前のエントリーで、ゴールドコースト在住時に「マレーシアに渡ったら面白い」とある日ある時、気がついた、と書きましたが、どのように面白いのかを書いていませんでした。
こういう捕らぬ狸の皮算用だったわけです。(この内容は前のエントリーに書き足しました)
そうこうしているうちに、子どもたちは勉強のためにゴールドコーストを離れてメルボルン、シドニーに行ってしまったし、夫婦二人でゴールドコーストで「なにやってんの?」みたいな生活が始まった。でもまだまだ「引退」とか「老後」なんて考える年齢でもなかった。
そこで「もしかしたら次のステップに上がるチャンスかも知れない」と思うようになったのね。そして「マレーシアって面白いんじゃない?」と思うようになった。なんせ私に掛かる所得税はゼロ、生活費は物価が恐ろしく高いオーストラリアの間違いなく3分の1なんだから。
こういう捕らぬ狸の皮算用。
収入は変わらず、支出(生活費)は半分とする。税金はオーストラリアは50%、マレーシアは0%とする。
これで貯蓄額は「再投資」に回すから、税前所得はそこそこのスピードで増える。そして生活費を変えなければ、貯蓄可能額もどんどん増えるというまさに「雪だるま」という捕らぬ狸の皮算用。
またシドニーやメルボルンの息子たちの学費や生活費は「そのうち、なくなる」からもっと効率良く資産を増やせると考えた。
実際にマレーシアに渡ったのはこの計画の7年後で、その間のいろいろはここでは省くとして、マレーシアに渡ってからどうなったかというと、「税前所得が減った」のね。それの大きな原因は「世界の金利が下がった」からで【債券投資の利回りが下がった】わけです。大体「7~8%で回っていた」のが「5~6%になった」感じ。
だから欲が出て「当時10%以上に回るクレディ・スイスのAT1債」に手を出してしまい、人生最大の損失を出すことになった。この時、10%以上じゃなくて同じクレディ・スイスの債券でも8%で我慢していれば、何の問題もなかった。後悔先に立たず。(┰_┰)
ただマレーシアに渡ってきた理由の一つとして、「デイトレで頑張る」「息子にデイトレのキモを教える」というのがあって、デイトレの収入は増えている。
そもそも我が家の基本中の基本は「デイトレなどの投機で利益を出す」ことであって、これはサラリーマンで言えば給与であり、自営業で言えば利益の中心。債券投資は「資産運用の域を出ない」し、基本的には冒険はしない考え方。その考え方は「裏庭に埋めておく」という表現をダボ家ではしていて、「アンタッチャブルである」という考え方を徹底しています。そして「資産運用の利益を生活費として使ってはならない」という決め事もあって、そうじゃないと資産運用益が増えてくれば「これで遊んで暮らせる」と誰しもが稼ぐことに消極的になるのは世の中の常。だから「裏庭に埋める」「アンタッチャブル」と決めるわけです。
またそうしないと、「面白い投資がある」とか「不動産投資に回そう」とか、我が家には全く経験も知識、ノウハウもないことに手を出したくなるのが普通で、私は絶対にそれを「止めたい」から。
実際に息子たちに「アメリカのインデックス投資をしたら良いんじゃない?」なんて言われたり。これってまさに世界中の人たちが考える「バイアンドホールド」で、それが内包する「リスク」を息子たちに説明するのは半端じゃなく難しいのね。息子たちも「経験もなく、プロパガンダにやられている」のは間違いがない。
だから「アンタッチャブル」「債券投資しかしない」と決めつけるしか方法はないと私は考えたわけです。
ただある時点から「増えた分で新たなチャレンジをする」のは良いと思っていて、でも「絶対に本体には手を付けない」という基本が重要で、それは徹底しているし、どうしてもなにかしたいのなら「私が死んでからにしてくれ」と伝えています。(笑)
ただこれは「思考停止」と同じだから、息子たちがやりたいという投資を「少額で始める」のは良いと思っていて、それを「ダボ流」ではどうするか、どう考えるかを実践的に子どもたちに伝えるのは重要だと思っています。
でももっと重要なのは「デイトレなどの投機で利益を出すスキルを磨くこと」で、実際にそのスキルが付いてくれば「他の投資なんかしようと思わなくなる」のね。
資金効率が非常に良いし、不動産投資みたいに「値が上がれば良いけれど、下がりだしたらどうにもならない」ということはなく、景気が良かろうが悪かろうが、株や先物の値が上がろうが下がろうが利益を狙える手法。そしてデイトレなら「ポジションを持つ時間は非常に短い」から世の中の大きな出来事の影響を受けない。それどころか「なにか起きればそれはトレンドとして出てくるのでチャンスとなる」。そして「中止しよう」と思えばその日に中止することが可能、やる気が出ない、難しいと感じたら1週間でも1ヶ月でも何もしなければ良いという素晴らしいアドバンテージがある。だからまずは「このスキルを持つ」のを第一優先としているわけです。
