ギャンブル必勝法

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ギャンブルに必勝法はないと言われますが、私は一つあると思うんです。それって例えば、負けたら倍々賭けていくあの手。

勝率が2分の1の賭けってありますよね。例えばルーレットの赤黒、あるいは前半後半、奇数偶数でもいいですが、勝てば1対1の配当。

1賭けて負けたとしたらそれを取り返すのに次に2を賭ける。それでも負けたら4賭ける。これをやっているうちにいつか勝つ。その時には1儲かるという理屈。

実際にはヨーロピアンルーレットは0、アメリカンルーレットは0と00があってそれが出たら負けですから勝率は2分の1にはなりませんが、とりあえず考え方としてそれを無視します。(実際にはこれはハウスアドバンテージと言われるもので、これがある限り絶対に勝てないと言われてますね。宝くじや公営ギャンブルで胴元の取り分があるのと同じ)

では負けはどのくらい続くか。資金は足りるのか。

1,2,4,8,16,32,64,128,256とどんどん増えていくわけですがいつかは勝つ。

こんなバカなことはギャンブル好きなら誰でも考えることですが、バカな私は実際にやったことがあります。

例えば赤と黒なら赤と黒しかないわけですから(0,00は負けとして)10回負けることはないだろうと、まぁ、思うわけです。かなりの資金が必要となりますが、結構勝てますね。でもたった1儲けるためにその何百倍を賭ける頃になると心臓が破裂しそうになります。そこで負けたらその何百倍X2を次に賭ける訳ですから。

ここで問題があります。どんなカジノでもあるいはどのテーブルについても必ず掛け金のリミットがあるということ。だからこの方法は取れません。

と、思うのは間違いで、この負けた場合、倍々賭けると言うのは自分の中だけの話であって、その賭けが続いている必要はないわけです。つまり、途中休んでも、違う場所でやっても同じということ。だからテーブルのリミットに近づいたら、リミットの高いテーブルに移動してそこから始めれば良いだけ。

赤黒しかないのだから、普通の考え方だとまぁ、赤なら赤が続いてもせいぜい5,6回だろうと思うじゃないですか。ところがですねぇ、そういうことが結構頻繁に起こる。

そこで考えるのは、赤なり黒なり3回続けて出るのを待つ。そしてそこをスタートして次から黒に賭ける。それだと黒が出る確率が上がるという考え方。しかしこれも錯覚でしかないんですね。それに3回同じ目が続けて出るのを待つなんて実際には無理。ルーレットは一回の勝負にそれなりの時間が掛かりますからとんでもない時間が掛かっちゃいます。赤黒、前半後半、奇数偶数、どれでも3回続ければそこを狙おうなんて考えても恐ろしい時間が掛かるし、これで勝率が上がると思うのは錯覚でしかない。

もし大きな箱に100個なり1000個なり赤と黒のボールが入っていて、一個ずつ取り出して次は赤か黒かというゲームならその理屈は通る。赤が出続ければ箱の中には黒が多く残るわけですから、黒が出る確率は上がる。

でもそのボールを一回一回箱に戻してしまうルールなら確率は常に同じなんですね。それがまさにルーレット。

で、これは話の前置きです。

相場の世界に必勝法はあるのか。あるんです。同じように勝つまで増やしていく方法。オプションを使います。

前の日記に書いたノックイン債がそうですが、ファーアウト(現在値からかなり離れた行使価格)のオプション、プットでもコールでも良いです。例えば現在値が9000円だとします。それがある一定の期間に6000円になるか、あるいは12000円になるかと考えた場合、まずそれはないだろうと考えられる。まぁ、これは例えでしかありませんがその行使価格6000円のプットオプションは非常に安い。12000円のコールも同じ。そしてその両方を売るとします。これはオプション投資ではショートストラングルという方法。最終的にそのオプションの決済日にその挟んだ範囲を超えない限り利益になります。

かなりの確率で勝てますよね。これはノックイン債を買おうと思う人の考え方と同じです。でも福島の原発じゃないですが、想定外は起きる。その時には期待した利益どころじゃない大きな損失が出る。

でもオプションの場合、勝ち負けが確定する時点まで待つことなく、日経平均が上なり下なり動いてきたときに、最初に上下3000円で挟んだ様にポジションを随時変更することも可能(挟む幅を変えたり、ポジションを閉じることも可能。休むことも可能)。つまり最初に売ったオプションは買い戻すわけですが、大きく日経が動いた場合、まず買い戻したら損が出るはず(片方は利益が出ている)。では次にその買い戻した額と同じ金額が受け取れるように枚数を増やして、そしてその値でまた上下3000円で挟んでオプションを売る。

これを続けているといつか必ず利益になるんですね。考え方はギャンブルの倍々賭ける方法と同じ。この方法は確か有名なカプランのオプション戦略本に書いてあったはず。

資金力があれば必ずいつか勝つというギャンブルの法則と同じです。でもこれも相場が大きく動くと恐ろしいことになるわけで、よっぽど度胸がある人かバカじゃないと出来ないと思います。(かつてそれをやっている人に教えを乞うて練習したことがあります。)

これって単純な例ですが、この考え方を基本としていくらでもバリエーションがあるわけです。ただオプションをやるとなるとデルタ、ガンマ、ベガ、セータなどのオプション独特の数字を理解し、それらの数値が自分の考える数字を保つようにオプションを売ったり買ったり増やしたり減らしたり、先物を混ぜたりいろいろやるわけです。戦術は限りなくあるんじゃないでしょうか。

相場の世界って一時期がっぽり儲ける人はいくらでもいるけれど、いつのまにかいなくなったなんて事が多い世界。そんな人たちを横目で見ながらシコシコ稼いで生き残っているのがオプションをやっている人たちに多いのがわかります。また、数年で数億円稼いで今でも躍進中なんてのも調べてみるとオプションをやっている人だったりする。

オプションってわけがわからないと思う人が多いと思いますが、是非勉強してみてください。かなりややこしいけれどそれを乗り越えたら花の園があるかもです。

ただ、私はどうもオプションが性に合いません。頭が単純なアナログとでも言いましょうか。また度胸がない、せっかちですのでどうも時間を相手にして儲ける(これがオプション投資の本質)という方法が駄目です。

ただ、オプションって使い道はいくらでもあるわけで、もちろんヘッジにも使えるし、為替にしても定期的に必要な外貨がある場合、普通にタイミングを見計らって送金するよりオプションを使って有利に出来たり、またもし先物のスイングトレードをする人なら先物よりオプションの売りという形でやったほうが面白いかもしれないし、少なくとも相場をかじる、投資をする人は知っていて良い商品だと思います。(私がマレーシアリンギットが嫌いな理由の一つがこれです。デリバティブ(オプションも)が存在しないからどうにもなりません)

そしてこういうものがあるのだというのがわかれば、ノックイン債のようなものでもその正体が見えてくるはずです。

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