝法」とも言われる。
これは「デイトレーダー」でも同じで、「チビチビ稼いでドカンと負ける有名デイトレーダー」のことをこのブログに書いたことがありますが、それで過去に何億稼ごうがどんな実績があろうが「やっていることはギャンブルでしかない」と私は思うし、ましてや初心者がその真似をするなんて自殺行為だと思っています。
実は私もこのマーチンゲール法も含めてカジノ必勝法をPCを使って随分研究したのですが(笑)、1,2,4,8,16,32,64,128,256,512,1024と負け続けることもかなりの確率で起きるのね。これは実際にカジノへ行って、勝率がほぼ50%のゲームを長い時間見ていると、「そういう事も起きる」のがわかる。もし3,4回負けた後に勝てるなら良いですが、1万円を取り戻すために1024万円を賭けるときの「恐怖」って想像できますかね。そしてまた負けたら2048万、そしてまた2倍と続くんですから。だから普通は「その恐怖に勝てない」「資金が足りない」「そのテーブルの上限に達する」事が起きるのね。ま、「上限」に関しては「無制限テーブル」がありますから、テーブルを移動しながらゲームを続けることは可能だし、理論上、テーブルを変えるのは全く問題がない。日をまたいで続けるのも理論的には問題ない。
でも資金があったにしてもその恐怖に勝つことは難しいし、「どこかで心が折れる」のが普通。でも不思議に「損切りをするより、うまくいくことに賭けたい」と思うのが多くの人の心理。
で、株式投資の「ナンピン買い下がり」も同じことが起きるのね。要は「上下に動いている時は良い」けれど、「大きなトレンドが来ると大負けする」事が起きる。本来はその大きなトレンドこそが「宝の山」なのに。
だから相場の世界では「ナンピン買い下がりは非常に危険」だと言われるし【落ちてくるナイフを素手で掴むようなことはするな】と言われる。
ではどうするのか。
この答えは簡単で、まずは「自分の深層心理は常に負ける方に働く」という事実を認めたうえで(これは意外に難しい)、「上げに転じた」と読めたところで買い出動すれば良いと【理屈抜きに決めてしまうことが重要】だということ(理解できなくても決めてしまう)。これは売るときも同じで「下げに転じた」と読めたところで売りであって、どこの誰が売りだ~と騒ごうが、値動きが上昇トレンドに乗っているうちは「着いていく」のが鉄則。ウォレーンバフェットが売りに転じようが関係ない。でもそれはウォーレン・バフェットが買いに転じたからといって「下げトレンドが見えている時」には買うべきじゃないということ。
やっぱり勝つためには「トレンドを重視する」のが王道だと言われるのはその通りだと思うし、「トレンドを見極めるのも簡単ではない」にしろ、【トレンドの逆をやって利益を出すほうがもっと難しい】と考えるべきじゃないかと。また「利益はきっちり出したい」と考えるのが普通で、「端から端まで取りたい」のは皆同じですが、「(魚の)頭と尻尾はくれてやれ」、つまり「真ん中の美味しいところだけ食べれば十分」という考え方が重要だと相場の世界で言われるのもその通りで、「欲張りがその欲の通りに利益を出せることはない」という前提に立つのは良いと思っています。
今までこのブログでは「下げだしたのが見えたら一度、利確、撤退するべきじゃないか」と何度も書き続けてきましたが、良いタイミングで利確できた読者がいるのかどうか気になります。私としては「この下げ波動で利益をだしてま~~す」という読者がいたらうれしいでのすが・・。(笑)
私として気になるのは為替で、今のドル安円高の直撃を食らっています。我が家の資産のほぼ全ては「米ドル建て」ですから、それを円換算するととんでもない「含み損」が出ています。そしてなおかつ、今後も円高は続くと見られる。
これに対処するには今の私にはもう難しすぎて、以前のように「資産を円から豪ドル、豪ドルから米ドルへと替えた」ようなことは出来ない。また円建てに替えたところでどう運用するべきか私は「I have no idea」状態。(笑)
だからやっぱり「デイトレ」で頑張るしか無いと思っていて、でもそれとて「毎日の円高による含み損の増え方を埋めることは不可能」だけれど、「デイトレで稼ぐことを続ける」ことによって、いつかは「トータルで含み損はなくなり、利益は増える」と考えているし、そうなるようにデイトレのやり方、考え方も変えて来ました。そしてそれは「これから世界に何が起きてもデイトレで稼げれば大丈夫(長期的な値動きは上げても下げても全く関係ない)」であることを意味するので、かなり真剣にデイトレに注力しているわけです。
テスラの下げも凄いことになってますね。トランプ政権で頑張るイーロン・マスクに反対する勢力って大きくて、不買運動も広がっている。
でも私はイーロン・マスクって私の人生の中で初めて知った「生きる天才」だと思っているし、電気自動車の将来もどうなるかわからないにしても「テスラの株は欲しい」と考えていました。
だからこれだけ下げれば、買うチャンスかな?とも思う。
この下げ、不買運動も「人災」なわけですが、相場の世界には「人災に売り無し」という格言もあるのね。でもEVの将来も不透明だから簡単にはいかない。
でもまだ買わない。そろそろ「反転する場所」には見えるけれど買わない。
買うのは「上昇に転じた」のが見えた時。
でもその後、また「下げたら損切り」をするのはお約束。
ま、投資というより、「尊敬するイーロン・マスクと共にありたい」というお楽しみでしかありませんが。
ちなみにブログでは便宜上「日足チャート」を出しますが、私が長期的に見る時に重視するのは「4時間足」です。
TESLA 4時間足