FXに限らず先物やCFDのデイトレをやっている方へ。
皆さんそれぞれ考え方も手法も違うと思いますが、このFXトレーダーの「実際の売買」を見てください。
ユーチューブ動画で自分のトレードを「リアルタイムで配信」しているAkiさんです。
彼の最近のトレードからは「学べることが満載」です。これを見たら絶対にプラスになるはず。
彼の良いところは「単なるリアルタイムトレード配信」ではなくて、【どうしてそのポイントで売買するのか。どういう考え方で値動きを見ているのか】を逐一、説明しているところ。
ただし、Akiさんには申し訳ないけれど、「良い意味での参考になる」ということではなくて【逆】の意味で非常に参考になる。もちろん過去には実績を残した人だし、「スキャルはこうやるのか」と勉強になる所も多いのだけれど、【もっと大事なことを彼から学ぶことができる】と私は思う。
そしてそれは「誰でも必ず通る道、陥るドツボ」なわけで、そこからどうしたら脱却できるか。本来、どうするべきかは彼のトレードを見ているとわかってくることがあるはず。
面倒とは思いますが、自分のチャートを自分のセッティングで表示しつつ、Akiさんのトレードとその根拠の説明を見聞きしながら、「自分だったらどうするか」を「自分のチャートを見ながら考える」のは非常に良いと思います。
そして「閃いたことがあったら、それに合わせ自分のチャートを変えていく」という作業をする。そしてAkiさんが出撃した瞬間、撤退した瞬間が「自分のチャートでどう見えるか」「どう見えるチャートが良いか」を突き詰めていく。
前にも何度か書きましたが、私はこのAkiさんのトレード動画を数百時間見て徹底分析して新たな手法とチャート設定を作ることが出来ました。時間軸は「5秒足」で自分でもまさか5秒足?と思ったのですが、彼の「スキャル」を前提とした場合、5分足、1分足じゃなくて「5秒足が良いはず」だと思ったし、彼は「逆張り派」ですが、そもそも逆張りと言えども「狙った方向性に値が動かなければプラスにはならない」わけで、やっぱり【基本は順張り】なはず。
つまり、たとえば「今まで下がったけれど、このへんから上がるはずだ」と【ロングで入る】わけですよね。でもチャートの流れとしては「下げ波動」だから「逆張りとなる」のですが、そこから「反転して上昇するのを待つ」という手法。
それで反発すれば良いですが、反発せずに、あるいは小さな反発でしかなくて元の流れに戻ってしまえば「マイナスとなる」し、それなら「自分が狙う動きを小さく分解してみるべきじゃないか」ということで私は「5秒足」で見たわけです。
そして1分足、5分足で見たら「逆張り」でも、「5秒足なら流れの変化を見つつ順張りで行ける」というのがわかったということ。5秒足は「チャートの更新が早い」ですが、「5分足で逆張りで入る」と思う場所も、5秒足なら「トレンドが変わったのを見定めてから、そのトレンド方向への出撃」で十分間に合うのがわかるはず。
やっぱり「トレンドには逆らってはならない」のが重要だと思うし、この考え方の重要なところは【トレンドに追従している限り、絶対に大きく負けることはない】ということ。
またAkiさんから学べることのもう一つ重要なことですが、「自分が思う方向に値が動かなかった時にどうするか」です。
つまり「今は下げているけれど、この辺から上がるはずだ」と思ったのが上がらない。あるいはちょっと上がってまた元の下げ波動に戻って含み損が増えたらどうするかということ。
これは「下げトレンド継続中」ですから、そこでロングポジションを保持していたら駄目なわけで、でも「流れは変わるはずだ」と自分の考えに固執してしまうと「損切りが出来ない」。そして値はどんどん下げて含み損も大きくなって、そこで投げれば良いのに、まだ「負けるのを認めたくない」という気持ちが強いと、またそこで「ロングしてしまう」のね。いわゆる「ナンピン買い下がり」です。
これは買値の平均値も下がるし、ちょっと値が上に戻れば「救われることもある」からやめられない「麻薬と同じ」だと私は考えます。しかしもっと値は下がることもあって、そもそも「数万円の利益を狙っている」のに、気がついたら「含み損は数百万円になっている」なんてことも起こる。そして結局、「心が折れて損切り」する。
こんなことを何度も経験すれば、「なぜ自分は大きな下げ波動なのに、ロングで買い向かったのか」と反省するのが普通ですが、「自分は逆張りでやる」と固く心に決めている人は「下げ波動だからロングで入る」「上げ波動だからショートで入る」と硬く信じていてそこから抜け出ることが出来ないのね。
でも実際は「ロングで入って、値は上がるから利益になる」わけで、結局は「自分の狙いと値動きは同じ方向じゃなければ利益が出ない」。つまり基本ははやっぱり「順張り」だと私は思うわけです。
でもそれは「5分足、1分足」に固執していると気が付かない。
では5秒足で見てみるかと思っても、「自分のチャートは5秒足を表示できない」のが普通で、「ま、いっか」と諦めてしまうのでしょう。やってることは数秒~数分で利益を狙うスキャルなのにです。
また「逆張りを基本とする」「含み損が大きくても容認する」タイプの手法ですが、FXに限らずどんな銘柄でも「値は上下に揺れて波を作りながらトレンドを構成する」ということから、「読み間違えても値が戻ってくること」は多くあるんですね。
つまり「待っていればどうにかなる」という手法になってしまう危険性があるということ。そういう手法の人は結構多くて、例えば「1トレード1万円の利益」を狙っていても、含み損が3万円、5万円になっても「いやいや、待っていれば利益が出る」と考えてしまうようになる。そして「そういうやり方でもどうにかなることが多い」から危ない。
