海外投資 初めの一歩

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またお金の話で申し訳ないんだけれど、まぁ、お金関係さえ安心ならそれこそ何でもできるわけで、やっぱりここが気になります。

最近マレーシア関係でいろいろんな人と話をしていて気がついたことがあります。

海外投資に関して疎い人が結構多いということ。

まぁ、考えてみればそれが普通なのかも知れませんが、私としてはマレーシアへ渡るとか、移住だとかそんなことを考えている人たちは、自分の身体が外へ出るのと同じように、お金も自由に海外で動かしているんだろうと単純に考えていたんですが、実はそうでもないんですね。

また、このブログを見に来る人たちのかなりのパーセントは、日本在住でいながら、資金を海外に出して運用することに興味がある人達が多いし、私自身がオーストラリアへ移民として渡る前からそれを考え、いろいろやっていたので、そんなのが当たり前と考えていました。

安心と安全って似てるけれど全く違うもので、お金を近くに置いておくことに安心感を覚えるのはわかるけれど、それって安全とは無関係。また安全ばかりを基本に置くと、この前のトピックでも触れたけれど、リスクを取る = お金儲け からはかけ離れてしまい、結局カモにされることにしかならないと思うんですよ。

日本がいかに閉鎖的というか、投資に関しては日本人をカモにしているとしか私には思えないことがたくさんあるんです。海外ならいくらでもある金融商品が日本国内には存在しなかったり、定期預金の利率は海外より低く設定してあるし、ここまで汚いことをするのかと怒りさえ感じます。特にそれを感じるのは企業の債券です。日本は金利が低いから、3%4%でも良いと考える人が多いのだろうと思います。だから海外だとそんな%じゃ誰も買ってくれない債券でも、国内なら売れる。で、国外では高い%を付けて債券を売る。

まぁ、これも商売ですから当たり前と言えば当たり前。金持ちが住んでてどんどん買ってくれる地域の商店は値付けも高いだろうし、競争が激しい地域の商店は競争力のある価格をつけるのは当たり前。

高い物でもそれなりの価値を感じて、そしてその価格より安いところは安いのもわかっていて、高い物をあえて買うなら良いけれど、まさか自分が買ってるものより安い物があることさえ知らないってのはうまくないと思うんですよ。

安いのがあっても、その店から買うのは心配ってのはあると思います。でも昔から知ってる日本の企業、銀行は安心で、世界の企業、銀行は信用できないってのは変ですよね。格付けがどれだけの信憑性があるかはわからないにしても、自分が信用している企業や銀行より格付けが高く、世界的に信用されている上のランクの企業や銀行はたくさんあるんですから、それに目を向けるのもいいと思います。

また、日本はかなり長い間、自己責任を考えなくても良い世界だったというのもあると思います。これは相手を信用する、しないと大きく関わっていて、日本の会社は我々を騙すことはしない、また日本政府は我々を助けてくれる。しかし海外ではそうではないだろうという不信感があるのかもしれない。

確かにそれはあるかもしれない。今、こんな時代になって銀行が銀行を信用しない、銀行同士でお金の融通もしない、どこがいつ潰れるかわからないなんて信じられない時代が来ましたが、日本の銀行だけは別という気持ちが私の中にもありますもの。資本主義経済が発達している国では市場に全て任せると言うことで放置されるような危機でも、日本の場合はちょっと違うという考え方があります。これも一理あるんじゃないかと、私も思うんですよ。銀行マンも日本は違うと言いますが、でもそれが本当はどうかはわからない。

ただ言えることは、その安心感に我々はかなりのお金を払っているって事なんですね。つまり不利な投資でもそれを受け入れていると言うこと。

三井住友銀行が3%の債券を売ってるとします。ABCバンクが4%の債券を売っている。もしABCバンクが三井住友より世界的な信用もあって格付けが高くても、三井住友の3%の債券を買うのが日本では一般的でしょう。でも世界から見ると、ABCバンクを買うのが普通だと思います。

では、三井住友が4%の債券を売り出した。こりゃいいと思いますよね。みんな飛びつく。ところが調べてみると、同じ三井住友が海外では9%の債券を売り出してる。さぁ、どうします?

私が海外を使ったら良いというのはここなんですよ。何もわけのわからんところの方がちょっと利回りが良いからと言って、そこを使ったらどうだと言うんじゃないんです。

私にしてみると、これって三井住友の詐偽に近い行為だと思うんですよ。日本の客はバカだから高く売れ。世界の客には安く売れってことでしょう?あるいはこれは日本人がいけないのでしょう。債券も一般商品と同じで需要と供給によって値段が決まります。つまり売れれば売れるほど値段は下がらず、結果的に利回りが低いままなのかも知れない。でも私には日本の今の情勢、日本人気質を知っている彼らがあえてそういう作戦をとってるとしか思えないのです。

いかに日本人がバカにされ、カモにされているか、もう一つ例を出しましょう。

日本の金利が低いこともあってオーストラリアドルに投資する人も少なくないと思います。今でこそあちこちの銀行や証券会社でオーストラリアドル投資ができますが、この金利が日本は異常に低いんです。

http://kakaku.com/gaikadepo/itemdetail.asp?e=3&d=3&s=1

このページを見てください。カカクコムの各社の豪ドルの定期預金利率、為替手数料の比較が出ています。(投資額300万円)

