北京ダックの不思議

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今日は北京ダックの話。これは私の大好物であるし、それなりにこだわりを持っています。でもどうも私が思う本物の北京ダックと出会ったためしがなく、本物との出会いは私の生涯の楽しみにまでなってしまっています。

8月に嫁と一緒に初めて渡ったマレーシア。どんな北京ダックと出会えるか楽しみにしていました。

写真1 KLのマンダリンオリエンタルの中にある中華での北京ダックの半身。
写真1

写真2 切った状態の北京ダック
写真2

写真3 皮だけ
写真3

美味しかった。美味しかったんですがーーー、ちと違う。私はこれほどまでに肉がついた切り方をされたのは生まれて初めてで、びっくりしました(写真2)。で、皮だけにしてくれと頼んで来たのが写真3。それでも脂が付いてきています。そして皮のパリパリ感は皆無。

食べ物なんてのはそれぞれが美味しいと思えばそれで十分で、あああるべき、こうあるべきというのはきっとないのだろうとは思うのだけれど、この北京ダックに関してはどうしても気になってしまう。

30年ぐらい前に、素晴らしい北京ダックに遭遇しました。東京は五反田にあるなんてことのない中華料理屋だったんですが、皮はパリパリ、皮以外の余計な肉も脂身も無し、包む皮は厚くなく固くもなく粉っぽさもなくホントーーーーーに美味しかった。甜麺醤のようなあの味噌も意外に量の調節が難しいと思うのだけれど、それもOK。その店の中国人オーナーが自ら切り分けてくれたっけ。で、そのオーナーから聞いたウンチク。

「北京ダックは皮を食べる料理。肉は食べられないよ。」
「どして?」
「ちょっと臭くて食べられないね。」
「どうして臭いの?」
「最初に鳥のお尻から空気を入れるね。するとビリビリビリって皮が肉から離れるね。膨らませてそれから飴を塗って干すね。だから肉はもう駄目あるよ。」
「ふーーーん」

これが私の聞いたウンチクの全て。

ところがその後、気になってみてみると日本の他の店、香港、オーストラリア、どこへ行っても切る時に肉が付いてくるし、肉がくさいと言うこともない。ほとんどが北京ダックというと、コースになっていてその肉と野菜を炒めてレタスでくるんで食べるサンチョウパオとかチャーハンが後で出てくる。で、その北京ダックを見ていると、いわゆる肉屋の窓際にぶら下がっているあのダックであって、北京ダック専用には見えない。

空気を入れて膨らませてないから皮と肉が剥離していないし、どうもおかしい。

インターネットで調べてみた。皮を食べる料理であるのは間違いがなさそうだけれど、肉が食べられないということは書いていない。ただ、そういう話もかつてはあって、当時冷凍・冷蔵技術が悪い頃に中国から輸入した北京ダックにはそういうことがあった、という記述はあった。

私としては、あのオヤジさんは肉は食べられないよと言いつつ、それをスープに使ったり、チャーハンの具にしたり、あるいは従業員が食べたりしているのでは無かろうかと勘ぐってはいたものの、あの店の北京ダックのうまさは格別だった。

で、それ以来、皮と肉と剥離している北京ダックにも出会ったことがないけれど、あの中国人のオヤジさんが言っていたことが本当ではないかと思っているわけです。

私は北京に行ったことはないのですが、北京の有名店でも肉がついてきたという話を聞きます。

どうなってるんだろう・・・・

どうでもいいと言えばどうでもいい事ですが、焼き鳥で皮を注文したと考えてくださいな。焼きが足らないとネチョっとするし、焼きすぎれば単にカリカリになるだけ。上手い具合に焼けている焼き鳥の皮って最高だと思いませんか?あれを自分でやろうと思ってもなかなかうまく行かないし、新橋あたりの焼き鳥屋が高い理由もわかるような気がします。

で、もしその焼き鳥の皮に肉がくっついてきたと想像してください。美味しい?

やっぱり、皮は皮だけだから皮なのだ~~!と私は言いたい。

30年前のあのパリパリの皮の北京ダック。もう一度食べてみたい。

子豚の丸焼きだって同じですよね。あのパリパリの皮がいい。皮だけ取り合いになるでしょ?親豚だと皮は厚くてゴムみたいだし、歯にまとわりついて美味しくない。でも三枚肉の皮の部分だけパリパリに油で揚げ焼きにしたのは美味しいですよね。

たかが皮。されど皮。皮にはこれからもこだわって行きたいな~~~~~。

皮、いかがですか?お嫌い?

     
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