酒飲みの悩み

私は結構酒を飲みます。若い頃に比べたらまるで駄目になったものの、回りの友人達の中では一番飲むのは間違いがなさそう。でも酒そのものが好きってわけでもなくて、酒を飲む雰囲気が好きなんです。今では和食食べながらの日本酒は最高に美味しいし、若い時には綺麗なオネーチャンと馬鹿言いながら飲む酒がうまかった。

でも本当に酒そのものが好きというわけじゃないので、家ではほとんど飲みません。晩酌もしません。友人が来て一緒に家で食事をする時とか、あるいは皆が集まってBBQをやる時には家でも飲みます。でも一人では絶対に飲みません。これは若い頃からそうでした。しかし外に出かけて飲む時は飲みます。かなり行けます。

女房と知り合ったのは天命みたいなもんですかね。私が26歳。彼女は20歳。まぁ、凄い女がいるもんだとびっくりしました。一緒に飲みに行っても敵は私と同じぐらい飲みますし、二人で日本酒なら2升は飲んじゃいました。チビチビ飲むのはイライラしてくるので、洋酒だとしたらブランデーのニコラシカでボトルは二本は空いちゃう。ニコラシカですがこれの本式の飲み方は知りません。これに関してははおおにしさんが書いてくれるのを待ちましょう。で、そのニコラシカってのは小さなワンショットグラスにブランデーを入れて、そしてレモンの輪切りをグラスに乗せ、その上に砂糖。これはグラニュー糖はジャリジャリするんで普通の上白糖。

まずレモンと砂糖を口の中に入れ一噛みします。で、レモンの汁がジュワーっと出たところでブランデーをグイッと全部口の中に入れ、レモンを噛み砂糖とも合わせて飲み込むという飲み方。美味しいんですよねー、これが。で、酔わないのね。糖分をたくさん摂ると酔わない。というかアルコールの分解が早いんですね。いくらでも飲めちゃいます。

って、カクテルの話じゃないですね、すいません。

まぁ、私はそういうことで飲むことは飲むんですが、いくら飲んでもへべれけになることはまずありません。でも女房は凄いんですよ。九州女の酒好き。これってどういうことかわかります?地方によっては酒を飲んでへべれけになるのが当たり前なんていうところがあるのが、女房と付き合って初めてわかりました。昔、私が女房の実家に行きますでしょ。すると近所の友達が酒を持ってやってくるわけです。その時にはそれぞれが一升瓶を3本持ってくるのが普通でしたね。で、人数の3倍ほどの一升瓶を前にして皆で飲むわけですが、そりゃすぐ酔っぱらいますわ。で、酔った人間は隣の間で寝る。起きたらまた合流して飲む。こういうことをやるんですよ。正月なんか3日3晩飲みっぱなし。気持ち悪くなって吐くだけ吐いたらまた飲むという飲み会です。これが女房の田舎(福岡県は浮羽郡)では普通だった。

ある時、女房の友人の結婚式に出席したのですがその時も凄かった。まるで動物園ですよ。結婚式が。神妙な顔をしていた出席者もそのうち動物と化す。新郎は大変だと思いました。おめでとうのお酌を皆がするわけですよ。で、そんなのを全部飲んでいたら死んじゃいますから、うまい具合にテーブルの下に隠したバケツに酒やビールを捨てるわけです。ところがそんなのはみんな知ってますから、仲のいい連中は絶対に捨てさせないで飲ませる。

普通の飲み会でも酒を断るのが難しいんです。いわゆる「俺の酒が飲めないのか」が始まるんですね。私は運良く同年代か年下と飲むことが多かったので助かりました。それでも酒を断ると遠回しにイヤミを言われたもんです。

あそこでは酒はたしなみじゃないんですね。飲んで酔う物。そういう風にみんな信じているように思えました。

こういう地域が他にもあるのは仕事で日本中を廻っていて気がつきました。その中で一番凄かったのは新潟県は長岡かなぁ。酔ってへべれけになって取引先と喧嘩するぐらいになって初めて人間関係が出来るような雰囲気で、すまして酒を飲むヤツは信用できないとはっきり取引先に、それも真顔で言われました。富山県の高岡も凄かったなぁ。そしてやっぱり四国。女性でも一升瓶を抱えて飲む様な人がいるんですね。

女房はそういう飲み方が普通ですから、田舎では良いものの都会に出てくるとそれじゃうまくないわけです。洒落たバーで飲もうが、高い寿司屋で飲もうがかなり酔うまで飲んじゃうんですよ。で、一人陽気になってニコニコしてる。これがねーー、実は私の悩みの種なんですわ。

同じような田舎出身の友達は喜んじゃいますよ。またそういう酒を飲む仲間同士って、言葉は強くなるにしても嘘はつかない本音の付き合いってのが当たり前ですから、仲がいい人とはどんどん仲が良くなる。ところが中には酒嫌いの人だっているわけじゃないですか。あるいは酒はたしなむもので、飲んでも飲まれてはいけないなんてのは常識とはっきり言う人もいる。ところがうちの虎はそんな常識は関知せず。