昔は豪ドルでの定期というと、オーストラリアの銀行を使うケースが多かったのですが、ANZつまりオーストラリアアンドニュージーランド銀行、あるいはウエストパックとか。今ではこの表にあるように日本の銀行が各社扱っていますが、結構金利が違います。1年で見た場合、住友信託銀行の5.25%からオーストラリアニュージーランド銀行の2.77%まで開きがあります。

ただ、このカカクコムの情報は最新ではない、また他の商品もあるわけですから、あくまで目安にしか使えません。

5.25%なんていうと日本円の定期預金と比べてかなり高い利率なので喜んでしまいますが、比べる物が違いますよね。豪ドルは豪ドル。日本円は日本円で全く違うんですから利率が高いと単純に考えるべきではないでしょう。

では、オーストラリア本国ではどうでしょう。日本のANZは2.77%ですが、本国では5%はつきます。この差は変ですよね。ここがポイントです。ところがあらためてANZの日本支店のホームページを見ると、

3ヶ月 12%
6ヶ月 9%
12ヶ月 6.5%

となってます。なんなのでしょう、これは。特別キャンペーンをやっているのがわかりますが、通常では2.37%だと書いてあります。ここでわけがわからなくなるのですが、ここのからくりに気がつかないといけません。良く読んでみると、

「お取引には為替手数料がかかります」

と書いてあります。普通の人は円を持っているわけで、豪ドルの定期を組むとしたら、円を豪ドルに替えないとならないのは当たり前ですよね。では、為替手数料はいくらなんでしょうか。片道、つまり円を豪ドルに替えるだけで1.4円の手数料を取られます。満期に円に戻す時にも1.4円です。

ここで何も感じない人は、基本的にお金を運用しようとか、ましてや外貨に投資しようなんてことはもう忘れた方が良いと思います。

つまり、彼らの商売は、定期に金利を付けるのと為替交換手数料とセットになってるって事なんですよ。片道1.4円とは、今豪ドルが1ドル60円として2.3%に相当するわけです。往復で4.6%です。つまり、12ヶ月で6.5%もらっても満期時に日本円に戻した時に為替変動がないとした場合、1.9%にしかなってないということなんですね。ここに気がつかない人はいないと思いますが、こういうからくりがあります。

じゃぁ、今流行のFXの業者で安く交換できるからとか、前から豪ドルを持っているのでそれで定期を組もうと思うでしょ?ところがどっこい。私の知っている限り、それはできないことになってるんですよ。我が社で円を交換してください、という条件付だということ。

それでも良いと思う人がいるのが私には信じられません。長期に持てば、為替手数料はその年数で割ることになるわけですから、たいしたことは無いと自分に言い聞かせるんでしょうか。でもそれって彼らの思うつぼでしょう?

そもそも、外貨を買うというと、一般の人が思い浮かべるのは海外旅行に行った時の交換です。成田が安いとか、現地のホテルで替えると損だとか、いやいやクレジットカードがいいとかそういうことはよく知ってる。そしてその時の交換手数料は1.5円、あるいは2円取られることも知っている。だから為替交換というのはそのぐらいの手数料が当たり前だと信じ込んでいるフシがあるように思えます。

ところが考えて見てください。世界中にありとあらゆる通貨があって、今は円だ、豪ドルだ、いやユーロだと利益を求めてお金が動いているわけです。で、通貨を替える度に1円2円取られたら、動かしているうちにその手数料で元金がなくなっちゃうじゃないですか。それじゃ投資なんか出来ないわけです。で、大きなお金を動かしたり、現金でない場合には非常に低い手数料が設定されているわけです。

でもそれは何千万円以上とか、そういう世界にいる人だけの話で、一般には関係ないと思うでしょ?ところがそうじゃないんです。最近はFX業者を使うことによって5分の1~10分の1程度の交換手数料で替える事も出来るようになりましたし、あるいは簡単ではありませんが、銀行の為替交換で利益を出さないでいい部署で交換するという手もあるのです。

それらを利用すれば、今は円を売って豪ドル。チャンスを見てそれをユーロに替えて、最終的に米ドルで持つとか自由にお金を動かせるようになります。

たかだか数パーセントのことでと考えないでくださいね。

一般商品を買う場合には数パーセントの違いなんかどうでもいいですが、お金の運用の場合、その数パーセントで利益を出すわけですから、シビアに考えるべきだと思うわけです。

で、日本ではこうやってカモにされるだけなのがわかりますから、では海外に出してみようと思うのが最初の一歩だと思います。そしてそもそも定期預金なんていかに制限の多い投資方法で、簡単である代わりに利回りも悪いのに気がつきます。

そうやって海外で運用する人は世の中にたくさんいるんですね。そして定期なんかよりもっと面白い商品があるのがわかります。そしてあの三井住友が普通に8%以上の金利をつけた債券を売ってるのを見つけたりするわけです。ファンドもいろいろです。こういう話は日常ではしないだけで、実はかなりの方々がやっています。

日本国内での資産運用というのは、世界から見ると、山奥の競争相手もいない小さな小さな商店で買い物をするのと同じだということです。

一般的な日本人はいまだに昔のままで、日銭を稼ぐことには長けていても、貯めた物をどう運用するかという点で遅れていると思います。今時、タンスにお金をしまって置いたり、畳みの下にお金を隠す人はいないと思いますが、それと大差が無いって事だと思います。

ただ、大事なのはリスク管理で、利回りがいいから良いなんてこともないわけです。このリスク管理は奥が深いですが、普通我々一般でも常に考えているはずです。ただ、その枠をちょっと広くして海外にも目を向けたらいかかでしょうかという提案です。

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