ここはしっかり考える必要があって、「トータルではプラスの成績」だとしても、「大きな含み損を容認する手法」だと「いつかとんでもなく酷い目に会う」のは間違いないと思います。それは「ドローダウンがあるのは当たり前」という考え方も同じで、「常に勝てるわけはない」のはそのとおりだけれど、だからといって「大きな含み損、ドローダウンを容認する手法」は、私は「ギャンブル」と呼ぶべきだと思う。
「思ったようにならなかった場合」は1万円の利益目標なのに、損する時には10万円を超えるみたいなおかしなことが起きるわけです。また息子の友人でも「ちょっとやってみようと思った」だけで、2000万円を溶かしたなんて話もある。「負けるとそれを取り戻そうと【ドツボにハマる】のが普通」の世界。
そしてそういう手法の場合、私はそれをギャンブルと呼ぶべきだと思っていて、その方法を続けている限り「チビチビ稼いでドカンと負ける」ことから逃れられないと思う。
実はかくいう私もかつては「逆張り派」だったときもあって、いまでも「オシレータが好き」で、「ピンポイントの出撃」に拘っていました。下げ波動なら「それが上げに転じる時を掴みたい」と考えて出撃するのですが、一日が終わって改めてチャートを見てみると、大きな下げトレンドの中の小さな上昇波をとることをしていたのに気がついて、「俺って馬鹿か?」と思ったことは何度もある。【勝てば良いってもんじゃない】のね。
またナンピン買い下がりこそしませんでしたが、ある日のこと、日経225の先物で逆張りでロングで入ったのですが、トレンドは下げトレンドで下がりっぱなし。損切りするタイミングも逃したと思って我慢。そして我慢。でももう我慢できずに結果的に投げましたが、なんとその値は「その日の底値そのものだった」んですよ。それからトレンドは変わり上げトレンドになったというおまけつき。ま、いわゆる「セリング・クライマックスの大底で投げた」のと同じでしたが、その時の「自己嫌悪」も半端じゃありませんでした。
でもそれは「損切りはしない方が良い」ということではないのね。でも【損が出ても売るな!】という深層心理の声に勝てない人は多く、でも「最後は投げる」事が結構頻繁に起きる。相場は上がるか下がるか動かないかの3通りしか無いのに、市場参加者の8割は損をするのはなぜか。そこを理解もせずに相場に手を出すのは危険極まりない。
それは今から30年以上前のことですが、そんなことを繰り返し、やっぱり「順張り」「トレンドフォローでなければ稼げない」「生き残れない」のを痛感し、今の順張りに大きく方向転換しました。でもこれも簡単ではなくて「染み付いた考え方、手法を変えるは何年もの月日が掛かった」のね。
でも諦めなかったから良かったわけで、普通は「開眼」する前に脱落するのが当たり前の世界。
私がブログで「石原順氏」をオススメする理由はそれも関係しているんですよ。彼は「今、市場をどう読むべきか」を常に話しますが、大事なのはそこじゃなくて、「彼はどういうトレードをするか」なのね。そして彼は私が長年悩みに悩んでたどり着いた考え方を「実践している人」なのがわかった。それもファンドマネージャーでそういう「順張りしかしない」「値が上がろうが下がろうが関係ない」「予想もしない」という人に私は会ったことがなくて、本当に驚いたもんです。
ただし、彼はデイトレーダーではないし、時間軸としては「日足」を見ながらのスイングトレーダー。つまり彼の動画で話している「市場の読み」と彼が実際に売買している手法とは全く違うということ。でも「市場をどう読むか」は必要な一般知識で、それはそれで重要だけれど、それを元にトレードするのではないということなのね。
本来はここで私は「ある瞬間」を【5分足、1分足、そして5秒足で表示】するチャートを出して、「こういう見え方に違いがある」のを出すべきでしょうが、このブログはスキャルやデイトレのスクールでもないし、私がそこまでやる必要もない。
逆に、私がそこまでやらなくても、「良し、やってみようか」と思う人じゃなければ所詮、他人から学ぶなんてのは良い意味でも悪い意味でも出来ないということ。
とは言いつつ、一つの例を出します。このチャートセッティングは「簡易版」で、実際には15以上のインジケータを表示させていますが、基本的にはこんな感じ。
ある日のUSD/JPY、5秒足の15:30~16:10の40分間の動き。もしこれが5分足なら足は8本しか無いわけで、それで出撃撤退すべき場所、その方向性が読めるほうがおかしくないですかね。
Y軸ですが、一目盛りは10pipsで、数秒~数分で勝負するスキャルパーならこれで十分に戦えるはず。当然、これとは別に時間軸が長いチャートも複数表示して「より大きなトレンド、重要ポイントを見る」のはお約束。
そしてこういうチャート設定だと、5秒足だけじゃなくて1分足はもちろん1時間足、日足、週足でも使えるということ。ここに大きなアドバンテージがあるわけです。でも「銘柄によって」「時間軸によって」【トレードのしやすさ、動きの見やすさは違う。個性がある】から個別に細かい調整をする必要がある。
Akiさんを「反面教師」と呼ぶのは私も心苦しいのですが、Akiさんを見ていると「自分の駄目なところ」を見せられているようにも感じるし、それを見続けることによって「そこから逃れる方法」は必ず見つかるはず。
そういう意味で私にとってAkiさんは「恩師」だと思うし、学ぶべきところが(いろいろな意味で)多く、感謝しています。