ですから正直なところ問題も起こすんです。飲むべきシチュエーションじゃなくても飲んじゃうし、酔ってはまずいところでも酔っちゃう。ですから酒が原因で今までいろいろありましたよ。オーストラリアに来てからも当然それですから、気の合う人とは最高。でも酒嫌いの人にはどういう風に扱われたか、なんて言われたかなんて簡単に想像付きますでしょ?オーストラリアの日本人社会で女房は何度も嫌な思いをしたことがあると書きましたが、実はその原因のほとんどは彼女の酒なんですよ。

仲良しグループから外されたこともありました。皆で遊んでから昼食を食べながらワインなんてのは普通にやるわけですが、そういうシチュエーションでも酔っちゃう。そりゃ飲んべえ同士でやるなら最高に盛り上がりますが、うちの虎は我が儘ですから自分のやり方をどこに行っても通してしまう。そりゃ嫌がられますよね。皆で集まってオーストラリア人の先生に英語を習うなんてこともやっていたのですが、終わってからの女房の酒にいい加減嫌気がさしたんでしょう。そのグループの中心だった女性が、「あの先生はあんまり良くないから、もうこの勉強会を止めることにしようと思うのよ」という話をしだして、女房は行かなくなりました。ところがそれはウソで、女房だけが外されただけなんてことがありました。で、その女性との付き合いも消滅。

それを知った私は悩みましたね。悪いのは女房。でもそういうウソを付くのは友達にしてみれば精一杯の善意なのかもしれないけれど、私はそういうやり方が好きじゃないんです。で、ある時、偶然町で会った時に言ってやりました。「ニコニコ笑いながら後を向いた瞬間ナイフで刺すようなことをするな」って。その女性は震え上がっていましたわ。まぁ、ヤクザに脅かされたようなもんですね。女房が女房なら旦那も旦那だと、そういう風に思われていたのは間違いがなさそうです。

わかりますでしょ?どうして我々がマレーシアに行くのに躊躇するか、また、なぜ女房が行きたがらないかって。今のところマレーシアでは我々より年上の人達が多くいるのはわかっているし、そういう方々とお付き合いをして酒でもガブガブ飲んで酔っぱらおうものなら何を言われるか簡単に想像付きます。現役時代はどこで何をしていたなんて古い看板を持ち出す人はたくさんいますし、さようでございますか?なんていうそういう奥様の中に入って酔っ払いの女房がどういう扱いを受け、彼女がどういう思いをするかなんて簡単にわかります。

その点、若い人と遊ぶのは女房も私も得意。私も女房も昔からたとえ年下、若者でもXX君とかそういう呼び方も上から目線もしたことはないし、お説教じみた話はせずに一緒に遊ぶタイプです。だから若者受けはかなり良いものの、マレーシアでの若者の知り合いなんて今のところ皆無ですから。

初めてマレーシアへ行った時のことを思い出します。まずは日本料理店回りをしたのですが、今は無き天ぷら専門店の美久仁さんへ行きました。カウンターで飲んでいたのですが、なんと隣に座った男性がマレーシアブログの知り合いだったんですよ(今も読んでくれてるかなー?)。その隣にいた女性もそう。世界は狭いですね。で、一緒に飲んで盛り上がり久しぶりの無礼講の酒盛りを楽しみました。女房も嬉しそうでした。その時にいた女性。この彼女も女房に劣らない酒豪だったのですが、類は友を呼ぶんでしょうねぇ。意気投合していました。その後、おおにしさんの店に流れて飲み続け、帰りには女房がいなくなって大騒ぎになっておおにしさんや店のスタッフにも迷惑を掛けたなんてこともありました。でも女房はその女性と知り合えたのがよっぽど嬉しかったのか、後で、「あの人がいるだけで私はマレーシアで住めるかもしれない」と言ってました。

でもその彼女も家の都合で日本に帰ってしまい、それを知った時の女房の落ち込みようたるや見てて可哀想でした。酒飲みが良いとは思わないし、TPOを考えられないのはただの馬鹿だと思います。でも彼女の気持ちもわかるんですよ。酒を飲んで、本音を言い合って、飾ることなく付き合いたいっていうのがわかる。

だから私たちがまずマレーシアへ行って一番最初にやらないとならないことってわかります?そう、酒飲み友達を作ることです。酔ってもあーじゃこうじゃ五月蝿いことは言わない人。馬鹿を言いつつも楽しく付き合える人。腹を割って話が出来る人。裏でごちゃごちゃ言わない人。

でもねぇ、こういう友達って出来そうで出来ないんじゃないかと思うんですよ。だって19年いるゴールドコーストでさえそういう友達は数人しかいないんですから。女房が気の重い思いをするのは良くわかります。

私?私は適当だからどうにでもなります。ああいう酒飲みの女房でも受け容れてくれる人なら有難く付き合わさせていただくつもり。私だって酒そのものは好きじゃないとは言いながら、飲むのは好きですから。でも私は飲んで騒ぐ方じゃないなぁ。このブログを見ている人なら想像できるだろうけれど、飲むと話し込むタイプ。

ま、我々がマレーシアへ行ったらおおにしさんの店をキーにして毎晩飲み歩くことになりそうです。

     
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