特に「資金効率が良い」というのは大事な点で、「小資本でも始められる」というメリットは、もし世界に、あるいは自分に一大事が起きて、「殆どの資産がなくなった」としても、そこからの「再起は可能」だということ。
これはもしも「債券投資」「株の長期投資」「不動産投資」の、あるいは商売の【高いスキル】があったとしても、「資産の多くを失ったり」「逃げるように居住地を移らなけれならないような大惨事」が起きたらどうにもならないわけで、「デイトレなどの投機で稼ぐスキル」があれば、新たな地で「再出発は可能」ということ。
その「万が一の出来事」って長い人生では必ず起きると思ったほうが良いと私は思っていて、日本で言えば「あのバブルの崩壊」や「阪神大震災」「311の東日本大震災」もそう。福島や能登半島で「地に着いた仕事をし、不動産含む資産構築をしていた人たち」がどうなったのか見ればすぐにわかること。今後、世界のどこに住んでいても何が起きるかわからないし、南海トラフ巨大地震も本当に来るかもしれないし、ウクライナみたいな事も起きるかもしれない。
世界の歴史では「着の身着のまま逃げるしかない」なんてことは何度も何度も数え切れないほど各地で起きているわけで、なぜ「世界の多くの人たちは金(ゴールド)の装飾品を重視し、肌身離さず持っているか」を考えれば簡単にわかること。
世界に一大事が起きれば「金(ゴールド)」の価格は上がるし、世界にはどんな小さな町にでも「質屋が存在する」のね。「いつでもどこでもすぐに現金化できる」のが「金(ゴールド)」。
それと同じなのが「デイトレなどの投機で利益を出すスキル」なわけで、それ自体が「リスクコントロールの考え方」なわけです。
最近は言われなくなりましたが、昔から「手に職を持て」と言われるのはそういうことなのね。
私の知人友人には「料理の職人」が多いですが、彼らも同じ考え方を持っている。「料理がうまければ、世界のどこでも食っていける自信を持っている」のが凄いと思う。でもその自信が強すぎて、「貯蓄は苦手」で、そのくせ「ギャンブルは大好き」な人が多い。(笑)
どうやって資産を増やすか考える人は多いけれど、私はそこに「欠けているものがある」と思っています。
それは「サバイバルできるスキルの重要性」です。
多くの人は「今後、未来永劫【今が続く】という前提で考える」のね。日本の「老後の2000万円問題」も同じで、どうして日本人って「インフレの恐怖」を考えないのかと思う。あの2000万円問題には「インフレは考慮されていない」のに気が付かない人もいると思う。
だから「とんでもないことが起きると【消えていくしかない】ことになる」んでしょう。「こんなはずじゃなかった」と。
そしてそれが世界の歴史。株式市場も同じ。日本人は「平和ボケしている」と良く言われるけれど、それはあらゆる面でもそれが言えると私は考えています。世界を、世界の歴史を見れば簡単にわかることでも「今までの自分」を前提に考えることしかしない。
「自分は難民だ」と考えるのも良いかもね。
生きるためには何が重要なのかすぐにわかるから。そしてそれを「忘れない」事が重要だと思う。
皆さんは「地球儀」をお持ちだろうか。
地球儀って本当に面白くて、見ているだけで「夢が広がる」し、「自分がどう生きるべきか」「可能性、危険性も見えてくる」のね。そして「自分は井の中の蛙である」というのをいつも教えてくれる。
これはですね「Googleマップを見れば良い」のじゃないのね。地球儀という「広大な宇宙に浮かぶ球体である地球を俯瞰してみる」「虫眼鏡で細かいところを見る」事が重要で、そこから見えてくるもの、浮かんでくる考えや思いってGoogleマップとは違う。
昔は多くの人がなぜ地球儀を持っていたのか、部屋に大きな世界地図を貼っていたのかが、今の私には理解できるし、今の時代は「Googleマップでしょ」じゃないのね。
それと「地面より高いところに住むメリット」もあって、昔、西武・西友と取引がある頃に良く池袋サンシャインビルに行ったんですよ。彼らのオフィスも商談ルームも高層階にあって「見晴らしが素晴らしい」なんてもんじゃないのね。そこで商談が始まる前の時間にその眺めをぼんやり見続けていたのですが、地面を動き回る人や車が「小さな小さな蟻」の様に見えたのね。で、「なるほど、こういうことか~~~~」と閃いたんですよ。西武西友では「何をどう売るのか」と共に「消費者にどういう提案をするべきか」「将来のあり方」を非常に重視していたのだけれど、そういう発想って、高層階から地面を見ていないと気が付かないのね。いつも地面を走り回っている私としては「気が付かないこと」でも、そこから日常を眺めていると様々な考え、アイデアが頭に浮かんでくるから面白いと思った。世界の経営者、指導者、VIPが「高いところが好き」なのはそういうことなんだろうと思った。
決して「勝ち誇るため」じゃなくて、それどころか「傲慢になる自分を戒め、自分は小さな存在でしかないのを忘れないため」なのだろうと思う。
そして「時間」や「距離」も超越した【広い視野】が持てるのね。
これは「地球儀を見る」のでも同じ事が起きる。
お試しあれ。